ベンチのカビ・黒ずみを除去したい!正しいカビ対策&カビ取りテクニック

「庭に置いてあるベンチに黒い汚れが…。これってカビ?」
「木製のベンチにカビ取り剤は使用できるの?」

木製のベンチは、時間の経過と共にカビや黒ずみに悩まされることがあります。
特に高温多湿の環境や、直接雨にさらされる屋外ではカビが繁殖しやすくなっています。

カビは美観を損ねるだけでなく、健康へのリスクも潜んでいるため注意が必要です。

この記事では、カビと黒ずみの原因を掘り下げ、効果的なカビ対策やカビ取りテクニックを紹介します。
是非この記事を参考にして、ベンチを清潔に保ち、快適な空間を維持してください。

この記事でわかること
・ベンチの黒い汚れの正体と原因
・木製のベンチのカビや黒ずみの除去方法
・ベンチのカビを防ぐための対策

1.木製のベンチに黒い汚れが!その正体は?

木製のベンチは、時間と共に黒い汚れが広がってしまうことがあります。
その原因として考えられるのは、カビの発生、もしくはアルカリ性物質による黒ずみです。

1-1.カビの発生

まず、黒い汚れの原因として考えられるのは、カビの発生です。

カビは、湿度が高い環境で繁殖しやすい微生物で、木製ベンチなどの天然素材に発生しやすい特性があります。
特に屋外に置かれたベンチは、雨水や高湿度の気候によって木材が濡れ、乾燥するまでに時間が掛かることがあります。
そのような環境は、カビの発生リスクが非常に高いです。

また、木材自体がカビの栄養分となり、さらに成長を促進することもあります。

そしてカビは黒以外にも、白や青の場合もあります。
白カビや青カビは表面に発生するカビなので比較的除去しやすいですが、黒カビは木材の奥に根を張ってしまうため、除去しにくいという特徴があります。
そのため、黒カビは非常に厄介なカビと言えるでしょう。

1-2.アルカリ性物質による黒ずみ

木材は、アルカリ性物質と反応しやすい性質を持っており、特に木材に含まれるタンニンとアルカリ性物質が反応することで黒ずみが発生することがあります。
タンニンは多くの木材に含まれる自然な成分で、木材が持つ独特の色や風合いを与えています。

例えば、屋外のベンチが雨水にさらされた後、太陽の光によって乾燥する過程で、木材内のタンニンが表面に移動し、同時に空気中のアルカリ性物質や地面からのアルカリ性物質と反応して黒ずむ現象が起こり得ます。

また、アルカリ性の洗剤を使用した後にも同様の黒ずみが発生することがあり、これは洗剤の残留物が木材内のタンニンと反応するためです。
カビ取り剤は基本的にアルカリ性のため、カビ取り剤の使用が黒ずみを悪化されることもあるので注意しましょう。

2.木製のベンチのカビ・黒ずみの正しい除去方法

続いて、木製のベンチに発生するカビや黒ずみを除去する正しい方法を紹介します。
それぞれの除去方法には特定のタイプのカビや黒ずみに対する有効性があり、適切な手順で行うことが重要です。

