
窓枠や家具、浴室まわりなど湿気を吸いやすい場所の木材は、カビを一度落としても「またすぐ戻ってしまう…」と悩む人が少なくありません。
カビ取りはもちろん重要ですが、再発を抑えるためには防カビ処理もあわせて考えることが大切です。
ところが木材用防カビ剤には、アルコール系や水性タイプ、浸透型の木材保護タイプ、光触媒などの無機系コーティングなど、さまざまな成分や仕組みがあり、「どれを選べばいいのか分からない」という声も多く聞かれます。
そこで本記事では、木材に使える防カビ剤の中から5製品を厳選し、成分・用途・持続性・使い方の違いを軸に、目的別に選びやすい形でまとめました。
ご自宅の木材に合った防カビ剤を選ぶための参考にしていただければ幸いです。
| この記事でわかること |
| ・木材がカビやすい理由と防カビが必要な理由 ・木材用防カビ剤の3タイプと基本的な違い ・防カビ剤5製品の特徴と使い分け ・窓枠や家具、屋外木部など場所別の選び方 ・防カビ剤の正しい使い方と注意点 |
目次
1. 木材用防カビ剤を選ぶ前に知っておきたい基本

木材のカビを根本的に防ぐためには、まず「なぜ木材がカビやすいのか」「防カビ剤がどのように働くのか」を理解しておくことがとても重要です。
この基本を押さえておくと、どの防カビ剤が自宅の状況に合うのかが一気に判断しやすくなります。
1-1. 木材がカビやすい理由
木材は金属や樹脂とは違って、カビが発生しやすい環境が整いやすい素材です。
カビが生えるためには一般的に「湿度(70%以上)」「栄養(木材成分などの有機物)」「温度(20〜30℃前後)」という3つの条件が必要で、木材はこれらがそろいやすい特徴を持っています。
水分を吸いやすい
木材の内部には無数の空洞があり、結露や湿気などの水分を吸い込みやすい特性があります。
そのため表面が乾いて見えても内部は湿ったままになりやすく、「同じ場所に何度もカビが出る」大きな原因になります。
カビのエサが豊富
木材には次のような成分が含まれています。
- セルロース
- ヘミセルロース
- 微量の糖分
これらはすべてカビの栄養になります。
そのため木材は、「湿気・栄養・温度」のカビ発生条件がそろいやすく、非常にカビの発生リスクが高い素材と言えます。
参考:高野 俊幸「木材成分の化学を考える」(J-STAGE)
1-2. 「カビを取る」だけでは不十分な理由
多くの人が勘違いしやすいのですが、カビ取りはあくまで「今見えているカビを落とすだけ」です。
表面がきれいになっても、木材内部に湿気や栄養が残っていれば、カビの胞子は再び増殖してしまいます。
そのため再発を防ぐには、
「①カビを除去する→②完全に乾燥させる→③防カビ剤を施工する」
という3ステップが欠かせません。
つまり、カビ取りだけでは根本対策にはならず、防カビ処理まで行うことが再発防止の決め手になるのです。
2. 木材用防カビ剤の3つのタイプとおすすめ製品

