洗濯物の黒いカスはカビ!?衣類&洗濯槽のカビの取り方や予防を徹底解説
「洗濯物に黒いカスが付着している。これってカビ?」
「洗濯物にカビが生えてしまった。どうやって除去すればいいの?」
カビは高湿度の環境や濡れている場所を好むため、洗濯物や洗濯機の中はカビの発生リスクが高いです。
カビは見た目が不快なだけでなく、嫌な臭いを発生させたり、健康被害を引き起こす原因にもなり得ます。
そのようなことが起こらないようにするためにも、適切な知識を身に付けて、しっかりとカビ対策をする必要があります。
この記事では、洗濯物や洗濯槽に発生したカビ取り方法や、再発防止のための具体的な方法について解説します。
大切な衣類をカビから守り、快適な洗濯環境を保つためにも、ぜひこの記事を参考にしてください。
この記事でわかること |
・洗濯物の黒いカスの原因 ・洗濯物にカビが発生した場合の対処方法 ・洗濯槽の洗浄方法 ・衣類と洗濯槽のカビ対策 |
目次
1.洗濯物にカビ発生!放置するとどうなる?
カビは水分がある場所を好むため、洗濯物にカビが発生するというのは決して珍しいことではありません。
もし衣類にカビが発生してしまった場合、それを対処せずに放置するといくつかの問題が生じる可能性があります。
1-1.衣類の汚れや損傷
カビは衣類の繊維に深く根を下ろし、その繊維を分解することで栄養を得ます。
これが原因で、衣類は黄ばみや変色を起こすことがあり、しばしば取り返しのつかないダメージを与えます。
また、カビの酵素によって繊維が弱まり、破れやすくなるため、耐用年数が短縮されることもあります。
高価な服や思い出の詰まった服を長く着用するためにも、カビの発生は防ぐようにしましょう。
1-2.悪臭の発生
カビが繁殖するプロセスで生成される代謝物は非常に強い悪臭を放つことがあります。
この臭いは洗濯をしてもなかなか消えず、衣類に長く残ることが一般的です。
特に湿った状態での放置は臭いを強め、他の衣類にも広がる恐れがあります。
また、カビの臭いは自分が不快になるだけでなく、周囲の人にも影響を及ぼすかもしれません。
それによって、「あの人は不衛生な人」だという印象を与えてしまい、自分自身の評価を落としてしまうかもしれないのです。
1-3.健康被害の発生
洗濯物にカビが発生し、その状態で放置すると健康に様々な悪影響を及ぼすことがあります。
カビはアレルギー反応を引き起こすことが知られており、呼吸器系の問題を悪化させる可能性もあります。
特に、喘息やアレルギー体質の人は、カビが原因で呼吸困難や皮膚の発疹などの症状が現れるかもしれません。
また、カビは免疫系に影響を与えることもあるため、長期間にわたってカビにさらされると健康リスクが増大してしまうでしょう。
1-4.他の衣類や収納場所へのカビの拡散
カビは胞子を通じて非常に迅速に拡散します。
一つの衣類にカビが発生すると、その胞子が空気中を浮遊し、クローゼットや引き出しの中の他の衣類にも容易に移ります。
また、カビは湿度が高い環境を好むため、特に密閉された収納空間では繁殖が促進されます。
これにより、多くの衣類が同時にカビの被害に遭うことがあり、大量の衣類を一度に処分しなければならない事態にもなりかねないのです。
2.衣類にカビが発生してしまった時の対処方法
続いて、衣類にカビが発生してしまった場合の対処方法について解説します。
2-1.自力でカビ取りする
自力で対処する場合は、オキシクリーンなどの酸素系漂白剤を使用してカビ取りをしましょう。
ただし、酸素系漂白剤を使用する前に、必ず洗濯表示マークの確認をしてください。
特に「洗濯」と「漂白」のマークに注意してください。
衣類のカビ取りでは漂白剤を使う方法が有効ですが、洗濯表示に「家庭での洗濯禁止」や「塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止」といったマークがある場合、漂白剤を使用してのカビ取りは避けるべきです。
これらの指示を無視してカビ取りを行うと、衣類が色落ちしたり生地が損傷したりするリスクがあり、場合によっては衣類が二度と使用できなくなる可能性もありますので、十分に注意しましょう。
用意するもの
- 酸素系漂白剤
