洗面所のどこにカビが生えやすい?どんな薬剤でカビを取る?実際に取ってみた

【お悩み】
洗面所の壁や蛇口の周り、床、天井にカビが生えてしまいました。自分で落とすには、どのようなカビ取り剤を使えば良いのでしょうか?!
カビの生えた場所やカビの種類、規模別のカビ取り方法を知りたいです。

家の中でカビが生えやすい場所のひとつに「洗面所」が挙げられます。

手や顔を洗ったり、歯磨きをしたり、身支度を整えたり…と、あらゆる用途でほとんど毎日使う場所ですよね。毎日使うからこそなかなか変化に気づけない場所ですが、よく見てみると天井や壁、洗面台が黒ずんではいませんか?

それはもしかしたら、ただの汚れでなくやっかいなカビかもしれません。そこで、本記事ではカビが生えてしまう理由を解説し、さらには洗面所のカビを実際に取りながらその方法をお伝えしていきます!

1.なぜ洗面所にカビが生えてしまったのか?

洗面所に注目していく前に、「なぜカビが生えてしまうのか?」という疑問を簡単に解説していきましょう。まず、カビが生えてしまうのには4つの条件があるのをご存知でしょうか?

1-1.カビが生える4つの条件

  1. 酸素:カビも生き物なので酸素を必要とする
  2. 水:空気中の水分(湿気)が70%以上になると活発に増殖する
  3. 栄養源:ホコリや汚れからも栄養を接種することができる
  4. 温度:人間でも快適なおよそ20~30℃くらいの温度を好む

(参考:カビの発生要因4つ

このように、カビは闇雲に生えているのではなくきちんと理由があってその場所に発生しています。中でもとりわけ重要なポイントが「水(湿気)」です。

家の中でカビがよく生えてしまう場所と言えば、風呂場・トイレ・キッチンなどが代表的なものとして思い浮かぶのではないでしょうか?そして、これらに共通しているのは「水回り」だということ。カビの発生を左右する要因のほんとどを水が握っている、と言っても過言ではありません。

2.洗面所のどこにカビが生えやすいの?

水を使う場所には特にカビが生えやすいワケを理解していただけたでしょうか。今回テーマにしている洗面所もよく水を使う場所。そこで次に、洗面所のなかでもカビが生えやすい箇所と生えやすい理由を押さえておきましょう。

2-1.洗面所の壁・天井

もし今自宅にいるのであれば、洗面所の壁と天井を改めてよく観察してみてください。基本的な壁や天井の色より、少し黒ずんでいたらカビ発生のサイン!

長らく掃除をしていないのであれば、それはただの黒ずみ汚れではなく水場に発生しやすい黒カビかもしれません。

しかし、なぜ洗面所の壁・天井がカビやすいのでしょうか?それは、洗面所が一般的に風呂場・脱衣所と併設されていることに起因しています。

入浴すると風呂場にはもくもくと水蒸気が発生しますよね。そして入浴後、扉を開けたと同時に風呂場から出たあたたかい水蒸気が上方にのぼっていき、天井付近に立ち込めます。このまま換気することなく風呂場の扉を開けっぱなしにしていると、天井に停滞した水蒸気がカビの増殖を後押ししてしまう要因になってしまうのです。

2-2.洗面所の床

洗面所の床は汚れが溜まりやすい場所です。

  • 身支度の際に落ちた髪の毛
  • 洋服やバスタオルの繊維から生じるホコリ
  • 皮脂汚れ

などが多くみられますよね。そのため、湿気に気をつけたい天井や壁とは少し異なり、洗面所の床は汚れに着目するとカビを防ぐことができます。しかし、洗面所のスペースが狭いと洗面台やラック、洗濯機などが密集し、その隙間に汚れが溜まると掃除するのはなかなか困難です。そういった時には、狭い隙間にも使えるお掃除アイテムを駆使しこまめな掃除をおこなうといいでしょう。

