カビ臭い毛布のカビ対策方法

「寒くなりそろそろ毛布を出そうと押入れから毛布を取り出してみるとなんだかカビ臭い・・・。長い間押入れに入れていたから多少の臭いは仕方がない、これくらい大丈夫かな」

とそのまま使おうとしていませんか?そこで今回は毛布のカビ対策についてカビの原因や除カビ方法についてご紹介していきます。

1. 毛布にカビが生える原因

毛布にカビが生える原因には次のことが考えられます。

1-1. 皮脂・汗・埃がカビの栄養源になっている

昨シーズンに毛布を洗濯せずに軽く干した程度で収納してしまうと、毛布に付着した皮脂や汗、埃などを栄養源にしてカビが広がっていきます。皮脂や汗だけでなく、毛布の素材自体もカビは栄養源にしてしまいます。

1-2. 毛布の保温性

毛布は人にとって快適な暖かさを作り出してくれます。人が快適だと感じる温度は、実はカビにとっても快適で最も生育しやすい温度なのです。付着した皮脂や汗などの栄養源に加えて、毛布の保温性の高さがカビの成長を促してしまうのです。毛布を複数枚重ねて収納している場合はより保温性が高まりカビが生えやすくなります。

1-3. 押入れの湿度が高い

毛布を収納していた押入れの湿度が高い場合も毛布にカビが生えてしまうことがあります。浴室が近かったり北側の押入れは湿度が高くなりやすいです。押入れの湿度が高いことで毛布にカビが生えてしまった場合は、毛布だけでなく押入れ自体にもカビが生えている可能性が高いです。

1-4. 押入れに物を入れ過ぎている

毛布以外にも大量の物を押入れに収納していると、押入れ内の通気性が悪くなって湿気がたまり、毛布にカビが生えてしまいます。

1-5. 他の収納物や押入れに生えたカビがうつってしまった

毛布にカビが生えていたとしても発生源は他にあることもあります。他の収納物や押入れ自体にカビが生え、そこから飛散したカビの胞子が毛布に付着し、やがて毛布にもカビが広がってしまいます。

2. カビが生えた毛布を使うとどうなる?

これくらいなら、と毛布のカビを放置してそのまま使い続けてしまうと咳やくしゃみ身体や目のかゆみなどアレルギー症状を発症することがあります。免疫力の低いお子様や高齢者、気管支が弱い方は重篤な症状に発展することもあります。カビた毛布を使い続けるということは寝ている間中カビの胞子を吸い続けることになり、危険です。カビが目視で確認できなくても、毛布からカビ臭がするようであればその時点で使用はやめ対策をとりましょう。

3. 毛布のカビの除去方法

カビの生えている範囲が小さかったり、目視で確認できるカビはなくカビ臭がする程度であれば自力でカビを除去することも可能です。毛布に生えたカビを除去するには、消毒用エタノールか酸素系漂白剤を使う、もしくはクリーニングに出す、コインランドリーで洗濯するという方法があります。

3-1. 消毒用エタノールを使う方法

① マスク、ゴーグル、ゴム手袋をつけて身体を保護します。

② 毛布を屋外に出し、表面の埃や汚れを払い落とします。もしくは掃除機を使って吸引します。

③ 毛布の表裏全体に消毒用エタノールをたっぷり吹きかけます。

④ 毛布を天日干しします。

天日干しだけでもカビの殺菌効果はありますが、消毒用エタノールを吹きかけることで毛布の奥までアルコール成分が届き、カビの殺菌効果を高めてくれます。生え始めの白カビやカビ臭のみの場合は消毒用エタノールで簡単に除カビができます。

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3-2. 酸素系漂白剤を使う方法

黒カビなどの色素のあるカビや、カビ臭が強い場合は酸素系漂白剤でカビを除去します。

~用意するもの~

  • 酸素系漂白剤
  • 歯ブラシやブラシ(必要に応じて用意する)

~手順~

① 浴槽に40~50℃程度のお湯を、毛布が十分に浸るくらいの量溜めます。(毛布が洗えるタイプの洗濯機であれば洗濯機に溜めてもOKです)

② 溜めた湯量に応じて酸素系漂白剤を溶かし入れます。

③ 30分~1時間程度毛布を浸け置きします。

④ 細かい部分は歯ブラシやブラシを使って軽い力で擦り落とします。

⑤ カビが取れたら水で漂白液を洗い流すか、自宅の洗濯機で洗濯できるものであればそのまま洗濯機にかけます。(毛布・布団コースがあればそれを選択します。)

⑥ 天日干しして乾かします。

出典:Amazon

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3-3. クリーニングに出す 

毛布のカビ取りはなかなかの重労働です。特に、浸け置きして水を含んだ毛布はかなり重たくなります。自力でのカビ取りに自信がない方や、処分するほどではないが自分で除去するには難しそうなカビはクリーニングに出すのも一つの方法です。ただし、布団や毛布のクリーニングはおこなっていてもカビ取りまではやっていない、という店舗もありますので事前に確認しましょう。

3-4. コインランドリーで洗濯する

近くにコインランドリーがあればコインランドリーで洗濯する方法もあります。その際は、毛布が入る大きさの洗濯機を選び、乾燥まで行います。コインランドリーの乾燥機は高温の風が出るためそれによりカビを死滅させることができます。ただし、カビの色素は除去できませんので見た目にはカビが残っているような状態になります。また、コインランドリーにカビが生えた毛布を持っていく際には、カビの胞子が飛散しないようビニール袋に入れましょう。

4. カビがひどい場合は?

