
ブーツにカビが生えたとき、水で丸洗いすれば落ちると考える方も少なくありません。
しかし、水に浸ける丸洗いは革を傷めやすく、乾きにくさからカビの再発の原因にもなります。
さらにカビを防ぐには、履いたあとの乾燥と保管が大切です。
雨の日に履いたあとや季節の変わり目にしまうときに、ほんの少し手をかけるだけでお気に入りのブーツを長くきれいに保てます。
逆に誤ったお手入れは、革を傷めたりカビを繰り返す原因になるため注意が必要です。
この記事では、ブーツのカビ取りの正しい手順と、すぐに実践できる再発防止のコツをまとめました。
初めて挑戦する方でも安心して取り入れられる内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること |
・ブーツのカビ取りで水洗いがNGな理由 ・素材別に安全にできるカビの落とし方 ・カビ臭や白い粉などのトラブルの対処法 ・自分で落とせないときにプロへ相談する目安 ・日常でできるカビの再発防止策と正しい保管方法 |
目次
1. ブーツのカビ取りは水洗いNG!?その理由は?

ブーツを水で丸洗いすると、型崩れや色落ち、ひび割れなどのトラブルにつながります。
さらに表面のカビが一時的に消えても、内部に湿気が残れば再び繁殖してしまいます。
この章では、水洗いがNGな理由とやってはいけない対処法について解説します。
1-1. 丸洗いがダメな理由

カビが生えたブーツを水洗いしてはいけない理由は次の通りです。
革が水を吸いやすい
水を含んだ革は柔らかくなり、乾燥すると縮んだり型崩れを起こします。
特にスエードやヌバックなどのデリケートな素材は、濡れただけで毛並みがつぶれて質感が損なわれます。
乾きにくい構造
ブーツは丈が長く通気性が悪いため、内部まで水分が残りやすいです。
そのまま収納すると、湿気がこもって再びカビの温床になります。
変色やひび割れのリスク
水分が抜ける過程で表面が乾燥しすぎ、革がひび割れたり色が抜ける原因になります。
ただし、塩分汚れなど一部では、浸さない範囲の軽い水拭きや水性クリーナーが有効な場合もあります。
状況に応じて慎重に対処しましょう。
1-2. 応急処置としてNGな方法
水洗い以外にも、「応急処置だから大丈夫」と安易に試してしまう方法があります。
しかしこれらは革を傷める原因になってしまいます。
塩素系カビ取り剤の使用
台所や浴室用のカビ取り剤を革に使うと、色落ちや劣化を引き起こします。
天日干し
紫外線は革を変色させ、乾燥しすぎてひび割れの原因になります。
ドライヤーの温風
高温の風は革を縮ませ、硬化させてしまいます。
ドライヤーを使用する場合は、冷風(送風)で距離を取り、一点に当て続けないようにしましょう。
重曹やお酢などの代用品
シミや変色のリスクがあり、カビ取りには適していません。
ブーツのカビ取りは「丸洗いしない」「強い薬剤や熱を使わない」が鉄則です。
正しい手順を守ることで、革を守りながら安全にカビを取り除くことができます。
2. 素材別のカビ取り方法
ここからは、ブーツの素材(本革・スエード・合皮)に合わせた正しい手順と注意点を解説します。
作業は換気のよい場所で行い、マスク・手袋を着用しましょう。
そして、使用後の布は密封して廃棄するようにしてください。
2-1. 本革(スムースレザー)
革靴やブーツで最も一般的なのが本革です。
基本は革用クリーナーの使用が推奨されますが、手元にない場合は消毒用エタノールを応急処置として使うこともできます。
ただし、色落ちや乾燥のリスクがあるため必ず目立たない部分でテストし、使用後は保湿ケアを行うことが必須です。
用意するもの
- 革製品用のカビ取りスプレー
- 乳化性クリーム
- 防水スプレー
- 革靴用ブラシ
- 柔らかい布(数枚)

