梅雨時期に気になるタオルの生乾き臭対策
【お悩み】
毎年ジメジメとした季節になると、洗濯物の乾きが悪く、特にタオルの生乾きのニオイが気になります。毎日洗濯をしていても、顔や身体を拭くときにニオイが気になってしまいます。
天気も悪いことが多く、お日様でカラッと干せないので、柔軟剤の香りでごまかす方法でなく、タオルのニオイを取る方法を教えてください。
雨が続く梅雨時期は、なかなか洗濯物を外に干せないので、室内で干して乾燥させることも多くなります。
しかし、ある日顔を洗った後にタオルで拭こうと近づけると...なんだか生臭い!
清潔になったはずの顔や身体の水気を拭きとるタオルにニオイがすると、何だかげんなりしてしまいますよね。
この生乾き臭を放置すると、カビの原因となることもあるため、早めのうちに対処する必要があります。
そこで、この記事では梅雨時期や湿気の多い時期に気になるタオルの生乾き臭を対処する方法についてご紹介していきます。
1.タオルの生乾き臭を解決する洗濯方法
以下の方法は、タオルのカビ予防にもなりますので、定期的に実践して清潔にしましょう。
1-1. お湯でつけ置きをする
ニオイのもととなる雑菌やカビはお湯につけることで殺菌することができます。
洗濯前に、タオルや皮脂の付着したTシャツなどを、バケツに入れて50~60℃のお湯を入れて20~30分ほど漬けることで、雑菌を加熱殺菌していきます。
簡単な手順を説明すると
1 洗面所のボウルもしくはバケツに栓をして湯沸かし器の温度を50~60℃に設定する
2 タオルを入れて、お湯に漬けておく
3 20分ほど置いたら、お湯を抜いて軽く水気を絞った後に洗濯機に入れて通常通り洗濯をする
注意点
温度の高いお湯を使用するので、くれぐれもヤケドにはご注意ください。また、湯気が上がり湿気も高くなるため、換気を充分に行いましょう。
1-2.重曹を入れる
お湯でタオルをつけ置きする際に、弱アルカリ性の重曹を加えるという方法もあります。重曹には消臭効果や皮脂汚れを落としやすくする効果があるため、大さじ1~2杯ほど加えて溶かしてつけておきましょう。
(30ℓに対して大さじ1,2杯)
お好みで、好きな香りの精油などを溶かしてみるのもおすすめです。
(精油の入れすぎは、シミの原因にもなりますので、ほんの1,2滴を垂らしたり、汚れの目立ちにくい布類に塗布すると良いでしょう)
重曹は水で溶かすよりもお湯の方が溶けやすいのでおすすめです。ただし、金属など変色するものもあるので素材に注意しましょう。
レック 激落ちくんの重曹
出典:Amazon
1-3.酸素系漂白剤に漬けて洗う
タオルの黄ばみや黒ずみなども気になってきたら、酸素系漂白剤(衣類用のハイター)を入れて消臭するという方法もあります。ただし、酸素系漂白剤はウールやシルクなど使用できない衣類もありますので、ラベルをチェックするようにしましょう。
分量の目安:30ℓのお湯に対して、大さじ1ほど溶かします。
酸素系漂白剤は、お水で溶かすよりもお湯で溶かした方が効果を発揮します。高温ですのでやけどに気を付けながら、活用しましょう。
グラフィコ オキシクリーン
出典:Amazon
注意点
酸素系漂白剤が溶けたお湯は、直接手で触ると手荒れの原因となりますので、なるべくゴム手袋を着用してから触るようにしましょう。
また、色物のタオルは酸素系漂白剤を入れることで色が抜けてしまうことがあります。
(特に茶色やグレーなど濃い色のタオルは色落ちして、他の白いタオルに色写りすることもありますので、別々に漬けるか、濃い色のタオルはお湯のみで漬けるようにしましょう)
余談
横着ですが、我が家では、洗面所の結露とりのスクイージーでお湯を混ぜます。笑
素手ではお湯が熱いのですが、ゴム手袋が近くにないときなどに重宝しています。
タオルにお湯をしっかり浸透させたり、重曹や酸素系漂白剤を良く溶かして混ぜる際にも利用しています。ゴム手袋を着脱する手間も省略できますし、洗面所や横の浴室にすぐ戻せるので便利です。
ズボラすぎてお恥ずかしいのですが、ついでにスクイージーの消毒にもなります(こじ付け)
アズマ工業 浴室水切りワイパー
出典:Amazon
2.タオルの生乾き臭の原因は?