木材用防カビ剤は、製品ごとに成分や仕組み、適した使い方が大きく異なります。
そのため、用途に合わないタイプを選ぶと、十分な効果が得られないこともあります。
この章では、木材用防カビ剤を3つのタイプに分け、それぞれの特徴と代表的な製品を紹介します。
2-1. スプレータイプ(アルコール系・水性タイプ)
手軽に使える日常向けの防カビ剤で、窓枠や家具、押入れなど室内木部に広く使用されます。
汚れを落として乾かしたあとに吹き付けるだけで使えるため、まず防カビ対策を始めたい人に向いているタイプです。
防カビ侍 水性タイプ(純閃堂)
非塩素・ノンアルコールの水性防カビスプレーで、壁紙や木材、畳など室内のさまざまな素材に使えます。
塩素臭やアルコール臭を避けたい場合に扱いやすいのが特徴です。
カビホワイト カビ防止スプレー(ビーワン)
ゴムパッキンや壁紙など、食器・食品以外の多くの場所に使える防カビスプレーです(※電子機器や塗装面など、使用できない対象もあるため要確認)。
2-2. 木材保護タイプ(水性下塗り・油性浸透・着色仕上げ)
木材を保護(防腐・防カビ等)しながら長持ちさせる目的で使うタイプです。
水性クリアで室内木部に使える下塗り専用タイプから、屋外木部を仕上げながら保護する着色タイプまで幅があります。
木材そのものの寿命を延ばしたい場合に適しています。
かびZero 木部用下塗り 防腐・防かび剤(吉田製油所)
屋内外の木部に使える水性クリアの下塗り用(塗装前処理)防腐・防カビ剤です。
ペンキ・ステイン・ニスなどを塗る前に塗布して使います。
キシラデコール(大阪ガスケミカル)
木材内部に浸透して防腐・防カビ・防虫効果を発揮する油性の含浸型木材保護塗料です。
デッキやフェンス、外壁など屋外木部を、木目を生かした着色仕上げで長期間保護したい場合に向いています。
2-3. 無機系コーティングタイプ(光触媒・金属イオン系)
光触媒や金属イオンなど揮発しない無機成分で木部表面に薄い保護膜をつくるタイプです。
見た目を変えずに長期間カビの再発を防ぐことができ、特に窓枠や浴室木部など湿気が多く戻りカビが起きやすい箇所に向いています。
コパリン(ハーツリッチ)
銅イオンや光触媒などの無機成分を組み合わせたコーティング剤です。
浴室まわりや外壁近くの木部など濡れやすい場所でも、カビや汚れを長期間抑制することが可能です。
3. 木材用防カビ剤5製品の成分・特徴・使い分け
木材用防カビ剤は、製品ごとに成分や使い方、想定される使用場所が異なります。
ここでは5製品について、特徴や注意点、使用できる場所などを紹介します。
用途に合った製品選びの判断材料としてお役立てください。
3-1. 防カビ侍 水性タイプ(純閃堂)

出典:Amazon
水性タイプの防カビ剤で、アルコールを使用していません。
室内での使用を前提とした製品で、液剤は乳白色(ミルキーホワイト)をしています。
また、防カビ侍シリーズには、水性タイプのほかにアルコールタイプの防カビ剤も用意されています。
アルコールに強い素材を使用する場合や、除菌を含めた防カビ対策を行いたい場合には、アルコールタイプを選ぶという使い分けも可能です。
効果の持続目安
- 約1年~長くて3年間(目安)
※使用環境によって前後することがあります。
使用できる場所
- 木材
- 畳
- 水性塗料が使われている家具
- 塗り壁(漆喰・珪藻土)
- 白いビニールクロス
室内の木部や内装材にスプレーすることで、表面に防カビコーティングを施し、カビの発生を抑えます。
使用時の注意点
- 乳白色の液剤であるため、暗い色の家具や木部では、乾燥後に白い跡が残る恐れがあります。
- 水性タイプには除菌作用がないため、すでに発生しているカビは別途カビ取りが必要です。

純閃堂 防カビ侍
出典:Amazon
3-2. カビホワイト カビ防止スプレー(ビーワン)

出典:公式サイト
カビホワイト カビ防止スプレーは、アルコール成分を含むタイプで、成分が対象物の表面にミクロレベルで固着します。
アルコール成分が蒸発せずにその場に留まることで、カビやカビの餌となる菌を除菌し続け、カビの再発を防ぐ仕組みです。
なお、カビホワイトには別商品として「水性カビ防止スプレー」もあります。
アルコールに弱い木材・塗装面などに使いたい場合は、用途に応じて水性タイプも選択肢になります。
効果の持続目安
- 浴室など湿気の多い場所:約1年
- 室内環境:約2~3年
※使用環境によって前後することがあります。
使用できる場所
- 食器・食品以外の多くの場所
室内と浴室の両方をまとめて防カビしたい場合に適した製品です。
使用時の注意点
- 電子機器や水分に弱い素材、桐ダンスなどの木製品、ワックス・ニス・塗料が塗られている面では使用できません。
- 使用前には、目立たない箇所で30分以上のパッチテストを行ってください。

ビーワン カビホワイト カビ防止スプレー
出典:Amazon
3-3. かびZero 木部用下塗り 防腐・防かび剤(吉田製油所)