コロンブス レザーキュア カビ用ミスト
出典:Amazon

コロンブス 防水スプレー アメダス
出典:Amazon
手順

① ブラシで表面を払う

マスクと手袋をつけ、ブラシでカビやホコリをやさしく落とします。
② 布でやさしくカビを除去する


布に革製品用のカビ取りスプレーを含ませ、カビを拭き取ります。
直接スプレーせず、必ず布を介して使うのがポイントです。
③ 陰干しして乾燥させる

風通しの良い日陰で1〜2日かけて完全に乾燥させます。
④ 乳化性クリームで保湿する

乾燥した革に乳化性クリームを薄く塗り、油分と栄養を補います。
エタノールを使った場合は特に念入りに保湿してください。
⑤ 防水スプレーを吹きかける

最後に防水スプレーをかけて、湿気や汚れから守ります。
全体にまんべんなく薄くかけるのがコツです。
2-2. スエード・ヌバック
柔らかい毛並みが特徴のスエードやヌバックは、とてもデリケートな素材です。
水分や摩擦に弱く、扱いを誤るとシミや毛並みのつぶれの原因になります。
強くこすらず、濡らすときは必ず「薄く・全体に」することが大切です。
用意するもの
- 革製品用のカビ取りスプレー(スエード対応)
- 防水スプレー(スエード対応)
- スエード専用ブラシ
- 柔らかい布(数枚)
手順

① ブラシで表面を払う

毛並みに沿ってブラシを動かし、表面のカビをやさしく払い落とします。
強くこすると毛が寝てしまうので注意しましょう。
② 布でやさしくカビを除去する


布に革製品用のカビ取りスプレーを含ませ、カビを拭き取ります。
こすらずに、叩くようにして処理するのがポイントです。
③ 陰干しして乾燥させる

風通しの良い日陰でじっくり乾かします。
毛並みを守るため、直射日光やドライヤーは避けましょう。
④ 防水スプレーを吹きかける

最後に防水スプレーをかけて、湿気や汚れから守ります。
全体にまんべんなく薄くかけるのがコツです。
■関連記事■【保存版】スエードのカビ取り徹底ガイド|正しいお手入れ方法と長持ちさせるコツ
2-3. 合成皮革(合皮・フェイクレザー)
合成皮革は本革に比べて水や汚れに強いのがメリットです。
ただし表面が薄いため、強くこすると剥がれやすく、色落ちのリスクもあります。
必ず目立たない部分で試してから作業しましょう。
用意するもの
- 革製品用のカビ取りスプレー(合皮対応)
- 防水スプレー
- 柔らかい布(数枚)
手順

① 柔らかい布で拭く
表面のカビをやさしく拭き取ります。
ゴシゴシせず、撫でるように処理するのが基本です。
② 布でやさしくカビを除去する


布に革製品用のカビ取りスプレーを含ませ、カビを拭き取ります。
直接スプレーせず、必ず布を介して使うのがポイントです。
③ 陰干しして乾燥させる

風通しの良い日陰で完全に乾燥させます。
④ 防水スプレーを吹きかける

最後に防水スプレーをかけて、湿気や汚れから守ります。
全体にまんべんなく薄くかけるのがコツです。
■関連記事■バッグ・服・ソファなどの合皮製品に生えたカビを取るプロの対策法を伝授!
3. カビ取り後によくあるトラブルと解決法
カビを落としたあとでも、「独特の臭いが残る」「表面に白い粉が浮いてきた」といったトラブルが起こることがあります。
ここでは特に相談の多い2つのケースと、その対処法を紹介します。
3-1. カビ臭が残ってしまうときの対処法

ブーツの内部にカビが繁殖すると、除去後も独特のカビ臭が残ることがあります。
臭いをしっかり取るには、表面の掃除だけでなく内部のケアが欠かせません。
用意するもの
- 革対応のカビ取りスプレー
- 活性炭や靴用の消臭剤
- 柔らかい布

