リビングに潜むカビの発生を防ぐには?

リビングはリビングルームのことで、日本では「居間」や「茶の間」を意味します。

家族とテレビを見ながらゆっくりと過ごす団らん場所として親しまれていますが、人の集まる場所だからこそ、それに伴うカビ発生のリスクもあります。

過ごす時間の長い場所だからこそ、快適で清潔にしておきたいですよね。

そこで、この記事ではリビングルームのカビが生えやすい場所やカビを防ぐ方法について解説していきます。

リビングの中でカビの発生しやすい場所はどこ?!

リビングは人の出入りがよくある場所の1つです。また、テレビやソファーでくつろぐなど、過ごす時間も長いので、お菓子の食べかすや皮脂、垢などが付着しやすい場所でもあります。

また、人が動くため、ホコリなども舞い上がりやすいという特徴もあります。これらの食べかすや皮脂、垢、ホコリなどを栄養源として、湿気などの水分がある場所がカビの好みやすい環境なのです。

その中でも、湿気の溜まりやすい

  • リビングの窓際の結露
  • カーペットの裏
  • ソファーなど家具類の背面
  • エアコン内部

などにカビが生えやすくなります。特に冬場は外気温と内気温に差が生じるため、窓や壁に結露が生じやすく、窓ガラスやサッシ、カーテン等にカビが発生するということもあります。

リビングは過ごす間が長いからこそ、清潔にしてカビの発生を防ぎたいものですね。では、もしもリビングに生えたカビをそのまま放置してしまうとどのようなことが起こってしまうのでしょうか。

リビングルームのカビを放置するとどうなる?!

リビングに発生したカビをそのまま放置すると、どうなるのでしょうか。例えばリビングのエアコンに発生したカビをそのまま放置していると、エアコン使用時にカビの胞子が舞い、部屋中にカビの胞子が広がります。

湿度が高いと、その胞子が菌糸を伸ばし、さらにカビが増殖します。

また、リビングの窓に発生したカビを放置すると、壁側までカビが広がっていくことがあります。

つまり、部屋中にカビが広がる恐れがあるのです。

リビングは過ごす時間が長い場所の1つですので、部屋中にカビが広がることで、カビ毒などの影響を受けて体調が悪くなる方もいます。健康を守るためにもリビングのカビは放置せず、早めに対策することが大切です。

リビングのカビが発生したら?

①カーペットのカビ

■関連記事■カーペットのカビを自分で取る方法まとめ

カーペットをクローゼットに敷きっぱなしにしていたり、汚れや湿気がたまることでカビが発生することがあります。カーペットにカビが生えると上を歩くたびにカビが舞うため、カビを体内に吸い込む恐れがあります。特に赤ちゃんや高齢者など抵抗力の低い方が住む家ではできるだけ、清潔にしてカビの影響を受けにくい住まいにしたいですよね。

カーペットにカビが生えてしまった場合には、掃除機などを使用するとカビの胞子が飛び散りますので、なるべく使わずに、消毒用アルコール等を使用してカビを殺菌します。

その後、天日干しするなどしてカビを高温殺菌しましょう。丸洗いできる場合は、重曹と洗剤を入れて洗濯機で丸洗いし、しっかりと干して乾燥させましょう。軽度のカビであれば落とすことができます。

また、カビの色素がシミになっている場合には、酸素系漂白剤を使用してカビを取ります。

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②ソファーやクッションのカビ

ソファやクッションも、皮脂や食べかす、湿気などが溜まりやすくカビが生えることがあります。また布地のため、繊維の中にカビの色素がシミのように沈着することがあります。

ソファやクッションにカビが生えた場合、カバーの取り外しができる場合には洗濯機でまず洗います。

カビの色素が沈着している場合は、酸素系漂白剤を加えてお湯に漬けてシミ抜きをしましょう。

(ただしウールやシルクの素材は酸素系漂白剤が使えませんのでご注意ください)

カバーの取り外しができない場合は、消毒用アルコールを使ってカビ取りをします。消毒用アルコールは殺菌効果の高い70~80%濃度のものを使うと良いでしょう。

カビの気になるあたりに吹きかけて、15分ほど置いて、布巾などで軽く拭きとります。

■関連記事■布製クッションのカビ取り方法

③壁のカビ

結露などが原因で、壁紙のカビが生えてしまったら、除去する方法がいくつかあります。

まず軽度のカビの場合は「重曹」を使って落とすことができます。

■関連記事■壁に生えたカビを重曹で落とす方法

重曹に水を加えてつくる重曹水を壁に塗布し、カビを落とす方法です。ただし、カビの色素が沈着している場合は落とせない場合があります。

次に、消毒用アルコールを使って落とす方法です。壁に消毒用アルコールを吹きかけて、その後布巾やスポンジ等で取り除きます。こちらも軽度のカビやカビ予防として活用できる方法です。

