歯磨き粉でカビ取りは可能?!その方法とは?!
どこのおうちにも歯磨き粉は必ず置いてあるのではないでしょうか?
歯磨き粉には研磨作用があるのでカビ取り掃除に使用することができるのです。
また、歯磨き粉には消臭効果もあるため、カビによる嫌な臭いも取り除くことができます。
今回はそんな身近な歯磨き粉を使用したカビ取りについて説明していきます。
目次
歯磨き粉の成分とカビ取りに使用するメリット
歯磨き粉の基本的な成分は研磨剤と発泡剤を主成分としています。
研磨剤として、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、二酸化ケイ素等が使用されています。
発泡剤には
- ラウリル硫酸ナトリウム
- ショ糖脂肪酸エステル等
が使用されています。
これに保湿剤として
- ソルビトール
- グリセリン等
が使用されています。
研磨剤が強力な歯磨き粉には、殺菌剤が添加された薬用歯磨き粉もあります。
口臭予防用の歯磨き粉なら、カビの臭いを消臭することもできます。
カビ取り剤や塩素系漂白剤のきつい臭いが苦手な方でも清涼感のある歯磨き粉なら心配ありません。
さらに、歯磨き粉は口に含んでも害がありませんので、小さいお子様がいるご家庭でも安心して使用することができます。
歯磨き粉を使用したカビ取りにおすすめの場所
歯磨き粉を使用したカビ取りにおすすめの場所はキッチンやお風呂場などの水周りです。
お風呂場などのタイルや目地、ゴムパッキンにカビが生えてしまったときに、カビ取り剤を使用してもカビが取れないということはありませんか?
そんなときは歯磨き粉を使用してカビ取りするのがおすすめです。
歯磨き粉でカビ取りをするメリットは?
歯磨き粉は粘りがあるため、カビや汚れに密着することができるのです。
液体のカビ取り剤や漂白剤は垂れ流れてしまうためカビに密着することが難しいのです。
また、スポンジなどでこすっただけでは取れないこびりついたカビや水垢汚れも歯磨き粉には研磨剤が入っているので落とすことができます。
しかし、研磨剤というと物に傷がついてしまうのではないかと心配になる方もいるのではないでしょうか?
歯磨き粉は口の中に使用しても傷がついたりせずに汚れを落とせますよね。
歯磨き粉に含まれている研磨剤はとても細かいため傷がつきにくいのです。まとめると歯磨き粉を使うメリットはこのような感じです。
- カビに密着する
- 研磨剤が入っている
- 嫌なニオイがなく爽やか
また、デメリットは強いカビ殺菌効果がないので
- 広範囲のカビには向かない点
- 表面のカビ落としには効果があっても中まで浸透したカビには効果があまりない点
などもありますので、風呂タイルなどの表面のカビに少し生えたカビに使用するのは問題ないでしょう。
歯磨き粉を使用したカビ取り方法
準備するもの
- 歯磨き粉
- メラミンスポンジ
- 歯ブラシ
- タオルやティッシュ
レック 激落ちくん キューブ
出典:Amazon
メラミンスポンジや歯ブラシなどに歯磨き粉をつけて磨くことでカビを落とします。
歯磨き粉の量は歯を磨くときに使用するのと同じくらいの量が目安です。
気になる部分に歯磨き粉を塗布し、使い古しの歯ブラシで磨いていきます。
カビの落ちにくい隅っこの部分もしっかりと歯磨き粉を使って磨きます。
カビが落ちたら水でよくすすぐかタオルで歯磨き粉を拭き取ってしっかりと乾燥させましょう。
歯磨き粉の爽やかな香りに包まれながら、30秒ほど磨いただけでこれくらキレイになりました。
歯磨き粉で磨いてもカビが落ちない場合には、カビ取り剤や漂白剤の使用をおすすめします。
歯磨き粉を使用してあらかじめ表面の汚れをある程度落とすことによって薬剤が浸透しやすくなり、きれいにカビを落とすことができます。
歯磨き粉でカビ取りをする際の注意点!
