カビを防ぐ冷暖房器具の活用方法
今回は、家にある冷房、暖房、扇風機やサーキュレーター、電気ストーブ、除湿機などの家電類を使用してカビを防ぐ方法などをご紹介していきます。
目次
1.カビ予防できる家電
①エアコン
エアコンの除湿運転と送風を使用することで室内とエアコン本体のカビ予防をすることができます。
エアコンの運転開始直後はホコリや汚れた空気を吹き出しやすいので、10分程度室内の換気をするようにしましょう。
カビが発生しやすくなる湿度は60%以上と言われています。
そこで、室内に湿度計を設置し、湿度が60%以下になるように除湿して湿度の調整をしましょう。
湿度計は温度計とセットになっているものや100円ショップなどでも販売されています。
また、最近ではエアコンで室内の湿度がわかるものもあります。
湿度は体感ではわかりにくい場合もありますので、計測して湿度が高い場合には下げるようにするとカビを防ぐことができます。
内部結露に注意
エアコンは冷房を使用すると内部が結露します。
エアコンをこのままにしてしまうと、エアコン内部のフィンや送風口などにカビが発生する原因になります。
冷房を使用したあとはしばらく送風運転させて内部を乾燥させましょう。
このときにエアコンの送風と併せて室内に除湿機をつけておくとさらに効果的です。
エアコンを使用しない季節でも、月に1回程度は送風運転をすることでエアコン内部の湿気を飛ばすことができ、カビ対策となります。
エアコンを使用しない時期には、エアコンをホコリからガードするカバーをしておくのがおすすめです。
また、エアコンの吸気口に貼ってカビを防ぐことができる便利なグッズも販売されています。
エアコンにカビが発生した状態で使用してしまうと、室内にカビをまき散らす原因になりますのでフィルターのや送風口などの掃除はこまめにするようにしましょう。
エアコンを使用すると異臭がする場合にはエアコンにカビが発生している可能性があります。
エアコン内部のカビは業者に依頼してクリーニングしてもらうのが安心です。
②電気ストーブ
ストーブには種類があり、石油ストーブやガスファンヒーターなどは燃焼する際に水蒸気が発生するため、室内の湿度が上昇しやすくなります。
そこでストーブを使用する場合には電気ストーブがおすすめです。
また、冬の時期は窓に結露が発生することで室内の湿度が上昇するだけでなく、窓枠周辺などにカビが発生しやすくなるため、窓の近くに電気ストーブを置き、扇風機やサーキュレーターで電気ストーブの温かい空気を循環させるようにすると部屋全体がすばやく暖まるだけでなく、結露を防ぐことができカビの予防をすることができます。
③扇風機、サーキュレーター
扇風機やサーキュレーターは室内の空気を循環させ、湿気や汚れた空気の滞留を防ぐことができます。
室内でカビが発生する原因に湿気や汚れた空気が滞留することがあげられます。
押し入れやクローゼット、家具と壁の間、部屋の隅などは空気が滞留しやすく、カビが発生しやすくなります。
そのような場所で扇風機やサーキュレーターを回すとカビが発生するのを防ぐことができます。
④除湿機
除湿機は室内の湿気を取り除く役割がありますが、除湿機にたまった水をそのままにしていると除湿機本体にカビが発生する原因となります。
また、除湿機にはカビを予防する機能が搭載されたものも販売されています。
さらに、除湿機とサーキュレーターが一体化したものや冷風機能がセットになったものから衣類の乾燥、消臭もできる便利なものもあります。
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出典: Amazon
⑤空気清浄機
空気清浄機にはカビなどの有害物質に作用する効果があるものもあります。
空気清浄機は室内の空気を取り込み、フィルターで清浄して放出しています。
カビを予防する効果が搭載されているものでも空気清浄機だけで完全にカビを防げるわけではなく、フィルターの掃除や設置する場所の湿度などの環境によってはカビが発生してしまうこともあります。
こまめな掃除と他の除湿できる家電などと併用することで、よりカビを予防することができます。
2.家の中でカビが発生する原因
カビが発育するために必要な条件は、①温度、②湿度、③栄養分の3つがそろうことです。
まず、①温度ですが、カビはわたしたち人間が快適な温度と感じる20℃~28℃程度を最も好みます。
カビの種類にもよりますが、5℃~35℃程度までがカビが発育できる温度として考えられています。
次に②湿度ですが、カビは湿度60%以上がカビの発育に必要と考えられています。
最後に③栄養分ですが、カビは有機物を分解吸収して栄養分としています。
そのため、有機物のかたまりである食品類や人間のフケ、アカ、皮脂、ホコリ、汚れなどさまざまなものがカビの栄養分となってしまいます。
3.家の中のカビを予防する方法
カビが発育するには、①温度、②湿度、③栄養分の3つの条件がそろうことでしたね。
カビはこのどれかの条件を欠かすことができれば発育することができません。
したがって、カビを予防するにはこれらの3つの条件がそろわないようにする工夫が大切です。
その1、掃除
室内の掃除でカビの栄養分となるホコリや汚れなどを取り除くことがカビを予防する上でとても大切です。
掃除機をかけたり、フローリングワイパーや粘着ローラーなどを使用してホコリがたまりやすい場所をこまめに掃除するようにしましょう。
その2、換気
