洗面所のタオル掛けの壁にカビが!落とす方法は?

洗面所のタオル掛けの壁に黒いポツポツした汚れや青っぽいシミのようなものが付いていたことはありませんか?

それらは壁に生えたカビである可能性が高いです。今回は洗面所のタオル掛けの壁にカビが生えた時の対処法についてお伝えしていきます。

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どうしてタオル掛けの壁にカビが生えたの?

そもそもなぜ洗面所のタオル掛け(タオルハンガー)の壁にカビが生えてしまうのでしょうか。最大の原因は湿気です。洗顔や手洗い後、濡れた状態のタオルが壁に触れることでタオルと壁の隙間は湿気を帯びた状態になります。

湿気がポイント

カビは湿気のある場所を好むためタオル掛けの壁にカビが生えてしまいます。また、洗面所と浴室がすぐ近くにある場合もカビが生えやすくなります。洗面所と浴室が近くにあるご家庭は多いのではないでしょうか。

浴室の湿気により洗面所のある空間全体が高湿度になります。

入浴後はしっかり換気をしている方がほとんどかとは思いますが、それでも洗面所のタオルとタオル掛けの壁の間の湿気は逃げにくく、壁が湿気を吸収してしまうことでカビが生えてしまいます。

浴室の湿気も原因に

洗面所のタオル掛けにカビが生えてしまう主な原因はタオルに付着した水分が壁に付いてしまう、それにより壁とタオルの間が湿気を帯びた状態になっている、もう一つは浴室からでる湿気によるものということになります。しかし、タオル掛けの壁にカビが生える原因はそれだけではありません。

こまめにタオルを交換していますか?

もう一つの原因はタオル自体が不衛生な場合です。洗った後の手や顔を拭いたものとはいえ、皮脂や垢、雑菌なども少なからず付きますし、女性の場合は落としきれなかった化粧品がついていることもあります。

皮脂や垢、その他の汚れはカビの栄養源になります。何度も、何日も同じタオルを使っていると汚れが蓄積していき、カビの栄養源が増えていきます。次第にタオルにカビが生えその胞子がタオル掛けの壁に付着して壁にカビが生えてしまうのです。

タオル掛けのカビ取り方法

では、実際に洗面所のタオル掛けの壁にカビが生えてしまったらどうしたらよいのでしょうか。自力で落とすことはできるのでしょうか。結論からお伝えすると、自力でのカビ取りは可能ですが場合によっては落ちなかったり逆に悪化することもあります。

  • 壁面にまでカビが及んでいない
  • タオル掛けにのみカビが少し生えている

このような場合でしたら、自力でカビ取りをして解決できる場合もあります。

タオル掛けの壁に限らず壁に生えたカビを完全に除去することは専門業者でもない限りとても難しいのです。とはいっても業者に頼むとお金がかかるし自力で落とせる可能性があるなら試してみたい、という方は次の方法でカビ取りを行ってみてください。カビ取り剤として

  • 消毒用エタノール
  • 酸素系漂白剤

のいずれかまたは両方を使用します。

それぞれのメリット・デメリットとして、消毒用エタノールは比較的安全に壁の表面に生えた白カビを除去することができます。

一方で、消毒用エタノールはカビの色素は落とすことはできません。そのため黒カビなどの着色汚れは落とすことができず、見た目にはカビが生えた状態が残ってしまうというデメリットがあります。

比較的軽度のカビで、色素が残るのは気にならない、表面的にでも除菌ができればよいという方は消毒用エタノールを使ってみるのもいいでしょう。酸素系漂白剤のメリットとしては、消毒用エタノールでは落とせないカビの着色汚れも落とすことができるという点です。

デメリットとしては壁が脱色してしまう恐れがあることです。カビキラーのような塩素系漂白剤と比較すると酸素系漂白剤は漂白力が弱いので脱色する可能性は少ないですが、壁紙の材質との相性やなかなか落ちないからと擦りすぎると脱色してしまうことがあるので注意が必要です。酸素系漂白剤を使用する場合は、壁に吹きかけられるスプレータイプのものがおすすめです。なければスプレーボトルを別に用意しましょう。

