灰汁との違いは?!木材のカビを除去し再発を防ぐ方法をカビ取りのプロが伝授
家の古い木製の窓枠が黒ずんでしまいました。最初は灰汁かと思っていましたが、しばらくそのままにしていたら、その黒ずみが広がっているようなので、もしかしたらカビかも知れないと思い、慌てて除去方法を調べています。木材のカビと灰汁との違い、またカビだった場合の対策方法を教えてください。
湿りやすい場所にある木材にはカビが生えやすいものです。また、一度生えてしまうとなかなか落とせないことも。特に窓付近の木材などは、結露などが原因でカビが発生しやすくなっているので、何とかしておきたいところでしょう。
こちらでは、木材のカビの除去する際に役立てたい方法、予防するためにやっておきたいこと、また、カビではない灰汁の存在と違いについて説明していきます。
目次
木材に発生した黒ずみ...カビ?それとも経年劣化による灰汁?
窓枠や家具など、木材でできたものは家の中に何かと多いものでしょう。でも、よく見てみると黒ずみのようなものがありませんか?もしかしたら、その汚れの正体はカビという場合もあります。移動することが少ない家具の場合、壁と家具の間がカビの温床になっていることもあるほど。
木材の黒ずみは、大きく分けて灰汁とカビによるものが挙げられます。灰汁は経年劣化によって発生するものですが、カビの場合は放置するとより広がり人体に影響を与える可能性があります。
そのため、木材にできた黒ずみが灰汁なのかカビなのか見分ける必要があります。
実は違う!カビではない灰汁の存在とは?!
木材の灰汁という言葉を聞いたことはありますか?中にはカビと間違える場合もあるという灰汁ですが、一体どんなものなのでしょうか?
カビと灰汁はココが違う!
木材に薄くて黒っぽいシミが見られることがあります。場合によってはシミがマダラになっていたり、縦にスジのようなものが入っていたりすることもあるでしょう。これをカビと思う方も多いかもしれませんが、灰汁の場合もあるのです。
木材は伐採後製材しますが、すぐに使えるものではありません。灰汁抜きという作業をしないと、木材として使えないのです。雨風にさらして、太陽の光で乾かしてということを繰り返し、2~3年ほどかけて天日干しをします。そうやって木材の灰汁を抜いていくのですが、どれだけこの灰汁抜きの作業をしっかりと行ったとしても、年月が過ぎることで木材に灰汁が再び出てきてしまうこともあります。
もしかしたら灰汁はカビと同様に何か害があるのでは?と思われたかもしれません。しかし灰汁が人体に害を及ぼすことはありません。それどころか、防虫効果があるともいわれています。たとえば桐タンスは虫に食われにくいというのはご存知の方も多いと思いますが、これは木材に灰汁が含まれているからなのかもしれません。
灰汁が出た場合の対処法
木材が古くなるにつれて、灰汁は出やすくなってくるものです。灰汁が出ることで見た目が気になるという場合は、専門の業者に依頼して修理をお願いするとよいでしょう。また、新しい木材は灰汁が出にくいので、貼りかえを行うなどすればキレイにすることができます。
- 灰汁は、木材にある黒ずみやシミのことで、経年劣化により発生する。
- 灰汁は、人体に影響がない。
- 灰汁がああることで、防虫効果がある場合も。
- 灰汁を消したい場合には、リフォーム工事を行い貼りかえをすることでキレイになる。
木材に生えたのが黒カビだった場合
一方、木材に発生した黒ずみがカビであった場合には早めに殺菌・除去する必要があります。カビは気温、湿気、栄養源などの条件が揃うと、あっという間に菌糸を伸ばし生育します。さらに胞子を飛ばすことでカビを空気中に放出します。生えているカビをそのまま放置すると、どんどんカビが広がり、素材の劣化や損傷を早めるばかりでなく、カビ臭やカビによる健康被害の原因となります。
そのため、カビを発見したら早急に対処しなければなりません。木材に発生したのがカビである場合の見分け方としては
- カビ臭さがある
- カビの規模が日に日に大きくなっていく
- 綿毛のようなホワホワとした質感である
このほか、発生場所に結露など水気の蓄積や漏水があった、通気性や日当たりが悪い場所であったなど条件面でも推測することができます。
木材にカビが生えてしまった場合の対策方法