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出典:Amazon
手順

① 内側を拭き取る

布にカビ取りスプレーを含ませ、内側を軽く拭きます。
ゴシゴシせず、押さえるように拭くのがポイントです。
② 陰干しして乾燥させる

風通しの良い場所で陰干しし、内部までしっかり乾燥させます。
扇風機の送風や乾燥剤を併用すると、より確実に内部まで乾かせます。
③ 消臭剤を入れる
活性炭や靴用の消臭剤を中に入れて一晩置き、残った臭いを吸収させます。
これらを行っても臭いが残る場合は、カビが革の奥深くまで根を張っている可能性があります。
その際は無理に自力で対応せず、専門店でのクリーニングを依頼するのが安全です。
特に強いカビ臭や深部のカビ菌まで取り除きたい場合には、専門店で行われるガス滅菌が有効です。
そちらに関しては、後ほど4-3. カビを徹底除去する「ガス滅菌」で詳しく解説します。
3-2. 白い粉(スピュー・ブルーム)が出てきたときの対処法

長期保管後や雨に濡れたあとに、ブーツの表面に白い粉が浮いてくることがあります。
これは汗や塩分が浮き出る「スピュー」、もしくは革に含まれる油分が析出する「ブルーム」と呼ばれる現象で、いずれもカビではなく革に含まれた成分が表面に出てきたものです。
スピューやブルーム自体は深刻なトラブルではありませんが、放置すると革の乾燥や劣化につながります。
定期的なお手入れをしておくことで予防できます。
用意するもの
- 水性の靴用クリーナー
- 乳化性クリーム
- 革靴用ブラシ
- 柔らかい布

DABLOCKS 靴磨きセット
出典:Amazon
手順

① ブラシで表面を払う

柔らかいブラシで表面の白い粉をやさしく払い落とします。
② 柔らかい布で拭く
水性の靴用クリーナーを少量布に含ませ、全体を軽く拭きます。
均一に広げるように意識しましょう。
③ 乳化性クリームで保湿する

乳化性クリームを薄く塗り、乾いた布で磨きながら仕上げます。油分を補給することで再発を防ぎやすくなります。
4. 自分でできないときはプロに相談を
自宅でできるカビ取りは、表面にうっすら生えた白カビや軽度の汚れまでが限界です。
無理に自己流で対応すると革を傷めるリスクがあるため、カビが酷い場合は専門店に相談するのが安全です。
4-1. どんなときにプロへ任せるべき?

プロに依頼したほうがよいのは、次のようなケースです。
黒カビが広がっている
黒カビは革の奥まで根を張り、シミのように跡が残ります。
範囲が広い場合は、市販のクリーナーではほとんど落とせません。
無理にこすると色ムラやひび割れの原因になるため、早めに専門店に相談するのが賢明です。
臭いが強く残っている
内部にカビが根を張っていると、表面のケアだけでは臭いが消えません。
消臭剤や陰干しでも改善しない場合は、内部まで処理できるプロのクリーニングが必要です。
高級ブーツや思い入れのあるブーツ
失敗したくない特別な一足やブランドブーツは、最初からプロに任せるのが安心です。
修復や色補正も依頼できるため、状態を長く保てます。
4-2. 専門店に依頼するときのチェックポイント
専門店にクリーニングを依頼する際には、次の点を確認しておくと安心です。
見積もりと料金の目安
作業内容と料金が明確になっているかを必ず確認しましょう。
料金は素材や状態、店舗の方針によって変動するため、総額を事前に見積もりで確認しておくことが大切です。
特にカビ取りはオプション料金が発生することも多いため、基本料金に加えてどの程度かかるかを確認してから依頼すると安心です。
納期
仕上がりまでにどのくらい時間がかかるかを必ず確認しましょう。
特に梅雨時期など繁忙期は、通常より時間がかかる場合があります。
再発防止処理
抗菌加工や防カビ処理が含まれているかをチェックしましょう。
こうした処理があると、仕上がり後の再発リスクを大きく減らせます。
4-3. カビを徹底除去する「ガス滅菌」

通常のクリーニングでは落としきれないカビ菌や臭いに効果的なのが、ガス滅菌です。
医療機器の滅菌にも使われるほど強力なガスが、ブーツ全体の奥深くにまで行き渡り、しぶといカビ菌を根本から死滅させることができます。
ただし、ガス滅菌はあくまで「菌を死滅させる方法」であり、すでに革に残った黒カビの色素やシミを取り除くことはできません。
そのため、見た目の汚れや色素沈着についてはクリーニングと併用するのが理想です。
臭いがどうしても取れない場合や、再発を防ぎたい場合には特におすすめです。

