

カビ取り剤は種類が多いため、どれを選べばいいのか迷う方も多いでしょう。
市販の強力カビ取り剤を5製品使い比べたところ、それぞれに特徴が見られました。
製品名 | 漂白力 | 密着感 | ニオイ | 価格帯 |
カビキラー | △ | ◎ | △ | 約350〜500円 |
強力カビハイター | △ | ◎ | △ | 約350〜500円 |
カビ取り侍 液スプレー標準 | ○ | ○ | ○ | 約1,650〜1,980円 |
カビホワイト 強力除去スプレー | ○ | ○ | ○ | 約1,780円 |
カビ取りマイスター | ◎ | ○ | ○ | 約2,250円 |
結果から分かるように、カビ取り剤は製品ごとに差があり、選び方次第で仕上がりが変わります。
この記事では、実際に黒カビが付着した素材で実験し、写真付きで効果を比較しました。
そのため「なぜこの結果になったのか」まで理解できる内容になっています。
人気のカビキラー・カビハイター・カビ取り侍・カビホワイト・カビ取りマイスターの違いを詳しく紹介するので、あなたの家庭に合った一本を選ぶ参考にしてください。
この記事でわかること |
・黒カビが落ちにくい理由とカビ取り剤の種類 ・人気5製品の特徴と違い ・実験比較で分かった効果の差 ・場所や環境に合わせた選び方 ・安全に使うためのポイント |
目次
1. カビ取り剤を選ぶ前に知っておきたいこと

強力なカビ取り剤でも、実際に使うと製品ごとに効果には差があります。
その違いを理解するには、黒カビの性質やカビ取り剤の種類を知ることが大切です。
ここでは、安全に使うための基本とあわせて、知っておきたいポイントを整理します。
1-1. 黒カビが落ちにくい理由
黒カビは表面を拭いただけではすぐに再発します。
これは菌糸が素材の奥深くまで入り込み、目に見えない部分で根を張っているためです。
表面を漂白して一時的に黒ずみを消せても、内部に菌糸が残っていれば再び色素を作り出し、短期間で元に戻ってしまいます。
つまり、見えている黒ずみはあくまで色素であり、本体は素材内部に潜む菌糸です。
根本的に対処するには、色素を落とすだけでなく、奥まで成分を浸透させて菌糸に届かせることが重要です。
1-2. カビ取り剤には大きく2種類ある
市販のカビ取り剤は、成分によって大きく「塩素系」と「非塩素系」に分けられます。
塩素系カビ取り剤
主成分は次亜塩素酸ナトリウムで、黒カビの色素を分解・漂白する力が強いのが特徴です。
即効性がありますが、刺激臭が強く、素材によっては変色や劣化を招くおそれがあります。
非塩素系カビ取り剤
アルコールや有機酸、界面活性剤などを主成分とするタイプです。
塩素臭がなく、木材・布・壁紙などデリケートな素材にも安心して使えます。
ただし黒カビの奥深くまでは浸透しにくく、即効性も劣ります。
1-3. 安全に使うための基本ルール
塩素系カビ取り剤は効果が高い一方、誤った使い方をすると危険を伴います。
使用時は、次の4つのポイントを必ず守りましょう。
換気を徹底する
密閉空間で使うと有害なガスが充満するおそれがあります。
必ず窓を開けて空気を入れ替え、換気扇も回して作業してください。
保護具を着ける
皮膚や粘膜を守るため、ゴム手袋・保護メガネ・マスクを着用しましょう。
長袖・長ズボンを身に着け、肌の露出を避けることも大切です。
絶対に混ぜない
酸性洗剤(トイレ用洗剤や酢など)と混ざると有毒な塩素ガスが発生します。
「まぜるな危険」の表示を守り、他の洗剤と同時に使わないでください。
使用できない素材に注意する
アルミや真鍮などの金属、天然石や大理石は変色や腐食を招くため、対象外とされています。
2. 比較対象に選んだ市販カビ取り剤5製品のラインナップ

