タイル目地に生えたカビをスッキリ落とす!注意点と再発防止法をプロが解説

【相談】
最近、お風呂のタイル目地のカビが気になっています。
家にあるカビ取り剤で掃除しても、頑固な黒カビがなかなか落ちません。
目地に生えたカビをキレイに除去するコツがあれば教えてください。

浴室やキッチンのタイル目地のカビに困っているという方はたくさんいると思います。
タイル目地の性質上、以下のような悩みを抱える方が多いのではないでしょうか。

  • 凹凸があってカビが除去しにくい
  • しっかり浸透させたいのにカビ取り剤が垂れてしまう
  • 目地の奥までカビが根を張っていると専用のカビ取り剤を使っても落ちない

そこで今回は、タイル目地のカビを根こそぎ除去する方法について詳しく解説いたします。
すでにカビでお困りの方も、今後のために参考にしたい方も、是非この記事を最後までお読みください。

この記事でわかること
・タイル目地のカビ取り方法
・タイル目地におススメのカビ取り剤
・タイル目地の再発予防

1.今やっているタイル目地のカビ取りは本当に正しい?

この記事を読んでいる方の中には、すでにタイル目地のカビ取りを何度も試しているという方も多いでしょう。

ですが、もしかしたらそのカビ取り方法が間違っている可能性があるのです。

1-1.意外な落とし穴!カビが見えなくなってもカビが残っているかも…

カビが発生した時に、浴室用洗剤をつけて歯ブラシで擦って除去しているという方もいるのではないでしょうか。

確かに洗剤をつけてこすってシャワーで流せば、ある程度カビが消えたように見えます。
しかし、カビは非常にしぶとい菌なので、水や洗剤で洗い流すだけでは死滅しません。

また、ただ残ってしまうだけならいいですが、悪化するケースも少なくありません。

歯ブラシで強く擦ると目地に細かい傷ができてしまい、カビがその隙間に入り込んでしまうのです。
そうなってしまうと更にカビが除去しにくくなるでしょう。

そして洗剤をしっかり洗い流せていないと、それがカビの餌になって繁殖しやすい環境が出来上がってしまうこともあります。

正しいカビ取りをするにも、まずはカビのことを知ることが大事なのです。

1-2.タイルの目地のカビを根こそぎ除去するポイントは?

カビは酸性なので、アルカリ性に弱い性質です。
通常の浴室用洗剤は中性なので、完全にやっつけることはできません。
そのため、カビを死滅させるには強いアルカリ性である必要があります。

そして、次亜塩素酸ナトリウムが含まれているカビ取り剤(カビキラーやカビハイターなど)や塩素系漂白剤(キッチンハイターやブリーチなど)は、強アルカリ性なのでカビに効きます。

それらのような液剤を正しく使用することができれば、カビを根こそぎ除去することは可能です。

出典:Amazon

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2.塩素系漂白剤でタイルの目地のカビを根こそぎ除去する方法

タイルの壁の目地のカビ取りをする時に非常に困るのが、漂白剤やカビ取り剤の液だれです。
液だれしにくい泡スプレーもありますが、それでも時間が経つと徐々に流れていきます。
そうなるとカビ取り剤が浸透する前に垂れてしまって、カビが残ってしまうことがあるのです。