2-1.次亜塩素酸水で除去する【黒ずみの場合】

次亜塩素酸水は、木製ベンチの黒ずみを除去するのに効果的です。

用意するもの

  • 次亜塩素酸水
  • バケツ
  • 刷毛
  • 雑巾2枚
  • マスク
  • ゴム手袋

カビの胞子を吸い込んだり、手荒れを防いだりするために、マスクとゴム手袋を身に付けてください。

出典:Amazon

注意事項

  • 作業中は換気する
  • 目立たないところで試してから作業を行う

屋内で作業する場合は必ず換気しながら行いましょう。
素材や塗装によっては色落ちなどの恐れがあるので、目立たない場所で試した後に行ってください。

カビ取り手順

①表面の汚れを取り除く
②次亜塩素酸水を塗布する
③雑巾で水拭きする
④しっかり乾燥させる

①表面の汚れを取り除く
雑巾でベンチの表面に付着した汚れを取り除いてください。

②次亜塩素酸水を塗布する
バケツに次亜塩素酸水を入れて、刷毛を使って黒ずんでいる箇所に塗布します。
そしてしばらく放置してください。

③雑巾で水拭きする
①で使った雑巾とは別の綺麗な雑巾を用意してください。
そして硬く絞った雑巾で水拭きしていきます。

④しっかり乾燥させる
風通しの良い場所でしっかりと乾燥させて終了です。

2-2.消毒用エタノールで除去する【白カビ・青カビの場合】

消毒用エタノールは、白カビや青カビを除去するのに適しています。
エタノールはカビの細胞膜を破壊し、除去する効果があります。

ただし漂白効果がないため、黒カビなどの色素を除去することはできません。
そのため表面に白カビや青カビが発生している場合に行うようにしましょう。

用意するもの

  • スプレータイプの消毒用エタノール
  • 雑巾2枚
  • マスク
  • ゴム手袋

カビの胞子を吸い込んだり、手荒れを防いだりするために、マスクとゴム手袋を身に付けてください。

出典:Amazon

出典:Amazon

注意事項

  • 作業中は換気をする
  • 火気の近くで使用しない
  • 目立たない場所で試してから作業する

屋内で作業する場合は必ず換気しながら行いましょう。
エタノールは引火する恐れがあるため火の近くでは使用しないでください。
カビ取りする前に目立たない場所で試して、問題がなければ作業を行うようにしてください。

カビ取り手順

①消毒用エタノールを含ませた雑巾で拭き取る
②消毒用エタノールを吹きかける
③雑巾で消毒用エタノールを拭き取る
④しっかり乾燥させる

①消毒用エタノールを含ませた雑巾で拭き取る
雑巾に消毒用エタノールを吹きかけ、その雑巾を使って表面の汚れを拭き取ってください。

②消毒用エタノールを吹きかける
カビが発生している箇所やその周辺に消毒用エタノールを吹きかけます。
カビは胞子を飛ばして繁殖するため、目視できるカビから50㎠~1㎡くらいまで吹きかけてください。
浸透するまで10~15分ほど放置します。

③雑巾で消毒用エタノールを拭き取る
①で使用した雑巾とは別の綺麗な雑巾で拭き取ってください。

④しっかり乾燥させる
風通しの良い場所でしっかりと乾燥させて終了です。

■関連記事■カビ除去にエタノール消毒剤は有効?!種類や選ぶときのコツとは?!

2-3.酸素系漂白剤で除去する【黒カビの場合】

黒カビは漂白剤を使用して落とすことも可能です。

ただし、塩素系漂白剤は非常に強力な液剤で、木材が傷む恐れがあるため、塩素系ではなく酸素系漂白剤を選ぶようにしましょう。

用意するもの

  • スプレータイプの酸素系漂白剤
  • 雑巾
  • キッチンペーパー(必要な場合)
  • ラップ(必要な場合)
  • マスク
  • ゴム手袋

カビの胞子を吸い込んだり、手荒れを防いだりするために、マスクとゴム手袋を身に付けてください。

花王 ワイドハイターPRO ラク泡スプレー

花王 ワイドハイターPRO ラク泡スプレー

出典: Amazon

注意事項

  • 作業中は換気をする
  • 目立たない場所で試してから作業する

屋内で作業する場合は必ず換気しながら行いましょう。
カビ取りする前に目立たない場所で試して、問題がなければ作業を行うようにしてください。

カビ取り手順

①硬く絞った雑巾で汚れを除去する
②カビに酸素系漂白剤を吹きかけ、しばらく放置する
③雑巾で水拭きして漂白剤をしっかりと拭き取る
④しっかり乾燥させる

①硬く絞った雑巾で汚れを除去する
カビ取り前に、硬く絞った雑巾で表面の汚れを取り除いてください。

②カビに酸素系漂白剤を吹きかけ、しばらく放置する
カビやカビの周辺に酸素系漂白剤を吹きかけてください。
カビは胞子を飛ばして繁殖するため、目視できるカビから50㎠~1㎡くらいまで吹きかけてください。
カビが酷い場合は、キッチンペーパーに酸素系漂白剤を含ませて、その上からラップを被せると浸透しやすくなります。
そしてしばらく放置してください。

③雑巾で水拭きして漂白剤をしっかりと拭き取る
①で使用した雑巾とは別の綺麗な雑巾で拭き取ってください。

④しっかり乾燥させる
風通しの良い場所でしっかりと乾燥させて終了です。

■関連記事■酸素系漂白剤をカビ取りに使用する際の注意点

2-4.専用のカビ取り剤を使用するのもおススメ

最近は木材用のカビ取り剤も販売されています。
そのため、それらの製品を使用するのもいいでしょう。

木材専用のカビ取り剤

木材用のカビ取り剤は、一般的なカビ取り剤と比べると値段が割高ですが、その分木材の性質に合わせて作られているため、材質を傷めることなく効果的にカビを除去することが可能です。

使用方法に関しては、パッケージ等に記載されているので、必ずそちらを確認してから作業してください。

純閃堂 カビ取り侍 液スプレー 木材 畳用

純閃堂 カビ取り侍 液スプレー 木材 畳用

出典:Amazon

ビーワンコーポレーション カビホワイト カビソフト除去スプレー

ビーワンコーポレーション カビホワイト カビソフト除去スプレー

出典:Amazon

プロレベルのカビ取り剤

徹底的にカビ取りをしたいなら、カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取りマイスターを使用するのもおススメです。
カビ取りマイスターは実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品なので、自宅でプロレベルのカビ取りができます。

