【プロが解説】壁紙のカビ取り完全ガイド!原因・落とし方・予防法まで徹底解説

「壁紙のカビ、どうにかしたい…」
「自分で落とせる方法はないの?」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
壁紙に発生したカビは、見た目の問題だけでなく、アレルギーや喘息を引き起こす原因になり、放置すると建物の耐久性にも影響を与えることがあります。
気づいたときには、壁紙の裏や下地まで侵食し、簡単に落とせなくなっていることも…。
そこで本記事では、数多くのカビ取りを手がけてきたプロが、初心者でも安全にできる壁紙のカビ取り方法と予防策を徹底解説します。
適切な方法を知れば、手間や費用を最小限に抑えながら、壁紙を清潔な状態に戻すことが可能です。
ぜひ最後までお読みいただき、快適で健康的な住環境を取り戻してください。
この記事でわかること |
・カビの状態別の壁紙のカビ取り方法 ・壁紙のカビを防ぐ効果的な対策 ・正しい防カビ剤の選び方 ・失敗しないカビ取り業者選び |
目次
1. 壁紙にカビが生える3つの原因
カビ対策を行う前に、まずはなぜカビが発生するのか、その原因を理解することが重要です。
壁紙にカビが生える主な要因は、以下の3つです。

- 湿気・結露
湿度が高い環境ではカビが急速に繁殖します。特に梅雨や雨の日が続く時期は湿度が上昇しやすく、カビの発生リスクが高まります。
また、冬場は室内と屋外の温度差が大きくなることで結露が発生しやすくなります。
結露によって発生した水分が壁紙に染み込むことで、カビの繁殖がさらに加速されます。
- 換気不足
換気が不十分な部屋は、湿気を含んだ空気がこもりやすく、カビの繁殖条件がそろいやすくなります。
クローゼットや押入れ、壁際にぴったり設置した家具の裏など、空気の通りが悪い場所は要注意です。
- 部屋の位置・環境条件
北向きの部屋や日当たりの悪い部屋、地下室などは、湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい環境です。
これらの場所は外気との温度差が大きく、日光が入らないことで湿度が下がりにくいため、カビが繁殖しやすくなります。
また、外壁に面している部屋は、壁の内部に湿気が入り込みやすく、結露が発生しやすいため注意が必要です。

これらの要因が重なると、壁紙の表面だけでなく、裏側や下地材にまでカビが広がり、簡単に除去できなくなることがあります。
放置すると、カビが建材にまで浸透し、大掛かりな修繕が必要になるケースもあるため、早めの処理が重要です。
次の章から、実際にカビが発生した場合の対処方法を紹介します。
2. カビ取りを始める前に必ず押さえたい基礎知識
壁紙のカビ取りを安全かつ効果的に行うためには、作業前の準備と注意点をしっかり把握することが大切です。
適切な道具や洗剤を準備し、防護対策を徹底した上で、正しい手順に沿って作業を進めましょう。
2-1. カビ取りで必要な洗剤
カビを除去する為に、効果のある洗剤を準備しましょう。

- 重曹
重曹は弱アルカリ性の天然素材で、軽いカビを柔らかくしながら研磨作用で落とします。
カビを抑制する静菌効果もあり、キッチンまわりをはじめ、幅広い場所で使用できる点が魅力です。

レック 激落ちくんの重曹
出典:Amazon
- クエン酸
クエン酸は酸性の天然由来成分を含み、アルカリ性の汚れを効果的に分解します。
カビの根を柔らかくし、除去をスムーズにしてくれるため、軽度から中程度のカビ取りに適しています。

レック クエン酸の激落ちくん
出典:Amazon
- 塩素系漂白剤 (塩素系カビ取り剤)
塩素系漂白剤は強力な殺菌・漂白力を持ち、黒カビや頑固な汚れを効率良く落とします。
ただし、壁紙の材質によっては変色や痛みが生じる恐れがあるため、事前のテストが必須です。
使用時は換気を十分に行い、皮膚や衣服に付着しないよう注意しましょう。

花王 キッチンハイター
出典:Amazon

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- 消毒用エタノール
カビ取り後に消毒用エタノールをスプレーすることで、壁紙表面の菌を減らし、カビの再発を抑えることができます。
揮発性が高いため、湿気を残さずに除菌できるのが特徴です。

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2-2. カビ取りで必要な道具
作業開始前に以下の道具を用意することで、スムーズかつ安全に作業できます。
- マスク
- ゴム手袋
- ゴーグル
- 長袖・長ズボン
- ビニールシート(新聞紙でも可)
- 養生テープ
- スプレーボトル
- 布
- キッチンペーパー
- ラップ
- 容器
- 歯ブラシ
2-3. 安全にカビ取りするための注意事項
カビ取り作業を安全に進めるため、以下の注意事項を守るようにしましょう。
- 十分に換気する

