
「仕事でスーツを着ることになったから久しぶりに取り出したら、白カビが発生していた」
「明日葬儀に参列しないといけないのに、唯一持っている礼服にカビが生えて困っている…」
スーツを滅多に着ない方だと、クローゼットの奥で長期間スーツが眠ったままになっていることも多いと思います。
そして、いざ着ようとした時にスーツがカビまみれになっていたら焦ってしまうでしょう。
「とりあえず洗濯しよう」と考える方もいるかもしれませんが、スーツは繊細な素材で作られているため、一部の丸洗い可能な製品を除いてはスーツの洗濯はお勧めできません。
また、洗濯OKのスーツだったとしても、カビは菌なのでただ洗うだけでは除去しきれない可能性が高いです。
そこで今回は、スーツにカビが発生した時の正しい対処方法について解説します。
今すぐに着たいという方のために、応急処置方法も紹介するので、スーツのカビにお困りの方は是非この記事を参考にしてみてください。
| この記事でわかること |
| ・スーツを洗濯してはいけない理由 ・カビが生えたスーツの正しい対処方法&応急処置方法 ・スーツのカビを防ぐための対策 |
目次
1.スーツの洗濯はNG!?間違った対処はカビを悪化させる!

一般的な衣類に汚れが付着した場合、洗濯するということがほとんどだと思います。
しかし、カビが発生したスーツの場合、洗濯することはおススメ出来ません。
まずはその理由について詳しく解説します。
1-1.型崩れや質感が損なわれる恐れがある
スーツは一般的に、ウールやシルク、リネンなどの天然素材や、高級な合成繊維が使われていることが多く、これらの素材は非常にデリケートです。
そのため、家庭用の洗濯機で水洗いを行うと、縮んだり、繊維が硬くなってしまう可能性があります。
また、スーツには形状を保つために芯地や接着剤が使われていますが、これらも水に弱い性質を持っています。
洗濯によって芯地が崩れたり、接着部分が剥がれると、スーツのシルエットが崩れ、本来の上品さが失われてしまいます。
最近では洗濯できるスーツも販売されていますが、そのような一部の製品以外は洗濯しないようにしましょう。
1-2.洗濯だけではカビを十分に除去できないことがある
カビの発生範囲や生地の状態によっては、洗濯して表面がきれいになっても、繊維の内部にカビやにおいが残ることがあります。
また、家庭用の洗剤や柔軟剤では、カビの根本的な除去や殺菌効果が十分でないため、洗濯後に再びカビが発生するリスクが高まります。
そのため、カビは洗濯では除去できないと考えた方がいいでしょう。

