
自然な風合いと温もりが人気の無垢フローリング。
しかし、そんな無垢材にもカビが生えてしまう場合があるのです。
デリケートそうだし「カビ取り剤を使っても良いの?」「どのようにお手入れをしたら良いか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、無垢フローリングにカビが発生する原因と、安全で効果的なカビの落とし方をプロの視点からご紹介します。
また、普段の生活に簡単に取り入れられるカビ予防策もお伝えします。
無垢フローリングを長く美しく保つために、ぜひ参考にしてくださいね。
| この記事で分かること |
| ・無垢材の特徴 ・無垢材にカビが生える原因 ・無垢フローリングのカビ取り方法 ・無垢材のカビ予防策 |

目次
無垢材とは?

そもそも無垢材とはどのようなものかご存じでしょうか。無垢材は切り出した天然木の一枚板を乾燥・加工させた木材のことです。無垢材に対して一般的に床に使われる木材は「集成材」と呼ばれる、木の板を接着剤で貼り合わせて作った素材です。
集成材であれば見た目が悪い木材も使い方によっては貼り合わせられるため、無駄がなくその分値段も安価なのが特徴です。一方で無垢の床は天然の木の丸太からそのまま切り出した木材であるため、床に使われるのは状態の良い木材に限られ、集成材を使った床よりも高額になります。
ですがその分、自然の温かみや香りなどを楽しむことができます。無垢の床の特徴として次のようなことが挙げられます。
- 湿度の調節をしてくれる
- 保温性、断熱性が高い
- ダニ、カビ、細菌類に強い
- 消臭効果がある
- 経年劣化ではなく経年変化する
- リラックス効果がある
など様々なメリットがあります。無垢材は湿度が高いときは湿気を吸収し、乾燥していると水分を放出してくれます。床に無垢材を使うことで室内の湿度を調節してくれるのです。
■関連記事■フローリングにカビキラーはNG?正しいカビ取り方法と安全な掃除のポイントをプロが解説
湿度調整の機能も
また、無垢の床は熱伝導率が低いため夏場はひんやりと快適に過ごせる上、空気を多く含んでいるため保温効果もあります。さらに、ダニやカビ、細菌類に強いという特徴もあります。さきほど無垢の床には湿度調整する効果があるとお伝えしましたが、無垢の床はその空間に合わせて湿度調整ができるため、カビが生えにくいという特徴もあります。また木の精油成分には防虫効果やカビの増殖を抑える効果もあります。
無垢床のカビが出たら「住まい全体の湿気リスク」も確認しよう
無垢材は調湿性がありますが、室内の湿度が高い状態が続いたり換気が不足していると、床に汚れと湿気が重なってカビが発生しやすくなります。
次のカビリスク診断で、ご自宅がカビを招きやすい住環境かどうか一度確認しておくと安心です。
無垢材にカビが生える原因

こんなにも良いとこだらけの無垢の床で、さらにはカビが生えにくい素材にもかかわらずなぜ、カビが生えてしまうのでしょうか。
①汚れがカビの栄養源に
無垢の床のカビは、そこに付着した皮脂や汗、食べ物の汚れやホコリが栄養源となってカビが生えてしまうパターンが多いです。掃除が不十分だと、溜まったホコリや汚れがカビの栄養源となりカビが生えてしまいます。
また、無垢の床は余分な湿気を吸収してくれますが過度な水分には弱いという特徴もあります。水やお茶、食べ物の食べこぼしのように水気のある汚れはなおさらカビの栄養源となってカビが繁殖してしまいます。
②傷からカビが生えることも
他にも、無垢の床は集成材と比べて柔らかく傷つきやすいという特徴があります。
傷ついた部分に汚れが溜まり、そこからカビが広がってしまうということもあります。特に梅雨~夏は、床が余分な湿気を吸っている状態ですから、そこに汚れが蓄積されるとカビが生えやすくなります。
③築年数も注意
無垢の床が非常に長持ちすることも一方ではカビの原因となってしまうことがあります。無垢の床は何年何十年と年月が経つにつれて変化していき、どんどん味を出してくれますが、年数が建つとそれだけ汚れがつき湿気も多く含んでいると考えられます。蓄積された汚れや湿気によって徐々にカビが広がっていくのです。この場合は築年数も古いため、頑固で広範囲のカビが生えていると考えられます。
■関連記事■築年数が古い家は要注意!?カビが発生する原因と徹底したカビ対策・予防法を完全解説
無垢の床のカビ取り方法

