トイレのカビ取り手順をプロが徹底解説!

  • 「トイレのひどいカビに悩んでいる」
  • 「何度もトイレのカビ取りをしたが、すぐに再発してしまう」
  • 「トイレが何だかカビ臭い」
  • 「カビは酷くてトイレに入る度に気分が悪くなる」

家の中でもカビの発生しやすい場所の1つがトイレ。その為、トイレのカビに関する悩みを持つ方は多いです。

そこで、今回の記事ではトイレのカビ取りをカビ発生場所(壁、便器、タンク)に分けてご紹介していきたいと思います。

トイレにカビが生える理由

トイレにカビが発生した理由はいくつか考えられます。例えば

  1. 換気が不十分だった
  2. 日当たりが悪く湿気の多い立地だった
  3. 水漏れなど排水関係が故障していた
  4. ゴミ箱や小物類を置くに放置してホコリが溜まっていた

などです。皆さんのお家のトイレに当てはまる条件はないでしょうか。また、毎日トイレ掃除をしていても、地下に位置するトイレなどは湿気が溜まりやすいので

  • こまめに換気を行う
  • カビが小さいうちからこまめにカビ取りをする

など、こまめな対策が重要です。カビがどんどん酷くなり壁紙の裏や別の部屋まで広がる前に対策をしましょう。

トイレにカビが発生しやすい理由をご理解いただけたでしょうか。つまり、トイレは湿気があってカビが生きやすい環境ということなのです。

では、次の項目では「トイレのカビ取りを行う前の準備」についてまとめてみました。

トイレのカビ取りで準備するもの

①用意するもの

  1. カビ取り剤
  2. ゴム手袋
  3. マスク
  4. 使い捨てペーパーor雑巾

まず①市販のカビ取り剤を用意します。

(今回は市販のカビ取り剤である”カビキラー”を使用しました)

出典:Amazon

※ただしトイレのメーカーによっては、塩素系のカビ取り剤を使うと故障の原因となるため使用できないものもあります。使用可能か調べてから使うようにしましょう。

カビの範囲が広範囲の場合は、スプレーが楽な”電動式”もあります!

カビや薬剤を吸い込まないように、手袋やマスクは必ず着用し、出来ればゴーグルやメガネも着用することをおススメします。

ちなみにトイレのカビ取りを行う際にどのようなカビ取り剤を選べばよいかと言うと

A:エタノール消毒剤

B:重曹スプレー

C:塩素系カビ取り剤

(カビキラーやカビハイターなど)

出典:Amazon

出典:Amazon

出典:Amazon

これらを、カビの範囲や状態、好みによって使い分けてください。例えば...

「カビの範囲はそんなに広くなく、黒カビ等の色素も着色していない」という場合にはAやBの消毒用エタノール、重曹水がおススメですが

「カビの色素が沈着している」という場合にはCの塩素系カビ取り剤の方が良いでしょう。

ただし、塩素系のカビ取り剤はしっかりと換気しないと、臭気により体調が悪くなることもありますので必ず換気を行いながらカビ取り剤してください。

参考:「トイレのカビ取りで死にかけた話」

トイレのカビ取りに入る前に「換気扇スイッチ」を押して、ドアや部屋中の窓を開けてカビ取りの準備完了です!

①トイレの壁のカビ取り

まず、トイレでカビの発生しやすいトイレの壁のカビ取りをしていきます。今回は↓以下の写真ように白壁にひどく黒カビがポツポツと発生しているので、黒カビの色素まで落とせる”市販のカビ取り剤”を使用することにしました。

★ポイント★
黒カビの場合は漂白効果のある市販の塩素系カビ取り剤を使用する

今回は、トイレの壁に黒カビがポツポツと発生していたので、市販の塩素系カビ取り剤で一気に取り去ることにしました。

準備するもの

  • ハイター
  • バケツ
  • 雑巾
  • ゴム手袋

出典:Amazon

バケツに、ハイター(4ℓに対してキャップ1杯分ほど)と水を入れカビ取り液剤を作ります。ゴム手袋を着用し、雑巾に液剤を塗布します。

それでは、早速、トイレのカビ取りを実際にやっていきましょう。

※薄める濃度のはラベルを参照

1:薬剤をカビ部分に塗布する

トイレ内のカビに、カビ取り剤を塗布していきます。このときの注意点は

すぐに、ふき取らないこと

です。カビはまるで植物の根のように、トイレの壁に根を生やして生息しています。その為、すぐにカビ取り剤をふき取ってしまうと表面しか効果が無く、カビが再発する原因となります。

