
毎日の家事をラクにしてくれる食洗機。
実は食材のカスや洗剤成分が残ることで、庫内にカビが生えてしまうことがあるのです。
知らずにそのまま使い続けていたら・・・と思うとゾッとしますよね。
この記事では、食洗機にカビが生える原因と、安全で効果的なカビ取り方法をご紹介します。
また、簡単にできるカビ予防策や、絶対にやってはいけないNG行為についても具体的にお伝えします。
清潔な食洗機を保つために、ぜひ日常のお手入れに取り入れてみてくださいね。
| この記事で分かること |
| ・食洗機のカビを落とす方法 ・食洗機にカビが生える原因 ・やってはいけないNG行為 ・食洗機のカビを防ぐ方法 |
目次
1. 食器洗い乾燥機のカビを落とす方法

食器洗い乾燥機のカビ取りは次の方法で行います。
1-1. 用意するもの
- ゴム手袋
- 必要に応じて、対象部品に使用できる漂白剤
- 清潔なタオル2~3枚
- メーカー指定の食器洗い乾燥機専用洗剤
- 綿棒や歯ブラシ
1-2. 手順
① ゴム手袋をつけ皮膚を保護します。
② かごや残菜フィルター、排水口など取り外せるものは取り外します。
③ 取り外したパーツに漂白剤を使用できる場合は、製品表示に記載された濃度・時間で浸け置きします。
④ 庫内は、食洗機に使用できる洗浄剤や専用クリーナーで清掃します。
使用可否が分からない薬剤は使わないようにしましょう。
⑤ 細かい箇所は綿棒や歯ブラシなどで部品を傷つけないように汚れを落とします。
⑥ 漂白剤を使用した部品は十分にすすぎ、庫内に使用した洗浄剤も残らないように拭き取ります。
⑦ パーツを元に戻し、食洗機専用洗剤で空運転(お手入れモードや標準モード)~乾燥までおこないます。
⑧ 運転終了後はすぐに扉をあけて内部に風を通し、水滴が残っていれば乾いたタオルで拭き取って終了です。

アイメディア 食洗機庫内の一発洗浄
出典:Amazon
1-3. 食洗機のカビ対策早見表
食洗機にカビや黒い汚れが見つかった場合は、発生場所と範囲を確認し、自分で清掃できる部分かどうかを判断しましょう。
| 状態 | 確認・対処方法 | 注意・相談の目安 |
|---|---|---|
| 残菜フィルターや取り外せる部品にカビ・汚れがある | 部品を取り外して洗浄し、漂白剤を使用できる部品であれば、製品表示に記載された濃度・時間で処理します。 | 漂白剤を使用できない材質や部品には使用しないでください。 |
| 庫内の壁面やパッキン周辺に小範囲のカビがある | 食洗機に使用できる洗浄剤や専用クリーナーで清掃し、汚れを拭き取ります。 | 漂白剤やアルコールの使用可否が分からない場合は使わないようにしましょう。 |
| 奥まった場所や取り外せない部分にカビがある | 見える範囲を清掃し、無理に分解せずメーカーが案内するお手入れ方法を利用します。 | 自分で清掃できない内部まで広がっている場合は、メーカーや修理・清掃の専門窓口へ相談してください。 |
| 清掃してもカビ臭や黒い汚れが繰り返す | 残菜フィルター、排水まわり、パッキンなどを清掃し、本体の洗浄も行います。 | 繰り返す場合は、排水経路など内部に汚れが残っている可能性もあるため点検を検討してください。 |
| 日常的にカビを予防したい | 残菜や油汚れを残さず、メーカー指定の洗剤・クリーナーを使用してこまめに清掃します。 | 消毒用エタノールなどを安易に噴霧するのはやめましょう。 |
食洗機は機種や部品によって使用できる漂白剤や洗浄剤が異なります。
取り外せる部品は適切に洗浄し、庫内や取り外せない部分には、使用可否が分からない薬剤を自己判断で使わないようにしましょう。
再発が気になるなら「カビリスク診断」で住まい側も整理
食洗機のカビは庫内の水分残りに加えて、キッチンの湿気が抜けにくい・換気が弱いなど住まい側の条件でも繰り返しやすくなります。
「カビリスク診断」で住まい全体のカビリスクの目安を押さえておくと、食洗機まわりの予防も組み立てやすくなります。
2. 食器洗い乾燥機のカビ取りのNG行為
食器洗い乾燥機のカビ取りをするにあたって、やってはいけないNG行為があります。それは、台所洗剤を使用して食洗機内を洗うことです。
台所洗剤は泡の発生量が多く、気密性の高い食洗機内ではすすぎきれず溶け残りが出やすいのです。また泡の影響で洗浄ノズルがうまく回らないこともあるようです。
洗剤の溶け残りはカビの栄養分になり、カビを取るどころかカビを再発させてしまいかねません。食洗機に台所洗剤を使用することはやめましょう。
他にも、重曹やクエン酸でもカビが取れるのではと考える方もいるかもしれません。確かに付着した油汚れは重曹で、水垢はクエン酸で落とすことが可能ですが、カビ取りとなると漂白剤の方が殺菌・漂白力ともに効果が高いです。重曹やクエン酸ではカビの黒い色素までは落とすことができません。
また、重曹は食洗機によっては溶け残りが出やすくつまりの原因になる場合もあるので使用は控えた方がいいでしょう。クエン酸でのカビ取りもある程度は可能ですがクエン酸が食洗機に残ってしまうと、残ったクエン酸もカビの栄養源になってしまうため使用はおすすめしません。
食器洗い乾燥機のカビ取りには、機種に使用できることが確認できた洗浄剤や専用クリーナーを使用しましょう。
漂白剤を使用する場合も、食洗機本体や対象部品への使用可否を確認してください。
3. 食器洗い乾燥機にカビが生える原因
そもそもなぜ食器洗い乾燥機にカビが生えるのでしょうか。食器洗い乾燥機はその名の通り食器を洗い、乾燥させる機械です。汚れを落としてなおかつ乾燥させるならカビも生えようがない気もします。しかしながら食器洗い乾燥機にもカビを招く要因があるのです。カビが生える要素には次のようなことがあります。
① 食材の残りカスや洗剤成分がカビの栄養源になっている