消毒用エタノールの使用
木材の黒ずみが、カビだと思われる場合には早急にカビを殺菌し除去する必要があります。おうちですぐにできる対策方法は、以下の通りです。
滅菌効果のあるエタノールをカビに直接スプレーします。
乾いたことを確認できたら、乾いた雑巾で拭きとっていきます。濡れた雑巾を使うとカビが広がるので注意してください。特に窓枠などは、結露によって水が多いことも。必ず乾いた状態で拭きとるようにしてください。
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酸素系漂白剤の使用
酸素系漂白剤を使用して、サンドペーパーでカビを削ってみるのも良いでしょう。酸素系漂白剤はエタノールやオキシドール以上に強力です。もし、エタノールやオキシドールを使ってもカビがとれない!という場合に試してみてください。
しかし、この方法を取った場合、木材の表面がザラザラとした手触りになったり、変色したりする可能性もあります。これは、木材の繊維が破壊されてしまうことが原因です。そのため使用する場合には、目立たない場所で変色がないか必ず試してから実行してください。
また、削ってしまうことによって、周りと見た目に違いが出てしまうことも考えられます。そのため、この状態になることを覚悟できている場合、DIYが趣味でこれらの状況を活かすことができる人向けの対策といえるでしょう。
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木材専用のカビ取り剤を使用
木材専用のカビ取り剤はホームセンターやネット通販などで入手できます。
スプレーして30分間放置、これを何度か繰り返していくことでカビを除去します。木材をできるだけ傷めたくない場合に使用するのが良いでしょう。ただし、使用する際には目立たない部分にスプレーするなどして、テストを行うようにしてください。もちろん使用上の注意は必ず守ったうえで除去を行っていきましょう。
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プロレベルのカビ取り剤を使用
カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品です。
そのため自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため木材のカビ取りにも使用できます。
木材のカビを予防するための方法
木材のカビの除去ができたら、次は予防することを心がけましょう。一度気をつけてしまえば、意外と簡単にできますよ。
木材のカビ予防のポイント:木枠(窓枠)
木材の窓枠のカビは広範囲におよび、生活に影響が出たり除去が面倒に感じたりする場合も。また、他の場所にカビが広がることも多いです。下記の対策を心がけてみてください。
- 窓の部分に結露防止フィルター、結露給水テープを貼りつけておく
- こまめに窓の結露を拭きとるようにする
- 除湿機の使用
- 窓を開けて換気をしっかりと行う
- カビの発生に気づいたら、放置せずにすぐ拭きとる
木材のカビ予防のポイント:家具
湿気のたまりやすい場所や太陽の光が入ってこないような場所に家具を置いていることもあるでしょう。ただ、長い間そのままにしてしまうと、壁紙や家具の後ろ側にカビが生えていたということも。家具は壁から少し離して置くようにし、密集させないようにすると空気の流れができ、カビ予防につながります。
まとめ
木をつかった窓枠や家具など、木材は暮らしの中で多く目にする機会があります。そんな木材にカビが生えてしまった場合に何をすべきなのか?あらかじめ予防するにはどうしたらいいのか?からカビ以外にも木材に発生する灰汁についてまで説明しました。
カビなんて少しくらい大丈夫などと思っていたら、気づいた時には手がつけられなくなった!
なんてこともよくあります。また、カビによる被害は見た目だけでなく、健康面におよぶ場合も。
- 消毒用アルコールやカビ取り剤を活用
- やすりで除去
など、しっかりと対策して、早めにカビ対策をしましょう。
また、木材に生えたカビの規模が大きすぎて自力では手に負えない場合には、早めにカビ取りの専門業者へご相談ください。ハーツクリーンでは無料相談を行っております。