黒カビに効くとされる市販の「強力カビ取り剤」の中から、今回は以下の5製品を比較しました。
製品名 | 発売元 | 価格(税込参考) | 主な用途 |
カビキラー | ジョンソン | 約350〜500円 | 浴室のカビ汚れ |
強力カビハイター | 花王 | 約350〜500円 | 浴室のカビ汚れ |
カビ取り侍 液スプレー標準 | 純閃堂 | 約1,650〜1,980円 | 壁紙、浴室、室内のカビ取り |
カビホワイト 強力除去スプレー | ビーワンコーポレーション | 約1,780円 | 浴室、壁紙、タイル、土壁等 |
カビ取りマイスター | ハーツリッチ | 約2,250円 | 浴室や室内のカビ取り |
※価格は記事執筆時点の参考値であり、販売店や購入時期によって異なる場合があります。
2-1. カビキラー(ジョンソン)

市販カビ取り剤の定番商品で、泡が垂れにくくタイル目地やゴムパッキンにしっかり密着します。
主成分の次亜塩素酸塩と水酸化ナトリウムが強力に漂白・分解するため、水回りの黒カビには高い効果を発揮します。
ただし塩素臭が強く、金属や布、木材に使うと変色や劣化の恐れがあるため、浴室など限定的な使用が基本です。
項目 | 内容 |
発売元 | ジョンソン(SCジョンソン) |
剤型 | 泡スプレー |
液性 | アルカリ性(塩素系) |
用途 | 浴室のカビ汚れ(タイル・目地・ゴムパッキン等) |
成分 | 次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウム(0.5%)、界面活性剤(アルキルアミンオキシド)、安定化剤 |
価格(税込参考) | 約350〜500円(400ml)/100mlあたり約88〜125円 |

ジョンソン カビキラー
出典:Amazon
2-2. 強力カビハイター(花王)

花王が開発した浴室用の代表的なカビ取り剤です。
濃厚な泡が汚れを覆い、タイルやゴムパッキンにしっかり密着して落としやすい設計です。
主成分の次亜塩素酸塩と水酸化ナトリウムが漂白・除菌に優れているため、水回り専用で使うのが基本です。
金属や布に付くと変色や劣化の恐れがあるため注意が必要です。
コスパに優れており、日常使いに向いています。
項目 | 内容 |
発売元 | 花王 |
剤型 | 泡スプレー |
液性 | アルカリ性(塩素系) |
用途 | 浴室のカビ汚れ(タイル・目地・ゴムパッキン等) |
成分 | 次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウム(0.5%)、界面活性剤(アルキルアミンオキシド)、安定化剤 |
価格(税込参考) | 約350〜500円(400ml)/100mlあたり約88〜125円 |

花王 カビハイター
出典:Amazon
2-3. カビ取り侍 液スプレー標準(純閃堂)

業務用技術をもとにした液タイプのカビ取り剤です。広範囲に使いやすく、浴室だけでなく壁紙や室内のカビ対策にも対応できます。
成分には次亜塩素酸塩と水酸化ナトリウムに加え、非イオン系界面活性剤が含まれ、素材への浸透を助ける設計です。
さらに防錆剤が含まれており、金属部材の腐食を抑えながら使用できるのが特徴です。
価格はやや高めですが、多用途で活用しやすい製品です。
項目 | 内容 |
発売元 | 純閃堂 |
剤型 | 液スプレー |
液性 | アルカリ性(塩素系) |
用途 | 浴室や室内のカビ汚れ(壁紙・タイル・ゴム部品等) |
成分 | 次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウム(1.0%)、非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、防錆剤、消泡剤、安定化剤 |
価格(税込参考) | 約1,650〜1,980円(500ml)/100mlあたり約330〜396円 |

純閃堂 カビ取り侍 液スプレー 標準タイプ
出典:Amazon
2-4. カビホワイト 強力除去スプレー(ビーワン)