2-1.タオルの雑菌によりニオイが発生
洗濯をしても臭いタオルの原因は、臭い戻りと呼ばれるものです。タオルに吸収された水に雑菌が繁殖し、ニオイが発生してしまいます。洗濯程度ではなかなか落とすことができないため、雑菌を殺菌するために、お湯洗いた衣類用ハイターを使ったつけ置きが効果を発揮します。
カラっと晴れた日に、干すとお日様による紫外線消毒でニオイのもとを殺菌することができるのですが、梅雨や雨の続く時期は雑菌やカビにとっても増殖しやすい条件でお洗濯を乾かすことになるため、ニオイが発生しやすくなるのです。
2-2.洗濯機内のカビが原因となることも
また、洗濯槽のカビや雑菌の繁殖が原因となり、洗濯物のニオイの原因となることもあります。洗濯槽は清潔なように見えて、水滴や洗剤カスが残る為、カビや雑菌の温床となります。洗濯槽用のクリーナーなどを使って定期的に除菌しましょう。
2-3.毎日洗っているのにどうして臭くなるの?
中には「毎日洗濯をしているのに、タオルが臭い!」とお悩みの方もいらっしゃいます。しかし、雑菌によっては洗剤をエサに増殖するものもいます。また、湿気が多い時期にはタオルが乾くのにも時間がかかるため、雑菌にとっての好条件となります。
その他、皮脂や汚れなどがしっかりと落ち切れていないと、これらを栄養源として雑菌が増殖するため、いつものお洗濯ではなく、定期的にお湯消毒や衣類用ハイターなどによる消毒をすることで、雑菌やカビを防いでいきましょう。
花王 ハイター
出典:Amazon
2-4.室内干しもニオイやカビの原因に
雨がつづくと、なかなか外で乾かすことができず、室内で干すことも多くなりますよね。室内は外と比べると風通しが悪く、生乾きになってしまうことがあります。この生乾きもニオイの原因となります。また、生乾きのままクローゼットやタンス、押入れに収納すると、収納場所にもカビが生える原因となります。
完全に乾いてから、しまうようにしましょう。
2-5.洗剤の入れすぎが原因ということも
洗濯用洗剤は、ちょっと多めに入れてもその分洗浄力が高くなりそうな気がしますが
洗剤の入れすぎというのも、カビや雑菌繁殖の原因となるのです。
カビの種類によっては、洗剤をエサに増殖するものもあり、また洗剤量が多いと充分にすすぎきれずにタオルに残ってしまいます。そのため、洗剤はきちんと計量して洗濯するようにしましょう。
現在は、計量せずともまとめて洗剤入れに入れておけば適宜調整してくれる便利な機能のある洗濯機もありますので、次に新しく洗濯機を購入する際には、このような機能をチェックしてみるのもおすすめです。
また、お湯が出る機能のついた洗濯機もあるので、何度洗濯機を漂白しても頻繁にタオルや衣類が臭くなる場合には、次の購入時に検討するのもアリだと思います。
2-6.コインランドリーで高温乾燥する
近くにコインランドリーがある場合には、定期的に高温乾燥させるという方法もあります。
お湯に漬けるのと同じ原理ですが、コインランドリーの乾燥機で高温乾燥することにより、ニオイの原因となるカビや雑菌を死滅させる効果があります。
また、コインランドリーで乾燥させると、タオルもふわふになるのも嬉しいですね!