さらに、カビは湿気を好むため、洗濯後のスーツの乾燥が不十分だと、カビの増殖が促進される可能性があります。
そのため、洗濯することでカビが悪化してしまうこともあるのです。
1-3.クリーニング業者に任せるのが一番安心!
スーツにカビが発生した場合、最も安全かつ効果的な対処法は、専門のクリーニング業者に任せることです。
クリーニング業者は、カビ取りや繊細な素材の扱いに関する豊富な経験と知識を持っており、スーツを傷めることなく、カビを効果的に除去することができます。
スーツの素材や状態に応じて最適なクリーニング方法を選び、カビの除去だけでなく、スーツ全体をリフレッシュさせる技術を持っています。
自宅での洗濯や自己流のカビ取りでは、スーツを傷めるリスクが高いので、できるだけ専門業者に任せるようにしましょう。
とはいえ、すぐにスーツを着る用事があって、今からクリーニングに出したら間に合わないということもあると思います。
3.カビが発生したスーツの応急処置方法では、カビが生えたスーツの応急処置方法を紹介します。
スーツの白カビが出たら、クローゼットの湿気も要チェック
スーツの白カビは、衣類そのものよりもクローゼット内の湿気や通気不足など、保管環境が原因になっていることも少なくありません。
カビリスク診断でご自宅の湿気環境を一度チェックしておくと安心です。
2.スーツのカビ対処早見表
スーツは素材や縫製が繊細なため、自己流の洗濯や加熱、漂白によって縮みや変色、型崩れが起こることがあります。
カビの状態と洗濯表示を確認し、自宅でできる応急処置か、クリーニング店へ相談すべき状態かを判断しましょう。
| 状態 | 確認・対処方法 | 注意・相談の目安 |
|---|---|---|
| 表面に少量の白いカビがある | 屋外など換気のよい場所で、マスクと手袋を着用し、衣類用ブラシで表面を軽く払います。 | 強くこすったり室内でブラッシングしたりしないでください。 応急処置後は早めにクリーニング店へ相談しましょう。 |
| カビ臭はあるが、目立つ斑点はない | ほかの衣類と分け、風通しのよい場所で陰干しします。 クローゼット内にもカビや湿気がないか確認します。 | においが残る場合は繊維の内部や収納場所に原因がある可能性があります。 |
| 黒や青緑色の斑点がある | 自宅での処理は最低限にして、カビの状態と素材を伝えたうえでクリーニング店へ相談しましょう。 | 色素が繊維に残っている可能性が高く、自宅での処理によって変色や生地の傷みが起こりやすい状態です。 |
| 広範囲にカビがある、生地が傷んでいる | 無理にブラッシングや水拭きをせず、ほかの衣類と分けて保管します。 | カビ処理に対応できるクリーニング店や専門業者へ相談し、状態によっては買い替えも検討してください。 |
| クローゼット内やほかの衣類にもカビがある | カビが生えた衣類を分け、収納内の湿気、結露、壁面のカビを確認します。 | 収納全体に広がっている場合や、清掃後も再発する場合は、カビ取り専門業者への相談を検討してください。 |
ドライヤー、アイロン、エタノール、漂白剤は、すべてのスーツに使用できるわけではありません。
使用する場合は、洗濯表示や製品表示を確認し、目立たない部分で変色や傷みが起きないか試してください。
表示が確認できない場合や、高級スーツ、礼服の場合は、自宅で処理せずクリーニング店へ相談しましょう。
3.カビが発生したスーツの応急処置方法
スーツに白カビが発生した場合、緊急で対処しなければならないことがあります。
そこで重要なポイントは、以下の3つです。

これらの方法には、「物理的消毒法」と「化学的消毒法」の2つがあります。
物理的消毒法とは、加熱や乾燥によってカビを殺菌する方法で、化学的消毒法は薬剤を使ってカビを除去する方法です。
以下では、スーツをできる限り元の状態に戻すための具体的な応急処置方法を解説します。
ただし、ここで紹介するのはあくまで応急処置なので、スーツを着用する用事を終えたらクリーニング業者に依頼するようにしましょう。
3-1.ドライヤーで乾燥&加熱殺菌する
まずはドライヤーを使用した応急処置方法を紹介します。
用意するもの
- 衣類用ブラシ
- ドライヤー
- 布
- マスク
- ゴム手袋

thsgrt 馬毛ブラシ
出典:Amazon
手順

①カビを払い落とす

まず、衣類用ブラシを使ってスーツ全体を軽くブラッシングし、表面のカビを取り除きます。
この作業はカビが飛び散りやすいので、屋外で行うようにしましょう。
②拭き取ってカビを取り除く

ブラッシングだけではカビが取り除けない場合は、水に浸して硬く絞った布で取り除きます。
擦るのではなく、つまんでとるようなイメージで行ってください。
③ドライヤーで熱風を当てる

カビが発生している部分を乾燥させる場合は、洗濯表示を確認し、ドライヤーを十分に離して短時間ずつ風を当てます。
ドライヤーだけでカビを完全に除去できるとは限りません。
ドライヤーをスーツに近づけすぎないように注意し、約20cmほどの距離を保ちながら、均等に熱を加えます。
スーツが完全に乾くまで行ってください。
3-2.アイロンで加熱殺菌する
続いて、アイロンの熱によってカビを殺菌する方法を紹介します。
スーツによってはアイロンの使用が不可なものがあるので、必ずタグを確認してください。
もしアイロン不可な素材で使用すると、熱によって生地が縮んだり傷んだりしてしまうことがあるので、注意しましょう。
用意するもの
- 衣類用ブラシ
- アイロン
- アイロン台
- 布
- 当て布(薄手の布やハンカチ)
- マスク
- ゴム手袋
手順

①カビを払い落とす

まず、衣類用ブラシを使ってスーツ全体を軽くブラッシングし、表面のカビを取り除きます。
この作業はカビが飛び散りやすいので、屋外で行うようにしましょう。
②拭き取ってカビを取り除く