カビ取り方法

使用するカビ取り剤を決めたら他に以下のものも用意しましょう。

~用意するもの~

  • マスク
  • ゴム手袋
  • 長袖、長ズボン
  • ゴーグル
  • 歯ブラシ
  • タオルまたは雑巾
  • きれいなスポンジ(漂白剤を使用する場合)

次にカビ取りの手順です。

~手順 消毒用エタノールを使用する場合~

① マスク、ゴム手袋、長袖・長ズボン、ゴーグルを身に着けて身体を保護し、換気をします。

② 消毒用エタノールをカビの生えた部分に噴射し、乾いたタオルでふき取ります。

③ 再び消毒用エタノールを噴射し、カビで黒くなっている部分を歯ブラシで軽く擦ります。完全に色素を落とすことはできませんが薄くすることはできます。

④ カビが取れたら再び消毒用エタノールを噴射して完了です。このとき、見た目にはカビが生えてなくても胞子が付着している可能性があるのでタオル掛けの壁全体に消毒用エタノール吹きかけましょう。

出典:Amazon

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~手順 酸素系漂白剤を使用する場合~

※漂白剤を使用する場合は事前に目立たない箇所で試してから行ってください。

① マスク、ゴム手袋、長袖・長ズボン、ゴーグルを身に着けて身体を保護し、換気をします。

② カビの生えた箇所に漂白剤を噴射します。ご自身で漂白液を作る場合は、40℃程度のぬるま湯に規定量の漂白剤を入れてしっかりと溶かし、スプレーボトルに移し替えて使用します。

③ 記載されている時間(目安は10~15分程度)放置します。

④ 時間がたったら水で濡らしたタオルでふき取ります。カビが残っていれば歯ブラシで軽く擦りカビを落とします。

⑤ 壁に漂白液が残るのを防ぐために、水を多めに含ませたスポンジで繰り返し拭き取ります。

⑥ カビが取れたら完全に乾かします。消毒用エタノールがあれば乾いた後、カビが生えていた部分を含めてタオル掛けの壁全体に吹きかけることでカビの再発を防ぐことができます。

以上が洗面所のタオル掛けの壁にカビが生えた時の除去方法です。

出典:Amazon

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プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品です。

そのため自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため洗面所の壁のカビ取りにも使用できます。

壁が珪藻土の場合は業者に依頼を

ここで重要な注意点もお伝えしておきたいと思います。上記のカビ取り方法は、洗面所の壁紙が一般的なビニールクロスの場合に限り試せる方法です。

もしご家庭の洗面所の壁が珪藻土のような特殊な素材の場合は市販のカビ取り剤での除去はより困難になります。珪藻土は湿気に強いため洗面所の壁に使われることも多くカビが生えにくい素材ですが、一度生えると奥深くまで根を生やしてしまいます。

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加えて珪藻土はある程度の湿気には耐えられるけれど土であるため直接的な水には弱いという特徴があります。直接漂白剤や水を塗布してしまうと土が剥がれてしまうことがあります。

珪藻土の壁に生えたカビを酸素系漂白剤を使用することで除去することは可能ではありますが、カビがどこまで根を張っているか分かりませんし、土がぼろぼろと削れてしまうことがあるので自力でのカビ取りはやらない方がいいです。

家庭の洗面所の壁が珪藻土を含む特殊な素材の場合は、速やかに専門業者に相談しましょう。

そして繰り返しになりますがビニールクロスの壁でも、消毒用エタノールではカビの色素は落とすことができませんし、壁の奥深くまで根を張ったカビまで除去することはできません。

あくまでも応急処置として使用するようにし、なるべく早く業者に依頼することをおすすめします。漂白剤でもうっすら跡が残る、仮に落ちても再発するといった場合も業者にお願いしましょう。

壁の奥深くまでカビが根を張っている可能性があります。自己流で何度もやると壁を傷めてしまいますし、水分を含みすぎてカビを悪化させる恐れがあります。自力でやるのは一度までで、それでも取れなければプロに依頼しましょう。

壁紙の貼り換えが必要ケースは?!