では、無垢の床にカビが生えてしまったらどうしたらいいのでしょうか。デリケートそうだしカビ取り剤は使わない方がいいのでは・・・と思われるかもしれません。
無垢の床に薬剤を使用できるかは、樹種や表面仕上げによって異なりますので、床材メーカーの取扱説明書と製品表示を確認し、使用可能なエタノールや木材対応のカビ取り剤を選びましょう。
消毒用エタノールは、使用可能か確認のうえ、軽度で狭い範囲の表面カビへ使用できます。
色素が残る場合は、床材や表面仕上げに使用できる木材対応のカビ取り剤を製品表示に従って使用してください。
注意点として、カビと言えばカビキラーを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、カビキラーのような塩素系の漂白剤は強力な漂白力がある反面、床を傷めてしまったり、脱色してしまう可能性が高いです。ただでさえ無垢の床はデリケートですからカビ取りに塩素系漂白剤を使用することはやめましょう。
無垢フローリングのカビ対処早見表
無垢フローリングのカビは、範囲や表面仕上げ、床材の状態によって自分で対応できるかどうかが変わります。
まずは以下を目安に確認しましょう。
| 状態 | 確認・対処方法 | 注意・相談の目安 |
|---|---|---|
| 表面に軽度で狭い範囲のカビがある | 床材や仕上げへの使用可否を確認し、使用可能な方法でやさしく拭き取る | 薬剤は目立たない場所で試してから使用する |
| 黒ずみや色素が残っている | 木材に使用可能なカビ取り剤を製品表示を確認して対処する | 変色や表面仕上げの傷みが心配な場合は無理に使用しない |
| カビが広範囲にある、何度も再発する | 湿気や漏水、床下の点検など、原因を確認する | 何度も薬剤処理を行わず、専門業者へ相談する |
| カビ取り剤でも黒ずみが取れない | 無理に削らず、床材メーカーや専門業者へ相談する | サンドペーパーは表面仕上げや見た目を変える可能性がある |
| 黒ずみがカビか判断できない | 薬剤を使う前に、シミや経年変化の可能性も確認する | 判断できない場合は専門家へ相談する |
エタノールやカビ取り剤を使用する場合は、無垢材の樹種や表面仕上げ、床材メーカーの取扱説明書、製品表示を確認し、目立たない場所で試してから使用してください。
次に、実際に無垢の床に生えたカビのカビ取り方法をお伝えしていきます。カビ取りには以下のものを用意しましょう。まずは消毒用エタノールを使ってのカビ取り方法です。
~用意するもの~
- マスク
- ゴム手袋
- 消毒用エタノール
- タオルまたは雑巾
~手順~
① マスク、ゴム手袋をつけて身体を保護し、部屋の換気をします。
② 床材や表面仕上げへの使用可否を確認し、使用できる場合はタオルや雑巾に消毒用エタノールを含ませます。
③ 目立たない場所で試してからカビ部分をやさしく拭き取り、十分に乾かします。
軽度で狭い範囲の表面カビであれば、この方法で対処できる場合があります。
薬剤を必要以上に広範囲へ使用せず、カビが広がっている場合や再発する場合は専門業者への相談を検討してください。

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次に、木材に対応したカビ取り剤を使用する方法です。床材や表面仕上げへの使用可否を確認してから作業してください。
~用意するもの~
- マスク
- ゴム手袋
- 使用する床材に対応したカビ取り剤
- キッチンペーパー
- 雑巾またはタオル
~手順~
① マスク、ゴム手袋をつけて身体を保護し、部屋の換気をします。
② 床材への使用が可能な製品であることを確認し、製品表示に記載された使用量・方法・放置時間を守って使用してください。
③ 水で濡らし硬く絞った雑巾でカビと漂白剤をふき取ります。雑巾は洗いながら漂白剤が残らないよう何度か繰り返します。
④ カビが取れたらしっかり乾かして完了です。
カビ取り剤でも取れない場合
カビ取り剤を使用しても黒ずみやカビが残る場合は、無理に削らず、床材メーカーや専門業者への相談を検討してください。
研磨やオイル・ワックスによる再仕上げは、表面仕上げや見た目を変える可能性があります。
カビが広範囲に生えている場合
無垢の床のカビが広範囲に生えている、自力でやるには不安・自信がないといった場合はカビ取り専門業者に依頼するという手もあります。家を建てるときにこだわりをもって無垢の床を選ばれた方もいると思います。
特に築年数が浅い住宅の場合は今後に響いてきますから、良い状態で長く住み続けるためにも迷ったらプロに相談してみるのもいいでしょう。
■関連記事■【2026年版】プロが厳選したおすすめカビ取り業者5選|費用相場・選び方も徹底解説

