暖房がカビ臭い!対策方法は?!
最近暖房をつけるとエアコンから変な臭いがする・・・そんなことはありませんか?
それはエアコンにカビが生えている可能性があります。特に季節の変わり目、暖房を使い始めたタイミングは臭いが強く出やすいです。そこで今回は暖房がカビ臭いときの対策方法についてご紹介していきます。
目次
暖房がカビ臭くなった理由
そもそもなぜ暖房がカビ臭くなってしまうのでしょうか。
エアコン内部にカビが発生する原因はエアコンには湿気がたまりやすいということがあります。そして、湿気が溜まりやすくなるのはエアコンの構造が大きく関係しています。
エアコンがどのようにして温かい空気や冷たい空気を出しているかご存じでしょうか?エアコンを冷房運転すると室内機の上部から室内の空気を吸い、吸い込んだ空気が室内機の中にある熱交換器(フィン)で冷やされ、冷たくなった空気を吹き出します。これを繰り返すことで、部屋の空気の温度が下がります。
暖房の場合は冷房運転と反対の動作を行います。暖房運転すると、外気を室外機が吸収し、それを圧縮して熱を発生させます。その熱を室内機に放熱することで、室内機から暖かい空気を吹き出します。
このように、冷房・暖房どちらを使用するにしてもエアコンの内部は暖かい空気と冷たい空気が入り交じった状態になっています。そんなときに発生するのが結露です。
結露によってエアコン内部の湿度が高くなり、カビが発生してしまいます。エアコン内部は奥から送風ファン、熱交換器(フィン)となり一番手前がフィルターになっています。そのため熱交換器に近い、フィルターと送風ファンにはカビが生えやすいです。
さらに、掃除不足もエアコンがカビ臭くなる大きな要因です。先ほど、冷房の場合は室内の空気を吸い込んでそれを熱交換器で冷やす、とお伝えしましたがこの空気を吸い込むタイミングで室内のチリや埃も同時に吸い込んでいます。するとエアコン内部のフィルターに埃がつき、やがてそれがカビの栄養源となりカビが繁殖していくのです。
暖房がカビ臭くなるのは、夏季に冷房を使用した際にできた結露と吸い込んだ空気に含まれるチリや埃がフィルターに蓄積して、それらを掃除しないまま冬を迎えたことで暖房を使用した際にカビ臭さが発生したということになります。
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出典:Amazon
暖房がカビ臭いと感じながらもそれを放置してしまうとどうなるのでしょうか。暖房がカビ臭いまま放置してしまうと当然ながらカビが増殖します。
カビが増殖した暖房を使い続けるとカビの胞子やホコリを含んだ空気を吸ってしまい、目のかゆみやくしゃみ、鼻水といったアレルギー症状が出ることがあります。
また、カビの胞子が部屋中に広がってしまい部屋の他の場所にカビが生えてしまう原因にもなります。他にもカビのエサとなるホコリがたまっていると暖房の効きも悪くなってしまい、電気代も高くなってしまいます。
寒い季節、快適に過ごすための暖房にもかかわらず使うことで健康を害してしまうなんてことは避けたいですよね。では、暖房がカビ臭くなるのを防ぐにはどうしたらよいでしょうか。ここからは暖房のカビ臭さを取り除く方法と対策についてご紹介していきます。
暖房のカビ臭さを取り除く方法
まず暖房のカビ臭さを取り除くには、エアコンの掃除とカビ取りが基本になります。しかしながらエアコンの掃除やカビ取りは素人には難しく、一般の人が無理にやってしまうとエアコンを壊してしまったり、部品を外したのはいいけれど元に戻せないといったことが起こってしまいます。
プロの業者ではない素人が失敗なくできるエアコンの掃除はほとんどの場合表面のフィルターの掃除のみになってしまいます。
多くの人ができるのはフィルター掃除に限られてしまいますが、フィルターには多くの埃が付着しているのでフィルターを掃除するだけでもカビの栄養分を減らすことにつながります。
そのため、まずはフィルターの掃除・カビ取り方法についてお伝えしていきます。フィルターのカビ取りに必要なものは以下の通りです。
