プレイマットに生えたカビを安全に除去する方法はあるの?カビ取りのプロが解説
小さなお子様のけが防止や防音・保温対策として使われるプレイマット。久々に取り出してみるとカビが生えている・・・!使っても大丈夫なのか処分したほうがよいのか・・・。今回はプレイマットのカビについてその除去方法やカビ対策についてご紹介していきます。
目次
1. プレイマットにカビが生える原因
プレイマットにカビが生える原因には次のようなことがあります。
1-1. 皮脂や汗、唾液
皮脂や汗、唾液汚れは全てカビの栄養源になります。赤ちゃんが寝転がったりお子様が裸足で走り回ったりすることでプレイマットには皮脂や汗などの汚れが大量に付着します。目視では確認しずらいため汚れに気が付きにくいですがプレイマットは見た目以上に汚れが蓄積しています。
1-2. 食べ・飲みこぼし
お菓子やミルクなどの食べ・飲みこぼしもカビの栄養源になります。掃除をしていても拭き取りが十分でないとプレイマットに飲みこぼした水分が染み込みジワジワとカビが広がってしまいます。
また、プレイマットの中でもマットをパズルのようにつなげて一枚にする、いわゆるジョイントマットを使用している場合は、その繋ぎ目の隙間に食べかすや外から持ち込まれた砂汚れなどが入り込んでしまいます。隙間に入った汚れがカビの栄養源となり気が付くとカビが生えている、ということになってしまうのです。
1-3. 埃
掃除が不十分で埃がたまりがちになっているとカビが生えやすいです。埃は繊維くずや毛髪などがからみあってできていますがそれらもカビの栄養源です。埃はカビにとって栄養源の塊と言えるので部屋や保管場所に埃が多いとプレイマットにカビが生えることがあります。
1-4. 湿気
換気不足で部屋の湿度が高くなりがちだったり、プレイマットの保管場所の湿度が高かったりするとマットが湿気を吸収し、カビが生えてしまいます。また、飲みこぼしや汗、唾液などの直接的な水分もカビの原因となります。
2. マットの下は要注意
普段はマット表面の掃除しかしておらず、たまにはマットをはがして掃除をしようと久しぶりにプレイマットをめくってみると想像以上の汚れに衝撃を受けたという経験がある方もいるのではないでしょうか。特にジョイントマットの場合は隙間からマット下に汚れが落ちていきやすいです。
気が付くと埃や砂、食べかす、ダニ、カビなどによりマットの下が汚れの温床になっていたということも。小さなお子様がいる中、プレイマットのような大きなものをはがして掃除をするというのはなかなか大変な作業ですが、後回しにしていると気づいた時にはマットも床もカビまみれになってしまう恐れがあります。
3. プレイマットに生えたカビの除去方法
3-1. カビ取り方法
プレイマットやジョイントマットのカビに気が付いても軽度であれば自力で除去することが可能です。目視で確認できるカビはないけれどカビ臭はする、カビの範囲が小さいといった場合は次の方法でカビを除去してみてください。カビ取り作業にあたっては、マスク、ゴム手袋を着用し、屋外または風通しの良い場所でおこないましょう。
~用意するもの~
- 消毒用エタノール
- 清潔なタオル
健栄製薬 消毒用エタノールIP
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~手順~
① プレイマット全体に消毒用エタノールを吹きかけます。カビが目立つ部分にはたっぷりと吹きかけます。
② 清潔な乾いたタオルでカビをふき取ります。
③ 直射日光の当たらない風通しの良い場所で乾かします。(直射日光があたると変色することがあります)
3-2. カビ取りの注意点
プレイマットのカビ取りでは、消毒用エタノールを使用しますが、消毒用エタノールではカビの殺菌はできてもカビの色素を除去することはできません。
しかしながら、漂白成分入りのカビ取り剤ではマットが変色したり素材を傷めたりすることがあるため塩素系・酸素系問わず漂白剤の使用はやめたほうがいいです。消毒用エタノールでカビを除去しても見た目にはカビがあるように見えてしまうのでカビによる黒いシミが気になる場合は買い替えを検討したほうがいいでしょう。
4. カビがひどい場合は?