- 桶
- 綿棒
- 洗濯用洗剤
- マスク
- ゴム手袋
カビの胞子を吸い込むリスクを避け、手が荒れるのを防ぐために、マスクとゴム手袋を着用して作業を行ってください。
グラフィコ オキシクリーン
出典:Amazon
シャボン玉石けん 酸素系漂白剤
出典: Amazon
カビ取り手順
①綿棒でカビの部分に酸素系漂白剤を塗る
②桶にぬるま湯と酸素系漂白剤を入れる
③桶に衣類を漬ける
④洗濯する
⑤風通しの良い場所で乾燥させる
①綿棒でカビの部分に酸素系漂白剤を塗る
綿棒に酸素系漂白剤を少量つけて、直接カビの生えている部分に塗ります。
これにより、カビに直接漂白剤が作用し、取り除きやすくなります。
②桶にぬるま湯と酸素系漂白剤を入れる
適量のぬるま湯を桶に入れ、規定の量の酸素系漂白剤を加えてよくかき混ぜます。
③桶に衣類を漬ける
漂白剤を塗った衣類を桶に入れます。
カビの状態にもよりますが、通常は約1時間程度漬けておくことが推奨されます。
ただし、衣類の材質によっては漬ける時間を短くする必要があります。
④洗濯する
漂白処理が終わったら、衣類を軽く絞り、洗濯機で洗濯しましょう。
手洗いのみ可能な衣類の場合は、優しく手洗いしてください。
⑤風通しの良い場所で乾燥させる
洗濯が終わったら、風通しの良い場所に干します。
完全に乾燥させることで、カビが再発するのを防ぎます。
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2-2.クリーニング業者に依頼する
酸素系漂白剤を使用できない衣類や、酸素系漂白剤でカビが除去できなかった場合は、クリーニング業者に依頼しましょう。
プロのクリーニング技術を利用すれば、特殊な素材やデリケートな衣類でも安全にカビを取り除くことが可能です。
ただし、頑固な黒カビの場合、通常のクリーニング業者では対応が難しいこともあります。
黒カビの除去はプロでも難しいため、持ち込んだ時点で断られるケースも少なくないのです。
このような状況の時におススメしたいのが、カビ取り専門のクリーニング業者です。
これらの専門業者は、黒カビを含むあらゆる種類のカビに特化した処理技術を持っており、衣類を安全に再生するための高度な方法を提供しています。
カビ取り専門の業者は、特殊な処理によって通常のクリーニングでは取り除くことができないカビの胞子まで徹底的に除去することが可能です。
衣類の長期的な保存を考えると、これらの専門的なサービスを利用することが、衣類をカビから守る最善の方法となるでしょう。
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2-3.処分する
もしカビが生えた衣類がクリーニング業者に依頼してもキレイにならない場合、または安価な衣類でクリーニング費用に見合わないと判断される場合は、処分することも一つの選択肢です。
捨てるのは勿体ないからとカビ取りもせずにそのまま保管していると、他の衣服にも広がる可能性があります。
そうならないようにするためにも、早期の処分が望ましいです。
3.洗濯物にカビが発生する原因
洗濯物は水分などカビが発生しやすい条件が揃っているものですが、必ずしもカビが発生するわけではありません。
では、カビが発生する洗濯物とカビが発生しない洗濯物にはどのような違いがあるのでしょうか。
洗濯物のカビのリスクを高める要因として以下のことが考えられます。
3-1.高湿度や不十分な通気性
洗濯物にカビが発生する大きな要因の一つは、高湿度と不十分な通気性です。
特に梅雨時や湿度の高い季節には、洗濯物が乾きにくく、湿った状態が長時間続くことがあります。
また、室内で洗濯物を干す際、空気の流れが悪いと湿気が溜まりやすくなります。
このような環境はカビの繁殖に最適であり、衣類にカビが生えやすくなります。
3-2.不十分な洗浄
洗濯機での洗浄が不十分な場合、洗濯物に残った汚れや皮脂がカビの栄養源となることがあります。
洗剤の量が不足していたり、洗濯機の設定が適切でない場合、汚れが完全に除去されずに残ってしまい、これがカビの発生を助長してしまいます。
また、逆に洗剤の量が多すぎると、洗剤の成分が残ってそれがカビの栄養源になってしまうこともあります。