無垢材のカビを防ぐには?!
以上が無垢の床に生えたカビのカビ取り方法になります。では、カビを防ぐ方法はないのでしょうか?せっかくの無垢の床にカビ取り剤やサンドペーパーを使うことは極力避けたいですよね。
カビを防ぐには、基本的ではありますが、こまめな掃除と換気が重要になります。カビの栄養源となる汚れやホコリが溜まらないようにします。また、汚れがついてしまったら放置せずその場ですぐに拭き取るなどして対処しましょう。
また高湿度の場所はカビが生えやすいためエアコンの除湿機能などを活用して、湿度を下げるようにしてください。

【カビ最新ニュース】記録的大雨の後は「乾きにくさ」がカビの引き金に
2025年8月上旬、北日本から西日本の広い範囲で記録的な大雨が発生しました。
観測史上1位を更新した地点や、総降水量が600mmを超え、平年8月の月降水量の3倍以上となった地点もあり、線状降水帯の発生や大雨特別警報が出た地域も確認されました。
こうした大雨の後は屋内外が高湿度のまま下がらず、無垢材も湿気を吸いやすい状態になります。
無垢材は調湿性がありますが、床に濡れたままになったり、ラグや布団を長時間敷き続けたり、汚れが残った状態が重なると、カビが発生しやすくなります。
雨が続いた後は特に、換気と除湿を意識して行い、水気は早めに拭き取って乾かすことがカビ予防のポイントです。
参考:気象庁|低気圧と前線による大雨
無垢フローリングのカビに関するQ&A
無垢材はデリケートなので、強い薬剤や水分の残りでダメージが出やすい床材です。よくある疑問を整理します。
Q1. 無垢フローリングの黒ずみは全部カビ?
全部がカビとは限りません。
濡れたまま放置したことによるシミや経年変化のこともあります。
広がる・カビ臭がする・敷きものの下に出る場合はカビの可能性が高いです。
Q2. 無垢材にカビ取り剤は使っていい?
塩素系漂白剤は脱色や傷みの原因になりやすいので避けるのが無難です。
軽度の場合も、床材や表面仕上げへの使用可否を確認し、エタノールや木材対応のカビ取り剤を目立たない場所で試してから使用しましょう。
Q3. 再発を防ぐコツは?
湿気を残さないことが最優先です。
結露や水滴はその日のうちに拭き取り、ラグや布団は敷きっぱなしにせず、空気が通る状態にします。
雨の日や梅雨は除湿を併用すると再発が減りやすいです。
■関連記事■お気に入りのカーペットにカビが!家にあるもので早急にカビを取る方法
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は無垢の床にカビ取り剤を使用しても良いの?というテーマでお伝えしてきましたが、まとめると
●無垢の床に付着した皮脂や汗、食べこぼし汚れやホコリなどがカビの栄養源となっている。
●無垢の床のカビ取りは、樹種や表面仕上げを確認し、使用可能なエタノールや木材対応のカビ取り剤などで対処する。
●薬剤で改善しない場合は無理に削らず、床材メーカーや専門業者への相談を検討する。
●無垢の床のカビを防ぐには、こまめな掃除が大事。汚れがついたらその場で取り除くようにする。
となります。日々の丁寧なメンテナンスによって快適な住まいを維持していきましょう。
■関連記事■木の家にカビが発生!放置すると危険な理由と正しい除去・予防法

更新履歴
2026年8月更新:無垢フローリングの状態別のカビ対処早見表を追加し、エタノールや木材対応カビ取り剤の使用条件、研磨による対処方法を一部見直しました。


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