歯磨き粉を使用してカビ取りをする際に、ゴシゴシと強く磨いてしまうと物を傷めてしまう可能性があるため、やさしく細かくこするのがポイントです。
また、歯磨き粉でカビ取りをしたあとは、水でしっかりすすぐか、ぞうきんなどで歯磨き粉をしっかり拭き取る必要があります。
そのため、水拭きしにくい場所や物のカビ取りには使用することができませんので注意が必要です。
歯磨き粉でカビ取りをしたあとは、お部屋やお風呂場の換気もしましょう。
歯磨き粉や水分が残っていると、再びカビが発生する原因にもなりますので気を付けましょう。
歯磨き粉やキャップにカビが生えることも?
歯磨き粉のキャップにカビが生えていたということはありませんか?
歯磨き粉を濡れた手で触り、濡れたままにしておくとカビが生えることがあります。
特にキャップの内側に水滴がたまったままにしておくことで湿気がこもりカビが生えやすくなります。
内側にカビが生えると中身の歯磨き粉にもカビが生えてしまうこともあります。
歯磨き粉にも使用期限が
また、歯磨き粉には使用期限があります。
未開封のものであれば3年ほど、開封済みのものは1年程度はもつと言われています。
高温多湿な状態で保管していると、期限に関係なく歯磨き粉にカビが生えたり、腐ってしまうこともあります。
歯磨き粉は直接口に入れるものなので、カビが生えないように気を付けましょう。カビが生えた歯磨き粉や歯ブラシを使用してしまうと、虫歯や歯周病になるおそれもあります。
さらに歯磨き粉と併せて、歯ブラシにも交換時期の目安があり、約1か月とされています。
掃除に歯磨き粉や歯ブラシを使用する場合でも、カビが生えているものを使用するとカビの菌が掃除をした場所に付着してしまうこともありますので、既にカビが生えている場合には廃棄しましょう。
歯磨き粉の保管におすすめの場所やグッズ
歯磨き粉や歯ブラシは乾燥した風通しの良いところで保管したり、濡れた手で触ったあとは水気を拭き取ることが大切です。
歯磨き粉を直接洗面台などに置くと、キャップ部分に水滴がたまってカビやぬめりの原因にもなります。
そこで便利なのが、吸盤がついたステンレスの歯磨き粉ホルダーです。
歯磨き粉を浮かせて収納することでスッキリ片付いて見えるだけでなく衛生的に保管することができます。
さらに最近では、珪藻土で作られたコースターもあります。
珪藻土は水分を吸ってくれるので、洗面所やお風呂場等でも水分を拭き取ることなく、自然乾燥することができます。
珪藻土のコースターは100円ショップなどでも販売されており手軽に入手することができるのでぜひチェックしてみてくださいね。
歯磨き粉を使用した汚れ落とし~番外編~
カビ取り以外にも歯磨き粉を使用した汚れ落としに歯磨き粉を使用するときれいになるものがいくつかあります。
- ガスコンロのコゲ落とし
- 湯呑みやカップなどについた茶渋
- においのある食材を使用したあとのまな板の消臭
- 服の襟元や袖の汚れ落とし
- 黒ずんだシルバーアクセサリー
- 壁のクレヨンの落書き消し
- スニーカーの汚れ落とし
- 鏡の汚れ落としと曇り止め
などなど…。
歯磨き粉は歯を磨く以外にもこんなにたくさんの使い道があるんです。
歯磨き粉はクレンザーと同じような働きをするため、家にクレンザーがない!というときには歯磨き粉を使用してみるのも良いかもしれませんね。
ただし、傷に弱いものに使用する場合には注意が必要です。
まずは目立たない場所で試してから使用してみてください。
まとめ
- 歯磨き粉は水周りのこびりついたカビや汚れを落とすのにおすすめです。
- 歯磨き粉は研磨作用によるカビ取りだけでなく消臭効果もあります!
- カビ取り剤の刺激臭が苦手な方や、お子様がいるご家庭でも歯磨き粉なら安心してカビ取りに使用できる!
- 歯磨き粉の保管場所や方法にも気を付けましょう。
- 歯磨き粉はクレンザー代わり!さまざまな場所や物の掃除に使用することができます。
<参考文献>
・沢井竜太『おそうじの超ベストアイディア2020』2020年、晋遊舎
・松本忠男『カビ・ホコリ・菌を撃退!家の「正しい」掃除ワザ』2019年、宝島社