食器にもカビが生える!?原因と対策について解説

「食器棚にカビが生えたせいで、それが食器にも移ってしまった」
「大事にしている食器を久しぶりに使おうと思ったらカビが生えていた。どうやってカビ取りすればいいんだろう」

カビはお風呂場やキッチンなどの水回りに発生しやすいものですが、条件さえ揃えば、壁や衣類、食品など様々な場所で発生します。
このようにカビはどこでも発生することができるので、実は食器に発生することもあります。

頻繁に使う食器はすぐに洗うので発生することはほとんどありませんが、滅多に使わずに食器棚の奥に保管しているものだと、そのリスクも高くなるでしょう。

もしかすると、すでにあなたの食器棚の中にもカビが生えた食器が眠っているかもしれません。

そこで今回は食器にカビが発生する原因や、発生した場合の対処方法について解説します。
カビの再発を防ぐための対策についても紹介するので、是非最後までお読みください。

この記事でわかること
・食器にカビが発生する原因
・食器のカビ取り方法
・食器のカビ対策

1.食器にカビが生える原因は?

まずは、カビが繁殖する上で必要なものから解説します。
カビが発生する場所には一般的に以下の4つが揃っているものです。

  • 水分・湿度
  • 温度
  • 栄養源
  • 酸素

そして食器にこの4つの条件が全て揃うと、カビの発生リスクが非常に高くなります。

では、どのようにして食器にこれらの条件が揃ってしまうのか詳しく見ていきましょう。

1-1.洗わずに放置していた

食事後、食器を洗わずにしばらくシンクに放置するということはよくあると思います。
しかし、食べ物の残りカスはカビの栄養源になります。

また、カビは水分を好むので、湿気のあるシンク周辺はカビが発生しやすい環境が整っています。

さらに、食べカスを放置しているとカビだけでなく雑菌なども発生するのですが、実はカビはそれすらも栄養源にして成長する生物なのです。

1-2.食べカスが食器に残っていた

食器をきれいに洗ったつもりでも食べカスが食器に残っている場合があります。
これは洗浄が不十分であるというよりも、食器の表面にある微細な隙間に食べカスが残留することが原因です。

カビはわずかな量の栄養でも繁殖することが可能なので、微細な隙間に残った食べカスでもカビは生育してしまいます。

1-3.食器棚の埃が付着した

カビの栄養源は食べカスだけでなく、埃、虫の死骸、人間の皮脂などもあります。

そして、食器を長期間使用せずに食器棚に保管すると、埃が蓄積してしましょう。
埃は湿気を吸収する性質があるため、栄養源と水分の両方を提供し、カビにとって理想的な環境を作り出してしまうのです。

1-4.食器自体がカビの栄養源になる

木製や陶器など食器は様々な素材がありますが、実はカビはその素材自体も栄養源にします。

特に木製の食器は要注意です。
天然素材である木製品はそれだけでカビの栄養源になります。
また木材は湿気を吸収する性質があるため、完全に乾燥させずに放置すると、その湿気がカビの発生を促進する原因になってしまうのです。

1-5.食器が十分乾燥していなかった

食器がほぼ乾いた状態の時、「これくらいなら片付けても問題ない」と思って、食器棚に戻してしまう方もいると思います。
しかし、食器に残ったわずかな水分が食器棚内で湿気を発生させ、カビの成長を促す可能性があります。

さらに、食器が完全に乾いていたとしても、食器棚の周囲が高湿度の環境であれば、カビのリスクは高まります。
例えば、室内の湿度が高い状況や、食器棚の近くで炊飯器やコーヒーメーカーなど、水蒸気を発生させる家電を使用することは、食器棚内の湿度を上昇させる原因になり得ます。

1-6.壁の結露が原因となることも

食器棚を壁にピッタリくっつけて設置していると、食器棚の裏の通気性が悪くなってカビが発生することがあります。
特に壁に結露が発生している場合は、非常にカビが発生しやすいです。

