中古のチャイルドシートにカビが発生!どうやって除カビする?対策方法をカビ取りのプロが伝授
知人からもらったチャイルドシートがなんだか少しかび臭い・・・。せっかく頂いた物だけどこのまま使うのは少し不安。安全に除カビする方法が知りたい。
そこで今回はチャイルドシートのカビ対策についてカビの原因や除去方法、日頃のお手入れ方法についてご紹介していきます。
目次
1. チャイルドシートにカビが生える原因
そもそもなぜチャイルドシートにカビが生えるのでしょうか。チャイルドシートにカビが生える原因には次のようなことがあります。
1-1. 付着した汚れがカビの栄養源になっている
チャイルドシートには、様々な汚れが付着しています。例えば、
- よだれや涙
- 食べ・飲みこぼし
- 汗、皮脂
- 埃
- 泥や砂
といった汚れです。カビはあらゆる有機物を栄養源にして成長していきます。チャイルドシートに付着した汚れも例外ではなく、汚れが蓄積すればするほどカビの栄養源が増えカビが成長していきます。
1-2. 洗濯・乾燥が不十分
チャイルドシートのカバーやベルト部分は分解して洗濯が可能です。チャイルドシートには様々な汚れが付着しているとお伝えしましたが、洗濯頻度が少ない、もしくは洗い方が分からずそのままになっているというような場合は汚れがどんどん蓄積していき、やがてカビが生えてしまいます。
また、洗っても十分に乾いていないまま再取り付けしてしまうと内部から頑固なカビが広がっていきます。
1-3. 車内の湿度が高い・汚れている
チャイルドシートを長期間車に積んだままにしていると車内の湿気を吸収し、カビが生えることがあります。チャイルドシート本体は基本的に一度取り付けたらそのままつけっぱなしにしているという方は多いと思います。ですがチャイルドシートを定期的に洗濯・乾燥させる、新鮮な空気に触れるといったことがないとチャイルドシートが湿気をどんどん吸収し、カビが生えてしまいます。また、チャイルドシートだけでなく車内自体が汚れていることもチャイルドシートにカビが生える原因になります。
2. カビ取り方法
2-1. カビ取りの手順
チャイルドシートにカビが生えたら次の方法でカビ取りをします。カビ取り作業に入る前に、チャイルドシート本体のベース部分からシートを取り外し、さらに分解できるパーツは分解しておきます。
~用意するもの~
- 中性洗剤
- 消毒用エタノール
- 乾いたタオル数枚
- やわらかいスポンジや歯ブラシ
~手順~
① パーツを、水洗い可能なものと拭き取りするものとに分けます。
② 水洗い可能なものは中性洗剤を使って汚れとカビの除去をおこないます。(湯船に水を溜めて、手で押し洗いするのがおすすめ)
③ 細かい汚れはスポンジや歯ブラシを使ってこすり落とします。
④ 汚れが落ちたら洗剤が残らないよう十分にすすぎ、風通しの良い場所で陰干しします。
⑤ 水洗いできない本体やその他プラスチック部分、クッション材の汚れやカビは、消毒用エタノールを吹きかけ、乾いた布で拭き取ります。
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2-2. カビ取り時の注意点
チャイルドシートのカビ取りにあたっては、次のことに注意してください。
- パーツの分解や使用する洗剤等は取扱説明書に沿っておこなう
- 酸素系漂白剤は最終手段として使う
- 洗濯機は使わない
- 天日干しではなく陰干し
どの程度分解できるか、分解の手順、使用可能な洗剤などはチャイルドシートによって異なるので取扱説明書に従ってください。中性洗剤も使用不可のチャイルドシートであれば、消毒用エタノールと風通しの良い場所で陰干しすることでカビを殺菌します。
天日干ししてしまうと乾燥しすぎてクッション材がひび割れてしまうことがあるため、干す際は通気性の良い場所で陰干しします。シミやカビの色素が取れないときは、酸素系のものに限り漂白剤を使ってもいいでしょう。
塩素系漂白剤は色落ちしたり、素材を傷めてしまうため使わないでください。酸素系漂白剤を使う場合も、長時間の浸け置きは控え、スプレーボトルでの吹きかけや漂白液で濡らしたタオルを使うなどして、目立たない場所で試してから汚れた箇所にのみ部分的に使うようにします。また、チャイルドシートの形が崩れたり破れたりすることがあるので洗うときは、洗濯機は使わず手洗いでおこないましょう。
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3. カビがひどい場合は?
