
お気に入りの布製クッションに、いつの間にか黒っぽい点々が…。もしかしてカビ?
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか?
布製のクッションは、湿気やホコリが溜まりやすく、梅雨時期など湿度が高い季節にはカビが発生しやすくなります。
放置するとカビの色素が沈着して簡単に落とせなくなってしまったり、健康に悪影響が出ることも。
この記事では、自宅で手軽にできるクッションのカビ除去方法や、色素が残ってしまった場合の対処法、洗濯時の注意点まで詳しくまとめました。
クッションを清潔に保ち、家族の健康を守るためぜひご活用ください。
■関連記事■布製品に黒カビ発生!?正しいカビ取りとカビ対策を徹底解説
| この記事で分かること |
| ・布製クッションに生えたカビの落とし方 ・布製クッションのカビを予防する方法 |

目次
布製クッションにカビが発生!除去方法は?
湿度が高かったり換気が不十分な環境だったりすると、クッションにカビが生えてしまうことがあります。布製のカビの除去には、程度の軽い場合は①重曹とエタノールを、しっかりとしたカビの場合は②漂白剤を使用します。
カビ取りの準備

布製クッションのカビ取りを行う際には、カビの吸入を避けるために「マスク」「手袋」を装着し、ベランダや庭など屋外で行うようにしましょう。
①布製クッションのカビ除去方法

程度の軽いクッションのカビには、1重曹水で除去する方法2エタノール消毒で除去する方法があります。程度の軽さは見た目からは判断しづらいかと思いますので、まずはこの方法で落ちるかどうかを試してみてください。

①まず重曹をぬるま湯で薄めます。だいたいお湯100ccに対して重曹5cc程度の割合です。この薄めた重曹をカビの生えた場所に霧吹きなどで噴射します。
②歯ブラシなどでよくこすります。
③ティッシュや乾いた布巾でたたくようにして水分を取ります。
④消毒用エタノールを噴射し、殺菌を行います。
⑤陽の当たるところでよく乾かします。

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生えているカビが「黒カビ」の場合は消毒用エタノールや重曹水で色素を漂白することができません。そんな場合は、漂白効果のある衣類用の漂白剤を使用して除去作業を行いましょう。カビの色素が沈着している場合の方法は次の項目でまとめています。
②布製クッションのカビ除去方法とその注意点(カビの色素が付着している場合)
しっかりしたカビ汚れに対しては、洗濯用ハイターなどの漂白剤を使用します。
酸素系と塩素系がありますが、塩素系はクッションの生地にダメージを与えたり色落ちにつながったりしてしまう可能性があるので、酸素系が無難です。いずれにしても漂白剤は強い薬なので、少量を目立たない部分でチェックした後に除去作業に入りましょう。
①漂白剤を規定の量で希釈し、クッションを1時間程度つけ置きします。
②つけ置きが終わったら、漂白剤の希釈液をぬるま湯に入れ替え、クッションに染み込んだ薬品を出します。
③クッションを取り出し、水分をよく切ります。体重を乗せるようにクッションに力を加え、中の水分を押し出していくと良いでしょう。
④日光によく当てて、しっかり乾燥させます。

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スプレータイプの酸素系漂白剤もあります。スプレータイプはカビの発生した個所めがけて手軽にカビ取りできるので非常に便利です。
スプレータイプの漂白剤の場合は着け置きせず、そのまま噴射して使います。手順としては
①クッションのカビ部分に酸素系漂白剤を吹きかける
②15分ほど放置する
③固く絞ったふきんでふき取る
④乾燥させる
以上の流れで行うと良いでしょう。

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それでも黒カビの色素が落ちない場合は専門業者に依頼するという方法もありますので参考にしてみてください。
③クリーニング店に依頼

自宅で除去が困難な場合は、クリーニング店に相談するのも一つの手です。対応は店舗ごとで異なるので、必ず電話などで確認するようにしましょう。カビが生えてしまったことは残念ですが、それを機に思い切って完ぺきにきれいに仕上げるのも一つの手段です。
布製クッションにカビを発生させない方法
一旦カビが発生してしまうと、次もまた発生してしまうのではないかと心配になるものです。再発を防止するためには以下の2点に注意をすれば大丈夫です。
室内の湿度対策・ホコリ対策

カビが発生する場合、ほとんどは湿度の高さが原因です。特に湿度がたまりやすい場所や時期では、
1.こまめな空気の入れ替え
2.状況に応じたエアコンや除湿機の使用
3.定期的な清掃
を心がけましょう。特に湿度が60%を超えるとカビの発生リスクが高まります。乾燥しがちな冬場でも、加湿器を使用していれば高い湿度が維持されますし、しっかり意識して換気を行わないと住居の構造によっては湿度が滞りがちな場所も存在します。結露が多く発生するような場所には特に気を付けましょう。また、ホコリはカビの栄養源になりますので、定期的な日常清掃を行いましょう。
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消毒用エタノールはカビ予防にも効果的