その為、写真のように、使い捨てペーパーでパックしたり、ラップを上からかぶせてしっかりと薬剤を染み込ませてください。

2:カビをふき取る

カビ取り剤を付着させて、カビの根の奥深くまで浸透させると、カビ取りの除菌・殺菌成功です。残骸を使い捨てペーパーでふき取りましょう。この時、水拭きしてしまうとカビのエサをまた付着させてしまうことになります。どうしても塩素剤の香りが苦手で水拭きしたい場合には、その後扇風機などでしっかりと乾燥させましょう。

また塩素系カビ取り剤を使用した直後にアルコール消毒剤は使用しないでください。体調不良の原因となります。

(この時も、しっかりと換気を行ってください。カビ取り剤のニオイで気分が悪くなった場合はすぐに中断しましょう)

3:もう一度ふき取り、よく乾燥させる

しっかりと、ふき取って、見た目の黒いポツポツもカビ臭さもなくなればカビ取り終了です。

(このような、凹凸のあるトイレの壁の場合は使い捨てのブラシなどでカビを除去しても良いそうです。しかし、傷つけないように優しくカビを書き出しましょう)

こんな感じで、トイレの壁に生えたカビがここまでキレイになりました。

細かいカビの残りが気になるところですが、集中し過ぎて息苦しくなる人も多いので、カビ取りは「休み休み」で疲れたらすぐ休む...をベースに無理せずに行ってください!

トイレのドアは必ず開けて、換気扇はフルで、もしもあればサーキュレーターや扇風機なども回しながら行いましょう!

(無理すると、喉が痛くなるので、本当に無理しないで短時間でカビ取りは行ってください!)

トイレの床やタイルにカビが生えた場合には?!

トイレの床やタイルなどにカビが生えた場合も同様の方法でカビ取りしていきます。

市販のカビ取り剤は泡タイプでも時間が経つと垂れてくるので、目や皮膚をしっかりと保護して行うようにしましょう!

②トイレのタンクのカビ取り

トイレのカビ取りを行っても、まだカビ臭さが気になる場合「タンク内」にもカビが生えている可能性があります。その場合は、タンクの上蓋を取り外して内部もカビ除菌すると良いでしょう。

1:タンクの上蓋を外す

準備するものは、トイレの壁のカビ取りと同様以下のものです。これに洗い流す用の「バケツ」も用意すると良いでしょう。

  • 市販のカビ取り剤(塩素系)
  • ゴム手袋
  • マスク、ゴーグル
  • バケツ

その後、トイレのタンク上ぶたを外します(手を挟まないように注意してください)

フタを開けてみると、内部にポツポツとカビが生えているのが分かります。水回りなのでカビが発生しやすいのは当然なのですが、便器をしっかりと掃除してもトイレ内がカビ臭い場合は、タンク内のカビがニオイの原因ということもあります。1~2ヶ月に1回程度は掃除することをおススメします。

2:市販のカビ取り剤を吹きかける

タンクを開けたら、カビ部分に市販のカビ取り剤を噴射していきます。カビは見えない部分にも発生していますので、カビ部分のまわりの部分にもカビ取り剤を吹きかけていきましょう。

全体的にまんべんなく噴射しましょう。

3:15分~30分ほど放置する

カビ取り剤を吹きかけた後、すぐに流水で流してしまうとせっかくのカビ取り剤が奥のカビまで効果を発揮できなくなる為、しっかりと浸透するのを待ちます。

目安は15分~30分ですが、カビ取り剤によって微妙に違いますので裏のパッケージを参考に時間を置いてください。

★ポイント★
カビ取り剤を吹きかけたらすぐに洗い流さなず、時間を置いてしっかりとカビを殺菌すること

4:流水で洗い流す

バケツに水道水を入れて、上からカビ取り剤を吹きかけた部分に流します。その後、レバーを押してさらに水を流し、カビ取り剤を洗い流せばタンクのカビ取りは完成です。

(カビ取り剤が飛び散る恐れがあるので、タンクに顔を近づけないようにしましょう)

③トイレの便器のカビ取り

最後にトイレの便器内のカビ取りです。この機会に見落としがちな部分のカビもしっかりと落としていきましょう。

1:市販のカビ取り剤を吹きかける

便器内の黒ずみに、市販のカビ取り剤をふきかけていきます。

便器のふちの裏側は、見落としがちなポイントです。ココにもカビ取り剤をしっかりと吹きかけるようにしましょう。

2:15分~30分ほど放置する

トイレのタンク、壁同様に便器内にカビ取り剤を吹きかけた場合もすぐに洗い流さないこと。時間を置いてしっかりと薬剤がカビに行きわたるようにします。

3:カビ取り剤を洗い流す

トイレの便器内にカビ取り剤を吹きかけて放置したら、レバーでお水を流します。この際、便座の方にカビ取り剤が飛んでいることもありますので、使い捨ての紙などで綺麗にふき取りましょう。

これで、トイレの便座内のカビ取りは終了です。

※便器のフタは、塩素系カビ取り剤を使うと破損する恐れがあるため、おすすめしません。

プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品です。

そのため自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため水回りだけでなく壁や家具などのカビ取りにも使用できます。

トイレの換気扇は大丈夫?!