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最後に塩素系漂白剤を用いたカビ取り方法です。最も強力な方法ですが、手袋マスクの着用など皮膚の保護や換気を必ず行いましょう。また、漂白効果が高いので色柄のある壁の場合は変色する恐れもあります。素材や色など使用可能か確認して、塩素系漂白剤を使いましょう。

方法は、壁のカビが生えた部分に塩素系漂白剤を塗布し時間を少し置いたのちに布巾などで拭きとる方法です。

塩素ガスが揮発しますので、必ず換気を充分に行った状態でカビ取りをしましょう。

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④エアコンのカビ

エアコンは内部に結露が生じやすく、その結露とホコリが原因でカビが発生します。こまめなフィルター掃除を行い年に1度は業者にエアコンクリーニングを依頼してカビを防ぐことをおすすめします。

しかし、応急処置としてすぐにカビ対策をするためには、まず送風にしてエアコン内の湿気を除去します。また、使用後しばらくは窓を開けるなどして換気を行いましょう。

ホコリを自力で取るためのお掃除用具もありますが、内部のお掃除までは難しいので、業者に依頼して清掃した方が無難です。

■関連記事■エアコンのホコリとカビを取る方法

⑤窓際のカビ

窓に生じた結露が原因でカビが生えた場合、消毒用アルコールを使ってカビ取りをします。ただし、窓際には黒カビが発生しやすく、黒カビの色素が沈着してしまった場合は消毒用アルコールでは漂白をすることが難しいため、市販のカビ取り剤(塩素系漂白剤)を使ってカビ取りをしましょう。

その際は、手袋を着用し必ず換気を行うようにします。

パッキン部分に黒カビが発生した場合には、カビ取り剤では泡が液だれしてしっかりとカビを落とし切れない場合があります。その場合はジェルタイプのカビ取り剤を使って、時間を置きパッキン部分に薬剤をよく浸透させてからカビ取りをしましょう。

■関連記事■カビ取りジェルのおすすめは?!

カビ取りジェルの上からさらにラップなどを置くことで、浸透を高めてみても良いでしょう。

また、窓際の結露がひどい場合はこまめに拭きとり、結露防止シートを貼るなどして結露対策もしましょう。結露は室内と外気の気温差で生じますので、特に冬季は「1時間に5分間ずつ」などこまめに換気を行うことで結露を防ぎましょう。

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プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品です。

そのため自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため壁や窓のカビ取りに使用できます。

リビングのカビを防ぐ方法

では、リビングにカビが発生しないよう予防するための方法を最後に紹介します。

カビは発生してしまうと、あちこちに広がっていく可能性があります。また、住んでいる人の健康にも影響を及ぼすことがありますので、生やす前にきちんと対策をして防ぐことが最も大切です。

その為には、結露を対策して部屋のすみずみまで掃除を行うことがポイント。具体的には

  • 部屋の四隅のホコリまで取り除く
  • ソファーやテーブルを動かして汚れを取り除く
  • ラグやカーペットは定期的に日光に当てて干す(消毒用アルコールで除菌もする)
  • 換気をこまめに行う
  • 結露をそのまま放置しない
  • 家具を壁に密着させず少し間隔を置く
  • 湿気の高い季節には除湿機やエアコンのドライ機能で除湿する
  • 部屋干しをする際には除湿機を使うなどして湿気対策を
  • カーペットやカーテン、クッションの布製品はこまめに洗濯をする

これらのことに気を付けて、カビを発生させないよう清潔に保ちましょう。全てを覚える必要はないですが

「汚れをそのままにしない」「湿気や水気を除去し除湿する」「換気を行い通気性を良くする」

ことを意識しながら、快適なリビングルームにしましょう。

まとめ

リビングは人が集まる場所だからこそ、カビを防いで快適にしていきたいですよね。その為にはこまめに掃除と換気を行い、湿気をためないように注意しましょう。

また、カビは一度発生すると部屋中に広がってしまう恐れがあります。長く過ごす場所だからこそ、カビが発生する前に防いで、キレイな状態を保ちましょう。

<参考>

「カビ・ホコリ・菌を撃退!家の正しい掃除ワザ」:宝島社

「菌・カビを知る・防ぐ60の知恵」:化学同人