住宅内の幅広い素材に使える液タイプのカビ取り剤です。
浴室のほか、壁紙や土壁などにも対応できます。
成分は次亜塩素酸塩と水酸化ナトリウムに加えて非イオン系界面活性剤が含まれ、素材への浸透を助ける設計です。
比較的マイルドな使い心地ですが、塩素系である以上、変色の可能性があるためデリケート素材は目立たない場所で試してから使用しましょう。
項目 | 内容 |
発売元 | ビーワンコーポレーション |
剤型 | 液スプレー |
液性 | アルカリ性(塩素系) |
用途 | 浴室、壁紙(ビニールクロス)、タイル、土壁のカビ汚れ |
成分 | 次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウム(1.0%)、非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、安定化剤 |
価格(税込参考) | 約1,780円(450ml)/100mlあたり約395円 |

ビーワンコーポレーション カビホワイト 強力除去スプレー
出典:Amazon
2-5. カビ取りマイスター(ハーツリッチ)

プロの現場でも使われる液剤を家庭用に改良した液タイプのカビ取り剤です。
専用マニュアルや施工キットも用意されており、家庭でも本格的な施工が可能です。
成分は次亜塩素酸ナトリウムと水をベースとしたシンプルな構成ながら、漂白力は非常に強力です。
他の製品と比べて価格は高めですが、仕上がりの白さや徹底的な効果を重視する人に適しています。
項目 | 内容 |
発売元 | ハーツリッチ |
剤型 | 液スプレー |
液性 | アルカリ性(塩素系) |
用途 | 浴室や室内のカビ汚れ(天井・壁・目地等) |
成分 | 次亜塩素酸ナトリウム、水、その他 |
価格(税込参考) | 約2,250円(500ml)/100mlあたり約450円 |

カビ取りマイスター 除カビ剤

3. 効果検証!市販カビ取り剤の漂白力と使いやすさ
カビ取り剤は成分やタイプによって性能に差がありますが、実際の使用感は数字だけでは分かりにくいものです。
そこで5製品を同条件で試し、漂白力や密着性、においなどを比較しました。
3-1. テストの方法と条件
比較は、実際に黒カビが広がっていた屋外のコンクリートを対象に行いました。
各製品をスプレーし、一定時間放置したのちに水で流し、最後にスポンジで軽くこすって仕上がりを確認しています。
評価のポイントは次の4点です。
- 漂白力
- 液の密着感
- ニオイや安全性
- 価格のバランス
※本検証は屋外コンクリートでの比較結果であり、素材や環境によって仕上がりは異なる場合があります
3-2. 使用中の変化と観察記録
カビ取り前
テスト対象は、全体に黒カビがびっしりと発生しているコンクリートです。


スプレー直後
スプレー回数はすべて6回に統一しました。
カビキラーとカビハイターは泡がしっかり密着し、対してカビ取り侍・カビホワイト・カビ取りマイスターは液状で均等に広がりました。

5分経過
泡タイプはまだ濡れており、カビ取り剤が残っているのが目で確認できます。
液タイプは乾き始めていて、実際に効いているのか判断しづらい印象です。

10分経過
泡タイプでは黒ずみがやや薄くなり始めました。
液タイプはこの時点でも目に見える大きな変化はほとんどありません。

15分経過+洗浄
15分経過してから水で洗い流し、軽くスポンジでこすりました。
そして完全に乾燥させると、以下の写真のようになりました。

泡タイプはさらに色が落ち、見た目に効果が確認できます。
液タイプは変化が少なく見えましたが、最終的には泡タイプよりも白くなりました。
3-3. 検証結果のまとめと特徴の違い