5. ブーツにカビが生える原因と種類
カビを落としても、発生の原因を放置すればすぐに再び繁殖してしまいます。
長くブーツを守るためには、「なぜカビが生えるのか」を理解することが第一歩です。
5-1. カビが繁殖する4つの条件
カビは、特定の環境がそろったときに一気に繁殖します。

ブーツはその条件を満たしやすいため、特に注意が必要です。
- 水分・湿度:履いたあとの汗や雨水が乾ききらないと、内部に湿気がこもる
- 温度:収納場所が暖かく、空気がこもるとカビが増えやすくなる
- 栄養源:皮脂やホコリ、泥が残っているとカビの栄養源になる
- 酸素:完全な真空状態でない限り、空気中の酸素を利用して繁殖する
特に本革は動物由来のタンパク質や油分を含むため、カビにとっては格好のエサです。
合皮でも、表面の加工剤や汚れが温床になるため油断はできません。
5-2. 白カビと黒カビの特徴とリスクの違い
ブーツに多く見られるカビは「白カビ」と「黒カビ」です。
見た目やリスクが大きく異なるため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
白カビ
表面にふわっと白い粉のように現れます。
浅い部分で繁殖するため、拭き取りや除菌で比較的落としやすいのが特徴です。
ただし胞子が飛散しやすく、放置すると短期間で広がるリスクがあります。
黒カビ
点々とした黒い斑点状で現れ、革の奥深くまで根を張ります。
シミのように跡が残ることが多く、除去の難易度は高いです。
広範囲に及ぶ場合は市販のケアでは限界があるため、専門店に任せるのが安全です。
6. 今日からできる!ブーツのカビ予防対策
カビを落とすことができても、同じ環境に戻せばすぐに再発します。
大切なのは、日常的にカビが生えにくい環境を整えることです。
ここでは、今日からできるカビ対策を紹介します。

6-1. 履いたあとは必ず乾かす
ブーツを脱いだら、そのまま下駄箱にしまわず、まずは風通しの良い場所で陰干ししましょう。
汗や雨で湿った状態を放置すると、内部に湿気がこもりカビが発生しやすくなります。
表面のホコリや汚れは、柔らかい布やブラシで軽く拭き取っておくとより安心です。
6-2. 保管環境を整える

ブーツをしまう下駄箱は、定期的に扉を開けて換気し、湿気をため込まないようにしましょう。
除湿剤を置いて湿度を調整するとさらに効果的です。
下駄箱の底にすのこを敷くと通気性が高まり、カビ防止につながります。
下駄箱は湿度40〜60%を目安に保ち、除湿剤は定期交換しましょう。
■関連記事■下駄箱のカビ対策マニュアル|初心者でも失敗しない!カビ取り&予防テクニック

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6-3. 定期的なお手入れを行う

カビの再発を防ぐには、革に栄養を与えてあげることが大切です。
乳化性クリームや栄養スプレーで油分を補給し、防水スプレーで汚れや湿気をはじきやすくしておきましょう。
長期間履かない場合でも、月に一度は取り出して陰干しをし、状態を確認しておくと安心です。
6-4. ローテーションして履く
同じブーツを毎日履いていると、汗が乾ききらずに湿気がこもり、カビの原因になります。
二足以上のブーツを交互に履くことで、休ませている間にしっかり乾燥させることができ、清潔さも長持ちします。
6-5. シューキーパーを活用する
ブーツの形を整えるだけでなく、内部の湿気を吸い取ってくれるシューキーパーはカビ対策にも役立ちます。
特に木製タイプを選べば吸湿性が高く、通気性の確保にもつながります。
なお、新聞紙を詰めて湿気を吸わせる方法もありますが、インクが革に移る可能性があるため、白い紙や専用の吸湿アイテムを選ぶようにしましょう。

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出典:Amazon

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7. ブーツの種類別カビ対策ポイント
ブーツの種類によって素材や構造が異なり、カビ対策の注意点も変わります。
ここでは代表的な4タイプのポイントを紹介します。
7-1. ウエスタン・乗馬ブーツ