室内に湿気や汚れを含んだ空気が滞留するとカビが発生します。
入浴や調理後の換気や部屋の隅、家具などの裏側や壁と接している面は空気が滞留しやすいです。
ドアを開放したり、扇風機やサーキュレーターを使用して空気を循環させるようにしましょう。
その3、除湿・乾燥
カビが発育する湿度は60%以上です。
室内に湿度計を設置し、60%以下になるように心がけましょう。
乾燥しすぎても健康に害を及ぼすおそれがありますので、50%程度を保つと快適に過ごすことができます。
湿度が高い場合には除湿して乾燥させるようにしましょう。
4.場所別の家電以外でカビを予防できる方法やアイテム
①水周り
・熱湯
家庭や病院などでも、一般的に昔から広く使われてきたオーソドックスな物理的殺菌方法のひとつが熱湯消毒です。
熱湯消毒の一番のメリットは、薬剤等を使用しないので安心安全な点です。
ただし、熱湯を使用するので、やけどの危険性があり注意が必要です。
素材の内部まで十分に温度が上がらないと殺菌効果が期待できません。
熱湯消毒する際は消毒したい物の表示等を確認し、耐熱温度が100℃以上と記載されていれば熱湯で煮沸消毒ができます。
・消毒用エタノール
消毒用エタノール(アルコール)による消毒もカビに効果的です。
消毒用エタノールは揮発性が高く、残留したとしても心配なくカビに対する作用も強いため、使いやすい殺菌剤です。
ただし、カビを除去したい物が油などで汚れている場合にはアルコールの殺菌力が弱くなってしまうので食器洗剤などで洗ってから消毒用エタノールを使用してください。
また、消毒用エタノールは水で薄まってしまっても殺菌力が弱くなってしまうので、必ず水分を除去して乾燥させてから使用するようにしましょう。
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出典:Amazon
・漂白剤
カビを取り除くには殺菌が大事です。
漂白剤は、殺菌力だけでなく、カビによる着色を漂白もできるので黒さを取り除くことができます。
漂白剤には、使用できる物と使用できない物があります。
漂白剤のパッケージの注意事項やカビを除去したい物に記載されている注意事項をしっかりと守って使用するようにしましょう。
グラフィコ オキシクリーン
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・スクイージー
水周りでカビが発生する原因は水分と汚れによるものです。
水周りを使用した後はスクイージーで水気を切るとすばやく乾燥させることができます。
アズマ工業 浴室水切りワイパー
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・防カビ燻煙剤
お風呂の防カビ燻煙剤が販売されています。
お風呂場のカビの原因となる菌は天井に貼り付いて落ちてくるため、防カビ燻煙剤を使用するとお風呂場のカビを約2ヶ月程度予防することができます。
既にカビが発生している場合にカビを除去できるものではないので、お風呂場の掃除をした後にカビを予防する目的で使用しましょう。
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出典:Amazon
②押し入れ、クローゼット、下駄箱
・すのこ
押し入れや下駄箱にすのこを敷くと風が通る隙間ができてカビが発生しにくくなります。
押し入れ、クローゼット、下駄箱はぎゅうぎゅうに物を詰め込みすぎないようにすることもカビを予防する方法です。
・新聞紙
押し入れ、クローゼット、靴箱に新聞紙を敷くと新聞紙が湿気を吸収し、カビを予防することができます。
新聞紙は一度湿気を吸ったら新しいものに交換する必要があります。
湿気を吸収した状態のものを放置してしまうと、逆にカビが発生する原因になりますので注意してください。
・除湿剤
除湿剤も新聞紙と同じように湿気を吸収し、カビを予防する効果があります。
除湿剤も気を付けていただきたいのが、一度湿気を吸ったものは使い切りで新しいものに交換しないと逆にカビが発生する原因となりますので注意してください。
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出典:Amazon
5.カビ取り専門業者に依頼する
家のカビでお困りの方はカビ取り専門業者に依頼を検討してみましょう。
特に、家の中に広範囲にカビが発生してしまっている場合や重度のカビで対処できない場合、自分でいろいろカビ対策をしてみたけれどカビが再発してしまう場合などはプロにおまかせするのが一番です。
ハーツクリーンでは、初回カウンセリング無料で、カビ取りのお見積りを行っておりますので、何度も生えてくるカビにお困りの方は是非お気軽にご相談ください。
6.まとめ
・カビを予防する家電の使い方をおさえておきましょう。
・家電本体のカビ予防ケアもお忘れなく!
・カビは温度、湿度、栄養分の3つの条件がそろうと発生します。
・家電と併せてカビ予防できる方法やアイテムもあります。
・家のカビは業者に相談してみましょう。
<参考文献>
・吉川翠ほか『効果抜群!ダニ・カビ退治法』1994年、主婦と生活社
・松本忠男『カビ・ホコリ・菌を撃退!家の「正しい」掃除ワザ』2019年、宝島社
・沢井竜太『おそうじの超ベストアイディア2020』2020年、晋遊舎
・日本防菌防黴学会『菌・カビを知る・防ぐ60の知恵』2015年、化学同人
・Panasonic空気清浄機ナノイーX