今回の条件では、最も漂白効果が高かったのはカビ取りマイスターで、次いでカビ取り侍とカビホワイトが続きました。
カビキラーとカビハイターは即効性はあるものの、仕上がりの白さは控えめでした。
価格はカビキラーとカビハイターが数百円と安価で日常的に使いやすく、カビ取り侍とカビホワイトは中価格帯、カビ取りマイスターは高価格帯に位置づけられます。
ニオイについては、泡タイプのカビキラーとカビハイターは塩素臭が強く、水回り専用での使用が基本です。
一方、液タイプのカビ取り侍・カビホワイト・カビ取りマイスターは比較的マイルドで、浴室だけでなく室内の壁紙や床材にも使用できます。
密着性は泡タイプが優れており、液タイプは広がりやすい反面、乾きやすい傾向が見られました。
製品名 | 漂白力 | 泡の密着感 | ニオイ・安全性 | 価格(税込参考・100ml換算) |
カビキラー | △ | ◎(泡で密着) | △(強い塩素臭、水回り専用) | 約350〜500円(400ml)/100mlあたり約88〜125円 |
強力カビハイター | △ | ◎(泡で密着) | △(強い塩素臭、水回り専用) | 約350〜500円(400ml)/100mlあたり約88〜125円 |
カビ取り侍 液スプレー標準 | ○ | ○(液が広がりやすい) | ○(やや控えめ(強い塩素臭、水回り専用) | 約1,650〜1,980円(500ml)/100mlあたり約330〜396円 |
カビホワイト 強力除去スプレー | ○ | ○(液が広がりやすい) | ○(強い塩素臭、水回り専用) | 約1,780円(450ml)/100mlあたり約395円 |
カビ取りマイスター | ◎ | ○(液が広がりやすい) | ○(強い塩素臭、水回り専用) | 約2,250円(500ml)/100mlあたり約450円 |
※価格は記事執筆時点の参考値であり、販売店や購入時期によって異なる場合があります。
総合すると以下の通りです。
- コスパ重視で日常的に使いたい人 → カビキラー・カビハイター
- 広範囲や室内の頑固な黒カビを落としたい人 → カビ取り侍・カビホワイト・カビ取りマイスター
掃除の目的や場所に合わせて、自分に最適な一本を選ぶことが大切です。

4. 用途別に見る!おすすめのカビ取り剤の選び方
カビ取り剤は「どれが一番強力か」だけでなく、使う場所や目的に応じて選ぶことが大切です。
ここでは代表的なケースごとに、適したタイプを紹介します。
4-1. 浴室全体を効率よく掃除するならスプレータイプ

壁や天井、床など広い面積に黒カビが出ている場合は、スプレータイプが最適です。
霧状に広がるため一度の噴射で広範囲をカバーでき、短時間で効率的に掃除できます。
日常の軽い掃除にも使いやすく、浴室全体をまとめてケアしたいときに便利です。
今回紹介した5製品はいずれもスプレータイプで、浴室など広い範囲の黒カビ掃除に対応しています。
■関連記事■【決定版】プロが教える!お風呂の黒カビを徹底除去&再発防止する最強テクニック
4-2. ゴムパッキンや目地にはしっかり密着するジェルタイプ

浴室ドアのゴムパッキンやタイルの目地は、黒カビが奥まで入り込みやすい場所です。
スプレーでは液が流れてしまい、十分に効果を発揮できないことがあります。
そこで役立つのがジェルタイプのカビ取り剤です。
粘度が高いため縦面や細い溝でも薬剤がしっかり密着し、成分を奥まで届けることができます。
頑固な黒ずみを集中的に落としたいときにおすすめです。

鈴木油脂工業 かびとりいっぱつ
出典:Amazon
■関連記事■落ちにくいお風呂のシリコン・パッキンのカビもスッキリ除去!プロが教えるカビ取り方法&再発防止策
4-3. 壁紙や木材などデリケートな場所には低刺激タイプ
壁紙や木材、畳といった素材は、塩素系の強い薬剤を使うと変色や傷みを起こすことがあります。
そのため、こうしたデリケートな場所には低刺激タイプ(非塩素系)を選ぶのが安心です。
効果はマイルドですが、素材を傷めにくく、小さな子どもやペットがいる家庭でも扱いやすいのが特長です。

アズマ工業株式会社 乳酸カビトリーナー
出典: Amazon
5. 強力カビ取り剤を安全に使うための基本手順
強力なカビ取り剤は高い効果を発揮しますが、使い方を誤ると素材を傷めたり、体に悪影響を及ぼすことがあります。
ここでは、安全に作業するための準備と正しい手順をまとめます。
5-1. 作業前に身に着けるもの

