クエン酸でカビを落とすことはできる?クエン酸を使った効果的なお掃除方法とは?

キッチンや浴室などの水周りでカビが発生しているのを発見して家にある掃除用具でカビ取りができそうなものを探したらクエン酸があった!

「クエン酸はカビ取りに使えるの?」

「もしクエン酸でカビ取りできるならその方法を知りたい!」

クエン酸がおうちのお掃除に役立ちそうなのは知っているけれど、イマイチ何にどう効果があるのかが分からない。という方のために今回はクエン酸についての説明や疑問にお答えしていきます。

1、クエン酸でカビを落とすことはできる?

残念ながらクエン酸には除菌効果がないため、クエン酸だけでカビを除去することはできません

クエン酸を使用して水周りのカビを一見取り除けたように見えてもカビの根が残っています。

カビの根が残っていると、時間が経過すればまたカビが繁殖してしまいます。

しかし、クエン酸で掃除をした後の仕上げに消毒用エタノールなどの除菌効果があるものを使用することでカビを根から除去することができます。

ただし、クエン酸は塩素系漂白剤と混ざると有毒なガスが発生するため注意が必要です。

これについては、5のクエン酸を使用する際の注意点でも詳しく説明していきます。

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2、クエン酸で落とせる汚れ

家の中の汚れは主に酸性の汚れアルカリ性の汚れの2つに分けることができます。

クエン酸は酸性のため、アルカリ性の汚れを中和して落とすのが得意です。

例えば、水アカ、石けんカス、トイレの床汚れや尿石、電気ポット内部の汚れなどがあげられます。

クエン酸はこれらの汚れを落とすのが得意ですが、汚れがついてから時間が経過してしまったものや頑固なものは取り除くことが困難な場合もあります。

その際には、専用の洗剤やアイテムを使用することをおすすめします。

またクエン酸には、菌の増殖を抑制したり、消臭効果もあります。

カビが発生しやすい場所の掃除に使用することで、カビの増殖を防いだりカビの嫌な臭いを消してくれます。

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2-(1)、蛇口の水アカ汚れ

こすってもなかなか落ちない蛇口の水アカ。

そんな頑固な汚れをクエン酸の持つ酸の力が水道水に含まれるカルキを分解し、簡単に除去することができます。

用意するもの

  • クエン酸
  • キッチンペーパー
  • ラップ
  • 輪ゴム
  • 歯磨き粉
  • 歯ブラシ

①クエン酸水の中にキッチンペーパーを浸します。

②キッチンペーパーを蛇口に貼り付け、ラップを巻いて輪ゴムで固定します。

③30分放置したあと、キッチンペーパーとラップを外し、歯磨き粉をつけた歯ブラシでカルキを落とします。

④水で洗い流して乾拭きをします。

同じ方法でシンクの水アカ、浴槽の汚れ、シャワーヘッドの汚れも除去することができます!

2-(2)、電気ポットのカルキ汚れ

ポットの内部はゴシゴシ洗いにくいため、水アカがこびりついていることが多いです。

アルカリ性の水アカは酸性のクエン酸で中和させ、スポンジでゴシゴシこすらなくても水アカを溶かして落とすことができます。

用意するもの

・クエン酸

①ポットに水とクエン酸を入れて沸騰させます。

②沸騰したらそのまま一晩置き、ポットの水を捨てます。

③水を入れて再度沸騰させたら完了です。

同じ方法でコーヒーメーカーの掃除もできますので挑戦してみてください。

3、クエン酸でナチュラルお掃除

ナチュラルお掃除とは、合成洗剤に頼らず自然界に存在する素材を使用して汚れを取り除く掃除方法のことです。

クエン酸は柑橘類や梅などに含まれる自然由来の酸味の成分です。

クエン酸や重曹などは自然界に存在し、わたしたち人間の身体や海や川、そこにいる生物など地球環境にも無害でやさしいのが魅力的です。

小さなお子様やペットがいらっしゃるご家庭でも安心して使用することができます。

体にやさしい成分と聞くと洗浄力が弱いのでは?と思われがちですが、正しく使えば市販の合成洗剤に負けない洗浄力を発揮してくれます。

お風呂場の水垢が気になる部分にスプレーし、マイクロファイバータオルでふき取るとピカピカになります。

風呂場の鏡のウロコ掃除にもおすすめです。

さらに、クエン酸は100円ショップなどでも販売されており、1キロあたり600円程度とお求めやすいです。

重曹とクエン酸の2つがあれば他にいろいろな洗剤を購入しなくても掃除することができるため、家計にもやさしく経済的です。

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4、クエン酸の使い方

クエン酸は水に溶けやすい性質があるので、水に溶かしてクエン酸水として使用するのがおすすめです。

水200mlに対し、クエン酸粉小さじ1を入れてよくかき混ぜ、スプレーボトルに移し保管しましょう。

スプレーボトルに入れたクエン酸水は、そのままの状態で保存できます。

クエン酸粉は酸に強いガラスなどの密閉容器に入れ、直射日光の当たらない場所で保管してください。

スプレーボトルに入れたら布やたわしなどに吹き付け、主に水回りの汚れを磨いて落とします。

または、クエン酸を水に溶かしているスプレータイプの「クエン酸水」を購入するのもおすすめです。ドラッグストアや100均などでも手に入れることができるので、すぐに使いたい方はスプレータイプから挑戦してみてください。