エアコンのフィルター掃除
~用意するもの~
- マスク
- ゴム手袋
- ゴーグル(あるとよい)
- 掃除機
- 柔らかめの歯ブラシ
- フィルターが入る大きさのバケツ
- 中性洗剤
~手順~
① ホコリやカビの胞子を吸い込んだり目に入ったりしないようにマスクやゴーグル、ゴム手袋で体を保護します。
② エアコンからフィルターを取り外します。
③ 掃除機でフィルターについた埃を吸い取ります。
④ バケツに中性洗剤とぬるま湯(熱すぎるとフィルターが変形することがあるため50℃以下で)を入れ、歯ブラシを使ってカビや汚れを取り除きます。
⑤ 最後に水で洗い流し、その後は日陰でしっかり乾燥させます。
以上がフィルターに生えたカビの除去方法です。これによってフィルターのカビは除去できますし、カビの栄養分の大部分を取り除くことができます。
ですが、先ほどもお伝えした通り、専門業者以外の人がエアコン内部の送風ファンや熱交換器のカビ取りまで行うことは難しいです。自力でカビ取りをする場合は、エアコンの内部構造を把握する必要がありますし、カビ除去にあたっては周囲に水や洗剤が飛び散らないようにテープやビニール等を使って養生するという大掛かりな作業も必要になってきます。
自力で完璧にエアコンのカビ取りをするのは大変な労力がかかり、中途半端にやってしまうと洗剤や水気が残ってしまうことでさらにカビを繁殖させてしまうことにもなりかねません。そのため、暖房をつけたときにカビ臭いと感じたらエアコンクリーニングをしてくれる専門業者に相談・依頼することをおすすめします。
それでもすぐに業者に依頼するのが難しいといった場合はフィン用のカビ取りスプレーも市販されているので応急処置として使用するのもいいでしょう。
市販のスプレーで目に見える範囲のカビを除去することは可能ですが、奥に潜むカビの胞子やその他の汚れは取り除くことはできません。市販のスプレーでは暖房のカビ臭さを根本的に無くすことは難しいのであくまでも応急処置として使用するようにしましょう。
カビ臭さを防ぐ方法
暖房のカビ臭さを取り除くのはなかなか大変だということがお分かりいただけたのではないでしょうか。ここからは暖房がカビ臭くなってしまうのを防ぐためのカビ対策についてご紹介していきます。
対策その1 フィルターをこまめに掃除する
こまめにフィルターを掃除してカビの栄養源が溜まらないようにしましょう。毎日使っている場合は2週間~月に1回を目安に行います。フィルター掃除をすることでカビの繁殖が抑えられるだけでなく、室内にきれいな空気を出してくれます。
対策その2 夏の冷房使用後は送風運転で結露を防ぐ
暖房をつけたときにカビ臭くならないようにするためには夏の冷房使用後の湿気対策がカギになります。冷房を使用すると結露が発生することは最初にお伝えしましたが、冷房を使用後しばらく「送風運転」させることで結露を防ぎカビの発生を抑えることができます。
対策その3 業者にエアコンクリーニングを依頼する
上記の対策以外に、年1~2回夏と冬の季節の変わり目にはエアコンクリーニングを業者に依頼することをおすすめします。特に小さなお子様がいらっしゃるご家庭やアレルギー体質の方が家族にいらっしゃる方は年に1~2回はしっかりとカビ取りする機会を設けましょう。
まとめ
今回は暖房がカビ臭い原因とその対策についてご紹介してきましたがまとめると
- 暖房がカビ臭くなる原因はホコリと結露によってエアコン内部にカビが発生するため
- 暖房のカビを放置すると健康を害したり暖房の効きも悪くなったりする
- 暖房のカビ取りは一般の人が自力でやるには難易度が高い
- フィルターのカビ取りのみであれば自力でできることもあるが、業者に依頼する方が安全に確実にカビ取りができる
- 暖房のカビ対策として、こまめなフィルター掃除と年1~2回の定期的なエアコンクリーニングを行う
となります。
エアコンを衛生的な状態に保って、快適な冬を過ごしたいものですね。
【参考】