ブラッシングだけではカビが取り除けない場合は、水に浸して硬く絞った布で取り除きます。
擦るのではなく、つまんでとるようなイメージで行ってください。
③アイロンの熱で殺菌する

アイロンの使用が認められている場合でも、表示された上限温度を守り、当て布をして短時間ずつ動かしながら使用してください。
同じ場所に長く当てると、変色やテカリ、芯地の剥がれが起こる可能性があります。
④乾燥させる

スーツを風通しの良い場所に干して、完全に乾燥させてください。
3-3.消毒用エタノールで殺菌する
続いて、消毒用エタノールで殺菌する方法を紹介します。
エタノールは濃度によって「無水エタノール」など呼び方が違いますが、カビの殺菌には70~80%濃度の消毒用エタノールを使用しましょう。
また、素材や染料によってはスーツが変色したり、生地が傷んだりする恐れがあります。
目立たない場所で試し、問題がない場合でも、少量の白カビが見られる部分への応急処置に限定して使用してください。
■関連記事■エタノールでカビを撃退!アルコールの殺菌効果と正しい選び方
用意するもの
- 衣類用ブラシ
- 消毒用エタノール
- スプレーボトル(必要な場合)
- 布
- マスク
- ゴム手袋

ドーバー パストリーゼ77
出典:Amazon
手順

①カビを払い落とす

まず、衣類用ブラシを使ってスーツ全体を軽くブラッシングし、表面のカビを取り除きます。
この作業はカビが飛び散りやすいので、屋外で行うようにしましょう。
②消毒用エタノールを吹きかける

消毒用エタノールを使用する場合は、目立たない部分で変色や生地の傷みが起きないか確認し、問題がなければカビが見られる部分に少量吹きかけます。
スーツ全体への噴霧や繰り返しの使用は避け、十分に乾燥させてください。
③乾燥させる

スーツを風通しの良い場所に干して、完全に乾燥させてください。
乾燥を早めたい場合は、洗濯表示を確認し、ドライヤーを十分に離して短時間ずつ使用してください。
高温の風を長時間当てると、生地や芯地を傷める可能性があります。
■関連記事■喪服や礼服にカビが生えたら?身近なアイテムを使った安全なカビ取り方法&再発防止法
4.黒カビが発生したスーツの応急処置方法
スーツに発生したカビが白カビではなく黒カビだった場合、カビ取りの難易度は更に上がります。
白カビの場合は、表面に発生しているカビなので、比較的除去しやすいですが、黒カビの場合は繊維の奥に入り込んでいるため、カビを死滅させたとしても色素が残ってしまうでしょう。
黒いカビや色素が見られる場合は、カビ処理に対応しているクリーニング店への相談が最も安心です。
どうしても自宅で応急処置を行う場合は、スーツの洗濯表示と酸素系漂白剤の製品表示を確認し、使用可能な素材であることを確かめてください。
目立たない部分で変色や生地の傷みが起きないか試したうえで、以下の手順を慎重に行いましょう。
用意するもの
- 酸素系漂白剤
- 布
- 洗面器やバケツ
- マスク
- ゴム手袋

グラフィコ オキシクリーン
出典:Amazon
手順

①ぬるま湯に酸素系漂白剤を入れて溶かす


ぬるま湯に酸素系漂白剤を入れて溶かしてください。
そこに布を浸して、硬く絞ります。
②酸素系漂白剤をカビに塗布する

酸素系漂白剤を染み込ませた布を使って、カビが発生している部分に優しくポンポンと叩き込むように塗布します。
漂白剤は色素を落とすため、慎重に扱いましょう。
③酸素系漂白剤を拭き取る