3.タオルのニオイを防ぐための注意点
また、日ごろタオルの臭いニオイを防ぐために、できるポイントについてご紹介していきます。
3-1.濡れたタオルを長時間放置しない
例えば濡れたタオルを、床に置くなどして長い時間放置すると雑菌が繁殖し洗濯してもなかなかニオイが落ちにくくなります。
なるべく濡れた状態を短く保つため、すぐに洗うようにしましょう。
また、「今日は洗濯をする時間がない!」という場合には、バスケットや床に入れっぱなしにせず、掛けて保管し、少しでも乾かすようにしておきましょう。
3-2.室内干しの際には除湿する
雨が続くと、なかなか外で干せず室内干しになってしまいますが、室内に多くの洗濯物を干すと、湿度が上がり、乾きにくくなります。また室内の湿度が上がることで部屋のカビの原因にもなります。浴室乾燥機などがなく、部屋干しする場合にはエアコンのドライ機能を活用して、除湿したり、除湿機を使って湿気を取り除きましょう。
また、通気性を良くするためにサーキュレーターや扇風機をあてて風で乾かすのもおすすめです。
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3-3.完全に乾いてから収納する
半乾きの状態で、収納すると、雑菌が増殖してニオイの原因となります。しっかり乾いたのを確認してから収納するようにしましょう。
3-4.定期的に洗濯槽の除菌を行う
洗濯槽のニオイが原因でタオルが臭くなる場合には、洗濯槽の裏に雑菌やカビが増殖していることが考えられるため、定期的な除菌をおすすめします。
洗濯槽用クリーナーを使って除菌する方法と、酸素系漂白剤+お湯を入れて長時間放置して洗濯槽の裏まで除菌する方法があります。
用途に合わせて、選んでみると良いでしょう。
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3-5.お湯洗いを習慣化する
ひと手間ではありますが、梅雨時期は3回に1回くらいの頻度でお湯浸しをしてから洗うように習慣化することで、ニオイがなく気持ちの良いタオルを使うことができます。
方法は簡単で、洗濯物をタオルだけ別に分けておき、洗濯する30分ほど前に洗面所にお湯漬けして、その後他の洗濯物と一緒に洗うという方法です。
お湯を毎回使うのは手間かも知れませんが、この方法のメリットは洗面所の水受けにお湯を溜めて漬けるため、洗面所が掃除をしなくてもキレイになることです。
バスタオルも50~60℃と高いお湯を使うので、ヤケドに注意しつつ、加熱殺菌しましょう。
(私は、ついでに汗の付着しやすい、Tシャツ、パジャマなども一緒にお湯漬けしています)
注意点
衣類の種類によっては、高温NGの素材もありますので、必ず洗濯表示を確認してから使用するようにしましょう。お湯NGの素材にお湯漬けしてしまうと、衣類が縮みや痛みの原因となります。
まとめ
雨が続くと、洗濯物が乾きにくくなるので直接顔に触れるタオルなど布製品のニオイが気になってしまいますが、これは洗濯物に付着した雑菌が水気によって増殖することによっておこるものです。
そのためには、定期的にタオルをお湯や重曹で殺菌しましょう。
また、洗濯槽自体の汚れもニオイの原因となるので、定期的に洗濯槽クリーナーを用いてキレイにしましょう。
<参考文献>
・本橋ひろえ『ナチュラル洗剤そうじ術』2017年、ディスカヴァー・トゥエンティワン
・『NHKまる得マガジン万能セスキと強力過炭酸塩で家じゅうすっきり』2018年、NHK出版
・齋藤勝裕『汚れの科学』2018年、SBクリエイティブ株式会社
・松本忠男『カビ・ホコリ・菌を撃退!家の「正しい」掃除ワザ』2019年、宝島社
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