カーテンのカビ取りにキッチンハイターは有効?!

【質問】 カーテンの裾の方にポツポツとカビが生えてしまいました。カビ取り剤を買ってこようと思いましたが、友人から「キッチンハイターでもできるよ」と言われました。本当にキッチンハイターでカーテンのカビ取りは可能なのでしょうか?

窓際の結露によって、カーテンにカビが生えてしまうことがありませんか?

結露や湿気をそのまま放置していると、カーテンのカビがどんどん広がって、カビ臭さも気になっていきますので早めにカビ取り剤を使ってカビ除去を行いたいところです。

では、カーテンのカビはどのようなもので落とすと良いのでしょうか。また、キッチンハイターで取ることは可能なのでしょうか?

キッチンハイターとは?

塩素系漂白剤の1つ

キッチンハイターは、花王の商品で成分は

  • 次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)
  • 界面活性剤(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)
  • 水酸化ナトリウム(アルカリ剤)

です。花王の商品サイトによりますと、漂白成分である次亜塩素酸ナトリウムの濃度は6%とのこと。アルカリ性の台所用漂白剤です。

花王 キッチンハイター

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キッチンハイターが使えるもの

キッチンハイターの商品ページには

白物(色・柄のない)のふきん・おしぼり、プラスチック製品(メラミン除く)、シリコン製品、ナイロン製品、人工大理石、陶器、ガラス器、木・竹製品
★樹脂、せんいの中まで入ったシミ、黒ずみは取れない場合がある。
★せんいや材質自体が黄変したものは、漂白剤でも元に戻らない。

白いふきんには使用できるようですが、材質自体が黄変してしまったものや、繊維の奥のカビまでは落ちないこともあるようです。

カーテンのカビ取りにキッチンハイターは有効?!

キッチンハイターは、上記の通り、ふきんなどにも使用可能ですがただし脱色の恐れがありますので「白いもの」に限ります。

つまり、白いカーテンやレースカーテンのカビ取りには有効と言えるでしょう。キッチンハイターのカビ取り方法は以下の通りです。キッチンハイターを使用する際は、窓を開けて換気をよくした状態で行いましょう。

キッチンハイターのラベルにも書いていますが、漂白の場合は「約30分」つけおきしましょう。

また塩素系漂白剤のツンとくるニオイが苦手な方はマスクをしましょう。有機溶剤用の防毒マスクもススメです。

キッチンハイターでカーテンのカビ取りをする方法

  • バケツ
  • ゴム手袋

を用意します。

バケツに5リットルの水を入れ、キッチンハイターをキャップ1.2杯分入れます。その後、カーテンを入れて30分ほど時間をおき、よくすすいだ後に洗濯機で洗濯します。

キッチンハイターでカビ取りをする際の注意点

キッチンハイターは、塩素系漂白剤なので、白いカーテンか白いレースのカーテンにしか使用できません。柄物のカーテンの場合脱色や変色の恐れがあります。

また、キッチンハイターの入れすぎや置き時間が長すぎると素材を傷めてしまう可能性がありますので、つけ置き時間は守りましょう。つけ置きする際には原液をそのままカーテンに使用すると白い色のカーテンでも黄色く変色することがあります。水に薄めて使用してください。

塩素系漂白剤は、皮膚に付着すると手荒れを起こすことがありますので、ゴム手袋は必ず着用し、皮膚を守りましょう。

柄物や色物のカーテンのカビ取り

では、白いカーテン以外のカビ取りには何を用いれば良いかと言いますと塩素系漂白剤よりも脱色のリスクが低い「酸素系漂白剤」を使用します。オキシクリーンなどが有名ですよね。

酸素系漂白剤は、ツンとしたニオイもせず柄モノや色モノの繊維のシミ抜き、漂白にも使用できます。

グラフィコ オキシクリーン

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シャボン玉石けん 酸素系漂白剤

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酸素系漂白剤でカーテンのカビ取りをするには?

シャボン玉せっけんの商品サイトによりますと

2Lの水に対して10g(大さじ1杯)の酸素系漂白剤を溶かし、衣類を15~30分程度浸したあと水ですすぎます。
※30℃~50℃の温水を使用していただくとより効果的です。

と記載があります。ですので、酸素系漂白剤を使用する際には効果をアップさせるためにお湯を使用しましょう。

  • バケツ
  • ゴム手袋

を用意します。

バケツの中に30~50℃のお湯を入れ、酸素系漂白剤を加えます。4リットルの水に大さじ2杯分の酸素系漂白剤を加えて30分ほどつけ置きし、その後すすいで洗濯をします。

ただし、酸素系漂白剤はシルクやウールには使用できませんので、素材には注意しましょう。

よく干して乾燥させたら完成です。

カビが落ちにくい場合

酸素系漂白剤でもカーテンのカビが落ちない場合は、繊維の奥までカビの色素が沈着している可能性があります。どうしても落とせず、カビの色素が気になる場合には、買い替えも検討してみましょう。

液体の酸素系漂白剤と顆粒の酸素系漂白剤はどちらが良いの?

酸素系漂白剤は、液体のものを顆粒のものがあります。カーテンのカビが軽度であればどちらでも使いやすい方を使用すると良いのですが、ガンコなカビの場合には、パワーの強い”顆粒タイプの酸素系漂白剤”を使用するのがおススメです。

■関連記事■酸素系漂白剤を使用する際の注意点

注意点

酸素系漂白剤を使用する際には、キッチンハイターの時と同様に必ず窓を開けて換気を行うようにしてください。また、皮膚に付着すると手荒れの原因となりますので、ゴム手袋も着用しましょう。

お湯を使用すると、揮発した酸素系漂白剤を吸い込むこともあります。マスクなどを着用し粘膜を守りましょう。

軽度のカビの場合には消毒用アルコールも

白カビがうっすらと生えている程度であれば、消毒用アルコールを吹きかけることで除カビすることも可能です。

カーテンのカビが発生しているあたりに消毒用アルコールを吹きかけ、しっかりと乾燥させましょう。

また、消毒用アルコールでカビを殺菌した後は洗濯し、コインランドリーの乾燥機能で高温殺菌するとカビを殺菌することができます。(カビは60℃以上30分で殺菌できるといわれていますので、30分以上は回すようにしましょう)

健栄製薬 消毒用エタノールIP

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カーテンのカビを防ぐ方法

最後に、カーテンに生えたカビを防ぐ方法です。カーテンのカビは窓際の結露をそのまま放置することによって発生しやすくなります。そのために必要なことは以下の通りです。

  • こまめに窓を開けて換気をする
  • エアコンの除湿機能や除湿機を活用する
  • カーテンは定期的に洗濯する
  • そうじの際には消毒用アルコールを吹きかけて除カビする

これらのことを気を付けて、カーテンのカビを防ぎましょう。

また、カーテンのカビと窓際の結露は切っても切り離せません。結露対策もしっかりと行いましょう。

■関連記事■窓際の結露を防ぐには?!

まとめ

カーテンのカビ落としに、キッチンハイターは有効ではありますが注意点がいくつかあります。

  • レースなど白色のものを使いましょう
  • 希釈濃度やつけ置き時間は守りましょう
  • 換気を必ず行い、手袋で保護しましょう

またキッチンハイターでカビ取りをすると、素材が痛む可能性もありますので、できれば柄物にも使用できる「酸素系漂白剤」の方がおススメです。その際にも、希釈濃度やつけ置き時間は守り、換気は必ず行いましょう。