水で湿らせた布を固く絞り、同様にポンポンと叩きながら漂白剤を取り除きます。
漂白剤が残らないよう、丁寧に拭き取りましょう。
④乾燥させる

スーツを風通しの良い場所に干して、完全に乾燥させてください。
乾燥を早めたい場合は、洗濯表示を確認し、ドライヤーを十分に離して短時間ずつ使用してください。
高温の風を長時間当てると、生地や芯地を傷める可能性があります。
注意点
酸素系漂白剤はスーツの色を変色させる可能性があるため、必ず目立たない部分でテストを行ってから使用してください。
また、黒カビの色素を完全に取り除くことは難しいため、あくまで応急処置として行い、早めにクリーニング業者に相談することをおすすめします。
■関連記事■酸素系漂白剤で服のカビ取りをする際の注意点は?漂白剤の種類・使える素材・保管方法の完全ガイド
5.できるだけ早くクリーニングに出すのがおススメ
スーツを着用する用事を終えたら、できるだけ早くクリーニングに出すことをおススメします。
カビが生えたスーツのケアは非常に繊細であり、自己流の対処法では完全に除去できない場合があります。
スーツのカビを確実に取り除くためには、クリーニング業者などのプロの手に委ねるのが最も安全で効果的です。
■関連記事■カビが生えた服はクリーニングで落ちる?白カビ・黒カビの対処法と料金・注意点を徹底解説
5-1.近所のクリーニング店に持っていく
近所のクリーニング店にスーツを持っていくというのは、最も手軽な方法でしょう。
クリーニング店なら、スーツの素材や状態に応じた適切なケアを行ってくれます。
普段利用している信頼できるクリーニング店があれば、まずは相談してみると良いでしょう。
ただし、カビが深刻な場合は一般的なクリーニング店では対応が難しいこともあります。
特に発生したのが黒カビだった場合は断られてしまうことも多いため、事前にカビ取りも行っているか確認するのが安心です。
5-2.ガス滅菌を依頼する

カビが広範囲に及んでいる場合や黒カビが発生している場合は、通常のクリーニングだけでは菌が残ることもあるため、ガス滅菌を検討すると安心です。
たとえばハーツクリーンでは、医療機器の滅菌にも使用されているエチレンオキサイドガスを用いたガス滅菌に対応しています。
水を使わずに処理できるため、スーツの生地や形状に負担をかけにくく、繊維の奥に入り込んだカビ菌まで不活化を目指せる点が特徴です。
ただし、ガス滅菌はカビ菌の処理が中心で、シミや変色などのカビの色素までは落とせません。
見た目もきれいに整えたい場合は、ガス滅菌のあとにクリーニングでシミ抜きや仕上げを併用するのがおすすめです。
5-3.収納場所にもカビが移ったらカビ取り業者に依頼する

スーツにカビが生えてしまった場合、クローゼットや押入れなどの収納場所にもカビが広がっている可能性があります。
初期段階であれば、自力で対処できることもあります。
その場合は以下の記事を参考にしてカビ取りを行ってください。
■関連記事■クローゼットや押入れの服がカビだらけに?カビがうつる原因と正しい除去・対策をプロが解説
■関連記事■押入れ・クローゼットがカビ臭いときの原因と今すぐできるカビ取り&再発防止ガイド【プロが解説】
ただし、カビが広範囲に及んでいる場合や、既に他の衣類にも被害が及んでいる場合は、専門のカビ取り業者に依頼することを強くおすすめします。
カビ取り業者は、専用の機材や薬剤を使ってクローゼット全体のカビを徹底的に除去し、再発防止の対策も施してくれます。
収納場所にカビが残っていると、スーツだけでなく他の衣類や物品にもカビが移り、被害が拡大するリスクがあります。
カビ取り業者によるプロの対策を講じることで、収納スペースを清潔に保ち、再び大切な衣類をカビから守ることができます。

6.スーツにカビが発生する原因とは
そもそも何故スーツにカビが発生してしまうのでしょうか。
スーツにカビが発生するのは、保管環境や管理方法に問題があるケースがほとんどです。
以下に、スーツにカビが生える原因を詳しく説明します。

6-1.高湿度の環境
カビが発生する最大の原因は湿度の高さです。
カビは湿度60%以上で活発に繁殖します。
特に、日本の梅雨時期や夏場は、室内の湿度が高くなりやすく、クローゼットの中もその影響を受けがちです。
クローゼットや押し入れの中で湿度が高まると、スーツに含まれる繊維が湿気を吸収し、カビの繁殖に適した状態が整います。
このような状態が長期間続くと、久しぶりに取り出した時にカビだらけになっていたということが起こりえます。
6-2.汗や汚れの放置
スーツに付着した汗や汚れもカビの原因となります。
汗や皮脂はカビの栄養源になり、特に着用後にそのままクローゼットにしまうと、湿気と汚れが相まってカビが繁殖しやすくなります。
食べ物のシミや飲み物の飛び散りなども同様で、これらを放置することでカビの発生リスクが高まります。
スーツは洗濯できないことが多く、何度か着用してからクリーニングに出すようになるため、他の衣類と比べてもカビの栄養源が蓄積しやすい傾向にあります。
6-3.通気性の悪い保管場所

