漆器のカビ取り方法

漆器というと特別な日に使うちょっと敷居の高い食器。

そんなイメージがある方は多いのではないでしょうか?

漆器は日本では昔から日常的に使用されてきた使い勝手の良い食器です。

たまにしか使わないからいざというときに取り出してみたらカビが生えていた!なんてことも・・・。

漆器は高価なものだから大切に使っていきたいですよね。

漆器の取り扱いって難しそうなイメージもありますが、いくつかのポイントをおさえれば使っていくほど艶が出たり、丈夫になる便利な器なのです。

今回は漆器の取り扱い方やカビが生えてしまったときの対処方法とカビ予防方法から修理メンテナンスなどをご紹介していきます。

漆器ってなに?

漆器とは木や紙などに漆の樹液を塗って作ったすべてが天然素材の日本の伝統工芸品のことです。

その歴史は古く、日本では縄文時代や古墳時代の遺跡から漆を使った加工品が発見されています。

そして漆器の産地が各地に生まれ、現在に続いています。

身近なものでは、お味噌汁に使う汁椀やおせちを詰める重箱などに使用されることが多いです。

木や紙で器を作ってもそれだけでは水に弱くて長持ちしません。

しかし、漆器は漆の水をはじく性質によって時間が経つほど丈夫になり、木や紙で作られているため軽く、手触りが良く、あたたかいものは冷めにくく、使用していくほど色艶が増していくなどメリットが多い魅力的なものです。

漆器は破損しても修理や塗りなおしをすれば10年、20年と長く使用することもできるエコな食器なのです。

漆器を次世代へ引き継いでいくことは日本の伝統を引き継いでいくことにもなります。

漆の特徴

漆には優れた性質がいくつもあります。

①硬化する

②はげにくい

③水、酸やアルカリに強い

④腐りにくい

⑤接着力が強い

漆は湿度60%~70%、気温15~25℃程度の環境(日本の梅雨の時期や秋の長雨の時期の気候)が整うと乾燥して硬化し、強い塗膜を作る性質があるため塗料や接着剤に適しています。

乾燥して硬化した漆は防腐、防虫効果があり、湿気や酸、アルカリにも強いので食器以外にも家屋の塗装から家具、楽器の塗装、装身具、接着剤として広く用いられています。

このような優れた力を持っているのですが、漆の木は漆が取れる状態になるまで10年以上かかり、1本の木から取れる樹液はわずか牛乳瓶1本分ほどの量なので昔から漆は高価なものでした。

最近では安い中国産のものが輸入されるようになりましたが、日本産のものの方が質が良いと言われています。

漆器にカビが生える原因

カビが発生する条件は温度、湿度、栄養分の3つがそろった環境になることです。

温度は20℃~30℃、湿度60%以上、栄養分となるのは汚れなどです。

漆器にカビが生える原因は漆器に残った食べ物のカスなどの汚れが落ちなかったことでそれを栄養分とし、そこに気温と湿度の条件がそろえば発生します。

気温20℃~30℃というと、わたしたちにとっても過ごしやすい温度になります。

さらに、日本は一年を通して湿度が高い環境になりますのでカビが発生する条件が自然とそろいやすいということになります。

ですので、漆器のカビを予防するためには湿度と栄養分となる汚れをコントロールしていく必要があります。

また、漆器は木で作られており、やわらかい素材なのでたわしなどでゴシゴシ洗ったりすると傷がついてしまいます。

傷がついてしまうとそこに汚れが蓄積し、その汚れを栄養分にしてカビが発生する原因になってしまいます。

漆器にカビが生えたときの対処法

漆器にカビが生えた場合には中性洗剤を使用して洗ってみましょう。

白カビであれば中性洗剤で洗うだけでカビを取り除ける場合があります。

または、消毒用エタノールを染み込ませた清潔な布でカビを拭き取り、その後中性洗剤を使用して洗う方法もあります。

漆器に生えたカビが黒カビの場合には漆器にダメージを与えずに自力で除去するのが難しくなります。

カビが取れない場合には購入した場所で相談してみるか、カビや汚れのクリーニングを実施している業者をインターネットなどで検索してみてください。

漆器のお手入れ方法

漆器は高温、乾燥、直射日光が苦手なので注意が必要です。

例えば沸騰させた直後のお湯を入れたり、直射日光が当たる場所に長時間置く、洗い桶などに長時間浸けておくことも漆器にダメージを与えてしまいます。

特に傷がある場合にはそこから水が浸入して塗装がはげてしまう原因になります。

洗うときには研磨剤入りの洗剤やスポンジを使用すると漆器に傷がついてしまいますので中性洗剤を使用し、やわらかいスポンジや布巾などで拭くようにやさしく扱いましょう。

  • 食器洗浄機
  • 乾燥機
  • 電子レンジ
  • オーブン
  • 冷蔵庫

などは漆器にダメージを与えてしまいますので避けましょう。

ただし、物によっては食器洗浄機や電子レンジOKの記載があるものもあります。

食器棚などに重ねてしまうときには間にティッシュペーパーを挟んだり、輪ゴムをバッテンにかけておくと傷がつきにくくなります。

漆器の上に陶磁器の食器を重ねると漆器に傷がついてしまうことがありますので重ねる場合には漆器を上にするようにしましょう。

丁寧に扱うことで漆器の寿命は長くなります。

新しい漆器を使用する前にしておくケア

使用するもの

  • ボール
  • やわらかい布巾
  • タオル
  • ぬるま湯(30℃くらい)