トイレのカビ取りを行う際、壁やタンク、便器をしっかりと掃除していても「換気扇」にカビが生えているとすぐに再発することがあります。

理由は「カビも重力に伴って胞子を下に落とすから」です。植物の木の実が地面に落ちて種が芽を生やすように、カビも上から下に落下していきます。その為、トイレの天井部分や換気扇部分もこまめに掃除しましょう。

ホコリなどは付着しているがまだカビが発生していない場合は「市販のアルコール消毒剤」をふきかけるだけでも予防になります。

トイレのカビ取りの頻度は?!

トイレ掃除は週一以上の頻度、もしくは汚れたら常に行って欲しいのですが、トイレのカビ取りは

  • カビが少しでも発生したら
  • 何だかトイレがカビ臭いと思ったら

このような場合に行うと良いでしょう。カビが見えないけどカビ臭い場合には、全面を塩素系カビ取り剤で施工するわけにはいきませんので、市販の消毒用エタノールを噴射して、様子を見てみましょう。

それでもカビ臭さが取れないという場合は、もしかしたらトイレの壁の裏側や天井部分に大量発生している可能性があります。

その場合は、自力でカビ取りをするのが難しいので、カビ取りの専門業者に依頼して壁紙の裏からしっかりとカビ除去をお願いしてください。

トイレのカビを防ぐために

トイレのカビ取りをしても、湿気や汚れなどが蓄積すると再びカビが生えてしまいます。そのためにも日ごろのお掃除が大切です。トイレのカビを防ぐためのポイントを挙げていきます。

①換気は24時間行う

トイレの換気はトイレ使用後のみ行っているという方はいませんか?トイレは非常に湿気のたまりやすい場所の1つです。そのため常に換気扇を回して換気するようにしましょう。

②床や壁も定期的に除菌する

トイレの壁や床は、消毒用アルコールや逆性せっけん、次亜塩素酸ナトリウムを使って定期的に除菌しましょう。トイレには、様々な雑菌が付着している可能性があるため、感染症を防ぐためにも重要です。逆性せっけんや、次亜塩素酸ナトリウム(ハイター)は水で薄めて使用してください。

③トイレカバーやマットはこまめに洗濯する

トイレカバーやトイレマットは定期的に交換しているでしょうか?放置していると、繊維に湿気がたまりカビの原因となります。こまめに洗濯するか交換して清潔な状態を保ちましょう、お洗濯が面倒な場合は、敢えて使わないというのも1つの方法です。

④結露対策

トイレの壁は換気が悪く結露が生じやすいため、結露対策も重要です。24時間換気はもちろんのこと、壁の結露はこまめに拭きとりましょう。それでも結露がひどい場合にはミニタイプの除湿機を設置して湿気対策をしましょう。

出典:Amazon

⑤漏水は早めに修理する

トイレの漏水が原因となりカビが発生してしまうケースも多くあります。漏水を放置すると、カビが発生するだけでなく、集合住宅の場合は上下階の住人にまで影響が及ぶこともあります。早めに専門業者へ依頼し修理しましょう。

トイレはカビ発生しやすい場所2位

弊社への相談で一番多いのは北側の部屋、2番目にトイレです。その理由として

  • 自然光が入ってこない場所が多い
  • 使用しないときは換気扇を作動しないタイプだと長時間しめっぱなしで空気が滞留していること
  • 栄養素が豊富で、便器の裏などはカビを放置しまいがちな場所

などが挙げられます。

トイレのカビは放置すると、壁や天井、床にあっという間広がり、隣の部屋の壁にまで影響を与えてしまいます。トイレのカビは放置せず、早めに除去されることをおすすめしますが

何度自力で除カビしても、再発する場合には、壁紙や塗装の裏側にまで発生している可能性もあるため、取り返しのつかないことになる前にカビ取り業者へご相談ください。

まとめ

トイレはカビが発生しやすい場所ですが、小さなカビでも見つけ次第除去していくことで、カビの繁殖を抑えることが出来ます。また単に「トイレのカビ取り」と思って見える部分だけカビ取りを行うのではなく

  • 便器の裏側
  • タンク内
  • 壁のカビが生えた部分のまわり

など見えない部分のカビ取りも行う事で再発率やカビ臭さくなる可能性をグッと下げていきましょう。

しかし、最も大事なことは「カビを発生させないこと」です。普段から

  • 24時間換気する
  • トイレ掃除をこまめに行う

などに気を付けて、トイレのカビを防いでいきましょう!