5000件以上のカビ取り実績から判明した「最もカビやすい壁」の特徴

【お悩み】
廊下の壁にどうやらカビが生えています。
ネットで調べて自分でできそうなカビ取りをしていたのですが、すぐにカビが再発してしまいました。
何度もカビが再発しているということは、カビの取り方も問題があるのだと思うのですが、立地や環境にもそもそも問題があるのでは...と思っています。
このカビ問題を早く解決したいので、考えられる壁のカビの原因や改善方法を教えてください。

カビが生えやすい場所の1つとして「壁」が有りますが、その中でも特にカビの生えやすい場所というのがあるのをご存知でしょうか。

今回は、カビを予防するために 「こんな壁はカビが生えやすいから要注意!」 という壁の特徴をお伝えしたいと思います。皆さんのお家の壁の条件とどこまで一致しているか確認してみてください。

もし該当したとしても、悪条件の壁でもカビを生やさないようにする対策方法までお伝えしますので、ご安心ください。

1.そもそも、なぜ壁にカビが生えやすいのか?

カビの生息条件は、大きく分けて4つあります。

  • 湿度
  • 酸素
  • 栄養素
  • 温度

そして、それらのカビ発生条件が、揃ったまま掃除や殺菌されることなく停滞している場所にカビが生えやすくなります。

1-1.結露

外気温と内気温の差が生じると、結露が発生します。この結露が壁のカビの原因となることがあります。 特に日当たりが悪く、湿気の逃げにくい場所や断熱材の入っていない壁は結露が生じやすく、この水分を放置するとカビの発生源となります。

1-2.通気性が悪い

通気性の悪さもカビの発生しやすい条件となります。1の結露と同様ですが、通気性が悪い場所は湿気が溜まりやすく、乾燥しにくいため、そのジメジメが原因となりカビが発生します。また日当たりが悪い場所もカビの生えやすい場所となります。

1-3.掃除不足

壁の掃除が行き届かずホコリや汚れが溜まっていると、これらの汚れを栄養源にカビが増殖します。長らく掃除をしていない場所や、ホコリが溜まっている場所でさらに通気性が悪いと、そこがカビの温床となります。

1-4.大きな荷物や家具などを置いている

ダンボールや家具などを壁にぴったりとくっつけていると、1の結露や湿気が溜まりやすくなり、また2の通気性が悪くなります。また、スキマに湿気と一緒に3のホコリも蓄積することで、よりカビの生えやすい条件が重なるため、たくさんのモノを置いている壁面にはカビ発生のリスクがあります。

2.カビの生える壁の特徴4つ

それでは、湿気、日当たり、通気などの条件をもとに具体的にはどんな場所の壁がカビやすいのか、大きく4つにまとめてみました。

2-1.低層階の部屋の壁

ハーツクリーンでは、カビ取りを過去5000件以上行ってきた経験から

  • カビの生えやすい場所
  • カビやすい材質
  • カビやすい環境要因

など様々なデータを分析しておりますが特にこれまで依頼のいただいた場所では 「3階未満の家が全体の7割以上」を占めています。 特にその中でも地下の部屋」に最もカビが生えやすく、カビ取り施工の依頼をいただく場所でもあります。

地下の壁にカビが生えやすい理由

地下にカビが生えやすい理由として、雨が降った後地面の水分が蒸発して部屋に入り込むなどの影響もあり、高層階に比べて湿度が高いこと周りに高い建物があると、日の入いる量が少ないのが原因だと思われます。

窓もないため、換気しにくく湿気が逃げにくいというのも地下室の特徴です。 たしかに、低層階や地下室ってジメジメとしているイメージがありますよね。実際に、水分は重力の関係で下に溜まりますので、上層階よりは地下の方がカビが発生しやすいそうです。