①新しい漆器の臭いを取るためにボールに水を入れてを少し入れます。

②①をやわらかい布巾に含ませて漆器を拭きます。

③ぬるま湯に漆器をくぐらせます。(大きな漆器の場合には器の中にぬるま湯を入れてください。)

④やわらかい布巾で水気を拭き取ります。

⑤一晩タオルの上に置き、さらに水気を切ります。

注意点

漆器はやわらかい素材のため、強くこすったりするのはNGです。

洗う際には他の食器との接触で傷がついてしまうこともあるため取り扱いに注意が必要です。

漆器を使用したあとの手入れとカビ予防方法

使用するもの

  • ボール
  • やわらかい布巾
  • スポンジ
  • タオル
  • ぬるま湯
  • 真綿
  • 丈夫な和紙

①ボールにぬるま湯を入れ、スポンジで漆器を手早く洗います。

②タオルを敷いた上にふせて水気を切ります。

③やわらかい布巾でよく拭きます。

④さらに真綿で仕上げに拭きます。(真綿は布ぼこりも残らず美しい艶が保てます。)

⑤しばらく乾燥させたあと丈夫な和紙で包みます。

漆器を洗って拭いたあとすぐに棚にしまっていませんか?

乾拭きをしても完全に水分を取り除くことはできません

その状態で棚にしまってしまうと食器棚の中の湿度が上がり、カビの原因となってしまいます。

食器を洗ったあとは水切りかごなどで完全に乾燥させてからしまうようにしましょう。

しかし、漆器は乾燥が苦手でもあります。

乾燥しすぎると漆器にひびが入り割れてしまうこともあります。

和紙には調湿効果が期待できますので、漆器を保管する際には和紙や布に包むのが良いでしょう。

長期間漆器を使用する予定がない場合にはときどき取り出して陰干しをして湿気を除去するとカビ予防になります。

漆器の修理やクリーニングなどのメンテナンス

漆器の修理は割れや欠けを直したり、古い漆器などは漆を塗りなおし新品同様に生まれ変わり購入した当時の色艶がよみがえります。

修理以外にもカビや汚れなどのクリーニングまで幅広く取り扱いがある業者もあります。

漆器の歴史は長いので、昔から受け継がれてきた技術と経験により修行をした職人がひとつひとつおこなっています。

漆器は修理や塗りなおしなどのメンテナンスをすることで長く使用することもできます。

良い木地を使用している漆器は安定していますので新しく買うよりも塗りなおすことによって高品質になるものもあります。

その一方で消耗品でもありますので、新しいものに買い換えるのも良いでしょう。

愛着があるお気に入りの漆器であれば修理やメンテナンスを検討してみるのも良いですね。

漆器の修理やメンテナンス、カビや汚れのクリーニングは購入した店舗に問い合わせるか実施している業者をインターネットなどで調べて依頼する方法もあります。

費用の相場としては、普通サイズの汁椀で2000円程度に送料がかかり、割れや欠けがある場合にはそこにプラスで3000円、4000円とかかることもあります。

場合によっては新品の漆器を購入するよりも高くなってしまうこともあります。

費用に関しましては漆器の種類や状態などにもよりますので事前に相談するか見積もりをしてもらってから検討するなど問い合わせてみるのが良いでしょう。

修理やクリーニングには職人がひとつひとつ手仕事でしているので1か月~4か月ほどかかることもあります。

漆器を使用する時期が事前に決まっている場合には間に合うように早めに依頼しましょう。

まとめ

・漆器は傷つきやすいので洗うときやしまうときには気を付けましょう。

・乾燥にも弱いので調湿効果のある和紙などで包んで保管するようにしましょう。

・カビが生えたときには消毒用エタノール中性洗剤で洗いましょう。

・漆器のトラブルは専門の業者に依頼しましょう。

<参考文献>

・真当哲博『調べてみよう!日本の職人伝統のワザ②「器」の職人』2011年、学研

・黒田雪子『金継ぎをたのしむ陶磁器・漆器‐大切なうつわの直しかた』2013年、平凡社

・𠮷田光邦『漆器入門』1981年、淡交社

・阿部絢子『レタスクラブムック新・生活便利シリーズソコが知りたい!家事のコツ』2006年、レタスクラブムック

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