塩素系カビ取り剤は刺激が強いため、作業時には体を守る装備が欠かせません。
以下の保護具を身に着け、安全を確保してから作業を始めましょう。
- ゴム手袋 … 素手で触ると皮膚が刺激を受けるため必須
- 保護メガネ(ゴーグル) … 薬剤の飛散から目を守る
- マスク … 塩素臭や刺激成分を吸い込まないようにする
- 長袖・長ズボン … 肌の露出を避け、薬剤の付着を防ぐ
5-2. 効果を引き出すための正しいカビ取り手順
準備が整ったら、以下の手順でカビ取り作業を進めましょう。

① 作業前の準備をする
窓を開けて換気扇を回し、空気の通り道を確保します。
あわせてホコリや水分を軽く拭き取り、カビ取り剤がしっかり作用しやすい状態に整えましょう。
② カビ取り剤をスプレーする

広範囲は均一に、目地やパッキンは重点的に噴射します。
必要に応じてラップで覆い、カビ取り剤を密着させると浸透効果が高まります。
③ 放置して浸透させる
製品表示の目安時間を守って放置します。
多くは10〜30分程度で、低温時(15℃未満)は上限寄りの時間を目安にすると効果的です。
④ しっかりと水で洗い流す

水でしっかり洗い流すか、濡れ布で丁寧に拭き取り、カビ取り剤の成分を残さないようにします。
⑤ 乾燥させる
仕上げ後も換気を続け、湿気をしっかり飛ばしましょう。
乾燥がカビ再発防止の決め手です。
5-3. NG行為とよくある失敗例
強力なカビ取り剤は便利ですが、ちょっとした勘違いが失敗や事故につながります。
ここでは実際によくあるケースを紹介します。
長時間の放置
「もっと効かせたい」と思って規定時間を超えて放置すると、ゴムが白く変色したり、金属がサビる原因になります。
必ず表示の時間を守りましょう。
衣類や床への飛び散り
作業中に薬剤が服や床に付着すると、色抜けやシミの原因になります。
汚れてもよい服を着て、床は新聞紙やシートで養生しておくと安心です。
換気を途中でやめる
最初に換気しても、途中で窓を閉めたり換気扇を止めてしまうと臭いがこもりやすくなります。
作業中から終了後まで、換気は続けることが大切です。
しっかり流さずに次の洗剤を使う
カビ取り後に酸性洗剤を続けて使うと有毒ガスが発生する危険があります。
洗い流さずに別の掃除をすると薬剤が残って素材を傷めるため、必ず十分に水で流してから次の作業に移りましょう。
6. 市販品で落とせないカビはプロに依頼する

強力な市販カビ取り剤を使っても、完全に落とせない黒カビがあります。
特に塗装や壁紙の裏にまで広がったカビは、自力で何度掃除しても再発しやすいのが実情です。
んなときは、専門業者に依頼するのが安心です。
6-1. 業者に依頼するメリット
プロに任せることで、自分では対応が難しい部分まで安全かつ確実に処理できます。

根本からカビを除去できる
専用の液剤や機材を使うことで、素材の奥に入り込んだカビの根まで処理できます。
これにより再発リスクを大きく減らすことが可能です。
素材を傷めにくい施工
市販のカビ取り剤を長時間使ったり強くこすると、壁紙などを傷める恐れがあります。
業者なら素材に合わせた方法で対応してくれるため安心です。
防カビコーティングや再発防止アドバイス
業者は除去だけでなく、防カビコーティングを施工することもできます。
さらに日常生活での予防方法についてもアドバイスが受けられます。
作業の手間と時間を大幅に減らせる
広範囲のカビを自力で落とすのは大変で、時間も労力もかかります。
業者に依頼すれば、短時間で効率的に仕上げてもらえます。
安全面でのリスクを避けられる
強力な液剤を扱うと換気不足による健康被害や皮膚への付着などのリスクが伴います。
業者に任せれば、そうした危険を避けられ、小さな子どもやペットがいる家庭でも安心です。
6-2. 業者選びのポイント
信頼できる業者を見極めるには、いくつかのチェックポイントを押さえておくことが大切です。

