カビの生えた衣類はクリーニングで落とせる?!

「衣類にカビが生えてる!」

「これってクリーニングに出せば落とせるのかしら?!」

誰にでもあるこんな経験。

しばらく着ずにしまっておいたスーツやドレスなどの衣類にカビが生え、「どうすればいいものか…」とお悩みではありませんか?久しぶりにおめかししようと、クローゼットからひっぱり出したおしゃれ着がカビだらけだった!なんて、大ショックですよね。

そこで今回は、カビが生えてしまった衣類の処置とクリーニングに出す時の注意点などをわかりやすくご紹介していきます。カビてしまった大事な洋服を捨ててしまう前に、ぜひ一読してみてください!

どうして衣類にカビが生えるの?

カビが衣類に生えるのはなぜでしょうか?そこでまずは、衣類にカビが生えてしまった原因を解いていきましょう。

1.カビって何者?!

カビとは微生物の一種で、れっきとした生き物です。実際には目に見えない小ささで、主に空気中や土壌など、私たちのすぐそばに潜んでいます。
私たちが「カビ」としてよく目にするものは、実は、微細なカビが増殖した集合体だということをご存知でしたでしょうか。つまり、大切な洋服にやっかいなカビを生えさせないためには、衣類の繊維に付着した微細なカビが増殖しないよう対策しなくてはいけません。

2.衣類にカビが生える理由


カビの増殖を阻止するためには、カビが生えてしまう原因を理解しておく必要があります。一般的には食べ物に生えやすいイメージをもつカビですが、ある条が揃うことで衣類でもあっという間に増殖してしまいます。その「ある条件」というのが、以下の3つ。

①栄養
微生物の中でもカビは特に、あらゆるものを栄養源にして生きることができます。そのため、食べかすはもちろんのこと、洋服に付着した人間の皮脂、ホコリまでもが格好のエサになります。いちいち洗えないスーツやドレス、革のコートなど、一度着てそのまましまってしまいがちな衣類にカビが生えやすいのもうなずけますよね。

①温度
カビが最も増殖しやすい最適気温は、25〜28度。これが人間にとって過ごしやすい気温と重なることにお気づきでしょうか。私たちが常に快適な気温に保っている室内こそ、カビが増殖するにはかなり好条件なのです。

③湿度
特に湿気を好むカビですが、80〜90%を超える多湿な環境はもちろんのこと、65%ほどの湿度でも増殖できる種類が存在します。逆に、湿度60%以下に保つことでカビの育成を阻止することができます。湿度を下げるには除湿機やエアコンのドライ機能、ふとん乾燥機などをうまく使うといいでしょう。おすすめのカビ対策グッズは以下で紹介しています。

●増税前に買うべきカビ対策グッズ

衣類のカビを自分で落とす方法

さて、衣類にカビが生えているのを見つけて、すぐに捨ててしまおうと考えてはいませんか?実はそのカビ、まだなんとかなるかもしれません。

ここでは、衣類に生えたカビを自分で落とす方法を解説します。

1.衣類に生えたカビの落とし方

衣類に生えるカビは、主に2種類に分けられます。それが「白カビ」と「黒カビ」。性質の異なるこれらのカビは落とし方にも違いがあるため、それぞれ簡単に紹介しましょう。

白カビ

見た目が白っぽいカビ。色素を持たないため、悪化する前に丁寧に処置すればきれいに落とすことができます。

①屋外で払ったり、優しくブラシをかけてカビを落とす
②タオルにアルコールを含ませ、叩くように拭き取る
③漂白剤入りの洗剤で洗濯する
④完全に乾くまで干す

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黒カビ

家のあらゆるところに生えうる一般的なカビのひとつ。白カビと異なり根まで色素を持つ黒カビは、漂白剤を使っても基本的には白くなりませんが、軽度のカビであれば試してみるといいでしょう。

①タオルに漂白剤を含ませ、叩くように塗布する
②熱湯で漂白液を混ぜ、2時間ほどつけ置きする
③カビが落ちていれば軽くすすぎ、洗濯機で洗い直す
④完全に乾くまで干す

2.まずは自分でカビを落としてみよう!

先述したように、部分的な軽度のカビであれば自分で処置することができます。とはいえ

  • 服全体に白カビが生えてしまった
  • カビの生えた衣類が大量に出てきた
  • 特殊な素材の衣類は処置がわからない!

といった場合、自分で落とすには手間も時間もかかります。それに、できることならばカビを触りたくないのが本音…。そんな時は一体、どうしたらいいのでしょうか?

3.クリーニングに出す時の注意点


衣類に生えてしまったカビを自分で落とすには手間も時間もかかってしまう!