そこでここでは、液だれを防いで、タイル目地の内側までしっかり成分を浸透させるためのコツを2つご紹介します。

2-1.事前準備

塩素系漂白剤(塩素系カビ取り剤)は強力な液剤です。
そのため皮膚に触れたり、目に入ったりすると、皮膚の炎症や失明の恐れなどがあります。

そうならないためにも、作業する時は必ず以下のものを身に付けてください。

またシャワーで流した塩素系漂白剤が足に触れないよう、バスブーツを履くようにしてください。

それから塩素系の液剤に酸性が混ざると有毒ガスを発生させる危険があります。
必ず換気しながら作業を行い、絶対に酸性の洗剤などを混ぜるようなことはしないでください。

2-2.塩素系漂白剤の効果アップ ーパック編ー

しつこいタイル目地のカビを除去をするには液剤の効果をアップさせる必要があります。
そこでおススメしたいのがラップパックです。

用意するもの

  • 塩素系カビ取り剤(または酸素系漂白剤)
  • ラップ
  • タオル

手順

  • ①カビ取り剤を吹きかける

カビの発生箇所にカビ取り剤を吹きかけます。

  • ②ラップでパックしてしばらく放置する

その上にラップをして、しばらく放置します。
20~30分くらいを目安にしましょう。

  • ③シャワーで洗い流す

カビ取り剤の成分が残らないようにしっかりとシャワーで洗い流してください。
キッチン周りなどシャワーで洗い流せない場所の場合は、濡れタオルで何度も拭き取ってください。
最後に乾いたタオルで拭き取って、乾燥させて終了です。

※カビが根を張ってしつこい場合は、放置する時間を長めにとるか、間隔を十分にあけて換気をよくしてから同じ手順を繰り返しましょう。

2-3.塩素系漂白剤の効果アップ ー片栗粉ペースト編ー

カビが集中して繁殖している箇所には、片栗粉ペーストを塗り付ける方法がおすすめです。

用意するもの

  • 塩素系漂白剤(またはカビ取り剤)
  • 片栗粉
  • 歯ブラシ
  • プラスチック容器(プリンの容器など捨てられるものでOK)

手順

  • ①片栗粉ペーストを作る

プラスチックの容器に塩素系漂白剤と片栗粉を1:1の割合で入れて、歯ブラシで混ぜ合わせます。
片栗粉ペーストを作る時は、漂白剤と片栗粉を少しずつ加えてペースト状にしましょう。
水分が多すぎるとペースト状にならずに液だれするので、漂白剤やカビ取り剤は様子を見ながら少量ずつ加えることをおススメします。

  • ②片栗粉ペーストを塗布してしばらく放置する

歯ブラシを使ってカビが発生している部分に塗布します。
強く擦ると目地を傷めるので、擦るのではなく塗り付ける感じで行ってください。
それから20~30分くらいを目安に放置しましょう。
また、片栗粉ペーストを塗布した後に、更に2-2.塩素系漂白剤の効果アップ ーパック編ーで紹介したラップパックを行うこともできるので、こちらも是非試してみてください。

  • ③シャワーで洗い流す

カビ取り剤の成分が残らないようにしっかりとシャワーで洗い流してください。
キッチン周りなどシャワーで洗い流せない場所の場合は、濡れタオルで何度も拭き取ってください。
最後に乾いたタオルで拭き取って、乾燥させて終了です。

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3.専用のカビ取り剤で除去する方法

先ほどはご自宅に常備していることが多い塩素系漂白剤を使った方法を紹介しました。
しかし最近ではゴムパッキンやタイル目地にピッタリのカビ取り剤なども販売しているので、そちらをご紹介します。

3-1.ジェルタイプのカビ取り剤

タイル目地に生えたカビは、なかなか落としにくいため、粘度のあるジェルタイプのカビ取り剤を使うのもおすすめです。

液だれしくいので、目地やパッキン部分のカビ取りに適しています。
カビ取り剤を塗布して放置した後、併せて歯ブラシで擦ることで細かいカビも落としやすくなります。
この時に強く擦ると目地に傷ができてカビが隙間に入りやすくなるため、力加減には注意してください。

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ジョンソン ゴムパッキン用カビキラー

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3-2.プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

塩素系漂白剤やカビ取り剤は危険な成分が含まれているため、「あまり使いたくない…」と思っている方も多いでしょう。

またカビ取りだけでなく、カビの再発をしにくくするためにも防カビしたいと考える方もいるのではないでしょうか。

そこでおススメしたいのが、カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取りマイスターキットです。
こちらは実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品なので、除菌力が高くなっています。

