ムートンコートのカビ対策

お気に入りのムートンコートを着ようと思ったら、カビが生えていた!どうにかして自力で取る方法はないのか調べてみるが、正しい対策方法がわからない...

フェイクムートン、リアルムートンに限らずデリケートな素材であるムートンは、やり方を間違えると、素材を傷めてしまう可能性もあるため、カビ取りをするにも工夫が必要です。

そこで、この記事ではムートンコートのカビ対策をテーマに、カビの取り方やお手入れ方法を解説していきます。

ムートン素材について

まず、ムートンという素材について解説をしていきます。ムートンは羊の毛皮を加工したもので、裏側をスエードのようになめらかに仕上げることで、温かさが持続しやすいという特徴があります。

ムートンは、コートやブーツ、ジャケットなどの防寒具から、カーペット、寝具など幅広く活用されています。

また、ムートンに似せて作ったフェイクムートンは、フェイクファーに合皮スエードを組み合わせて作られます。リアルムートンに比べると、軽く、比較的リーズナブルに手に入れることができるという特徴があります。

フェイクムートンの方がリアルムートンと比べるとお手入れは楽ですが、直射日光や漂白剤、エタノールなどは基本的に使用することが難しいため、注意が必要です。

ムートンコートにカビが生えてしまったら?

①ムートン対応可能のクリーニング店へ

ムートンコートにカビが生えた場合、基本的にはムートン・毛皮対応のクリーニングに出すことをおすすめします。ムートン素材はフェイク、リアルに関わらずデリケートな素材なので、自宅で洗濯をしたり、カビ取り剤を使用してしまうと脱色・変色・素材の損傷などの危険性があるからです。

ですので、お近くのムートン対応クリーニング店を探して、カビの生えた旨を伝えて対処してもらいましょう。

②ブラッシングで落とす

ただし、軽度のカビであれば「ブラッシング」で落とすことができる場合があります。

衣類用のブラシを用意して、毛流れに沿うよう全体的に軽くブラッシングしていきます。

この時、力を入れすぎないことがポイントです。

③風通しの良い場所で陰干しする

ブラッシングを全体的にかけたら、風通しの良い場所で干して乾燥させます。直射日光を浴びると紫外線により変色してしまう恐れがあるため、できるだけ日陰で干すようにしましょう。

軽度のカビやカビ臭さであればブラッシングと日陰干しで目立たなくなります。それでもやはり、カビやカビ臭さが気になるようでしたら、専門のクリーニング店に相談してみましょう。

カビ取り剤は使えない?

衣類にカビが生えた場合、綿素材などであれば消毒用アルコールを使用したり、洗濯可能な衣類であれば酸素系漂白剤を使用するなどしてカビ取りをすることが可能なのですが

ムートン素材はデリケートなので、消毒用アルコールを吹きかけると変色してしまう恐れがあります。水洗いですら、毛皮の素材を傷めて、使えなくなってしまう場合もあるのです。

どうしてもカビ臭さが気になって、対処したい場合にはまず風通しの良い場所で干してから様子を見てみましょう。

実際に私も、コートではないですがムートン絨毯をお風呂で水洗いした結果、ダメにしてしまったことがあります。洗う前はふわふわでやわらかな素材のムートンだったのですが、水洗いをしてバシバシになってしまい、さらに日光で干したら縮んで、数万円もしたお気に入りの高級ムートン絨毯が、使えなくなってしまったという悲しい思い出があります。

最初から多少お金がかかっても、専門のクリーニングに出すべきだったと今でも後悔しています。

(しかも、一人暮らしのお祝いに親から貰ったお気に入りのムートン絨毯を...思い出しても涙です。)

ですので、ムートンなど毛皮素材・高級素材のものはできるだけ、自力で対処しようとせずに専門家の力を借りることをおすすめします。

ムートンコートにカビが生える原因

では、どうしてムートンコートにカビが生えてしまったのでしょうか。理由はいくつか考えられます。

ムートン素材はカビの栄養源に

まず、ムートン素材自体がカビの栄養源になるということです。カビは水分、酸素、栄養源のある場所で増殖しますが、ムートン素材はカビにとっての栄養源にもなるのです。

また、雨に濡れたり、汗がまだ乾燥しきれていない状態で収納してしまったことでカビにとっての好ましい環境となりカビが増殖してしまうことがあります。

皮脂や汚れを放置しない

皮脂など汚れが付着したまま、放置していたというのもムートン素材にカビが生える原因となります。

使用後は湿気や汚れをそのまま放置せず、拭きとったり乾燥させたりして、カビの原因を取り除いてから収納するようにしましょう。

クローゼットの環境もカビの原因に

ムートンコートを収納するクローゼットの内部が、既にカビていたら、そこからコートにカビがうつる可能性もあります。

  • クローゼットの内部はカビ臭くないでしょうか?
  • 定期的に掃除をしているでしょうか?
  • 湿気は溜まっていないでしょうか?

他の衣類にカビが生えている場合も、カビが繁殖しムートンコートにカビが生える原因となります。

ムートン素材は、カビが生えてしまうと専門のクリーニングを探すなど、対処が大変です。ですので、できるだけカビが発生する前にできるだけ予防することが大切です。

出典:Amazon

エステー ドライペット クローゼット用

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ムートンコートのカビを防ぐには?

ムートンコートにカビが生えないようにするための普段からできるお手入れ方法は以下の3つです。

  • 使用後は皮脂や汚れを拭きとる
  • こまめなブラッシング
  • 定期的に風通しの良い場所で干して乾燥させる

ブラッシングするのは、1分程度ですし、風通しの良い場所で干すのも、すぐにできることです。大切に長く使う為のひと手間と思って、習慣化してみましょう。

ちなみに、私は、無印良品で購入した衣類用ブラシS字フックにかけて、コートハンガーの横につるしています。

コートを着用した後は、ブラシが目に入りますので、ブラッシングをしないと収納できないようにマイルールを作って、お手入れを習慣化しています。皆様の日々のお手入れの参考になりますと幸いです。

コートは冬に使用するため、オフシーズンの際はなかなか出番がなくクローゼットの奥に隠れているということも多いかと思いますがオフシーズンの時にも定期的にクローゼット内から出して、乾燥させましょう。梅雨時期などは外からの湿気がクローゼットの内部などに溜まってしまうことがあります。

また、クローゼットの内部も定期的にお掃除してカビが生えないよう清潔にしておきましょう。

湿気がたまりやすいクローゼットには、除湿剤を置くなどして湿気対策を行います。

クローゼットはときどき扉を開けて、換気をし不要なものは処分することで湿気がたまりにくい環境づくりも大切です。

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まとめ

ムートンコートにカビが生えてしまったら、早めに専用のクリーニング店に相談してみましょう。また、日ごろからブラッシングや乾燥させるよう習慣化し、カビを生やさない環境づくりが大切です。

日々のお手入れで、お気に入りのムートンをカビから防ぎ長持ちさせましょう。