クローゼットや押し入れのように密閉された空間では、空気がこもりがちで、湿気が外に逃げにくくなります。
また、クリーニングに出して戻って来た時に、ビニールカバーが掛けられていることが多いですが、それを外さずに保管している方もいると思います。
このような保管をすると、さらに通気性を悪くなり、カビの発生リスクが高まります。
7.スーツのカビを防ぐための対策
スーツにカビが発生すると、除去するのに手間が掛かり、クリーニング費用など発生してしまいます。
そのため、カビが発生してから対処するのではなく、カビが発生しないように予防するようにしましょう。
すぐにできるカビ対策を紹介するので、是非実践してみてください。

7-1.保管場所を除湿する
クローゼットや押し入れなど、スーツを保管する場所が湿気を含むと、カビが繁殖しやすくなります。
そのため、除湿剤を設置して、クローゼットの湿気を取り除くようにしましょう。
また、除湿剤は定期的に交換が必要なため、確認を怠らないようにしてください。
最近は電源がない場所でも使用できる除湿機などもあるので、こちらもおススメです。

オカモト 水とりぞうさん
出典: Amazon

Yoita コンパクト除湿機
出典:Amazon
7-2.こまめに換気する
密閉されたクローゼットや押し入れは、湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい環境になります。
そのため、定期的にクローゼットの扉を開けて空気を入れ替えることで、湿気を逃がし、新鮮な空気を取り込むようにしましょう。
できれば晴れた湿度の低い日に行うか、部屋を除湿しながら行いましょう。
また、天気の良い日にはスーツをクローゼットから取り出し、陰干しすることで、カビを予防することができます。
7-3.着用後に汚れを落とす

スーツを着用した後は、汗や皮脂、ほこりなどが付着しています。
これらの汚れはカビの栄養源となるため、放置するとカビが繁殖しやすくなります。
着用後はブラッシングを行い、表面の汚れを取り除きましょう。
また、すぐにクローゼットにしまうのではなく、風通しの良い場所でしっかりと乾燥させてから保管することで、カビの発生リスクを低減できます。
そして定期的にクリーニングに出すようにして、できるだけ綺麗な状態を保つようにしましょう。
7-4.ビニールカバーをかけて収納しない
クリーニングに出すと、ビニールカバーが掛けられて戻ってくることが多いと思います。
埃が付着しないようにと、カバーをかけたまま保管する方がいますが、これは通気性が悪くなり、カビの発生リスクが高まるため、おススメできません。
もしカバーをかけるのであれば、通気性の良い不織布製のカバーに替えるようにしてください。
不織布のカバーは、湿気を逃がしつつ、ホコリからスーツを守ることができるため、長期間の保管にも適しています。