作業中は、カビの胞子や薬剤の刺激臭がこもらないよう、窓を開けて換気してください。
換気扇や扇風機を活用し、作業後も換気を続けましょう。
- 作業エリアを保護する
床や家具を汚さないよう、ビニールシートや新聞紙を敷いて保護します。
薬剤や水分が飛び散らないよう、隙間なく設置し、テープで固定して広がりを防ぎましょう。
- 身体を保護する

カビの胞子や薬剤の刺激から身を守るため、マスク、ゴム手袋、ゴーグル、長袖・長ズボンを着用しましょう。
これにより、皮膚や目、呼吸器をしっかり保護できます。
- 壁紙を強く擦らない
壁紙を傷めずにカビを除去するためには、強くこすらず、軽く叩くように洗剤を馴染ませることが大切です。
また、壁紙を傷つける恐れがある研磨剤入りのクレンザーやメラミンスポンジの使用は控えましょう。
- 洗剤の適量使用し、残留を防ぐ
洗剤は垂れ落ちない程度の量を使い、カビの根にしっかり行き渡るよう工夫しましょう。
作業後は、水拭きと乾拭きを丁寧に行い、洗剤の残留を防いでください。
- 使用後の道具の扱いに注意する
カビを拭き取った布やペーパーはすぐに密封袋へ入れて廃棄します。
再利用する道具は、薬剤をしっかり洗い流し、十分に乾燥させて保管しましょう。
3. カビの状態別!壁紙を傷めずにカビを除去する方法
ここからは、壁紙に発生したカビを「軽度」「中度」「重度」の3段階に分けて除去方法をご紹介します。
いずれの方法でも、作業前に十分な換気と防護対策を行い、壁紙に合った洗剤を使用するようにしてください。
3-1. 軽度のカビの除去方法

- ① 壁紙の埃を取り除く

壁紙表面に発生しているカビや埃を乾いた布で優しく拭き取ります。
- ② クエン酸水を吹きかける


クエン酸水(水100ml+クエン酸小さじ1が目安)をカビ部分に吹き付けます。
そのまま約5分放置し、カビを柔らかくします。
- ③ 重曹水を吹きかける


先ほどクエン酸水を吹きかけた箇所に重曹水(水100ml+重曹小さじ1が目安)を吹き付けます。数分間そのまま置いておきましょう。
- ④ 柔らかい布で拭き取る

汚れを広げないように注意しながら、柔らかい布で水拭きします。
強く擦ると壁紙が傷むため、軽くポンポンと叩くように拭き取ってください。
- ⑤ 消毒用エタノールを吹きかけてから乾燥させる

乾いた布でしっかり水分を拭き取ったあと、仕上げに消毒用エタノールをスプレーします。
清潔な布で仕上げ拭きをしてから、しっかりと乾燥させて終了です。
3-2. 中度のカビの除去方法

- ① クエン酸スプレーを吹きかけてパックする

カビ部分にクエン酸水(水100ml+クエン酸小さじ1が目安)を吹き付けた後、キッチンペーパーを当ててさらに湿らせます。
ラップで覆ってから5~10分ほど放置し、カビを柔らかくしましょう。
- ② 重曹ペーストで擦り込む


重曹を少量の水で練った重曹ペーストを作ります。
キッチンペーパーを剥がし、重曹ペーストを歯ブラシにつけてカビ部分を優しく擦り込みます。
強く擦りすぎると壁紙が傷つくため、軽い力で行うことが大切です。
- ③ 再度パックして放置する

カビの根までしっかり浸透させるために、再びキッチンペーパーとラップで覆い、2~3時間放置します。
- ④ 柔らかい布で拭き取る

時間が経過したら、固く絞った布でカビを丁寧に拭き取ります。
水拭きした後は乾いた布で水分をしっかり拭き取りましょう。
- ⑤ 消毒用エタノールを吹きかけてから乾燥させる

最後に消毒用エタノールを吹きかけ、清潔な布で仕上げ拭きを行います。
それからしっかりと乾燥させて終了です。
3-3. 重度のカビの除去方法

- ① 表面の汚れを拭き取る

重曹水(水100ml+重曹小さじ1が目安)もしくは中性洗剤を使用し、壁紙の表面についたカビを丁寧に拭き取ります。
- ② 変色しないかテストする
塩素系漂白剤は強力なため、壁紙が変色・損傷する可能性があります。
必ず目立たない場所でテストを行い、問題がないことを確認してから使用しましょう。
- ③ 塩素系漂白剤を塗布する