2-2.窓枠の下など外に面す壁

窓の下や、外と面する場所に位置する壁もカビが生えやすいです。理由は 外気温との差が生じる為「結露が生じやすい」ためです。

例えば、冬に外気温は低く室内は暖房などで温かくしておくと、窓に結露が発生していることはありませんか?!この結露をそのまま放置しておくと、カビの発生原因となります。

外気温との差は人間が生活していく上で仕方のないことなので、まめに換気をする、結露をふき取るなどしてカビが発生しないように注意する必要があります。

■関連記事■壁が結露する際の対処法

2-3.天井の四隅の壁

また壁の中でも天井近くや四隅近くには蒸気が溜まりやすく、この水気によりカビがより発生しやすいです。 天井近くなど、届かない場所もありますが、まだカビが小さいうちは自力で何とか除去できます。

一番は発生させないことですが、普段から天井近くや四隅を注意深くチェックしておくことをオススメします。

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2-4.北側に面する部屋の壁

北側に面する部屋は、日当たりが悪くなりやすい為、カビが発生しやすくなります。なぜ北側の部屋の壁はカビが発生しやすいかというと 「日光には殺菌効果がある」

からなのです。その為、日光が当たりにくい北側の部屋は、他の部屋と比べてカビが生えやすいのです。

3.壁にカビが発生してしまったらどうする?!

では、ここまではカビの生えやすい壁の条件をお伝えしていきましたが、実際に 「もうカビが生えてしまっている!!」 という場合にどのようにして対策したら良いのかお伝えしていきます。

3-1.カビの規模がまだ小さい場合

カビがうっすら生えてきた程度であれば、自力で除菌することが出来ます。

①塩素系漂白剤カビ取り剤で除カビ

まだカビの規模が小さい場合には、市販のカビ取り剤でもカビ取りをすることも可能です。

ただし、色付きの壁や塗装壁の場合、漂白効果により変色するリスクもありますので、目立たない場所で色落ちがないか確かめてから行うようにしましょう。

また、地下室など窓がない部屋の壁の場合、塩素ガスを吸い込んで気分が悪くなる方もいるので、ドアを開けて換気を万全に行った状態で、カビ取りをするようにしてください。

カビハイターやカビキラーでをカビの気になる部分に吹きかけ、数分置いたあと固く絞った雑巾で水拭きでふき取って、ドライヤーやサーキュレーター等でよく乾燥してください。 換気をしっかり行い、こまめに休憩しながら行いましょう。マスクも装着してください。

出典:Amazon

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②消毒用アルコールで除カビ

軽度のカビであれば、消毒用アルコールで除カビすることができます。使用するときは殺菌効果の高い70~80%濃度の消毒用アルコールを使用するようにしてください。

方法は、壁のカビが発生している部分に消毒用アルコールを噴霧し、数分置いてから布巾などで拭きとります。 ただし、黒カビなどのカビの色素沈着を脱色する効果はありません

また、壁紙の素材によっては、消毒用アルコールで変色する場合もあるので目立たない場所で試してから使用するようにしてください。

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③重曹で除カビ

こちらも、うっすらと生えた軽度のカビに使える方法です。 重曹の研磨効果と弱アルカリ性の性質を使う方法です。最もカビ取り効果はマイルドですが、お掃除がてらに表面のカビを取りたい方におすすめです。

濡らしたスポンジに直接顆粒の重曹を付けて、カビの気になる部分を軽くこすって、研磨剤として使う方法か 100ccのお水に重曹5gを入れて溶かし、重曹水を作って壁に吹きかけて布巾などで除去するという方法です。

作った重曹水は、お風呂や洗面所、キッチン周りのお掃除にも活用できます。お水ではなくお湯でつくると重曹さらにも溶けやすくなります。

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④業者仕様のカビ取り剤で除カビ

市販のカビ取り剤では、カビが落ちなかった、安全性が心配...という場合にはプロのカビ取り業者が実際に現場で使用しているカビ取り剤を使用するという方法もあります。

「カビ取りマイスターキット」はハーツクリーンで実際に使用している液剤を、家庭用のカビ取りキットとして使いやすくしたものです。カビ取り剤と防カビ剤もセットですので、厄介なカビを自力で除去しつつ、カビの再発を防ぎたい方や、コストを抑えつつプロ仕様の液剤を使いたい方に喜ばれています。