危険な成分は含まれていないため、木製のベンチなどでも安心してお使いいただけます。
こちらは木材だけでなく、水回りや壁などでも使用できるため、一家に1つあると非常に便利でしょう。

■関連記事■木製品のカビを除去する方法
■関連記事■木の家にカビが発生!対策方法をカビ取りのプロが伝授

3.自力でカビ取りできない場合は業者に依頼する

自力でベンチのカビ取りができない場合、プロの業者に依頼しましょう。
プロのカビ取り業者は、カビの種類を正確に識別し、適切なカビ取り剤と機材を使って効果的にカビを除去してくれます。

また、業者はカビの根本原因にも対処し、再発防止策を提案してくれることが多いでしょう。

カビ取り業者を選ぶ際のポイントは以下の通りです。

依頼する際のポイント

実績と評判の確認: 依頼前に業者の実績や口コミ、評判をチェックしましょう。過去の成功事例や顧客の口コミは、その業者が信頼できるかどうかを判断するための重要な指標です。

見積もりと提案の比較: 複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。費用だけでなく、提案内容の具体性や対応の速さも重要な判断材料となります。

使用するカビ取り剤の確認: カビ取りに使用される液剤について確認し、人体や環境への安全性をチェックしましょう。可能であれば、環境に優しいカビ取り剤を使用する業者を選ぶと良いでしょう。

アフターケアの有無: カビ取り後のアフターケアや保証の有無も確認しておきましょう。万が一再発した場合の対応策があるかどうかも重要なポイントです。

専門知識の有無: 業者がカビに関する専門知識を持っているかどうかも確認しましょう。カビの種類や成長条件に詳しい業者であれば、より根本的な解決策を提供できる可能性があります。

カビが発生しているのにそのまま放置していると、更に範囲を広げて悪化する恐れがあります。
自力でのカビ取りが難しい場合は、早めにプロの業者に相談することで、最悪の事態を阻止することができるでしょう。

カビ取り業者に相談する

4.ベンチにカビが発生する原因は?

カビはある一定の条件が揃っている場所に発生すると言われています。
その条件というのは以下の4つです。

  • 水分・湿度(60%以上)
  • 温度(20~30℃)
  • 栄養源(埃や土、皮脂など)
  • 酸素

このすべてが揃っている場所は、非常にカビが発生しやすい環境と言えるでしょう。
ではこの4つの条件がどのようにして揃ってしまうのか原因を見ていきます。

4-1.湿度の高さ

カビは湿度が高い環境で繁殖しやすく、湿度が60%を超えると活動が活発になります。
特に湿度が80%以上の場所ではカビの成長速度もかなり早いです。

屋外ベンチの場合、雨天後や湿度の高い日には表面に水分が残りやすく、これがカビの繁殖に直結するでしょう。
屋内に設置されたベンチでも、不十分な換気や梅雨時など湿度が高まる環境では、カビが発生しやすい条件が整いやすいです。

さらに、ベンチの材質によっては湿気を吸収しやすく、内部まで湿度が高まることで、カビの栄養源となりうる木材内部の細胞や皮脂汚れにも水分が行き渡りやすくなります。
これらの条件が重なることで、ベンチはカビが繁殖しやすい環境になってしまうのです。

4-2.濡れやすい環境

屋外に設置されているベンチの場合、雨水によって濡れてしまうことがあります。
さらに、朝露や湿気の多い気候条件下では、ベンチの表面が頻繁に湿った状態になります。
これらの水分は、カビの生育に必要な水分源となり、カビが繁殖するための理想的な環境を提供します。

屋内に置かれたベンチでも、植物の水やり、清掃時の水分、飲み物をこぼした際など、様々な形で水分がベンチに触れることもあるでしょう。
これらの水分が十分に乾燥せずに残ると、カビの成長を促すことになるので注意してください。

4-3.カビの栄養源が豊富

カビが繁殖するには、栄養源が必要です。
そしてカビは、埃や土、人間の皮脂など様々なものを栄養にする微生物です。

屋外に置いてあるベンチは、風によって運ばれた埃や土が蓄積しやすいですし、公共の場所に設置されている場合は、使用する人々からの皮脂や汗も付着しているでしょう。
また、木製ベンチの場合は木材自体がカビの栄養となることもあります。