カビの状態がひどい場合は、残念ですが処分した方がいいです。範囲が広かったり毛布の芯の部分までカビに汚染されていると自力での除去は難しいです。

なんとか除去しても再発する可能性が高いです。快適な睡眠のためにもカビがひどい場合は諦めて、買い替えを検討しましょう。

5. カビを防ぐためのお手入れ方法

毛布のカビを防ぐには日頃どんな対策ができるでしょうか。

5-1. こまめな天日干し

布団と同様毛布も天日干しします。紫外線の殺菌効果でカビを殺菌させることができます。天気のいい日はなるべく外で干すようにしましょう。干す際は、物干し竿一本だと内側に風が通りにくくなるため、できれば物干し竿二本を平行に並べた状態のところに毛布を渡らせるようにして干すといいでしょう。

5-2. 消毒用エタノールで殺菌プラスカビ予防

消毒用エタノールを毛布全体にかけることでカビの殺菌ができます。カビ予防にもなるため消毒用エタノールは毎日かけることをおすすめします。天日干しする際に消毒用エタノールをかけるとより殺菌効果が高まります。ただし、素材によっては変色することもあるため目立たない場所で試してから使うようにしましょう。

5-3. 掃除機で表面の埃やカビ、ダニを吸引

埃やそこに付着したカビ、毛布に潜むダニは掃除機で吸い取ります。掃除機で吸引できるのはあくまでも表面にいるダニや埃ですが、まめに掃除機をかけることでダニやカビの発生を抑えることができます。掃除機がけと消毒用エタノールをかけた上での天日干しがカビ・ダニ対策には最も有効です。

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5-4. 毛布を敷きっぱなし・起床後はすぐに収納しない

毛布を敷きっぱなしにして万年床のようになっている場合はすぐにやめましょう。毛布にカビが生えるだけでなく、布団やその下の畳・フローリングにもカビが広がってしまいます。

また、起床後すぐに畳んで押入れに戻す行為もやめましょう。湿気が乾かずカビの原因となります。起床後は、ベッドであればめくった状態にし空気に触れさせておきます。畳に敷いている場合は、室内用の布団干しなどを使って干しておきます。

5-5. シーズンが終わったらクリーニングに出す

毛布のシーズンが終わったらクリーニングに出しましょう。冬の間蓄積した汚れを一掃し、清潔な状態で保管しておくことができます。適切に保管しておくことで来シーズンはそのまま使うことができるでしょう。保管中は除湿剤とともに通気性の良い袋に入れて保管します。

6. 押入れにカビが生えている場合は?

毛布に生えたカビの発生源が毛布ではなく押入れに生えたカビからうつったものであった場合は、それ以上カビ汚染を広げないためにも押入れのカビ取りをする必要があります。

① 押入れの収納物を全て出します。

② 押入れ全体に消毒用エタノールを吹きかけます。カビがひどい箇所は多めに吹きかけ、カビをタオルで拭き取ります。

③ 換気をしながらしばらくそのままにします。

④ 収納物一つ一つ、カビが生えていないか、カビ臭がしないかを確認してから再度片付けます。

徹底的にカビ取りするなら、カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取りマイスターキットをおススメします。

実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品なので、自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため押入れのカビ取りにも使用できます。

押入れのカビがあまりにも酷く、自力でのカビ取りが難しい場合はカビ取り業者へご相談ください。

7. まとめ

今回は毛布に生えたカビについてお伝えしてきましたが、まとめると

● 毛布の保温性に加え人の皮脂や汗がカビの栄養源となりカビが発生する。

● 押入れの湿度が高く、押入れ自体やその他収納物にカビが生え、それが毛布に移ることもある。

● 毛布のカビを放置するとアレルギー症状を発症することもあり、人によっては症状が重篤化することもある。カビを放置してそのまま使い続けることはNG。

● 毛布にカビが生えたら、消毒用エタノールか酸素系漂白剤による浸け置き、クリーニングやコインランドリーでの洗濯という方法でカビを除去する。カビがひどい場合は処分する。

● 毛布のカビを防ぐには、消毒用エタノールとこまめな天日干しが効果的。カビの栄養源を減らすために掃除機で埃や汚れを吸引する。湿気がこもってしまうので毛布を敷きっぱなしにしたり起床後すぐに片付けないようにする。

● 押入れにカビが生えている場合は、消毒用エタノールを使って押入れのカビ取りをする。