食器洗い乾燥機には食材の残菜フィルターがついています。食器に残っている残菜が排水される際に詰まらないようにするためのストッパーの役割をしていますが、定期的にフィルターの掃除をしていないとその残りカスを栄養源にカビが生えてしまいます。
また、庫内に付着した油汚れや水垢、洗剤の溶け残りなどもカビにとっての栄養源となります。先ほどもお伝えしましたが、食器洗い乾燥機専用の洗剤ではなく台所用洗剤を使用していると、その泡の発生量の多さから溶け残りが出やすくなります。
さらに台所用洗剤には食器洗い乾燥機用の洗剤に比べて界面活性剤が多く含まれています。界面活性剤を特別に好んで栄養にするカビもいるため、専用の洗剤ではなく台所洗剤で代用している場合も食器洗い乾燥機にカビが生えやすくなります。
② 庫内に食器を放置している

食器洗い乾燥機を使用後、扉を閉めたまま放置していると庫内の湿気によりカビが生えやすくなります。乾燥させているから大丈夫と思ってしまうかもしれませんが、庫内の温度低下とともに庫内に残っていた水蒸気が庫内で再結露してしまいます。乾燥しているとはいえすすぎ後の水滴も多少は残ってしまいます。
このように庫内の湿気と残った水滴により食器洗い乾燥機にカビが生えてしまいます。それだけでなく、中に入れている食器にもカビが生えてしまうことがあります。
食器を片付けるのが面倒で、食器洗い乾燥機が食器入れと化していたり、洗っては食洗器から直接食器を取り出して使っているといったような場合もカビが生えやすくなります。
定期的に運転させることで庫内やタンク、排水部分の洗浄ができている面もあるため、時々使ってしばらく放置といったことを繰り返していると食器洗い乾燥機がカビのインキュベーターとなり内部に残った水分や食べカスを利用してカビが生えてしまいます。
■関連記事■食器の水切りカゴにカビ発生!プロが教える原因と効果的な掃除・予防法まとめ
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③ 掃除が不足
最近の食器洗い乾燥機は防菌加工を施しているものがほとんどですが、それでも日頃の手入れが不十分ですとカビが生えてしまいます。各メーカーから出ている食器洗い乾燥機にはそれぞれ目安となるお手入れ頻度や決まったお手入れ方法があります。
目につく汚れだけでなく、残さいフィルターや排水口、庫内各部の溝や隙間などぱっと見ただけでは分からない汚れもあります。手入れが不十分だと付着した食べカスや汚れ、水分によりカビが生えてしまいます。
④ 容量以上の食器を入れて洗っている
2回以上に分けて洗うのが面倒だからと一度に容量以上の食器を入れて洗っていませんか?容量以上の食器を入れて洗うとすすぎきれなかった汚れが食器や庫内に残ってしまいカビのリスクが高まります。同時にフィルターや排水口の詰まりの原因になります。
4. 食洗機のカビは見た目だけでは判断できない
カビにはさまざまな種類があり、食器洗い乾燥機のように水分や汚れが残りやすい場所に発生することが多いです。
食洗機から黒い汚れやカビのようなものが見つかっても、見た目だけで菌種を特定することはできません。
カビや異常な汚れを見つけた場合は、庫内や取り外せる部品を清掃しましょう。
自分で清掃できない場所まで広がっている場合や繰り返し発生する場合は、メーカーなどへの相談を検討してください。
5. 食器洗い乾燥機のカビを防ぐ方法
5-1. カビが生えやすい食器洗い乾燥機の特徴
食器洗い乾燥機には主にプルダウン式(前開き型)、ビルトイン型(キッチン一体型)、卓上型があり、日本の家庭の多くはビルトイン型もしくは据置型(卓上型)です。ビルトイン型は大容量で一度に多くの食器が洗える上、キッチンに組み込まれているため場所も取らないという良さがあります。
据置型は大掛かりな工事が不要で少人数で暮らすご家庭に向いています。それぞれに良さがありますが、同じように手入れをしていても実のところ据置型の方がカビは生えやすいのです。
理由は、据置型はビルトイン型に比べゴムパッキン部分が多くその裏側に水が入り込みやすいこと、パッキンの裏側は十分に高温にならないため殺菌されにくいということがあります。加えて、洗浄後の庫内の水滴量も据置型の方が多いと言われています。だからといって据置型は良くないというわけではなく、よりこまめな手入れの必要があると言えるでしょう。