頑固な汚れには、重曹粉1に対し、クエン酸粉2の割合で汚れに直接かけて水を注ぐと、化学反応が起きて発砲します。

この発砲作用で頑固な汚れを取り除くことができます。

(余談ですが、粉末タイプのクエン酸を水に溶かす際は、マスクを着用されることをおすすめします。実際にボトルに移し替えようとしたところ、粉末を吸い込みくしゃみが止まらなくなってしまいました笑)

5、クエン酸を使用する際の注意点

クエン酸は大理石やセメント、鉄、タイルの目地、漆器などに使うと溶けたり剥がれたりすることがあるので注意しましょう。

水洗いのできないものや金属にも使用できません。金属に使用すると変色してしまいます。

実際に、真鍮のトイレットペーパーホルダーに誤ってクエン酸水を吹きかけてしまったところ、このように変色し黒く跡が残ってしまい、その後何度も除去しようとしたのですが元には戻りませんでした。

クエン酸を使う際には、使用する素材をしっかりと確認しましょう。

また、カビキラーやキッチンハイターなどの塩素系の薬剤と混ぜると有毒な塩素ガスが発生するので、カビキラーやキッチンハイターなどを普段使用している場所でのクエン酸の使用は特に注意が必要です。

クエン酸は湿気に弱い性質があるため、粉末の状態で保管する場合には、直射日光があたらない乾燥した場所に置きましょう。

6、あると便利なお掃除グッズ

ナチュラルお掃除やカビ取りをする際に使用する便利なグッズをご紹介します。

家にあるものや100円ショップなどで購入できるものばかりなので、水周りの掃除をする前にそろえておくと良いでしょう。

・スクイージー

浴室の壁や床などの水気を取り除くのに使用します。

柄の長いものを用意すると、天井にも届いて便利です。

カビを予防するには水気を取り除くことが大切です。

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・アクリルたわし

アクリルたわしとは、アクリルの毛糸で編んだたわしのことです。

アクリルの細かい繊維が掃除する物や場所に傷をつけずにやさしく汚れを絡め取ることができます。

強くて丈夫なため長持ちするだけでなく、洗剤を使用する量も少なく済みます。

・ビニール手袋またはゴム手袋

カビや汚れ、ホコリなど直接触れるのが嫌な場所の掃除で活躍するだけでなく、ウイルスや肌荒れからも守ってくれるお掃除の必須アイテムです。

・スプレーボトル

クエン酸水を作って掃除したい場所にスプレーする際に使用します。

・きれいな布

水周りを掃除する際には水拭き用と乾拭き用の2枚を用意しておくと便利です。

おすすめはマイクロファイバークロスです。

・計量カップ

クエン酸水を作るときに水の分量を量るのに使用します。

・計量スプーン

クエン酸や重曹の分量を量るのに使用します。

・ラップ

洗剤を汚れに浸透させたいときに密封するために使用します。

・ペーパータオル

ラップと同様に洗剤を浸透させて拭き取りたいときに使用します。

特にキッチン周りの掃除をする際にあると便利です。

・歯ブラシ

でこぼこがある場所や細かい場所の掃除をする際にあると便利です。

・吸水クロス

鏡やお風呂場、蛇口等の仕上げに便利です。吸水性の高いクロスでふき取るとピカピカになるので、カビ取りやお掃除をした後に使うことをおすすめします。

洗って何度も使えますし、最後は雑巾として床を拭いてボロボロになるまで活用できます。

出典: Amazon

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7、まとめ

クエン酸は、水回りのお掃除に便利なお掃除アイテムです。しかし、以下のような特徴があります。

・クエン酸だけではカビを落とすことはできません。

・クエン酸で掃除をしたあとに除菌効果のあるものを使えばカビを落とせます!

・クエン酸はアルカリ性の汚れを落とすのが得意です。

・クエン酸は塩素系の薬剤と混ぜると有毒なガスが発生して危険です。

・クエン酸は水と混ぜてスプレーボトルに入れて使うと便利です。

重曹、酸素系漂白剤、消毒用アルコールなど、他のお掃除アイテムと上手に使うことで、家を清潔に保ちカビを防ぐために活用していきましょう!

<参考文献>

・松本忠男『カビ・ホコリ・菌を撃退!家の「正しい」掃除ワザ』2019年、宝島社

・沢井竜太『おそうじの超ベストアイディア2020』2020年、晋遊舎

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