カビ専門の業者かどうか
一般的なハウスクリーニング業者よりも、カビ専門業者の方が技術や液剤が充実しています。
専門知識を持つため、より的確で効果的な施工が期待できます。
料金が明確に提示されているか
「1㎡あたり」や「施工範囲ごとの見積り」が明示される業者を選びましょう。
不明瞭な追加費用を避けるためにも、事前の説明がしっかりしているかが重要です。
見積りや現地調査が無料か
依頼前に無料で調査や見積りを行ってくれる業者なら、安心して比較検討できます。
費用をかけずに複数の業者を比較できる点もメリットです。
実績や口コミがあるか
施工事例や利用者の口コミを確認することで、信頼性を判断できます。
公式サイトにビフォーアフター写真が掲載されている業者は特に安心です。
保証やアフターサービスがあるか
「再発保証」や「定期点検サービス」がある業者なら、長期的にも安心して依頼できます。
施工後のフォローがあるかどうかも選ぶ際の大切なポイントです。
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6-3. 依頼を検討すべきサイン

カビ取りはどこまで自分でできるのか、業者に依頼すべきか迷うこともあるでしょう。
そんなときは、次のような状態が見られないかをチェックしてみてください。
- 同じ場所に何度もカビが出る
- 黒カビが広範囲に広がっている
- 壁紙や床材の奥まで染み込んでいる
- 家族にアレルギーや体調不良が出ている
- カビ臭さが部屋全体に広がっている
- 天井や床下など手の届かない場所にカビがある
- 市販のカビ取り剤を何度使っても改善しない
これらのケースを放置すると、住宅の劣化や健康被害につながる危険があります。
無理をせず、早めに専門業者へ相談することで、安全かつ根本的な解決が可能になります。

7. カビを再発させない生活習慣
せっかくきれいにしても、普段の暮らし方次第でカビはすぐに戻ってきてしまいます。
再発を防ぐには、毎日の小さな工夫が大切です。
ここでは今日から始められる6つの習慣を紹介します。

7-1. 入浴後は換気扇をしっかり回す
浴室の湿気はカビの大好物です。
入浴後はすぐに換気扇を回し、湿気を外に逃がしましょう。
窓があれば開けて空気の通り道を作ると、さらに早く乾燥させることができます。
湿気を翌日まで残さないことが、黒カビ再発防止の基本です。
可能であれば24時間換気扇を回し続けると、常に湿気がこもらず安心です。
7-2. 水滴はタオルでサッと拭き取る
壁や床、鏡に残った水滴は、放置すると湿気の温床になります。
入浴後にバスタオルやスクイージーで水滴を取り除くことで、乾燥が早まりカビのリスクを減らせます。
毎日のひと手間が、後々の掃除を楽にしてくれます。

アズマ工業 浴室水切りワイパー
出典:Amazon
7-3. 除湿剤と湿度計を活用する
押入れやクローゼット、靴箱など湿気がこもりやすい場所には、除湿剤を置いて湿気を吸収させましょう。
カビは高湿度で発生しやすいため、湿度は60%以下を目安に保つことが大切です。
湿度計を設置して数値を確認すれば、状況に応じて必要な対策をすぐに取ることができます。

オカモト 水とりぞうさん
出典: Amazon

タニタ 温湿度計
出典:Amazon
7-4. 定期的に掃除をしてホコリをためない
湿気とホコリがそろうと、カビは一気に繁殖します。
毎回しっかり掃除する必要はありませんが、こまめに掃除してホコリをためないことが大切です。
特に家具の裏や棚の上など、普段見落としがちな場所を意識すると、カビの発生をより効果的に防げます。
7-5. 家具や収納は少し隙間をあける
家具を壁にぴったりつけると空気がよどみ、裏側にカビが発生しやすくなります。
数センチの隙間を空けるだけで空気が流れ、発生を防げます。
押入れやクローゼットも詰め込みすぎず、空気の通り道を確保しましょう。
7-6. 結露や水漏れは早めに対処する
窓ガラスの結露や壁・天井・配管からの水漏れは、放置すると見えない部分にカビが広がる原因になります。
結露はタオルで拭き取り、断熱シートや防止テープで予防しましょう。
水漏れを見つけたら早めに修理業者に相談して根本から解決することが大切です。

ニトムズ 窓ガラス 結露防止シート
出典:Amazon
8. カビ取り剤に関するよくある質問
強力なカビ取り剤を使うときは、色抜けのリスクやにおいの残り方、保管方法など気になる点が多いものです。
ここではよくある質問を分かりやすく解説します。
8-1. 色抜けしてしまったときはどうすればいい?
カビ取り剤は漂白力が強いため、色柄物の壁紙や布には向いていません。
大切な素材であれば、自分で処理せず専門業者に相談するのが安心です。
もし色抜けしてしまった場合は、補色ペンや補修シールで目立たなくするのが一般的な対処法です。
8-2. カビ取り剤のにおいが残ったときはどうすればいい?