またセットの中にはジェルタイプのカビ取り剤や防カビ剤も含まれているため、目地のカビ取りにもピッタリです。

徹底的にカビ取りしたい場合は、是非こちらも検討してみてください。

4.カビが酷い場合はカビ取り業者に相談

タイルが使用されている場所は、お風呂やキッチンなど水回りが多いため、カビの発生リスクが高いです。

もしすでにカビが広範囲に渡って発生している場合、自力でカビ取りしても完全に除去しきれずに一部残ってしまうことがあります。
カビは少しでも残っているとそこから再発する可能性が高く、場合によってはカビ取りを繰り返すことになるかもしれません。

そのため、自力でのカビ取りが難しいと感じるようであれば、無理せずにカビの専門業者に相談した方がいいでしょう。

カビ取り業者は、強力かつ安全な液剤を使用してカビ取り処理を行います。
広範囲にカビが発生している場合や、早急に解決したい場合は、専門業者に依頼することをおススメします。

カビにお困りの方は、まずは24時間利用可能な無料カウンセリングを受けてみると良いでしょう。

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5.タイル目地のカビ除去後の再発予防法

カビ取りが終わったら、それで全て解決というわけではありません。

タイルが設置されている場所は大体湿気が多くカビが発生しやすい場所のため、再発予防をしなければ、またすぐにカビが生えてしまうでしょう。

カビのない環境を少しでも長く維持できるように、これから紹介することを是非実践してください。

5-1.すぐに水分と汚れを取り除く

せっかくカビを死滅させたとしても、カビの栄養源や水分があればすぐに繁殖してしまいます。
特に湿気がこもりやすい浴室は毎日対策することが大事です。

カビの栄養となる石鹸カス、シャンプーやボディソープの飛び散りなどは、普段からすぐに掃除するように心がけましょう。
また、お風呂上りには水切り用のスクイージーで水滴を除去したり、バスタオルでふき取るなどしてみてください。
湿度の低下、水気の除去はカビの繁殖を防ぎます。

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5-2.タイルにモノを置かない

風呂タイルに洗面器やシャンプーボトルなどを直接置いておくと、それらの下に水分が溜まり、カビの発生原因となることがあります。
洗面器やボトル類は、床に直接置かず、壁に掛けるなどして収納することで、床に水分が溜まりにくくなり、カビの発生を防ぐことができます。

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5-3.50℃のシャワーをかける


カビは高温に弱い性質を持っています。
そのため、50℃以上の熱いシャワーを浴びせるというのは、カビを抑制する上で有効な手段の1つになります。
この方法には特別な道具や準備が必要なく、週に1回程度行うだけで、カビの再発を予防するのに役立つでしょう。

ただし、熱いシャワーを使う際は、やけどに十分注意してください。
また、使用後に水分をそのままにしておくと、カビの発生原因となるため、シャワーの後はしっかりと換気を行うか、水分を拭き取ることが重要です。
これにより、カビの繁殖を防ぎながらも、安全かつ効果的にカビ対策を行うことができます。

5-4.消毒用エタノールで除菌する

カビは熱だけでなく、アルコールにも弱い性質です。

そのため、定期的に濃度70~80%ほどの消毒用エタノールを吹きかけることで目に見えないカビを除菌し、カビの発生を抑制することができます。

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6.まとめ

今回はタイル目地に発生したカビ取りやカビ対策について解説しました。

タイル目地に発生したカビを除去するのは非常に難しいですが、しっかりとカビを死滅させるようにしてください。

液だれでうまくいかないようなら、ラップでパックしたり、片栗粉ペーストを使ったりしましょう。
これで液だれが起こりにくく、カビ取り剤が浸透しやすくなります。
またジェルタイプのカビ取り剤を使用するのもおススメです。

そしてカビ取りが終わったら、日頃からカビ対策を行いましょう。

以上のことをするだけで、カビの発生確率をグッと抑えることができます。

タイルの目地はカビが根を張りやすいので、悪化する前に早めに対処することが重要です。
今回は浴室を中心に紹介しましたが、キッチンのタイル目地のカビ取りにも応用できますので、是非お試しください。