適切な量の洗剤を使用し、衣類の種類に応じた洗濯モードを選択することがとても大切なのです。
3-3.長時間濡れた状態での保管
洗濯後、長時間濡れた状態で放置されると、カビが発生するリスクが高まります。
これは、洗濯後すぐに干さずに洗濯機や洗濯カゴの中に放置される場合や、乾燥機を使わずに室内で長時間干す場合に見られます。
他にも完全に乾く前に収納場所にしまうこともカビを生えやすくするでしょう。
3-4.洗濯機内のカビ
洗濯機自体がカビやバクテリアに汚染されていると、洗濯中にこれらが衣類に移行することがあります。
特に、洗濯機の内部が湿った状態で放置されることが多いと、洗濯槽やゴムパッキンの周辺にカビが生えやすくなります。
そのため、洗濯機のカビ取りやカビ対策も衣類のカビ予防には重要です。
4.洗濯物に黒いカス!原因は洗濯槽のカビ
洗濯物に黒や茶色のカスが付着しているのを見たことがある方も多いと思います。
このカスの原因は、洗濯槽内に発生しているカビです。
洗濯機の中に湿った衣類が長時間放置されていたり、湿った状態のまま洗濯機のフタが閉められていたりすると、カビの繁殖に適した環境が形成されます。
カビは湿っている場所を好むため、洗濯槽の裏など見えない所で静かに繁殖します。
そして洗濯をした時に剥がれたカビが衣類に付着してしまうのです。
衣類にカビが発生するのとは異なるため、ガムテープなどでペタペタすることで取り除くことはできますが、カビであることは違わないので、不快な臭いの原因になったり、アレルギーや呼吸器系の問題を引き起こすリスクも考えられます。
このような事態を防ぐためには、洗濯槽を定期的に洗浄することが重要です。
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5.洗濯槽の洗浄方法
4.洗濯物に黒いカス!原因は洗濯槽のカビでお伝えしたように、洗濯物に付着している黒いカスの原因は洗濯槽のカビです。
すでに洗濯物に黒いカスが付着しているなら、洗濯槽にカビが発生しているということになるので、早急にカビ取りが必要です。
また、現在発生していないとしても、洗濯槽の洗浄は定期的に行う必要があります。
できれば月に1回、最低でも2ヶ月に1回程度はこれから紹介する槽洗浄を行うようにしましょう。
用意するもの
- 洗濯槽クリーナー(もしくは衣類用塩素系漂白剤)
- ゴム手袋
塩素系クリーナーが肌に付着すると炎症する恐れがあるため、洗濯機に入れる時は念のためゴム手袋をはめるようにしてください。
また、塩素系クリーナーと酸性タイプの洗剤と混ぜると有毒な塩素ガスが発生する恐れがあるため、別の製品と混ぜないようにしてください。
ジョンソン 洗たく槽カビキラー
出典:Amazon
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手順
①電源を入れて槽洗浄を選ぶ
②洗濯槽クリーナーを入れる
③蓋を閉めてスタートする
①電源を入れて槽洗浄を選ぶ
洗濯機の電源を入れて、槽洗浄のコースを選んでください。
②洗濯槽クリーナーを入れる
クリーナーを投入するサインが出たら、洗濯槽クリーナーを1本すべて入れます。
クリーナーではなく漂白剤を使用する場合は、衣類用塩素系漂白剤を200ml入れてください。
③蓋を閉めてスタートする
蓋を閉めてスタートします。槽洗浄が終わるまで数時間程かかります。
製品によって槽洗浄の手順が異なるため、お使いの洗濯機の取扱説明書などを参考にしてください。
6.洗濯物&洗濯槽のカビ対策
洗濯物や洗濯槽のカビを防ぐためには、日々の生活でカビが発生しないように予防しなければいけません。
ここで紹介するのはすぐに実行できるカビ対策ばかりなので、ぜひ試してみてください。
- 迅速に乾燥させる
- 直射日光に当てる
- 部屋干しには注意する
- 収納場所の湿気対策をする
- 洗剤や柔軟剤を入れすぎない
- 洗濯機のフタを開けておく
- 定期的に洗濯槽の洗浄を行う
6-1.迅速に乾燥させる
カビは水分を好むため、洗濯後に衣類を洗濯機やカゴにそのまま放置することは避けましょう。
