フローリングのカビ取りにカビキラーは使える?
カビ取り剤というとカビキラーを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか?
賃貸の床の上に観葉植物を置いていたら、フローリングにカビが生えてしまいました。家には、市販の塩素系カビ取り剤しかないのですが、これを使って床のカビ取りをしても大丈夫なのでしょうか。
このような、フローリングのカビにお悩みの方のために
今回はフローリングのカビ対処法、予防法、市販の塩素系のカビ取り剤が使用できるのかについて解説していきます。
目次
フローリングに塩素系のカビ取り剤は使えるの?
カビ取り剤の中でもカビキラーをはじめとする塩素系のカビ取り剤は最も身近なカビ取り剤です。
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出典:Amazon
カビキラーをはじめとする塩素系漂白剤は、カビの除菌・消臭・漂白効果がありとても便利な一方で使用できる場所や素材が限られているため、注意が必要なのです。
フローリングは木材でできており、カビキラーは木材に使用するには強いので、木材が傷んで脱色されてしまいます。そのため、フローリング以外にも家の中の木材が使われている箇所にはカビキラーを使用するのは、あまりおすすめできません。
フローリングにカビが発生する原因
カビが発生する条件は、温度20℃以上、湿度60%以上、栄養分となる汚れの3つの要素がそろうことです。
皮脂や汚れの蓄積
フローリングでカビの栄養分となるのは、ホコリや髪の毛や食べカス、皮脂などのゴミや汚れです。
布団の敷きっぱなし
また、フローリングの上にカーペットやラグ、布団などを敷きっぱなしにしていませんか?このような布製品は湿気を吸収しやすく、こまめに洗濯をしていないと汚れも蓄積されていきます。
そのため、フローリングにカビが発生しやすい環境になってしまうので注意が必要です。
結露の放置
さらに、窓の結露を拭き取らずに放置しておくと、水滴が床に垂れてフローリングにカビが発生することもあります。
窓のカビ予防にもつながりますので、結露はこまめに拭き取るようにしましょう。
フローリングは人が動き回ることによって毎日汚れがたまる場所です。フローリングのカビを防ぐためには、湿度の管理と栄養分を絶つことが有効です。
フローリングの汚れの種類
フローリングには洋服などの繊維からできるホコリや髪の毛や食べカスなどのゴミや足の裏の皮脂などの汚れが付着します。
木材には日光と水分の吸収による風化で黒ずんでいるものもあります。
また、マットレスの下や水に濡れて放置してしまった場所も黒ずんでくることがあります。
これはカビではないので、カビ取り剤等で落とすことができません。
カビなのか自分でわからないときにはプロに相談して聞いてみましょう。
フローリングの水拭きに注意!
現在の住宅に使用されている床の板材は、ほとんどが合板の上に薄い板を貼ったものです。
その表面に樹脂などを塗って、水や汚れをはじいていますが、水拭きをくり返していくとフローリングにはよくありません。
フローリングは木製なので水に弱く、雨水が吹き込んだり、太陽光が当たることでだんだんとダメージを受け、傷んでいきます。
普段のフローリングの掃除は、掃除機をかけて乾拭きのモップやワイパーなどでホコリを取るのが良いです。
しかし、乾拭きだけでは汚れが取れないため、ときどき水拭きも必要になります。
そのときにはぞうきんを固く絞って拭き、水拭きしたあとは乾拭きのぞうきんで水気を拭き取るとカビや汚れを防ぐだけでなく、フローリングにダメージを与えずに保つことができます。
フローリングのカビ取り方法
用意するもの
- 消毒用エタノール
- ぞうきん
- スプレーボトル
①消毒用エタノールをスプレーボトルに入れて、カビが生えている箇所に吹き付けます。
②清潔なぞうきんで拭き取ります。
※注意点※
消毒用エタノールやアルコールは揮発性が高いので火気厳禁です。
消毒用エタノールはカビを殺菌・消毒することができますが、カビによる着色を落とすことはできません。
カビによる着色を落としたい場合にはカビ取り剤などを使用する必要があります。
スプレーボトルはアルコール対応しているものを使用してください。
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出典:Amazon
フローリング用のカビ取り剤を使う方法
市販の塩素系のカビ取り剤は、流水で洗い流すことのできるお風呂などの水回りでの使用が適しているため、フローリングのカビには、フローリングや木材専用のカビ取り剤を使うと良いでしょう。
カビホワイトやカビ取り侍など、通販やホームセンターなどで購入することができます。
用意するもの
- 木材用のカビ取り剤(カビホワイトやカビ取り侍など)
- ぞうきん
- ゴム手袋
- マスク
①フローリングのカビが発生している箇所から10cmほど離して木材用のカビ取り剤をざっと湿る程度にスプレーします。
②15分程放置してからぞうきんで拭き取ります。
※注意点※
換気をしながら作業をするようにしましょう。
ゴム手袋やマスク、必要であればゴーグル等も着用して安全に作業してください。
必ず目立たない場所で事前に色落ちなどがないか確認してから木材用のカビ取り剤を使用するようにしてください。