装飾ステッチや長いシャフトが特徴で、一部にはエキゾチックレザー(爬虫類革)が使われることもあります。
縫い目や装飾部分にホコリや湿気がたまりやすいのが要注意です。
対策のポイント
- ステッチや縫い目を柔らかいブラシでこまめに掃除する
- エキゾチックレザーは必ず専用品(対応可と表示されたクリームやミスト)を使う
細かい部分に汚れや湿気がたまるため、こまめな手入れをすることでトラブルを防げます。
7-2. ロングブーツ

丈が長いため湿気やホコリがこもりやすく、一度カビが発生すると広範囲に広がりやすい構造です。
対策のポイント
- 丈の中まで湿気がこもるため、履いたあとは筒部分までしっかり陰干しする
- 収納は立てて行い、型崩れと通気不良を防ぐ
- 筒部分に湿気が残らないよう、木製シューツリーや専用のブーツキーパーを使う
筒の内部は乾きにくいため、陰干しとキーパーの併用がカビ予防に効果的です。
7-3. ムートンブーツ

内側がボアになっているため、汗や湿気を吸収しやすく、臭いやカビが出やすいのが特徴です。
対策のポイント
- 履いたあとは内部までしっかり乾かす(ボア部分の湿気が最大のリスク)
- 汚れは起毛用ブラシで軽く落とす(強くこすると毛が寝て風合いが落ちる)
- 防水スプレーで雪や雨の浸透を防ぎ、内部に湿気をためない
湿気を吸いやすい構造のため、日常的に乾燥を意識したケアが欠かせません。
7-4. オイルドレザーブーツ

油分を多く含むため比較的水には強いですが、その油分がカビの温床になりやすいのが難点です。
対策のポイント
- 使用後は柔らかい布で必ず表面を乾拭きし、余分な油分や汚れを残さない
- オイルやワックスは「少量を薄く」が鉄則(塗りすぎはベタつきとカビ再発の原因)
- 定期的に軽く防水処理をして、水分や汚れの侵入を抑える
オイルの量をコントロールすることが最大のポイントで、「塗りすぎない」のが長持ちの秘訣です。
8. ブーツのカビに関するよくある質問

ブーツのカビ取りについて多く寄せられる質問をまとめました。
気になる疑問をすぐに解決できるよう、分かりやすく答えています。
Q1. ブーツのカビは洗えば落ちる?
浸す丸洗いはNGです。
ただし塩吹きなど水溶性の汚れは、浸さない範囲の水拭きや水性クリーナーが有効な場合があります。
Q2. 消毒用エタノールは使える?濃度は?

局所的であれば使えるケースもありますが、基本的にはおすすめできません。
もし使用する場合は、70%前後のエタノールを布に含ませて拭き取り、必ず目立たない部分でテストしましょう。
使用後は革が乾燥しやすいため、乳化性クリームで保湿して仕上げてください。
Q3. 乾燥はどれくらいすればいい?
1〜2日を目安に、内部まで完全に乾かすことが大切です。
直射日光やドライヤーは革を傷めるので避け、湿気をしっかり飛ばしましょう。
Q4. カビを取ったあとにすべきことは?

除菌だけで終わらせず、乳化性クリームで保湿したうえで防水スプレーを仕上げに使うと安心です。
革の乾燥やひび割れを防ぎ、水分や汚れの侵入を抑えることで再発リスクを減らせます。
9. まとめ
今回は、ブーツに生えたカビの原因から安全な取り方、そして再発を防ぐための習慣や保管方法までを解説しました。
革製品は基本的に水で丸洗いすることは厳禁です。
ただし状況によっては、局所的な水拭きや水性クリーナーが有効な場合もあります。
本革・スエード・合皮など素材ごとに適したケアを選ぶことが、ブーツを長持ちさせる秘訣です。



黒カビが広範囲に広がっている場合や臭いが取れない場合は、無理をせずプロのクリーニングを検討しましょう。
特にガス滅菌は医療機器にも使われるほど強力で、通常のクリーニングでは取り切れない深部のカビやカビ臭に効果を発揮します。
カビを落としたあとは、再発を防ぐために日常的な対策が大切です。

お気に入りのブーツを長く清潔に保つには、正しい知識と小さな習慣の積み重ねが欠かせません。
今日から実践できるケアを取り入れて、お気に入りのブーツを長く楽しんでください。


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