出典:Amazon
かびZero 木部用下塗り 防腐・防かび剤は、水性タイプの木部用下塗り専用防腐・防カビ剤で、木材を塗装する前の工程で使用することを前提としています。
そのため、ペンキ・ステイン・ニスなどを塗る前に塗布して使用しましょう。
効果の持続目安
- 下塗り剤(上塗り前提)のため、持続性は上塗りの有無や使用環境で変動する
使用できる場所
- 屋内木部
- 屋外木部
※ペンキ・ステイン・ニス等を塗る前の工程
木材を塗装する前の下地処理として使用する設計のため、塗装を前提としたDIYやリフォーム作業で、防カビ・防腐の下地を整える目的に適しています。
使用時の注意点
- 仕上げ剤ではなく、下地処理用の製品です。
- 上塗り塗料と併用する前提で使用してください。
参考:かびZero木部用下塗り防腐・防かび剤|株式会社吉田製油所

吉田製油所 かびZero 木部用下塗り 防腐・防かび剤
出典:Amazon
3-4. キシラデコール(大阪ガスケミカル)

出典:公式サイト
キシラデコールは、屋外用の油性・浸透型木材保護塗料です。
木材内部に成分を浸透させることで、内部から防腐・防カビ・防虫効果を発揮する設計となっています。
屋外環境で使用される木部を、長期間保護することを目的とした製品です。
効果の持続目安
- 長期間の木材保護を目的とした設計
使用できる場所
- デッキ
- フェンス
- 外壁などの屋外木部
表面に厚い塗膜を作らない設計のため、木材の通気性を保ちやすい特徴があります。
使用時の注意点
- 防虫対象はヒラタキクイムシなどの木材害虫で、シロアリ・アリ・ハチは対象外です。
- 屋外用製品のため、室内の家具や建具には使用できません。
参考:木材保護塗料キシラデコール製品情報 |大阪ガスケミカル株式会社

大阪ガスケミカル キシラデコール
出典:Amazon
3-5. コパリン(ハーツリッチ)

コパリン(NFE2系)は、銅イオンと光触媒を中心に組み合わせたコーティング剤です。
大学で研究されてきた光触媒技術をもとに、カビ対策の現場で使えるよう改良された特許技術が採用されています。
本製品は防カビを主目的としたコーティング剤ですが、除菌・抗菌・防虫・消臭・防汚といった複数の機能を併せ持つ点が特徴です。
一般住宅だけでなく、病院・保育園・車両・商業施設などでも使用実績があります。
効果の持続目安
- 個人住宅では、年に1回程度のメンテナンス(再施工)を前提とした設計
※使用環境や摩耗状況によって前後します
使用できる場所
- 室内:壁紙、天井、窓枠、クローゼット内部、浴室の天井・壁
- 屋外:外壁、ベランダ、屋外階段、カーポート、ガーデン家具
用途に応じて室内用・屋外用など製品が分かれており、対象場所に合わせた選択が必要です。
使用時の注意点
- 用途ごとに適した製品を選ぶ必要があります。
- 効果を維持するため、推奨されている周期での再施工が前提となります。
参考:コパリン

室内用カビ取り防カビコーティングセット

屋外用カビ取り防カビコーティングセット
※こちらの製品は、除カビ剤がセットになっているため、除去と防カビをまとめて行うことができます。

4. 使用場所別の防カビ剤の選び方
木材用防カビ剤は、「どこに生えるカビか」「どこまで守りたいか」によって、選ぶべきタイプが変わります。
ここでは、カビの発生状況と使用環境の違いに着目し、場所別に適した防カビ剤を整理します。
4-1. 窓枠・室内

窓枠や室内の木部は、結露や室内湿気の影響によって表面が濡れやすく、結露をきっかけにカビが繰り返し発生しやすい場所です。
- 無塗装木材・塗り壁など、水分を吸収しやすい素材
→ 水性タイプの防カビ剤(例:防カビ侍 水性タイプ) - 窓枠全体を手軽にまとめて防カビしたい場合
→ アルコールタイプの防カビ剤(例:カビホワイト カビ防止スプレー) - 見た目を変えず、再発間隔をできるだけ伸ばしたい場合
→ 室内向け防カビコーティング(例:コパリン 室内用)
すでにカビが出ている場合は、必ず先にカビ取りを行い、その後に防カビ処理を行う順序が重要です。
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4-2. 家具・棚・ベッド周り