そして、食器棚にカビが発生すると、それが食器にも広がる可能性があります。

2.食器に生えたカビの除去方法

カビが食器に生えてしまった場合、適切な方法で除去することが重要です。
ここでは、カビを取り除くための効果的な方法をいくつかご紹介します。

2-1.【カビ取り方法】食器用洗剤で洗う

食器に生えたカビは、食器用洗剤を使用して通常通り洗うことで除去も可能です。

もしカビが取れにくい場合は、スポンジを使ってカビが付いている部分をしっかりとこすり落とします。
この時、適度な力を加えることが重要で、強すぎると食器を傷つける恐れがあります。

もしカビによる色が食器に残ってしまった場合は、キッチンハイターなどの塩素系漂白剤を使用することをお勧めします。
漂白剤に食器をつけ置きすることで、残ったカビの色を除去し、食器をより衛生的な状態に回復させることができます。

ただし、漂白剤の使用は食器の材質に注意が必要です。
例えば柔らかい素材や色が付いている食器では、漂白剤が材質を傷めたり、色褪せの原因となる可能性があるからです。

漂白剤を使用する際は製品の指示に従ってください。
また、漂白作業後は十分に水で洗い流し、すすぎ残しがないようにすることが大切です。

■関連記事■食器のカビをカビキラーで落として大丈夫?!

2-2.【カビ取り方法】熱湯消毒

カビは熱に弱いため、熱湯消毒はカビを効果的に死滅させる方法の一つです。

熱湯消毒を行う際には、食器を完全に熱湯に浸すことが重要です。
具体的には、沸騰したお湯を用意し、カビが付着した食器をその中に数分間浸します。
このプロセスによって、カビの胞子は高温にさらされ死滅します。

熱湯消毒の際には、食器の材質に注意が必要です。
すべての食器が熱湯に耐えられるわけではないため、デリケートな素材や塗装が施されている食器では、熱湯によって損傷を受ける可能性があります。

この方法は、熱に強いセラミックやガラス製の食器に最も適しています。

■関連記事■食器のカビは熱湯消毒で落とせる?

2-3.【カビ取り方法】消毒用エタノールで除菌する

カビはアルコールに弱い性質を持っているため、消毒用エタノールを使用して除去する方法が効果的です。
特にアルコール濃度が70~80%のエタノールは、カビの除去に効果的であるとされています。

この方法を行う際には、まず消毒用エタノールをスプレーボトルに入れ、カビが生えた食器に直接スプレーします。
その後、柔らかい布やペーパータオルで優しく拭き取ります。
消毒用エタノールは、カビの胞子を破壊し、表面を除菌する効果があります。
また、エタノールは蒸発しやすいため、食器が自然に乾燥するのを待つだけで十分です。

一部のプラスチックや塗装された食器ではエタノールが材質を損傷する可能性があるため、使用前に食器の材質を確認することをお勧めします。

■関連記事■カビ除去にエタノール消毒剤は有効?!種類や選ぶときのコツとは?!

出典:Amazon

2-4.カビ取りに使用したスポンジは処分しよう

スポンジは一般的な使い方をしていても、雑菌やカビが発生するものです。
スポンジに繁殖したカビや細菌は、熱湯をかけたり洗剤で洗ったりしても完全に除去することは難しく、場合によっては更に菌が増殖する可能性もあります。

スポンジは比較的低価格で入手可能なため、カビ取りに使用した場合はすぐに新しいものと交換することを推奨します。
これにより、食器洗いの際にカビや細菌の拡散を防ぎ、キッチンを清潔に保つことができるでしょう。

3.食器のカビを防ぐ方法

カビ取りは手間がかかる作業であるため、最も効果的な対策はカビの発生を予防することです。
ガラス、プラスチックなどの食器素材は本来カビが生えにくい素材です。
そのため、適切な予防策を実施すれば、カビの発生を防ぐことは難しいことではありません。

以下にカビの発生を防ぐための方法をいくつか紹介します。

3-1.使った食器はすぐに洗う

カビ対策の基本として、使用した食器はできるだけ早く洗うことが重要です。
数日間放置することはカビの成長に時間を与えることになるため、避けるべき行為です。

食事の後に家事を行うのは面倒に感じるかもしれませんが、食器を放置するほどカビのリスクが高まるだけでなく、汚れも乾燥して取りにくくなってしまいます。
特にチーズやこげつき汚れなど、取りにくい汚れがある場合は、早めに洗うようにしましょう。