5-2. カビを防ぐお手入れ方法
食器洗い乾燥機はパーツが細かく、カビが生えてしまうと取りにくいです。衛生的にもよくありません。普段からお手入れをおこない、カビを未然に防ぐことが鍵になります。お手入れ方法は基本的に各メーカーの取扱説明書に従って行いますが、カビを防ぐことに関しては次のことを心掛けましょう。
① 残菜フィルターの残菜は使用毎にブラシなどを使って取り除き、洗う。
② メーカー指定の洗剤・クリーナーを使用する。
③ 汚れがひどい食器は予洗いをしてから食洗機にかける。
④ 食器洗い乾燥機の容量を守る。
⑤ メーカーが案内する頻度を目安に洗浄する。漂白は、使用できる機種・部品であることを確認してから行う。
⑥ 付着したソースや食べカス、油汚れは気づいたときに拭き取る。
⑦ 使っていないときは庫内に食器や汚れを残さず、乾燥した状態を保つ。
消毒用エタノールを予防目的で安易に噴霧しない。
■関連記事■キッチンのカビ・焦げ・ヌメリ対策|重曹と熱湯重曹水の正しい使い方【専門家監修】
6. 【カビ最新ニュース】食品分野で「カビ毒」への注意が改めて呼びかけられる
農林水産省は食品に発生するカビやカビ毒について注意喚起を行い、日常の食品衛生管理の重要性が改めて示されました。
カビは目に見える部分だけでなく、湿気や汚れが残る目に付きづらい場所にも増えることが指摘されています。
食洗機は食べ物カスや油分が残りやすいため、食器を衛生的に保つためにも庫内の清潔管理が重要だといえます。
7. 食器洗い乾燥機のカビに関するQ&A
食洗機は口に入る食器を扱う家電なので、カビや汚れが気になったときの疑問をQ&Aで整理します。
Q1. 食洗機にカビがあったら、その食器で食べても大丈夫?
すぐに重大な問題が起きるとは限りませんが、庫内のカビは食器のニオイ移りや汚れの原因になります。
カビを見つけたら使用を続けず、庫内とパーツを除菌・洗浄してから使用するのが安全です。
Q2. カビ取り後に「塩素の成分が食器に残る」のが心配です
塩素系漂白剤を使用できる部品であれば、製品表示に従って処理し、漂白剤が残らないよう十分にすすいでください。
庫内への使用や、すすぎ・空運転が必要かどうかは機種によって異なるため、食洗機本体の取扱説明書に従ってください。
Q3. 忙しくても最低限やるべき予防は?
残菜フィルターのゴミや庫内の汚れをこまめに取り除き、食洗機内部に食べ物のカスや水分を残さないようにしましょう。
パッキンや排水口まわり、本体洗浄は、メーカーが案内する方法と頻度でお手入れしてください。
8. まとめ
今回は食器洗い乾燥機にカビが生える原因とカビ取り方法、そしてお手入れの仕方についてお伝えしてきましたがまとめると、
● 食器洗い乾燥機のカビ取りには、食洗機や対象部品に使用できる洗浄剤・クリーナーを使用する。
● 食器洗い乾燥機内に残った食べ物のカス、汚れ、水分などはカビが発生しやすい環境につながる。
● 食洗機に生えたカビや黒い汚れは、見た目だけで菌種を特定できない。
● 残菜フィルターや庫内などをこまめに清掃し、汚れや水分を長く残さないようにする。
● 漂白剤や消毒用エタノールは一律に使用せず、食洗機や部品への使用可否を確認して使う。
となります。
食器洗い乾燥機にカビが生えるとやがて食器にもカビが生え、その食器を使うことで最終的にカビが体内に入ってしまう可能性があります。
安心・安全な食事のためにも食器洗い乾燥機はいつもきれいな状態を保ちたいですね。
■関連記事■食器にカビが!?原因と熱湯消毒での安全な除去・予防法を徹底解説
■関連記事■キッチンの黒カビ対策決定版|シンクの素材別カビ取りと再発防止策【ステンレス・大理石・ホーロー】
<参考>
●浜田信夫 『カビの取扱説明書』 2020 角川書店
●浜田信夫 『食器洗い乾燥機は好温性カビの孵卵器か?』 日本菌学会大会要旨集 2013 日本菌学会

更新履歴
2026年10月更新:食洗機のカビ対策早見表を追加し、漂白剤・洗浄剤・消毒用エタノールの使用方法、食洗機に生えるカビの説明、日常のお手入れ頻度を見直しました。


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