洗濯物はできるだけ速やかに乾かすことが大事なので、乾燥機を使用して乾かすか、天気が良ければ外で自然の風と日光にさらして干すようにしてください。
迅速に乾燥させることで、カビの繁殖を効果的に抑えることが可能です。
6-2.直射日光に当てる
直射日光は洗濯物のカビ防止に非常に効果的です。
日光に含まれる紫外線には自然な殺菌作用があり、カビやバクテリアの成長を抑制します。
晴れた日には、洗濯物を外に干して直射日光を十分に浴びさせることで、これらの微生物を効果的に減少させることができます。
さらに、日光は洗濯物の嫌な臭いを取り除くのにも役立ちます。
ただし、色褪せを防ぐためには、色物の衣類は裏返して干すなどの注意が必要です。
6-3.部屋干しには注意する
部屋干しを行う際には、湿度管理が必要です。
湿度管理を怠ると、室内の空気が湿ったままとなり、カビの成長に最適な条件を作り出してしまいます。
部屋干しする際は、窓を開けて外の新鮮な空気を取り入れるか、扇風機やエアコンを使用して空気を循環させましょう。
また、除湿機を利用して室内の湿度を適切にコントロールすることもカビ予防には効果的です。
干す時に衣類が重ならないように十分にスペースをとり、各アイテムが均等に乾燥できるように配慮することも重要です。
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6-4.収納場所の湿気対策をする
洗濯物を保管する際には、収納場所の湿度管理が重要です。
クローゼットや引き出しなど閉じられた空間は湿気がこもりやすく、カビの発生を促すことがあります。
収納前に洗濯物が完全に乾燥していることを確認し、除湿剤などを活用して収納スペースの湿度をコントロールしましょう。
また、通気性を良くするために物を詰め込まないようにして、時々扉を開けて換気することも大切です。
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6-5.洗剤や柔軟剤を入れすぎない
洗剤をたくさん使うとその分汚れが落ちるような気がしてしまいますが、洗剤や柔軟剤の過度な使用はやめましょう。
洗剤や柔軟剤をたくさん使用すると、洗濯機内部に残留してしまい、これがカビの栄養源となることがあるのです。
適量を守り、余分な洗剤や柔軟剤が残らないようにしてください。
6-6.洗濯機のフタを開けておく
洗濯が終わった後は、洗濯機のフタを開けて内部を乾燥させましょう。
これを習慣化させることで、洗濯槽内の湿気を逃がし、カビや悪臭の原因となる細菌の増殖を防ぐのに役立ちます。
もし常に開けておくのが難しい場合は、洗濯した直後や就寝中だけ開けておくということでも効果はあるので、試してみてください。
6-7.定期的に洗濯槽の洗浄を行う
ここまで紹介したカビ対策を行っていても、長期間洗濯機の洗浄をしていないとカビが発生してしまうでしょう。
そのため洗濯槽は1ヶ月に1回ほどの頻度で洗浄するようにしましょう。
洗浄方法に関しては、5.洗濯槽の洗浄方法を参考にしてみてください。
他にも扉のパッキンや洗剤投入口などの掃除もこまめに行いましょう。
7.まとめ
今回は洗濯物や洗濯槽に発生したカビの除去方法や、カビの発生を防ぐための対策について解説しました。
カビは見た目が不快なだけでなく、健康にも悪影響を与えることがあります。
特に、湿気が高い時期や、洗濯物を適切に乾燥させることができない場合には、カビの発生リスクが高まります。
そのため、以下のカビ対策をして、洗濯物や洗濯槽のカビを防いでください。
- 迅速に乾燥させる
- 直射日光に当てる
- 部屋干しには注意する
- 収納場所の湿気対策をする
- 洗剤や柔軟剤を入れすぎない
- 洗濯機のフタを開けておく
- 定期的に洗濯槽の洗浄を行う
もし、これらの対策を行っても、洗濯物にカビが発生してしまった場合は、迅速に対処しましょう。
これからも着続けたい衣類だった場合は、自力でカビ取りをするか、クリーニング業者に依頼してください。
特に大事な衣類だった場合は、カビ取り専門のクリーニング業者がおススメです。
衣類や洗濯機を清潔に保ち、常に気を配ることが、健康で快適な生活を送るための鍵となります。
この記事が皆さんの日々の生活で役立つことを願っています。