少しずつでも洗い物を習慣化することで、カビの発生を効果的に防ぐことができます。

3-2.食器に水気を残さない

カビの予防において、湿気対策は非常に重要です。

家族が多いご家庭の場合、使用後の食器をすべて十分に乾燥させるのに必要なスペースが不足することがあります。
このような状況では、食器の水気を効率的に取り除くためにキッチンペーパーを活用することがお勧めです。
キッチンペーパーで食器の表面を優しく拭き、余分な水分を除去しましょう。

また、食器乾燥機の使用もカビ対策に効果的です。
食器乾燥機は食器を迅速に乾燥させることができ、湿気を減らすのに役立ちます。
食器乾燥機を使えば、手間を省きつつ食器を清潔に保つことができ、特に忙しい家庭にとっては大きな助けになるでしょう。

■関連記事■食器洗い乾燥機のカビ対策
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3-3.使わない食器は捨てる

食器棚に収納された食器でも、長期間使わないと埃が積もることがあります。
もし数年以上使っていない食器がある場合は、今後も使用されない可能性が高いです。
一度食器にカビが生えると、それが他の場所に移る可能性があります。

また食器棚に隙間がないほど食器が詰まっている場合は、食器棚の中の通気性が悪く、湿気がこもりやすくなります。
そのため、長期間使っていない食器がある場合は、思い切って処分することをおススメします。

3-4.除湿剤を活用する

食器棚の湿気を抑えるためには、除湿剤の使用をお勧めします。
除湿剤は、食器棚内の湿度をコントロールし、カビの発生を防ぐのに役立ちます。

また、除湿剤は限界を超えると湿気を吸い取ってくれなくなるので、定期的に交換するようにしましょう。
除湿剤を有効的に活用することで、食器を長期間安全に保管することが可能となります。

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4.食器以外にもカビが広がっているならカビ取り業者に相談する

食器にカビが発生しているということは、すでに別の場所でもカビが発生している可能性があります。

特に壁の結露が原因で食器棚の裏や壁自体にカビが生じてしまった場合、自力でのカビ取りが困難であったり、一時的に取り除けても再発することがあります。

そして壁のカビに関しては、その壁の材質やカビの進行度によって対処方法が異なります。
例えば、塗装された壁、壁紙、躯体壁など、各々の壁の材質に応じた適切なカビ対策が求められます。
また、カビの広がり具合によっては、専門的な知識と技術が必要になることもあります。

自分では手に負えない場合や、再発を防ぐためにも、カビ取りの専門業者に相談することが賢明です。
専門業者は、状況に応じた最適なカビ取り方法を提案し、根本的な解決策を提供してくれるはずです。

住宅のカビにお困りでしたら、まずは一度カビ取り業者に無料相談することをおススメします。

カビ取り業者に相談する

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5.まとめ

今回は食器に発生したカビの対処方法や対策について紹介しました。
食器にカビが生えた場合、軽度のカビであれば次のような方法で対処できます。

  • 食器用洗剤で洗う
  • 熱湯消毒する
  • 消毒用エタノールで除菌する

ただし、カビが広範囲に及んでいる場合は、食器を処分することをおススメします。

そしてカビを除去できたら、今度はカビを再発させないようにカビ対策を行いましょう。

  • 使った食器はすぐに洗う
  • 食器に水気を残さない
  • 使わない食器は捨てる
  • 除湿剤を活用する

また、食器にカビが発生しているということは、すでに自宅の中の別の場所にカビが発生している可能性があります。
カビは早期発見と迅速な対応が大事ですので、住宅のカビにも十分注意を払ってください。

また家全体がカビが生えやすい環境にある場合は、住宅のカビ対策を行うことで、より衛生的な生活空間を確保することができます。
これを機に家全体の湿気管理とカビ対策を見直してみてはいかがでしょうか。