家具や棚、ベッド周りは、結露よりも通気不足や生活汚れ(ホコリ・皮脂)が原因でカビが再発しやすい木部です。
このエリアでは、防カビだけでなく除菌・安全性への配慮も重要になります。
- 未塗装または水性塗装の木部
→ 水性タイプの防カビ剤(例:防カビ侍 水性タイプ) - 布製品・木部・壁紙が混在する環境
→ アルコールタイプの防カビ剤(例:カビホワイト カビ防止スプレー) - 造作家具や木製カウンターなど、長期的に美観を保ちたい場合
→ 室内向け防カビコーティング(例:コパリン 室内用)
家具の裏側や壁との接触面など、普段見えない部分まで処理することが再発防止につながります。
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4-3. ウッドデッキ・屋外ベンチ・外構

屋外の木部は、雨・紫外線・温度差の影響を強く受けるため、室内用防カビ剤では対応できません。
- 雨風や日差しを直接受ける木部
→ 油性・浸透型の木材保護タイプ(例:キシラデコール) - 外観の維持や汚れの付きにくさも重視したい場合
→ 室外向け防カビコーティング(例:コパリン 屋外用)
屋外では、防カビだけでなく防腐・防虫を含めた木材保護として考えることが前提になります。
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4-4. 床下・構造材

床下や構造材は目に見えませんが、カビや腐朽が進行すると住宅全体に影響します。
ここでは、短期的な防カビではなく、長期保護を前提とした対策が必要です。
- 塗装工程と組み合わせて木部下地として使用する場合
→ 下塗り専用タイプ(例:かびZero 木部用下塗り 防腐・防かび剤) - 屋外木部と同じ考え方で耐久性重視の対策を行う場合
→ 油性・浸透型の木材保護タイプ(例:キシラデコール) - 表面汚染や微生物付着の抑制を補助的に行いたい場合
→ 室外向け防カビコーティング(例:コパリン 屋外用)
床下では、防カビ剤単体ではなく、換気・防湿対策と併用して考えることが前提になります。
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5. 木材用防カビ剤の正しい使い方と注意点
どの防カビ剤を使う場合でも、正しい手順で施工できるかどうかで効果は大きく変わります。
ここでは、木材に共通する基本の流れと避けたいNGポイントをまとめます。
5-1. 基本の3ステップ
防カビ対策は、「除去 → 乾燥 → 防カビ」の順序が非常に重要です。
この流れが一つでも崩れると、どの防カビ剤を使っても十分な効果が得られません。
以下の手順に沿って作業を行いましょう。

① カビを除去する
まずは、目に見えるカビや汚れをしっかり除去します。
木材で使用できるカビ取り剤やアルコールなどで丁寧にカビ取りを行いましょう。
② 完全に乾燥させる
木材は内部に水分を抱え込みやすいため、表面が乾いて見えても注意が必要です。
窓枠や家具の場合は、風通しの良い状態で一晩から丸一日、しっかり乾燥させてください。
③ 防カビ剤を施工する
スプレータイプ、木材保護タイプ、無機系コーティングなど、用途に合った方法で防カビ剤を塗布します。
使用量や乾燥時間を守り、完全に乾いてから家具や物を元に戻してください。

5-2. 木材で避けたいNG行為
木材はデリケートな素材のため、間違った処理を行うと、防カビ効果が弱まるだけでなく、見た目や耐久性を損ねる原因になります。
ここでは、木材の防カビ対策で避けたいNG行為を解説します。
強アルカリ・高濃度塩素を長時間放置する
カビ取りの時に強い薬剤を使用すると、木材が変色したり、繊維が傷んで毛羽立ちの原因になります。
どうしても使用する場合は短時間にとどめ、使用後は必ずしっかり水拭きして成分を残留させないようにします。
サンドペーパーで削りすぎる
削りすぎると木目が荒れたり凹みが生じ、強度低下につながることがあります。
汚れを落とす目的で研磨する場合は、仕上がりを損なわない範囲で最小限に抑えるのが安全です。
塗装面への施工可否を確認せずに使う
製品によっては、ワックスやニスが塗られた面に使用すると、薬剤がはじかれたり白濁やムラが発生することがあります。
使用前に製品の説明書を確認し、目立たない場所でテストしてから施工しましょう。
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6. DIYでできる範囲と業者に任せるべき範囲