タオル掛けだけでなく、後ろの壁紙にまでカビが浸食して自力では難し場合や、いくらカビ取りをしてもカビ臭さが取れない場合には、壁紙の下にカビが発生している可能性があります。

表面だけカビ取りをしても再発を繰り返す可能性があるため、この場合はカビ取り業者に依頼しカビ取りと壁紙の貼り換えのセットで、リフォーム工事を行った方が良いでしょう。

また、塗装壁の場合には、過去にカビが生えた上からペンキを被せて塗装の下からカビが生えている場合も多くあります。この場合は何回も壁のカビ取りをしても再発を繰り返すため、カビが洗面所や他の部屋に広がってしまう前に、塗装を剥がしてカビ取りする必要があります。

いずれにしても、ここまでカビの被害が大きくなった場合には、カビ取りの業者に依頼されることをおすすめします。

カビを防ぐには?!

 では、洗面所のタオル掛けの壁にカビが生えるのを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。タオル掛けの壁にカビが生えたら自力で対処するのはなかなか難しく、業者に依頼するにしてもお金がかかってしまいます。そうなる前に日頃できる対策をいくつかご紹介します。

対策1 タオルと壁の間に隙間を作る

 タオルと壁の間に隙間を作って、通気性が保たれるようにします。備え付けのタオル掛けであればタオルリングに洗濯バサミを挟んで壁との支えにします。そうすることでタオルと壁との間に隙間ができ、壁にカビが生えにくくなります。後付けが可能な場合は、壁とタオルの間に隙間ができるタイプのタオル掛けを選ぶようにしましょう。

対策2 タオルは毎日交換する

 タオルは毎日新しいものに交換しましょう。タオルにカビが生えるのを防ぐことができますし、カビが壁に移り広がることもなくなります。大人数でタオルがすぐに湿ってしまう場合は、1日に数回取り換えるかもしくはペーパータオルを使用するのもおすすめです。

対策3 消毒用エタノールでこまめに除菌

定期的に消毒用エタノールをかけることもカビ予防としては効果的です。消毒用エタノールによって目に見えない状態のカビを殺菌することができます。

対策4 入浴後は必ず換気扇をかける

 洗面所と浴室が近い場合は入浴後には必ず換気を行いましょう。入浴後の浴室や浴室周りはかなり湿度が高くなるので、換気扇をかけないと洗面所のタオル掛けの壁だけでなく空間全体にカビが生えてしまいます。

対策5 ホコリや汚れはこまめに払う

 特に珪藻土の壁に言えることですが、珪藻土のカビはホコリや汚れが湿気を吸着することで生えることが多いです。ご家庭の洗面所の壁がホコリが付きやすい材質の場合はブラシで払うなどしてこまめに掃除をしましょう。

以上が洗面所のタオル掛けの壁にカビが生えるのを防ぐ対策方法になります。簡単に今日からでも始められそうですね。

まとめ

さて今回は洗面所のタオル掛けの壁にカビが生えたときの対処方法についてお伝えしてきましたが、まとめると

①洗面所のタオル掛けの壁にカビが生える原因には、タオルについた水によってタオル掛けの壁が湿気を含んでしまうこと、浴室からでた湿気がタオルとタオル掛けの間にこもってしまうことがある。

②タオルが汚れている場合もタオル掛けの壁にカビが生える原因になる。

③洗面所のタオル掛けの壁に生えたカビは自力で落とすこともできるがおすすめしない。安全に確実にカビ取りをするためにもカビ取り専門業者にお願いした方がよい。

④自分でカビ取りをする場合は消毒用エタノールまたは酸素系漂白剤を使用する。

湿気を溜めない・換気をする、タオルはきれいなものを使う、消毒用エタノールで除菌するなどしてカビを予防する。

となります。洗面所は湿気が溜まりやすくカビが生えやすい上に壁に生えたカビは非常にやっかいです。日頃からのカビ対策はもちろんのこと、後々手間も費用もかけずにすむようカビを見つけたら放っておかず早めに対処しましょう。カビを防いで清潔感のある空間を保っていきたいですね。

参考:文部科学省 カビ対策マニュアル