もちろん屋内のベンチも例外ではありません。
部屋の中の埃や、ペットの毛、食べ物のカスなどがベンチに蓄積されると、それがカビの栄養源になってしまうのです。

5.ベンチのカビを防ぐための5つの対策

4.ベンチにカビが発生する原因は?でお伝えした通り、カビが発生する場所には「水分・湿度」「温度」「栄養源」「酸素」の4つ条件が揃っているものです。
そのためその4つの条件を揃わないようにすることがカビ予防には重要ですので、以下の対策を積極的に行うようにしましょう。

  • 定期的な清掃と乾燥
  • カバーの使用
  • 日光への露出
  • 通気性を確保
  • カビ防止剤の使用

5-1.定期的な清掃と乾燥

ベンチのカビ予防には、定期的な清掃と乾燥が欠かせません。

木製ベンチの場合、表面の水分や埃はカビの栄養源となり得るため、これらをこまめに拭き取ることが重要です。
特に、雨上がりや湿度が高くなった後は、ベンチの表面の水分を速やかに拭き取り、空気が流れる場所で十分に乾燥させることがカビ予防になります。

清掃時には、柔らかい布やスポンジを使用し、木材を傷つけないように注意しながら、汚れや埃を丁寧に取り除きましょう。

また、ベンチの隙間や裏面など、普段目につきにくい部分も忘れずにチェックし、清掃してください。
これにより、ベンチを清潔に保ち、カビの発生を抑えることができます。

5-2.カバーの使用

屋外のベンチを雨や湿気から守るためには、防水性カバーの使用が効果的です。
雨天時にカバーをかけることで、直接的な水分接触を避け、カビの発生リスクを減らすことができます。
防水カバーは、雨水を防ぐだけでなく、湿度の高い日にもベンチを乾燥状態に保つ助けとなります。

ただしずっとカバーをかけっぱなしにしていると湿気がこもるため、晴れた日に定期的にカバーを外して乾燥させるようにしてください。

5-3.日光への露出

日光による露出は、ベンチのカビ対策において非常に有効な手段です。

紫外線は強力な殺菌効果を持ち、カビの成長を抑制します。
特に木製やプラスチック製の屋外ベンチにとって、定期的に日光にさらすことは、湿度を下げると同時に、カビの繁殖を防ぐ最良の方法の一つです。

しかし、過度な日光露出はベンチの材質によっては色褪せや材質の劣化を引き起こす可能性があるため、材質に応じた適切な露出時間を考慮することが重要です。
例えば、木製ベンチの場合は、直射日光が強すぎると乾燥しすぎて木が割れる原因にもなり得ます。
そのため、日光の当たる時間帯などを調整し、適度な露出を心がけることがベンチを守りつつカビの発生を防ぐ鍵となるでしょう。

5-4.通気性を確保

ベンチを屋内に設置する際、通気性を良くすることもカビ予防では大切です。

ベンチの配置は、床との間や周囲に十分な空間を確保し、空気が自由に流れることを意識しましょう。
これにより、湿気がベンチの下や周りに滞留するのを防ぎ、カビの成長条件を満たさないようにすることができます。

また、室内に置いてあるベンチの場合は、こまめに換気や部屋の除湿を行ってください。
そして、結露する窓の近くに置かないようにして、壁から離して設置することもカビ予防になります。

5-5.カビ防止剤の使用

市販されているカビ防止剤の利用も効果的です。
これらの防止剤は、カビの発生を未然に防ぐために特別に開発されているため、木材を保護しながらカビの成長を阻害します。

カビ防止剤を使用する前には、ベンチの表面を清潔にし、乾燥させておくことが重要です。
これにより、カビ防止剤が木材にしっかりと浸透し、最大限の効果を発揮します。

定期的なメンテナンスとカビ防止剤の使用により、ベンチを清潔に保ち、美観を損なうことなく長く使用することができるでしょう。

6.まとめ

今回はベンチに発生したカビや黒ずみの除去方法やカビ対策について解説しました。

黒い汚れがカビではなく黒ずみだった場合は、次亜塩素酸水で除去することが可能です。
また、発生したのがカビだった場合は、消毒用エタノールや酸素系漂白剤、木材でも使用できるカビ取り剤を使って除去しましょう。

自力での対策が難しい場合は、早めにプロの業者に相談するようにしてください。

カビ取り業者に相談する

そしてカビは除去するのが非常に大変なので、カビを生やさないように対策をしましょう。

  • 定期的な清掃と乾燥
  • カバーの使用
  • 日光への露出
  • 通気性を確保
  • カビ防止剤の使用

これらを意識して行うことで、カビの発生率を大幅に減らすことが可能です。

カビは見た目だけでなく、健康にも悪影響を与える可能性があるため、予防と早期対策が鍵となります。
日頃からの注意と適切なケアで、カビのリスクを最小限に抑え、長く愛用できるベンチを目指しましょう。

ベンチのカビ・黒ずみを除去したい!正しいカビ対策&カビ取りテクニック