2-3.洗面台

洗面所のメインとも言える洗面台では、水場に多い黒カビがよく発生します。床の汚れと同じように

  • 髪の毛
  • ホコリ
  • 皮脂

などの汚れが残ってはいないでしょうか?さらに、実はせっけんカスや水アカも実はカビの栄養源になってしまいます。毎日頻繁に使う場所だからこそ、それだけ汚れも蓄積していきます。
特に、蛇口や排水溝には細かなつなぎ目が多くそこにカビのエサとなる汚れが溜まり、徐々に黒ずんでいく様子もみられます。

また、余談ではありますが水場でよく見る”ピンク汚れ”は実はカビではありません。あのヌルヌルとしたピンク汚れの正体とは、酵母が発生している状態なのです。とは言え気持ちの良いものではありませんし、ピンク汚れがカビのエサにもなりうるので速やかな掃除をおすすめします!

3.場所別!洗面所のカビ取り方法

最後に洗面所のカビを取った様子をご紹介しながら、カビ取りにおすすめの薬剤やカビ取りの手順を解説していきます!

3-1.どんなカビ取り剤を使えば良いの?

いざ「カビを掃除しよう!」と思っても、カビ取り剤にはあらゆるメーカーから発売されている商品が多く存在しており、どれを選べばいいのかと頭を悩ませてしまうこともあるかもしれません。本サイトでもいろんなカビ取り剤をご紹介していますが、ここではそのなかでも特に使ってみてほしい商品をタイプ別に取りあげてみました。

スプレータイプ

カビキラースプレー

カビ取り剤と言えばこの赤いパッケージを思い浮かべるほど代表的な商品のひとつ。こちらは水回りにも汎用的に使うことができ、ご家庭にひとつ置いておくととても便利です。また、同じカビ取り剤でもメーカーの異なる「カビハイター」という商品があります。そちらも成分はほとんど変わりませんので、以下の記事を参考にどちらにするか考えてみてもいいかもしれませんね。

出典:Amazon

出典:Amazon

消毒用エタノール

洗面所の壁や木材の一部などに白カビが生えることもあります。この場合は、消毒用エタノールを使ってカビ取りをすることも可能です。

消毒用エタノールは殺菌効果の高い70~80%濃度のものを使うようにしましょう。ただし、洗面台や蛇口周りなど、水に濡れやすい場所では効果が低減してしまいます。流水で洗える場所にはカビキラーなどの塩素系カビ取り剤の方が適しています。

また、消毒用エタノールは漂白効果がありませんので、黒カビの色素沈着を落とすことはできません

出典:Amazon

出典:Amazon

ジェルタイプ

ジェルタイプは塩素系ですので、洗い流すことのできる場所に適したカビ取り剤です。

洗面台によっては蛇口部分や排水溝にゴムパッキンを使っていることもありますよね。また、カビを落としたい部分が垂直であったりすると泡が垂れてしまいます。そんな時、よりカビ取り剤を浸透させるためにこのようなジェルタイプがおすすめです。ぜひ活用してみてくださいね!

出典:Amazon

コパ・コーポレーション スパイダージェル

コパ・コーポレーション スパイダージェル

出典:Amazon

3-2.準備するもの

正しくカビ取りをするために、いくつか準備しておかなければいけないことがあります。カビ取り剤は人体に危険を及ぼす薬品をつかっているため、皮膚や目などに触れないよう以下のリストにあるアイテムで対策をしましょう。

  • 使い捨てマスク
  • 使い捨て手袋
  • ゴーグル(メガネ)
  • カビ取り剤
  • ラップ
  • 雑巾/ペーパー
  • アルコールスプレー

※消毒用のアルコールスプレーが用意できない時には重曹で代用品を作ることもできます。以下の記事を参考にこのピンチを乗り越えましょう!