塩素系漂白剤(塩素系カビ取り剤)を歯ブラシにつけてカビ部分に塗布し、一定時間放置します。
この時にジェルタイプのカビ取り剤を使用すると液だれしにくいためおススメです。
- ④ 水拭きと乾拭きをしてから乾燥させる

漂白剤が浸透した後は、水拭きと乾拭きを行い、薬剤が壁紙に残らないようにします。
塩素系漂白剤が残ると、壁紙の劣化や変色の原因になるため、丁寧に拭き取りましょう。
それからしっかりと乾燥させて終了です。
■関連記事■壁の黒カビを徹底除去!プロが教える効果的なカビ対策と掃除方法!
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塩素系漂白剤では除去できない場合や、毒性の強い成分を含むため壁で使用したくない場合は、次の3-4.それでも除去できないならカビ取りマイスターで紹介するカビ取りマイスターキットの使用を検討してみてください。
また、カビが下地まで浸透している場合は、無理に除去を続けるよりも、壁紙の貼り替えや下地の補修を検討することをおすすめします。
長期間放置されたカビは、壁紙の裏側や石膏ボードにまで広がり、完全な除去が困難になるケースが多いため、適切な対応が必要です。
このような場合は、専門業者に依頼するのが最適です。
適切な業者の選び方や依頼すべき状況については、7. プロに頼むべきケースと失敗しない業者選びを参考にしてください。
3-4. それでも除去できないならカビ取りマイスター

市販のカビ取り剤では落としきれない頑固なカビには、カビ取りマイスターキットがおすすめです。
カビ取り業者のハーツクリーンが開発したプロレベルのカビ取り剤でありながら、家庭でも安全に使用できる仕様になっています。
カビ取りマイスターキットの特徴としては以下の通りです。
- 天井や壁紙などの水洗いできない場所にも使用可能
- 小さな子供やペットがいる家庭でも安心
- 防カビ剤付きで、カビの再発を防ぐ
毒性の強い成分が含まれていない為、壁紙で使用しても安全です。
また、カビの除去だけでなく、防カビ剤で再発防止までできるのが大きな魅力です。
使用する際は以下の手順で行ってください。

- ① 埃や汚れを拭き取る
カビ取り剤が浸透しやすくなるよう、壁紙の埃を乾いた布で優しく拭き取ります。
- ② カビ取り剤を塗布する

刷毛を使い、除カビ剤を塗布します。
刷毛は下から上に向かって動かすと液だれした跡が残りにくくなります。
その後、10~30分ほど放置して成分を浸透させます。
- ③ 布で拭き取る

除カビ剤を布で拭き取り、強くこすらないように注意しながら、優しく汚れを取り除きます。
- ④ 防カビ剤を吹きかけてから乾燥させる

防カビ剤をスプレーボトルに入れてカビ取りした箇所にまんべんなく吹きかけます。
防カビ剤は拭き取る必要がないため、そのまま自然乾燥させて完了です。

4. 壁紙のカビを二度と生やさない再発防止法
カビを除去しても、環境が変わらなければ再び発生する可能性があります。
カビが生えにくい環境を整え、日常的に適切な対策を実践することが重要です。

4-1. 換気の徹底
室内の湿気を逃がし、カビの発生を防ぐためにはこまめな換気が欠かせません。
1日2回、5〜10分程度窓を開け、空気を入れ替える習慣をつけましょう。
特に入浴後や調理後は湿気がこもりやすいため、しっかり換気することが大切です。
扇風機やサーキュレーターを併用すると、空気が循環しやすくなり、湿気を効果的に排出できます。

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4-2. 湿度のコントロール

カビは湿度60%以上で繁殖しやすく、理想的な室内湿度は40〜60%とされています。
梅雨や夏場は湿度が上昇しやすいため、エアコンの除湿機能や除湿機を活用し、湿気をコントロールしましょう。
窓際や壁紙に結露が発生したら、すぐに拭き取ることでカビの発生を防ぐことができます。
また、押入れやクローゼットには除湿剤や調湿シートを設置すると、湿気がこもりにくくなります。

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4-3. 家具の配置工夫
壁と家具の間に5〜10cm程度の隙間を確保し、空気の流れを良くすることが重要です。
家具を壁に密着させると湿気がこもり、カビが発生しやすくなります。
また、押入れやクローゼットも詰め込みすぎると通気性が悪くなるため、適度な隙間を設け、定期的に扉を開けて換気しましょう。
さらに、月に一度、家具の裏や押入れの奥などを点検し、カビの早期発見と対処を心がけることも大切です。
4-4. 清掃と清潔の維持
埃や油汚れはカビの栄養源になるため、こまめな掃除が必要です。
特にキッチンやエアコンのフィルターはカビが発生しやすいため、定期的な清掃を心がけましょう。
また、壁紙に飲食物などの汚れが付着した場合は放置せず、すぐに拭き取ることが大切です。