カビの状態が明らかに自力では手に負えない状態であったり、カビ取りをしてもカビ臭やカビが残ってしまっている場合は残念ですがプレイマットを敷くのをやめる、もしくは新しいものへの買い替えをおすすめします。カビが残ったプレイマットやジョイントマットを使い続けると、カビによるアレルギー症状や喘息を引き起こすなど健康に悪影響を与えることがあります。
免疫力の十分でない小さなお子様は健康被害のリスクも高くなるのでカビた状態のプレイマットを使い続けることはやめましょう。
4-1.マット下の床や畳にカビが広がっている場合
- プレイマットを敷いていた床や畳にカビが広がっていた
- カビの規模が大きく手に負えない
- 小さな子供がいてカビを一刻も早く除去したい
このように、マット下や壁にまでカビ被害が広がっている場合には、カビ取りの専門業者へご相談ください。
5. プレイマットのカビを防ぐ方法
汚れやすく、カビやすいプレイマットですがカビを防ぐ方法はないのでしょうか。プレイマットのカビを防ぐには日ごろから次のことを心がけてみてください。
5-1. 部屋の換気
換気はカビ対策の基本です。湿度が60%以上になるとカビが成長しだすので湿度は60%以下を保つようにしましょう。一日一回の長時間の換気よりも、10分程度の換気を一日に数回行うのがおすすめです。
5-2. 定期的に陰干しする
プレイマットは定期的にはがし、陰干しします。プレイマットは私たちが思っている以上に湿気を吸収しています。熱による変色や劣化を防ぐために天日干しはせず、風通しの良い場所で陰干しします。
5-3. マット裏面の掃除も忘れない
マットは表側だけでなく裏側と床も掃除するようにしましょう。食べカスや大きなごみは掃除機で吸い取り、付着した汚れには消毒用エタノールを使用します。消毒用エタノールには殺菌効果だけでなくある程度の汚れ除去効果とカビ予防効果があります。消毒用エタノールを拭きかけて汚れを拭き取ることで掃除とカビ予防が同時にできます。
5-4. 掃除しやすいマットを選ぶ
プレイマットを選ぶ際に、掃除がしやすいものを選ぶのも一つの方法です。具体的には、
- 重さは軽いものにする
- 部屋の広さに合ったものを選ぶ
- ジョイントマットであれは、一枚一枚のサイズが大きめのものを選ぶ
などです。掃除の大変さが掃除を面倒に感じさせてしまい、それが長期間続くことでプレイマットにカビが生えてしまう結果を招いてしまいます。カビ発生の直接的な原因ではありませんが、マットを掃除しやすいものに変えることで掃除にかかる労力を軽減してくれます。
5-5. 長期で保管する場合は湿気対策を
プレイマットを長期間保管する場合は、通気性の良い場所やケースに入れて保管します。ダンボールは吸湿しやすいのでおすすめしません。一緒に除湿剤を入れたり、こまめに保管場所の換気をするなどして湿気対策をしましょう。
6. まとめ
今回は、お子様用プレイマットのカビ対策についてご紹介してきました。湿気や汚れの蓄積しやすいプレイマットはカビの発生条件と重なるため、こまめにお手入れすることが大切です。
- プレイマットにカビが生える原因には、皮脂や汗、唾液や食べ・飲みこぼし、埃といった様々な汚れがカビの栄養源になっているということがある。
- プレイマットの下は隙間から落ちた小さな汚れが溜まり、カビやダニの温床になりやすい。
- プレイマットに生えたカビは、軽度であれば自力で除去できる。カビ取りは消毒用エタノールで除去する。漂白剤は脱色・劣化のリスクがあるため使用しない。
- カビの状態がひどい、カビ取りをしてもカビが残ってしまったという場合は使用をやめるか新しいものに買い替える。健康に悪影響を与えることがあるためカビた状態のプレイマットは使用しない。
- プレイマットのカビを防ぐ方法として、こまめな換気をおこない湿度は60%以下を保つようにする。
- プレイマットは定期的にはがし、陰干しする。付着した汚れは消毒用エタノールで除去する。
また、マットを敷いている床や畳、マット周りの壁などにカビが広がっている場合にはカビによる健康被害のリスクがあるため、早めにカビ取りのプロへ相談しましょう。