3-2.カビの範囲が広がっている場合

しかし、黒いカビが出てしまった場合は、早急に業者へ手配したほうが、手間も金額も少ないと思います。

カビキラーなど弱いカビ取り剤で行うと、再発する以外にもクロスに着色が残ることもあります。 まずは小さな部分から脱色や着色が起きないか試してから使用するようにしましょう。

特に、4つの条件がそろったカビは、あっという間にカビが大量発生しやすいので、放置せずにすぐに対策することをおススメします。自力でカビ取りする際もとにかく「換気」はしっかりと行って、マスクや手袋を装着して身を守りながら除去するようにしましょう。

リフォーム工事をした方が良い場合

また、壁紙が膨らんでクロスの内側にカビが発生している場合や、フローリングの内側にカビが浸食している場合などは、カビ取りと同時にリフォーム工事をした方が見栄えも良くなり再発を防げるケースも。

また、大規模な工事になりますが壁の結露が原因でカビが何度も生える場合などには、二重窓に変更したり断熱材を入れるなどして、根本的な原因から解決した方が何度もカビ取り業者を呼んでカビ取りを行うより、長い目で見て安く済むといった場合もあります。

お引越ししたり住み替えたりすることも検討しつつ、カビ取り施工のみなのか、はたまたリフォーム工事も行うのか相互的に日々の生活と照らし合わせながら、考えてみましょう。 カビ取り×リフォーム工事をご検討中の方はぜひハーツクリーンに一度ご確認ください。

4.壁のカビを防ぐには?!

では、これら4つの条件と重なってしまった「カビ生えやすい壁」の場合どのようにするれば良いのでしょうか。 その為にはまず

  • 3階以下
  • 北側部屋
  • 外に面する天壁の四隅

には、絶対にカビが生えると意識しておくくらいでちょうど良いかと思います。

4-1,換気と掃除と除菌をこまめに!

そしてさらに、重点的に除菌と送風をすることによりカビは防げます。 例えば...

  1. 除湿機やエアコンを使い全体的な湿度を下げ60%以下に
  2. 扇風機を使い四隅に空気が滞留しない
  3. 四隅や家具の裏の掃除をこまめに
  4. 1か月に1回程度アルコールや除菌水などで除菌
  5. 北側の外に面する箇所には家具を置かない

など、条件が重なっても気を付けていればカビを防ぐことは可能です。 電気代は少しかかりますが、除湿機やサーキュレーターを常に稼働させておくのもおススメです。  実際に、カビ取り施工を行ったご家庭でカビの再発防止対策として「サーキュレーターを常時回すこと」をお伝えすることも多くあります。

地下室など通気性が悪く窓のない場所には、強制的に風を起こして、通気性を上げることが大切です。 カビは1週間程度放置したくらいであっという間に部屋中、家中に広がる可能性も! 大規模なカビ取り施工を行う費用に比べたら、普段の換気や掃除、小さいうちのカビ除去はかなり安く済みますので早期発見・早期除去が何よりも大切です。

それでも、カビが大量発生して手に負えない場合や、再発を防ぎたい場合には大規模な工事が必要になる前に、一度プロのカビ取り業者にご相談ください。

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まとめ

カビの生えやすい壁の4つの条件が揃ったとしても、普段から

  • 小まめな掃除
  • 小まめな換気
  • 小まめな除湿

を行う事で、カビの”栄養源”を絶つことが出来ます。悪条件の中でも、掃除をしっかりと行って湿気を停滞させないなど工夫をすることで、カビからあなたの家を守りましょう!

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