アストロ 衣類カバー ホワイト マチ付き ロングサイズ
出典:Amazon
7-5.保管場所の通気性を良くする
クローゼットや押し入れなど、密閉された空間は湿気がこもりやすく、カビが発生しやすくなります。
特に物が隙間なく詰めこまれていると、通気性が悪くなります。
不要なものは処分して、できるだけ収納場所に隙間を作るようにしてください。
7-6.定期的に点検や掃除をする
スーツのカビ再発を防ぐためには、保管場所やスーツ自体を定期的に点検し、掃除を行うことが不可欠です。
数か月に一度はスーツを取り出して状態を確認し、カビの兆候がないかチェックしましょう。
また、クローゼットや押し入れの中も定期的に掃除を行い、ほこりや汚れが溜まらないように保つようにしてください。
8. 【カビ最新ニュース】スーツに多い素材は“カビが生えやすい繊維”だった?
2025年に発表された最新の繊維研究で、衣類に使われる素材によってカビの増えやすさが大きく異なることが報告されました。
高温多湿な海外輸送コンテナ内の環境を再現し、複数のカビをさまざまな布地に付着させて調べたところ、ウールやコットンなどの天然繊維は、少量のカビ胞子でも短期間で増殖しやすいことが分かりました。
一方で、ポリエステルなどの合成繊維は比較的カビが広がりにくい傾向が確認されています。
スーツに多く使われるウールは高級な素材ですが、カビが好む素材でもあります。
汗や皮脂、ほこりなどが付いたまま湿気の多いクローゼットに長期間しまっておくと、知らないうちに白カビや黒カビが生え、繊維の奥にまで根を張ってしまうリスクが高まります。
研究者は「湿気対策が不十分な環境では、わずかな胞子でも肉眼で見えるレベルまで増殖する可能性がある」と警告しており、特にスーツのように頻繁に洗えない衣類ほど、保管時の除湿と定期的なお手入れが重要だとされています。
参考:EurekAlert!|繊維素材ごとのカビ増殖リスクを調査した最新研究
9. スーツのカビに関するQ&A
スーツは素材がデリケートで、カビが生えたときの判断も難しいアイテムです。
よくある疑問を簡潔にまとめました。
9-1. 白カビが少しだけなら、自宅で応急処置して着てもいい?
ブラッシングとエタノールで一時的に見た目を整えることは可能ですが、根本的な解決ではありません。
どうしても今日だけ着る、という場合の応急処置にとどめ、その後は必ずクリーニングに出すのが安全です。
9-2. 黒カビがついたスーツも自宅で何とかできますか?
黒カビは繊維の奥まで入り込むため、自宅で完全に落とすのはほぼ難しいと考えた方がよいです。
高価なスーツや礼服などはカビ取りに強いクリーニング業者に相談し、それ以外は状態と費用を見て買い替えも検討しましょう。
9-3. カビたスーツをクローゼットに戻すと、他の服にもカビが移りますか?
移る可能性は十分あります。
カビがついたスーツはそのまま戻さず別の場所に移し、クローゼットの中をエタノールで拭いて、よく乾かしてから収納するようにしてください。
10.まとめ
今回はカビが生えたスーツの対処方法や応急処置方法について詳しく解説しました。
スーツにカビが発生した場合、焦らずに適切な対処を行い、カビの広がりやダメージを最小限に抑えることが重要です。
応急処置のポイントとしては、加熱や乾燥、薬剤による除菌です。

少量の白いカビであれば、屋外で軽くブラッシングし、風通しのよい場所で陰干しする方法が応急処置になります。
とはいえ、これはあくまで応急処置なので、着用する用事を終えたらクリーニング業者に依頼するようにしてください。
アイロン、ドライヤー、消毒用エタノール、漂白剤は生地を傷める可能性があるため、洗濯表示を確認し、判断が難しい場合や黒いカビがある場合はクリーニング店へ相談しましょう。
オーダーメイドスーツや高級ブランドのスーツなど、大切なものはクリーニングとあわせてガス滅菌を行うのがおススメです。
そして、スーツのカビ対策において最も重要なのは、カビが発生しないように予防することです。

スーツは大切なビジネスやフォーマルな場での重要なアイテムです。
今回ご紹介した方法を参考に、カビの発生を防ぎ、いつでも清潔で快適に着用できる状態を保ちましょう。
もしカビが発生してしまった場合でも、落ち着いて正しい対処を行い、大切なスーツを長く愛用してください。
- ■関連記事■Tシャツのカビ取りにカビキラーや塩素系漂白剤は使える!?正しい対処方法を解説!
- ■関連記事■ニット帽やニットセーターにカビが生えた時の対処法|消臭・洗濯・予防まで完全ガイド
- ■関連記事■ブラウスの襟にカビが生える5つの原因|簡単なカビ取り方法と黄ばみも防ぐ予防テクニック
- ■関連記事■ブルゾンにカビが生えたら?素材別カビ取り法とおすすめクリーニングを徹底解説
- ■関連記事■革ジャンにカビが生えたら?原因と失敗しないカビの取り方・予防法をプロが解説
- ■関連記事■ウールコートをカビから守る!プロが教える保管術と失敗しないカビ取り方法
- ■関連記事■麻素材のシャツにカビが生える原因は?自宅でできるカビ取り・予防のコツを徹底解説
- ■関連記事■コーデュロイのカビ取り完全ガイド|家庭でできる簡単除去法と効果的な予防テク

更新履歴
2026年7月更新:スーツのカビを状態別に判断する早見表を追加し、ドライヤー、アイロン、エタノール、漂白剤を使用する際の注意点を一部見直しました。


コメント