勝手口にカビが!おうちで除去する方法と原因をカビ取りのプロが伝授
目次
1. 勝手口とは
そもそも勝手口とはどういったものなのでしょうか。勝手口は、玄関以外から家に入ることができる出入り口のことで、キッチンに設けられていることが多いです。用途は各家庭様々ですが、ゴミ出しや洗濯物を干すときの出入り口として利用されています。キッチン以外には、洗面所や表玄関脇に別で設置されていることもあります。
2. 勝手口にカビが生える原因
勝手口にカビが生える原因には次のようなことが考えられます。
2-1. 結露
勝手口のカビが生えるほとんどの原因が結露です。結露は室内外の温度差によって生じ、その温度差が大きいほど発生しやすくなります。最近の住宅は気密性、断熱性に優れており季節問わず快適に過ごせるようになってきている反面、断熱されることで室外と室内の温度差がますます大きくなったり、また気密性の高さにより水蒸気を室外に逃がすことがしにくくなったりして結露が発生しやすくなっているのです。
温度の影響を受けやすい窓や勝手口には結露が生じやすく、同時にカビも生えやすくなるのです。キッチンに通じるように設置されている場合、調理の熱によりさらに室内外の温度差ができ結露が生じやすくなります。
2-2. 汚れ
勝手口は多くの場合第二の玄関として利用されます。そのため、勝手口には外から持ち込まれた汚れや雨風があたることにより付着する汚れがたまっていきます。特にサッシ部分は汚れがたまりやすく、たまった砂や埃がカビの栄養源となっていきます。そこに結露による水分が加わることでカビの成長を加速させていくのです。
また、台所から発生したゴミを勝手口周辺に置いておく習慣があったり、調理で出た食材くずが気がつかないうちにたまっていたりすることがあります。それらもカビの栄養源となってしまいます。
2-3. 庭や道路に面している
勝手口が庭や道路に面していると砂や泥汚れが付着しやすいです。実は土の中にはカビの胞子が大量に存在しています。土1gには数十万個のカビがいると言われています。砂汚れが着きやすい環境だと勝手口にカビが生えやすくなります。また、カビやすい植物であるいちごや麦が近くにあるとそのから飛散したカビの胞子により勝手口にもカビが生える可能性があります。
2-4. 通気性・日当たりが悪い
普段勝手口をほとんど使っていなかったり、勝手口の日当たりが悪かったりすると湿度が高くなりカビが生えやすくなります。日光には殺菌作用がありますが日当たりが悪いと日光消毒ができずカビが繁殖しやすくなります。
3. カビ取り方法
3-1.軽度のカビの場合
勝手口のカビは、生え始めの軽度のカビであれば自力で除去できることがあります。勝手口のカビを見つけたら次の方法で除去してみてください。
~用意するもの~
- マスク
- ゴム手袋
- ゴーグル
- 塩素系漂白剤
- 歯ブラシや綿棒など
- キッチンペーパー
~手順~
- マスク、ゴム手袋、ゴーグルを身に付け身体を保護します。
- カビが生えている部分に漂白剤をスプレーします。
- しばらく放置します。垂れ落ちしそうな場合はキッチンペーパーを張り付けておくと液垂れせず、漂白剤を浸透させることができます。
- 時間がたったらカビの状態を確認して、細かい部分はブラシや綿棒でこすり落とします。
- カビがとれたら水で洗い流した後拭き取り、扉を開けてしっかりと乾燥させます。
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3-2.カビの範囲が広い場合
勝手口のカビが、床や壁にまで広範囲に広がっている場合には、早めにカビ取りの専門業者へご相談ください。放置しているとさらにカビ被害が広がる恐れがあります。また、カビの色素が酷く沈着している場合には、リフォーム工事が必要な場合もあります。
4.補足
4-1. 漂白剤について
漂白剤には塩素系と酸素系漂白剤がありますが、勝手口のカビとりにはカビキラーのような塩素系漂白剤がおすすめです。漂白力が強く、酸素系漂白剤では落とせない頑固なカビも落とすことができます。極軽めのカビであれば漂白剤ではなく消毒用エタノールで除去も可能です。
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また、カビ取り材にはスプレーやジェルなど様々なタイプがありますが、カビ発生箇所に応じて適切な形状のものを使うというのもポイントです。垂れ落ちしやすい上部やサッシの細い部分はジェル状のもので、ガラス面はスプレーを使うなど工夫してみてもいいでしょう。空のスプレーボトルがあれば、漂白剤を水で希釈して漂白液を作ってもOKです。
4-2. 乾燥はしっかりと!