クッションにカビが発生する前に、普段から「消毒用エタノール」を表面にふきかけ→日光消毒をする
という流れで、こまめに除菌しておくとカビが発生しにくくなります。
余裕があるときはコインランドリーで丸洗いも
コインランドリーで丸洗いすることでクッションのカビを防ぐ方法もあります。コインランドリーで乾燥(60℃)を30分以上行うことで、カビも殺菌することが出来ます。

クッションに染み込んだ皮脂汚れや飲食物の汚れまでしっかりと洗いたい場合には、一度コインランドリーでま丸洗いすることでカビも殺菌していきましょう。
洗濯時の注意点
洗濯をする際には、
1.汚れをきちんとしっかり落とすこと
2.洗濯物は乾ききるまでしっかり乾燥させること
上記2点に注意してください。汚れはカビの栄養源になるものが多いので、汚れが落ち切っていない布製のものを部屋に置いておくと、カビの発生リスクが高まります。またクッションに限ったことではありませんが、布製の物は乾燥が不十分の場合、非常にカビが発生しやすいです。布製の物のカビは他のものにも移りやすいので、まず発生させないことを徹底しましょう。

カビの生えた衣類をまとめて”ガス滅菌”
クッションのカビが気になる場合、自力では難しい場合にはカビ取りの専門業者による「ガス滅菌」という方法もあります。
専門のガス滅菌機に入れて一定時間滅菌することで、布製品や小物類のカビを取り除くという方法です。諦めて処分する前にガス滅菌という選択肢もあります。
また、繊維に入り込んだカビの跡も除去したい場合は、カビ取り専門のクリーニング業者のハーツクリーニングがおススメです。
ガス滅菌でカビの菌を死滅させたあと、さらに老舗のクリーニング店の技術でカビのシミも落としてくれるので、大切な服や小物にカビが生えて困っている場合は、こちらも検討してみてください。

【カビ最新ニュース】布製品の“素材ごとのカビ発生しやすさ”を示す最新研究が公開
2025年に公表された繊維研究で、布製品の素材によってカビの付着しやすさ・増殖しやすさが大きく異なることが明らかになりました。
複数の繊維素材を検証したところ、綿・スエード・天然繊維系は少量のカビ胞子でも短期間で増殖しやすいという結果が示されています。
クッションに使われることの多いコットンや混紡布地は、この研究において「もっともカビを吸収しやすい素材」に分類されており、湿気・汗・皮脂・ホコリが加わると急速にカビが広がる可能性が指摘されています。
研究者は「布製品の内部に湿気が残った状態が続くと、表面の拭き掃除だけではカビの繁殖を抑えられない場合がある」と注意を呼びかけており、クッションの保管環境や定期的な乾燥の重要性を改めて示しています。
参考:繊維素材ごとのカビ増殖リスクを調査した最新研究
布製クッションのカビに関するよくある質問(Q&A)
クッションは湿気や皮脂汚れが溜まりやすく、家具類の中でも特にカビが発生しやすいアイテムです。
ここでは、よく寄せられる疑問にお答えします。
Q1. 黒カビがついたクッションは自宅で元通りにできますか?
黒カビは繊維の深くまで根を張るため、完全に元通りにするのは難しい場合があります。漂白剤でも色素が残ることがあり、広範囲の場合は専門クリーニングやガス滅菌の利用を検討すると安心です。
Q2. 重曹やエタノールだけで十分ですか?
白カビの軽度なものなら重曹水やエタノールで対処できることがありますが、色素沈着がある黒カビ・青カビには酸素系漂白剤が必要になります。素材によっては変色の可能性があるため、目立たない場所でテストをしてから使用するようにしましょう。
Q3. カビを落としたのにまた同じ場所に発生するのはなぜ?
多くの場合、クッション自体ではなく部屋の湿度・ホコリ・換気不足が改善されていないことが原因です。湿度60%以上の環境では再発しやすく、空気の入れ替えや除湿、表面の定期的な除菌がカビ予防に大きく影響します。
まとめ
クッションなど布製のものについたカビを除去する方法と再発防止の方法についてまとめました。布のカビについては程度の軽い物には重曹とエタノール、しっかりしたカビには漂白剤が有効です。しかし、より重要なのは発生させないことです。室内の湿度や清潔を保ち、洗濯時の乾燥に気を付けて、カビが発生しないように心がけましょう。
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