作業後に塩素臭が残ることがあります。
その場合は数時間しっかり換気を続けましょう。
換気扇やサーキュレーターで空気を循環させれば早く臭いが薄れ、一晩経てばほとんど気にならなくなります。

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出典: Amazon
8-3. 再発を防ぐにはどうすればいい?
黒カビは湿気を好むため、入浴後は換気扇を回し、水滴を拭き取って乾燥させることが基本です。
さらに押入れやクローゼットには除湿剤や湿度計を設置し、定期的に掃除をしてホコリをためないことも効果的です。
8-4. 余ったカビ取り剤はどう保管すればいい?
保管は直射日光や高温を避け、冷暗所に立てて保管しましょう。
必ず元の容器のまま保管し、子どもやペットの手が届かない場所に置くことが大切です。
廃棄の際は自治体のルールに従いましょう。
8-5. ラップで覆うのは安全?

液だれしやすい場所や、カビ取り剤が乾燥しやすい場合には、ペーパーやラップで覆う方法が有効です。
ただし表示時間内での使用にとどめ、必ず換気をしながら作業することが大切です。
8-6. ピンクぬめりと黒カビの対策は同じ?
基本的にはどちらも塩素系のカビ取り剤で落とせます。
ただし、ピンク汚れは細菌由来の色素なので短時間で落ちやすいのに対し、黒カビは菌糸が奥まで根を張るため、十分な放置時間と薬剤の密着が必要です。
8-7. 使用後に酢やクエン酸で中和してもいい?
避けた方が安心です。
酸性のものと混ざると有毒ガスが発生する危険があります。
どうしても使用したい場合は、まず中性洗剤で一度すすぎ、さらにしっかり水洗いをしてから乾燥させ、その後に行うようにしましょう。
9. まとめ
この記事では、人気の強力カビ取り剤カビキラー・カビハイター・カビ取り侍・カビホワイト・カビ取りマイスターの5製品を比較し、成分や使いやすさ、実際の効果を検証しました。
製品名 | 漂白力 | 密着感 | ニオイ | 価格帯 |
カビキラー | △ | ◎ | △ | 約350〜500円 |
強力カビハイター | △ | ◎ | △ | 約350〜500円 |
カビ取り侍 液スプレー標準 | ○ | ○ | ○ | 約1,650〜1,980円 |
カビホワイト 強力除去スプレー | ○ | ○ | ○ | 約1,780円 |
カビ取りマイスター | ◎ | ○ | ○ | 約2,250円 |
- カビキラー … 泡で密着しやすい定番商品。価格が安く日常使いに向く。
- カビハイター … カビキラー同様、泡タイプで即効性が高い。コスパ重視派におすすめ。
- カビホワイト … 壁紙や目地にも対応できる液タイプ。比較的マイルドな臭いで扱いやすい。
- カビ取り侍(標準タイプ) … 広範囲を効率よく掃除できる液タイプ。浴室や壁紙掃除に適したコスパ重視型。
- カビ取りマイスター … 漂白力が最も強力で室内でも使用できる安全性の高さ。家中をまとめて掃除したい人におすすめ。
市販のカビ取り剤は、それぞれに特長があり、目的に合わせて選ぶことが大切です。
まずは生活スタイルに合う一本を取り入れて、自分でできる範囲をきれいにしましょう。
もし落ちない頑固なカビや繰り返すトラブルに悩む場合は、無理をせず専門業者に相談することが安心への近道です。
あなたに合ったカビ対策を見つけて、快適で健やかな住まいを守りましょう。


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