カビ取り後の乾燥は十分におこないます。ここで水分を残してしまうとカビが再発してしまいます。乾いたタオルで拭き取り、扉を開けて完全に乾かしましょう。
5.勝手口のカビを防ぐ方法
勝手口にカビが生えるのを防ぐには日頃から次のことに気を付けましょう。
5-1. 清潔を保つ
勝手口にたまった汚れは定期的に掃除し、取り除きます、食材くずや油汚れ、砂などが着きやすいためこまめに掃除をし、カビの栄養源を減らすようにしましょう。
5-2. 換気する
勝手口は定期的に開け、換気をしましょう。湿度を下げカビの繁殖を防ぎます。特に結露が発生しやすい寒い日や調理後などは結露が消えるまで勝手口を開けておくのがおすすめです。
梅雨時期の湿度が高い季節は除湿機を使うなどして勝手口に湿気がたまらないようにします。勝手口が通気性と日光が確保しにくい場所にある場合は特に換気に気を配りましょう。長時間の換気よりも一日に数回十分程度の換気がおすすめです。
5-3. 周囲に物を置かない
勝手口周辺には物を置かず、風通しのよい状態を保ちましょう。湿気が溜まりづらくなりカビを防ぐことができます。物がないことで目が行き届きやすく掃除もしやすくなります。
5-4. 定期的なメンテナンス
勝手口に不具合があるとカビが生えやすいです。劣化した部分にカビが入り込みそこからカビが広がってしまうことがあるので、勝手口に不具合生じたら放置せず直すようにします。
5-5. 防カビ塗料を塗る
防カビ塗料を塗るのもカビを防ぐ一つの方法です。勝手口に防カビ塗料を塗ることでカビの発生を防ぐことができます。
もちろん、お住まいの環境次第で効果に差はあり、また効果は一生続くわけではないので定期的に塗り直す必要はありますが勝手口にカビが頻発するという場合は試してみるのもいいでしょう。その際は防カビ施工をおこなってくれるカビ取り業者や外壁塗装の業者に依頼しましょう。
6. カビが広がってしまったら?
勝手口のカビ取りをしっかり行いたい場合は、カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取りマイスターキットをおススメします。
実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品なので、自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため勝手口にも安心して使用できます。
もし勝手口のカビが酷くて、自力での対処が難しい場合はカビ取り専門業者に依頼しましょう。
頑固なカビを一掃してくれます。
7.まとめ
今回は勝手口のカビについて、原因や対処法をお伝えしてきましたが、まとめると
●勝手口にカビが生える主な原因は結露によるものがほとんど。他にもキッチンから発生した汚れや外部から持ち込まれた汚れがたまり、それらを栄養源にしてカビが生える。通気性、日当たりが悪いこともカビの原因となる。
●勝手口のカビは、塩素系漂白剤を、使って除去する。漂白剤はスプレータイプかジェルタイプなどがあるのでカビ部分に応じて使い分けるのがおすすめ。
●勝手口のカビを防ぐには、こまめに掃除をし勝手口周辺を清潔に保つことが大切。また、湿度が高い時期は除湿機を使うなどして湿気がたまらないようにする。結露が生じたらすみやかに拭き取るか結露が消えるまで扉を開けておくようにする。
●扉に不具合があればはやめに直すようにし、カビが生えやすいようであれば防カビ塗料を塗るなどメンテナンスをすることでカビが広がるのを防ぐことができる。
●勝手口のカビが広がってしまったらカビ取り業者に依頼する。
<参考>
高鳥浩介 久米田裕子著 『カビのはなし ミクロな隣人のサイエンス』