防カビ処理を行う前には、まずカビ取りが必要になるケースも多くあります。
ただし、カビの状況によっては、DIYでの対応が難しい場合もあります。
以下を目安に、自分で対応できる範囲かどうかを判断してみてください。
6-1. DIYで対応しやすいケース
カビの範囲が限定的で、カビ取りから防カビ処理までの作業がシンプルな場合は、DIYでの対応が可能です。
- 表面に見えているカビのみで、内部まで進行していない
- カビの範囲が目に見える部分に限定されている
- 押入れ・クローゼットなど、比較的狭い範囲の室内木部
- 小規模な部分補修や、軽度の塗り替え
- 窓枠や室内木部への、スプレータイプや室内向けコーティングの施工
6-2. 業者に相談した方がよいケース
カビ取りの段階で対応が難しい場合や、施工範囲が広い場合は、専門業者への相談が安心です。
- 床下全体に湿気やカビ、腐朽の疑いがある
- 浴室裏・壁内・天井裏など、目視できない木部でカビが疑われる
- 木材の変色や劣化が広範囲に及んでいる
- 外壁木部やウッドデッキなど、施工面積が広い
- 広範囲のコーティングを、ムラなく均一に仕上げる必要がある
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7. 木材用防カビ剤に関するよくある質問

防カビ剤を検討する際は、「本当に効果があるのか」「自宅でも使えるのか」といった疑問を持つ方が多いです。
ここでは、木材用防カビ剤についてよく寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。
Q1. スプレーだけで長期間もちますか?
スプレータイプの防カビ剤でも、一定期間の効果は期待できます。
ただし、効果の持続性は使用環境や湿気の多さ、表面の摩耗状況によって左右されます。
特に結露が多い場所や頻繁に触れる箇所では、定期的な再施工が必要になるケースが一般的です。
Q2. カビ取りせずに防カビ剤だけ使っても意味はありますか?
すでにカビが発生している場合、防カビ剤だけを使っても十分な効果は得られません。
防カビ剤は「新たなカビの発生を抑える」目的の製品であり、既存のカビを除去するものではありません。
基本は「カビ取り → 乾燥 → 防カビ」の順で行うことが重要です。
Q3. 無機系コーティングは室内で使っても安全ですか?
無機系コーティングは、揮発しない無機成分を使ったタイプで、室内使用を想定した製品もあります。
使用前には、対象素材や使用場所が室内対応かどうかを確認しましょう。
Q4. 防カビ剤だけで結露の多い家のカビは止まりますか?
防カビ剤だけで結露の発生そのものを止めることはできません。
結露が続く環境では、防カビ処理をしても再発する可能性があります。
換気や除湿、断熱対策など、結露対策とあわせて防カビを行うことが重要です。
Q5. どれを選べばいいのか迷ったときの基準は?
迷った場合は、まず「使う場所」と「素材」を基準に考えるのが分かりやすいです。
本記事を参考に、目的に合ったタイプを選ぶと失敗しにくくなります。
8. まとめ
木材は湿気を吸いやすく、カビの栄養も豊富なため、一度きれいにしても再発しやすい素材です。
だからこそ「どの防カビ剤を、どこに、どう使うか」を理解して選ぶことが重要です。
木材用防カビ剤は、主に次の3タイプに分かれます。
- スプレータイプ…室内の手軽な予防向け
- 木材保護タイプ…下塗り剤による下地処理や、浸透型塗料による屋外木部の保護向け
- 無機系コーティングタイプ…見た目を変えず長期的に守りたい場所向け
これらは用途によって役割が異なるため、場所・耐久性・作業量を基準に選ぶと失敗するリスクが低いでしょう。
また、防カビ作業では
「①カビを除去する→②完全に乾燥させる→③防カビ剤を施工する」
という基本手順を守ることが欠かせません。
本記事を参考に、用途に合った防カビ剤を選び、カビに悩まされにくい住環境づくりに役立ててください。





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