カビは目で見えない場所でも生えているって本当?!カビの除菌方法は?
私たちの生活の中で、風呂やトイレ、キッチンなどの水回りや、衣類、小物類にふと目をやると
「あれ?カビが生えてる?」と気が付くことがあります。
しかし、皆さん今までどこかで聞いたことはないでしょうか
「カビの見えない部分でも、実はカビが発生している」
ということを。
例えば、カビは見えないけれど、何だかカビ臭い部屋とかムズムズする場合はないでしょうか。
そこで、この記事では「見えない場所でもカビは生えているのか?」をテーマに、カビの性質についてや見えないカビを取り除く方法・防ぐ方法について解説していきたいと思います。
一見カビが生えていないから大丈夫?!
カビの性質
カビは微生物の中でも真菌類の一種で、菌糸を伸ばして枝分かれることで成長し胞子を飛ばすことで繁殖していきます。胞子は、水分・気温・酸素・栄養源の条件が揃うと「良い住処をみつけたぞ」と、そこで発芽し生育します。
まるでタンポポの綿毛がフワ~っと飛んで、また降り立った地面で育っていくようなイメージです。
カビの全ての種類が人体にとって有害というわけではありませんが、カビが産生する毒素によりアレルギーの原因となったり、衣類や木材など生えた媒体を分解し損なう恐れがあります。
本来カビ1つ1つは約10~20マイクロメートルくらいなので、肉眼では見えず顕微鏡を使うことで確認することができます。
では、普段私たちが目にする「カビ」というのは実際にどのような状態なのでしょうか。
目視できるカビは集合体
あ、洋服にカビが生えてる!とか、お風呂の天井にポツポツとカビが見える!というのはカビ1つ1つというわけではなく、コロニーというカビの集合体が目で確認できるだけなのです。
つまり、実際にカビが人間の目で見える状態になっている...というこは、それだけ大量のカビが既に発生している証拠です。
例えば、飛行機から街を見降ろすと人間の一人一人は見つけることが難しいときでも、住宅街や集落は確認できますよね。カビが目視できる状態というのはこのように、カビがたくさん集まった状態なのです。
つまり、人間の肉眼でカビが見えないからといって「カビが生えていないということではない」のです。
見えないカビを除去するには?
では、見えないカビを除去する方法はあるのでしょうか。
空気中に舞っているカビの胞子を除去するには空気清浄機などを活用するのがいいでしょう。
すでに壁や天井、床などに付着している場合は、こまめな掃除が大事になります。
こまめな掃除と消毒用アルコールで見えないカビを取り除く
では、何をすれば良いのか一言で言えば「清潔にする」ことです。例えば、雑巾に消毒用アルコールを染み込ませて、拭きとることもカビの除菌になります。
消毒用アルコールの代わりに次亜塩素酸水を使うのも良いでしょう。100ccの水に小さじ2杯の重曹を加えて作った重曹水でもマイルドな除菌効果はあります。
天井、壁、床、スキマなど部屋の隅々まで除菌をするのが理想的ですが、全ての場所を除菌するのは難しいですよね。そこで、大掃除の時などにカビの発生しやすい場所を集中して除菌しましょう。例えば...
- 窓際の壁や網戸・パッキン部分
- トイレや脱衣所・風呂場の床や壁
- 部屋の四隅
- タンスやクローゼットの内部、引き出し部分
- 北側の部屋
このようなカビが発生しやすい部分を集中的に除菌するとカビ予防になります。まだ浴室内にカビが生えていない場合でも50℃以上の高温のシャワーをかけることで、カビの高温殺菌が可能です。その際はヤケドに気を付けて熱湯をかけましょう。
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衣類や小物類の場合
衣類や靴・バッグなどの小物類の見えないカビを除去するには、洗える衣類は定期的に洗濯をして日光で干すこと。コインランドリーで乾燥できる衣類、シーツ類も定期的に乾燥させると良いでしょう。
洗えない衣類や靴、バッグなどは晴れた日に干して湿気を乾燥しましょう。
着物など直射日光NGの衣類・小物類は陰干しすることで、見えないカビを防いでいきます。
また、掃除と除菌だけでなく「換気」と「湿気対策」も重要です。
- 1日に2回以上は全ての窓を開けて空気の入れ替えを行う(天気の良い日)
- お風呂場やトイレは24時間換気を行う
- 窓がない部屋はサーキュレーターを活用するなどして空気の循環を良くする
- 家具は壁から少し離し、こまめにスキマのホコリを取り除く
- 寝具は定期的に干す
ポイントは、空気の流れとホコリの除去です。空気が淀むと、湿気がたまりカビの温床となります。またホコリはカビの栄養源となり、知らぬ間にカビが発生していることがあります。こまめにホコリを取り除くことで、カビの大量発生を未然に防ぐことがポイントです。
また、乾燥した場所でも増えるカビもあります。これらを防ぐためにも掃除を行い清潔にすることは大切です。必要であれば、消毒用アルコールや次亜塩素酸水、重曹水を活用して、見えないカビを取り除きましょう。
まとめ
人間の肉眼で「カビが生えている」と認識できる場所は、単にカビ単体がいるではなくカビの集合している場所です。カビの胞子は、空気中を舞っていて良い住処を探し続けています。
そのため、カビが一見生えていないようみ見えてもこまめな掃除や換気はとても重要です。特に目で見えていなくてもカビ臭い場合には、素早くカビ除去を行い、内部のものを干すなどしてしっかりと乾燥させることがポイントです。
「カビ臭いけど、カビが見当たらないから何から始めて良いか分からない」
という場合は、ひとまず部屋中の窓を全て開けて換気を行いましょう。また、換気や除湿、掃除を頑張っていてもカビ臭さがなくならず、身体へも影響が出てきている場合には、壁紙の裏などにカビが大量発生しているケースもあります。
この場合は壁紙を剥がしてみないと分からないので、カビ取りの専門業者に依頼するなどして、プロの力を借りて徹底的にカビ除去をしましょう。カビ取り業者によっては、カウンセリングでカビのチェックなども実施しているところがあります。