5. 防カビ剤の選び方と使い方

日頃のカビ対策に加え、防カビ剤を活用することで長期間にわたりカビの発生を抑えることができます。
防カビ剤にはさまざまな種類があるため、使用する場所や目的に応じて最適なものを選ぶことが重要です。
5-1. 壁紙に直接使えるスプレータイプ
スプレータイプの防カビ剤は、壁紙に直接吹き付けることで抗カビ成分の膜を形成し、カビの発生を防ぐのが特徴です。
カビ取り後の清潔な壁に使用すると、数ヶ月間にわたり予防効果が持続します。
家具の裏側やクローゼットの内部、結露しやすい窓際にも使用すると効果的です。

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5-2. 湿気がこもる場所に最適な設置タイプ
設置タイプの防カビ剤は、押入れやクローゼットなどの通気が悪く密閉されがちな空間に適しています。
その場に置くだけで簡単に使用できるため、日常的なカビ対策として便利です。
壁紙全体の防カビ対策としては、スプレータイプと併用するのが理想的です。

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5-3. 部屋全体を守るくん煙タイプ
くん煙タイプの防カビ剤は、部屋全体を密閉し、煙や霧を充満させてカビの原因菌を抑制する方法です。
浴室での使用が一般的ですが、広い部屋やクローゼットの防カビ対策にも有効です。
ただし、壁紙の表面のケアにはスプレータイプを併用するとより効果的です。

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5-4. プロレベルの防カビなら「コパリン®PRO」

カビの発生を徹底的に防ぎたい場合は、最新の光触媒技術を採用した「コパリン®PRO」がおすすめです。
「コパリン®PRO」は、ナノ酸化チタン・銅イオン・銀イオンを組み合わせた世界初の光触媒技術を採用し、以下の効果を実現しています。
- 99.9%の除菌・抗菌効果(カビ・ウイルス・細菌など)
- 悪臭の原因物質を分解する高い消臭効果
- 油汚れやカビの付着を防ぐ防汚効果
- ゴキブリやトコジラミの発生を抑える防虫効果

家庭でも簡単に防カビコーティングが可能で、スプレーでの部分施工はもちろん、超音波噴霧器を使用すれば、広範囲に均一に施工でき、ムラなく仕上げることが可能です。
これにより、部屋全体をプロレベルで防カビ・抗菌でき、長期間にわたり清潔な環境を維持できます。
■関連記事■光触媒の防カビコーティングでカビが生えない住まいに!マンション・戸建ての最強カビ対策を解説

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6. カビを放置すると危険!絶対に知っておくべきリスク

壁紙に発生したカビを放置すると、健康や建物に深刻な被害をもたらす可能性があります。
目に見えるカビだけでなく、空気中に漂う胞子が原因で、室内環境全体に影響を及ぼすこともあるため、早めの対策が必要です。
6-1. 深刻な健康被害
カビの胞子を吸い込むことで、さまざまな健康被害を引き起こすリスクがあります。

カビの胞子を吸い込むことで、アレルギー性鼻炎や喘息などの呼吸器系疾患を引き起こすリスクがあります。
特に免疫力が低い高齢者や幼児は、肺炎を発症する可能性が高まるため、注意が必要です。
カビはシックハウス症候群(頭痛・めまい・倦怠感など)の原因にもなります。
特にトリコスポロンによる夏型過敏性肺炎や、黒カビ(クラドスポリウム・アルテルナリア)が喘息の悪化を引き起こすことが懸念されています。
また、カビをエサとするダニやチャタテムシなどの害虫が繁殖し、その死骸や糞がアレルゲンとなることで、皮膚炎やアレルギー症状を引き起こすこともあります。
6-2. 建物や家具へのダメージ
カビは建物の構造や家具にも深刻なダメージを与えるため、放置すると大掛かりな修繕が必要になる場合があります。

カビを放置すると、壁紙の裏側や下地材(石膏ボード・木材)にまで根を伸ばし、大掛かりな補修が必要になることがあります。
石膏ボードがカビに侵食されると全面交換が必要となり、修理には多大なコストと時間がかかります。
また、天然繊維や和紙クロスの壁紙は、一度カビが付着すると変色が回復しにくく、最終的に張り替えが必要になることもあります。
さらに、壁際の家具やカーテンにもカビが広がり、腐食や劣化を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
特に木造住宅では、柱や土台にカビが侵入すると建物全体の耐久性が低下し、構造的な問題に発展する恐れもあるため、早めの対策を講じることが重要です。
7. プロに頼むべきケースと失敗しない業者選び