木材用のカビ取り剤をたくさんかけすぎたり、放置しすぎてしまうと変色するおそれがありますのでフローリングの状態を確認しながら作業してください。
詳しい使用法や注意などは、ご購入したカビ取り剤の取り扱い説明書等で確認してください。
フローリングにワックスを塗っている場合に、ワックスの内側にカビが生えていると、フローリングに薬剤が浸透できないため、カビを落とすことができません。
その場合にはワックスを一度剥離してからカビ取りを行ってください。
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出典:Amazon
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業者レベルの液剤を使う
この他に、業者レベルの液剤を使ってカビ除去する方法もあります。カビ取りマイスターキットは、プロレベルの液剤を家庭用にパッケージ化したものです。
刷毛やカップなども付いているので、すぐに除カビ作業を行うことができます。フローリングのカビ以外にも壁や天井などの除カビにも使用できます。
普段のフローリング掃除方法
普段の掃除は掃除機とフローリングワイパーなどで乾拭きをし、汚れが気になるときは中性洗剤等を使用してケアしましょう。
用意するもの
- 掃除機
- ほうきまたはブラシ
- ぞうきん
- キッチンペーパーやティッシュペーパー
- ウタマロクリーナーまたはマイペット
- ゴム手袋
①ホコリやゴミをほうきまたはブラシで取り除きます。
フローリングの板目に挟まったものもかき出すように取ります。
②掃除機をかけてゴミを取ります。
板目に沿って掃除機をかけて①で出たゴミも吸い取りましょう。
③ぞうきんにマイペットをスプレーし、フローリングを拭きます。
※注意点※
- 換気をしながら作業しましょう。
- ゴム手袋を着用し、使用後は手をよく洗ってください。
- ウタマロクリーナーやマイペットは使用する前にフローリングの目立たない箇所で試してから作業してください。
- ウタマロクリーナーやマイペットを直接フローリングにスプレーするとシミの原因となることがあります。
東邦 ウタマロクリーナー
出典:Amazon
フローリングのカビを防ぐには
1、湿度管理をしましょう。
湿度は体感ではわかりにくいので、部屋に湿度計を設置しましょう。
カビが繁殖しやすくなるのは湿度60%以上なので、除湿機などを活用し湿度50%程度になるように心がけましょう。
天気の良い晴れた日には窓を開けて風を通して換気したり、雨の日には窓を閉めて除湿機やサーキュレーター、エアコンのドライ運転を活用すると湿度を下げることができます。
ただし除湿機やエアコンはフィルターなどの掃除を怠らないようにしましょう。
2、カビの栄養分を絶ちましょう。
カビの栄養分となるホコリ、髪の毛、食べカス、皮脂などの汚れをこまめに掃除して取り除きましょう。
普段のフローリングの掃除は掃除機やフローリングワイパーでの乾拭きがおすすめです。
フローリングがベタベタしたり汚れが気になったときには中性洗剤等を用いてぞうきんで拭き取りましょう。
空気清浄機を置いて空気中の埃などを取り除くのもおススメです。
3、消毒用エタノールで除菌しましょう。
カビの除菌・殺菌ができます。
引火性があるので取り扱いには注意しましょう。
フローリングのカビは専門の業者に依頼しましょう。
フローリングのカビを自分で対処してみたけれどうまくできなかったという方や自分で作業するのは不安という方もいらっしゃると思います。
そんなときは、カビ取り業者に依頼しましょう。
プロならではのカビに対する豊富な知識と経験、素材や状態を考慮して使用する薬剤を調節したりと素人にはマネできない技術があります。
また、カビは表面は落とせたように見えても根が残っていると、時間が経過してから再発してしまうこともあります。
プロはカビの根も除去し、防カビ処理もするので効果が長続きします。
フローリングの広い範囲にカビが発生している場合には自力で作業するのも大変なので、費用はかかりますがプロに任せてしまった方が安心安全です。
ハーツクリーンでは、自社開発の薬剤を用いて、カビの根本的な原因を解決するためのカビ取り施工を実施しております。また、過去4000件以上の実績を基に、カビの再発を防ぐ方法の提案や防カビ加工なども行っております。
家のひどいカビでお困りの方は、カビ取り専門のハーツクリーンにご相談ください。
まとめ
・フローリングには塩素系カビ取り剤を使用するのはあまりおすすめできません。
・フローリングに布製品や寝具を敷きっぱなしにしないようにしましょう。
・フローリングのカビ取りには消毒用エタノールまたは木材用のカビ取り剤を使用しましょう。
・フローリングのカビは湿度管理と栄養分を絶つことで予防していきましょう。
・安心安全のカビ取りのプロに依頼することも検討しましょう。
<参考サイト>
<参考文献>
・角謙二『今さら聞けない掃除の基本』2016年、枻出版社
・mai『手抜きでもピカピカ!maiママ式時短そうじの最強レシピ』2019年、宝島社
・横山泰子『上手なおそうじ 住まいの補修と手入れ』2008年、暮しの手帖社
・富永靖弘『イチバン親切な掃除と洗濯の教科書』2008年、新星出版
・一級建築士事務所Office Yuu『リフォームを頼む前に読む本』2004年、日本実業出版
・暮らしの便利研究会『暮らしに役立つ!メンテナンス便利帳』2014年、成美堂出版