と判断した場合、クリーニングへ出してみるのがおすすめです。その際、いくつかの注意点をチェックしておく必要があります。

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4.カビ付き衣類に対応しているか確認

まず、カビ取りを依頼したいクリーニング店が「カビ取りクリーニング」に対応しているかどうか、HPなどで確認しておきましょう。なぜなら、カビの程度や、衣類の素材によって対象外になる場合があるからです。

また、残念ながら「黒カビ」のクリーニングには対応していないお店がほとんど。黒カビが生えてしまった衣類をどうしてもまた着たいのであれば根気よく「黒カビ」に対応してくれるクリーニング店を探すといいでしょう。

5.カビ取りにはオプション料金がかかることも

衣類の種類によって料金が異なることはもちろんですが、カビの生えた衣類を出すならば別途のオプション料金が加算されることがほとんどです。どの程度のカビにはどのくらいの費用がかかるのか、こちらもHPなどで事前に確認しておくと安心でしょう。

大まかな費用を算出してみると結構な額になってしまう場合もあるので「お金をかけてでもまた着たい洋服かどうか」を検討してみるのもいいですね。

6.カビ取りが得意なクリーニング店がおすすめ

あらゆるクリーニング店の中には、特殊な加工を得意とするお店もあります。そのひとつが「カビ取り」の加工です。一般的な街のクリーニング店ではうまく処理できないようなカビでも、そのような「カビ取り」を積極的に行なっているお店であれば安心して任せることができます。また、「シミ抜き」を行なっているクリーニング店ではごく稀に「黒カビ」の処置にも対応している場合があるので、お店探しの参考にしてみてください。

7.ガス滅菌による衣類のカビ取り

また、クリーニング業者ではなくカビ取り専門業者が提供している”ガス滅菌”による衣類のカビ取りサービスもおススメです。通常の衣類クリーニングとは違い、ガスでカビを滅菌することにより衣類のカビを除去していきます。

カビの再発も抑えるので、大切な衣類や高価な着物などのカビ対策に活用する人も多いようです。一箱単位で注文できるので、1着だけでなく何着もカビが付着していて対処したい場合に向いています。

日頃やっておくべき4つのカビ対策

すでにカビが生えてしまった衣類は仕方ないですが、これ以上カビを生やさないためにも、日頃からやっておくべきカビ対策を最後にいくつかご紹介します。

1.収納内の通気性を良くする


家の中でも奥まった位置にある押し入れやクローゼットは特に空気がこもりがち…。

そのため、たまには扉を1日中開けっぱなしにしておくと通気性を良くすることができます。また、洋服をしまう際にはぎゅうぎゅうに詰め込んで収納するのではなく、なるべく隙間をつくるように並べましょう。空気の通り道を少しでもつくってあげることで、カビの温床になってしまうのを防ぎます。

さらに、押し入れやクローゼットの下にすのこを敷くことで格段に通気性が良くなります。大掃除のついででも構いませんので、ぜひ試してみてくださいね。湿気を防ぐためには、以下の除湿剤もおすすめです!

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出典:amazon

2.衣類はしっかり乾かす

当たり前に思いがちですが、衣類はしっかり乾かすことを常に意識しましょう。

特に、くもりの日や、室内で干した洗濯物は要注意!「まだちょっと湿ってるかも…?」と少しでも感じた洗濯物は、再度干して、完全に乾ききるまでは収納してはいけません。雨やくもりの日が続いて乾きにくいのであれば、コインランドリーの乾燥機などを積極的に利用するといいですね。
また、一度着たスーツやドレスをそのまましまってはいないでしょうか?表面上は汚れていないように見えても、皮脂や汗などの汚れはかならず付着しています。そのような特別な衣類は次に着る機会も遠いため、格好のカビの巣になってしまいます。

一度着た衣類はクリーニングに出すか、ブラシなどでホコリをよく払って除湿剤・防カビ剤などの対策をほどこしてから収納するのがおすすめです。

3.掃除や衣類整理を定期的に行おう

衣替えのタイミングにでも、年に数回はクローゼットやタンスの掃除や、洋服の整理整頓を行うよう心がけましょう。定期的な掃除を行い、衣類を動かすことでこもっていた空気を入れ替えることがき、収納の奥や洋服の間に隠れたカビの発見にも繋がります。
また、衣類がカビているということは、衣類だけでなく収納の中にもカビが蔓延している可能性が高いです。

しかし、収納内に生えてしまったカビを自分で落とすには、かなりの手間と時間を要します。そのため、室内にカビを見つけたら、悪化してしまう前にカビ取り専門のクリーニング業者へ相談をすることをおすすめします。

●【Q&A】カビ取り専門業者に依頼するか迷ったらチェックすべきポイントとは?!

まとめ

カビが生えてしまった衣類はクリーニングに出しても問題ありませんが、別途の費用が大きくのしかかってきたり、せっかく出しても落ちきれずに染みになってしまう可能性もあるので注意が必要です。やっかいなカビの発生を繰り返してしまわぬよう、日頃の対策が大切です。

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