カビの発生状況によっては、自力での除去が難しく、専門業者に依頼する方が安全で確実な場合があります。
カビを根本から取り除き、再発を防ぐために、適切なタイミングでプロの力を借りることが重要です。
7-1. プロへの依頼を検討すべき状況
以下のようなケースでは、カビ取りの専門業者に依頼することをおすすめします。
- 壁一面や天井など広範囲にわたっている

カビが広範囲に広がると、自力での処理中に胞子が拡散し、他の部屋や家具にも被害が及ぶ恐れがあります。
特に天井は掃除が難しく、誤った処理をするとカビが残り、すぐに再発するリスクが高まります。
- 家族に喘息やアレルギーなどの疾患がある
カビの胞子は空気中に漂い、喘息やアレルギー症状を悪化させる要因となります。
特に免疫力の低い高齢者や子どもがいる家庭では、作業中の胞子拡散リスクを考慮し、自力での処理を避けた方が安全です。
- 下地材までカビが侵食している

壁紙の奥までカビが広がっている場合、壁紙を剥がし、下地材の処理が必要になることがあります。
素人が適切に施工するのは難しく、不十分な処理は再発の原因になるため、専門業者に依頼することが大切です。
- 何度掃除しても再発する
繰り返し発生するカビは、湿度や換気など根本的な原因を解決しない限り、完全に防ぐことはできません。
専門業者なら、発生原因を調査し、適切な施工と予防策を提案してくれるため、長期間にわたりカビ対策が可能になります。
7-2. プロの施工のメリット

専門業者に依頼すると、自力では難しいカビ取りが確実に行えるだけでなく、以下のようなメリットがあります。
- 専門薬剤や機材で根深いカビを徹底除去してくれる
- カビ菌や胞子の飛散を防ぎ、再発防止処理もしてくれる
- 壁紙を剥がさずに対応できる場合もある
専門業者に依頼すると、市販のカビ取り剤では落とせない根深いカビも、専用の薬剤や機材を使って確実に除去できます。
また、作業中のカビ菌や胞子の飛散を防ぎ、再発防止処理まで行ってもらえるため、長期間にわたりカビの発生を抑えられます。
さらに、高圧蒸気などの特殊技術を活用し、壁紙や下地を剥がさずに対応できる場合もあるため、コストや時間を抑えながら効果的なカビ除去が可能です。
7-3. 優良業者を見極めるための4つのポイント
プロにカビ取りを依頼する際は、以下のポイントを確認し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

- 専門性と実績
カビ取り専門の業者や、豊富な施工実績を持つ業者を選ぶことで、確実な除去と適切な対応が期待できます。
公式サイトの施工事例や口コミをチェックし、実績が十分かどうかを事前に確認しましょう。
- 丁寧で明確な説明
カビの状態や発生原因、施工方法について、分かりやすく丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。
説明があいまいだったり、不明点への回答が不十分な業者は、施工後のトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。
- 明確で適正な料金体系
料金や作業内容を具体的に提示し、追加料金の有無を事前に明示してくれる業者を選ぶことが大切です。
施工後に高額な請求をされるトラブルを避けるため、複数社から見積もりを取得し、適正な価格かどうかを比較検討するのも効果的です。
- アフターフォロー
契約前には、作業内容やアフターフォローの有無を確認しましょう。
特に、再発時の保証があるかどうかは重要なポイントです。
施工後のカビ再発に対して対応してもらえるかどうかを事前に確認し、不明点があれば遠慮せずに質問しましょう。
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8. まとめ
カビの発生を防ぎ、快適な住環境を維持するためには、原因を理解し、適切な対策を講じることが重要です。
カビの種類や進行度に応じた適切な除去方法を実践し、安全に対処しましょう。



もしカビが広範囲に広がっている場合や、壁紙の奥に浸透している場合は、プロに依頼しましょう。
業者を選ぶ際には、以下の4つのポイントを確認することが大切です。

また、カビは取り除くだけでは不十分で、再発を防ぐための予防策を日々の生活に取り入れることも重要です。

カビは目に見えない部分にも広がりやすいため、普段から換気や湿度管理を意識し、「カビを生やさない環境づくり」を心がけましょう。
早めの対応と定期的なメンテナンスを習慣化し、清潔で健康的な住環境を維持していきましょう。