カビ取りをしてもカビが残ってしまったり、すぐにカビが再発する、見るからにカビの状態がひどいといった場合は残念ですが買い替えた方がいいでしょう。
カビが生えたチャイルドシートを使い続けると、カビを栄養源にするダニが寄ってきたり、お子さまがカビによるアレルギー症状を引き起こすことがあります。チャイルドシートだけでなく車内全体にカビが生えるリスクも出てきます。
長期的にみるとチャイルドシートを買い替える費用や労力よりもカビがひどいチャイルドシートを使い続けて起きるデメリットの方が大きいです。カビがひどい場合は新しいものへの買い替えをおすすめします。
4. カビを防ぐ日頃のお手入れ方法
チャイルドシートにカビが生えるとパーツを全て分解して、手洗い・乾燥し、再取り付けしなければならず、なかなか大変です。日頃からちょっとしたケアを心掛けることでカビを防ぐことができます。
4-1. 使用後は消毒用エタノールで除菌
チャイルドシートを使用後はシート全体に消毒用エタノールを吹きかけることでカビを予防することができます。使用後にさっと吹きかけるのを習慣づけることで、短時間で簡単にカビ予防ができます。
4-2. 車内・チャイルドシートに付いた汚れは早めに除去
チャイルドシートに付着した汚れはその場ですぐに拭き取るようにします。すぐにできない場合でもその日のうちに取るようにします。除菌シートや水を含ませたタオル、消毒用エタノールでの拭き取りがおすすめです。また、チャイルドシート本体だけでなく、車内の汚れもチャイルドシートにカビが生える原因になるため、車内もできるだけキレイな状態を保つようにしましょう。
4-3. 車内の湿度にも注意する
カビを防ぐためにも車内の湿度にも気も付けましょう。湿度が65%以上になるとカビが生えやすくなるためこまめに窓を開けるなどして湿度を下げるようにします。湿度が高くなりやすい夏場や梅雨時期は特に気をつけます。駐車場の湿度が高い場合は駐車場所の湿気対策をおこないましょう。
4-4. 定期的に風通しのよい場所で陰干しする
チャイルドシートは定期的に陰干しするとカビ対策には効果的です。チャイルドシートを本体ベース部分から外し、埃や汚れを落として陰干しすることでシートの内部まで風を通すことができカビを防ぐことができます。このとき、消毒用エタノールも吹きかけておくとより効果的です。
5. まとめ
今回は、チャイルドシートのカビについてカビ取り方法や対策をお伝えしてきましたが、まとめると
- チャイルドシートには食べ・飲みこぼしやよだれなど様々な汚れが付着しており、それらを栄養源にカビが成長する。
- チャイルドシートの洗濯・乾燥が不十分であったり、車内全体の汚れや湿度もカビ発生の原因となる。
- チャイルドシートのカビは中性洗剤と消毒用エタノールを使って除去する。シミやカビの色素が気になる場合は部分的に酸素系漂白剤を使用する。
- チャイルドシートのカビを防ぐために、使用後は消毒用エタノールを吹きかけてカビ予防する。また、チャイルドシートに付着した汚れははやめに除去する。車内もできるだけ清潔な状態を保つようにする。
- チャイルドシートを干す際は、クッション材の劣化を防ぐために天日干しではなく風通しの良い場所で陰干しする。
<参考>
- グーネットマガジン 『チャイルドシートの掃除方法と手順~汚れの種類や必要な道具も紹介!~』