3-3.洗面所のカビ取り方法

(あらかじめ、汚れは取っておきましょう)

  1. ひどいカビ汚れにはカビ取り剤をそのまま吹きかける
  2. 吹きかけた上からラップをかぶせる
  3. 5~10分ほど放置する
  4. ラップを外して捨て、カビ取り剤を水で完全に洗い流す
  5. 乾いた雑巾/ペーパーなどで水気を拭き取る
  6. カビ予防のため、アルコールスプレーを吹きかけてそのまま乾かす

※ただし商品の使用方法はそれぞれ異なるので、記載されている指示に従ってください。

3-4.カビ取り業者と同レベルのカビ取り剤で除去する方法

消毒用エタノールや塩素系のカビ取り剤のように、市販で手に入れることのできるカビ取り剤では、効果が出なかった方や、壁、床などのカビも一気に落としたい場合、また小さいお子さんや高齢者、ペットがおり塩素系のカビ取り剤が心配な方には、カビ取り業者と同レベルでかつ安心な「カビ取りマイスターキット」がおすすめです。

また、カビ取り剤と防カビ剤がセットですので、しっかり除カビしつつ、再発を防ぎたい方に喜ばれています。

4.自力でカビ取りをしても再発する場合

また、今回ご紹介したような市販の薬剤を使って自力でカビ取りをしても

  • なかなかカビが綺麗に落ちない
  • カビが再発してしまった
  • カビ臭さが気になる

...という場合もあるかも知れません。この場合にはいくつかの原因が考えられるためカビがこれ以上酷くなり健康被害やカビ被害が大きくなる前に、業者などに依頼し根本的に解決することをおすすめします。

4-1.塗装の下にカビが発生しているケース

洗面所の壁紙が塗装で、何度も塗装を繰り返しているという場合には、もしかしたら、カビの上に塗装をしてしまっている可能性もあります。

例えば、中古物件や築古物件に住んでいる場合に多いケースなのですが、前の住人の際にカビが生えていた壁の上に、簡易的なリフォーム工事をしてカビ取りをせずその上からペンキを塗り重ねてしまった為

カビ+塗装+カビ+塗装のミルフィーユ状態になってしまっている可能性もあります。

一見綺麗な壁に見えますが次の住人が住んでから、何度カビ取りをしてもカビが再発してしまう...というケースは実際とても多いです。

この場合は、塗装を全て剥がし、下地(躯体や石膏ボード)のカビ取りを行い、再度塗装かクロスの貼り換えを行う必要があります。費用はかかりますが、表面だけ何度もカビ取りをして、また再発...を繰り返すことを考えると、根本的な解決になりますので、塗装のカビが気になる方は一度、業者へご連絡ください。

4-2.壁紙の下にカビが発生しているケース

塗装を同様に、壁紙の表面のみをカビ取りしても、壁紙の下に水分が染み込み、カビが繁殖している場合があります。この場合も、カビが何度も再発するため、業者に依頼した方が良いでしょう。

壁紙の下にカビが大量発生してしまっている場合には、一度、壁紙を剥がしてから除カビ作業をする必要があります。

また「漏水や結露が原因でカビが発生しているケース」「換気不足によりカビが発生しているケース」

なども壁紙の貼り換えや、配管工事、換気扇の設置等リフォーム工事も必要になってくるため、洗面所の結露や湿気が酷い場合には、カビ取り施工とリフォーム工事も視野に入れて、根本的に解決してカビ対策することをおすすめします。

カビ取りマイスターでは、5000件以上のカビ取り実績をもとにカビ取り&カビ再発を防ぐリフォーム工事の提案を行っております。カビ取りのついでに壁紙やフローリングを新しくしたい方、中古物件を購入した時に、リノベーションとカビ取り・防カビ処理を行いたい時など、ご相談ください。

まとめ

本記事ではいたるところにカビが生えやすい洗面所について、特に注意してほしい箇所や生おすすめのてしまったカビの取り方などをご紹介してきました。

風呂場や脱衣所と一緒になっていることが多い洗面所は水気が多く、毎日使う場所なのでなかなか変化に気づきにくいもの。カビがひどくなる前に対策を施せるよう、洗面所の天井・壁・床・洗面台などをこまめにチェックする習慣をつけてみてくださいね。

また、既にカビ被害が出ている場合や自力でのカビ取りが難しい場合には、カビ取り業者へ相談するというのも1つの方法です。れを機にやっかいなカビとは一気におさらばし、快適な住まいを目指していきましょう!

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ライター:こいずみきょん

東京で猫と暮らすWebライター本と映画をこよなく愛し、酒場に生きる。趣味はカフェ巡りと、京都ひとり旅。https://twitter.com/___kkk0518