パッキンのカビを除去する方法と対策

「うわ!!いつの間にパッキンにカビが生えている!」

皆さんはお風呂場や窓枠のパッキンに対して必要以上に
カビ取り剤をスプレーしたり、ブラシでゴシゴシしたりしていませんか?
あまり不用意に繰り返していると修繕に思わぬ出費をすることになりかねません。

そこで今回はサッシやタイル、塗装面を傷めないようカビ対策を行うための手法と
コツについてご紹介していきます。

1.カビによる黒ずみが気になる場所No.1はパッキン?

1-1.そもそもパッキンって何?!

まず最初に思い浮かぶのは、浴室のドアや窓のガラス周囲に張り付いている帯状のゴムですね。
あらかじめレール状に成型されたゴムが使われている場合や、パテ状のシーリング材が充填されている場合があります。

帯状のものだけでなく、円形のものもあります。
ボトルを密閉するためにキャップになどに取りつけられている円形状のものもゴムパッキンですね。

隙間にパテ状のものを充填した箇所は、シーリング(コーキングとも呼ばれます)と呼ばれ区別されていますが、
ここでは「隙間を埋めたり継ぎ目を密着させるもの」をまとめてパッキンと呼ぶことにします。

1-2.パッキンをカビから守る意味

パッキンは建材同士、たとえばガラスとアルミ枠、浴槽と壁のつなぎ目などに使用されます。
これは隣り合う建材同士がぶつかって破損するのを防止するクッションの役割と、
密閉して水漏れやガス漏れを防ぐという重要な役割を担っています。

つまり、パッキンが老朽化したり剥がれてしまうと、窓ガラスが割れる危険性や、
排水管から悪臭が漂ってくる可能性が出てきます。また水漏れによる住宅設備へのダメージも危惧されます。
つまりパッキンは外からのカビ菌などから家の家財などをを守ってくれる最終防衛ラインともいえます。
こう聞くと「それじゃあ、なんとか保護しなくては!」という気がしてきますよね。

2.パッキンにはカビが生えやすく、とにかく目障り

2-1.生えやすくて目立つには理由がある?

重要な役割を持つ一方、パッキンは水分や汚れが溜まりやすく、
最もカビが発生しやすい厄介者の側面もあります。
そのためカビが黒色化して目に見えるようになった頃には、
カビは除去しにくい状態にまでパッキンの中で成長しているのです。
少しでもパッキンにカビが見られた際には、すぐにでもカビ対策をお勧めします。

2-2.パッキンのカビが落ちにくい理由

カビはパッキンに付着すると菌糸を伸ばして物質の内部に入り込もうとします。
そしてパッキン内部に入り込むと、カビの胞子は発芽して菌糸を伸ばして成長し黒色化してきます。

カビ取り剤はカビ発生の表面部では効果を発揮しますが、
内部には浸透しづらく効き目が現れにくいです。
よって内部のカビを死滅させ、黒ずみの元である死骸を分解させられなければ、
黒いシミとなったまま残ることになります。
そして殺し切れていないカビが増殖を繰り返すので、パッキンのカビは落ちにくい!と感じてしまうのです。

またパッキンが老朽化して割れている場合、そのスキマにカビが菌糸を伸ばして成長してしまいます。そうするとカビ取り剤で表面のカビを落としても奥の菌糸まで除去することができずなかなか落としにくくなってしまいます。

2-3.防カビ剤入りのシーリング材で補修することを考えてみましょう

劣化してデコボコになったパッキンはカビの温床となります。
よって一旦カビに侵略され、凸凹のパッキンの内部には、カビの棲みかともいえる空洞ができています。
こんな時シーリング材(コーキング材とも呼ばれています)での補修が有効ですが業者に委託する必要があります。

カビ取りのプロに相談

3.パッキンのカビ取りは局所集中型で取り組もう

3-1.なかなか取れないパッキンのカビ取り法

頑固なカビだからといって、強力な塩素系漂白剤を無造作に振りかけることは様々な観点から避けるべきです。
カビ取り用洗剤液は必要な部位に必要な量だけ使用するようにしましょう。

以下、カビを取りたいパッキンの部分をターゲットと呼ぶことにして、手順を説明していきたいと思います。

3-2.ゴムパッキンの安全なカビ取りの手順

パッキンのカビ取りで用意するもの

  • カビ取り剤(ジェルタイプが望ましい)
  • キッチンペーパー(フェルトタイプが望ましい)
  • マスキングテープ(接着力の弱いものが良い)
  • 養生用のビニール(ラップでも良い)
  • ハケ(歯ブラシでも良い)
  • マスク
  • ゴム手袋
  • ゴーグル

出典:Amazon

この他「ゴムパッキン専用のカビ取り」もあるので、おすすめです。

ジョンソン ゴムパッキン用カビキラー

ジョンソン ゴムパッキン用カビキラー

出典:Amazon

パッキンのカビ取り手順

①汚れの除去

あらかじめターゲット周辺の汚れやホコリを掃除しておきます。
(カビ取り剤の効果が正しく発揮されるように、汚れ落としの洗剤はしっかり洗い流し、乾いた後で作業スタートしましょう)

②養生する

カビ取り剤を付着させたくない箇所をマスキングテープやビニールで養生します。

③キッチンペーパーをカットする

ターゲットであるパッキンの幅、長さに合わせてキッチンペーパーを切ります。

④カビ取り剤の塗布

ターゲットにハケでカビ取り剤を塗ります。

カビ取り剤を浸したキッチンペーパーをターゲットに密着させてください。
(縦面に貼る時はペーパーがずり落ちないよう、テープで止めておくと良いです)

⑤カビ取り剤をしっかりと塗布する

ペーパーの乾き具合を見て、カビ取り剤を重ね塗りしてください。

⑥カビ取り剤のチェック

ペーパーを少しめくってカビ取り効果を確認してください。
(時間延長した方が良いと思った場合は、ペーパーの上にカビ取り剤を追加塗布して、再度待ちましょう)

⑦時間を置いて水拭き

効果が確認出来たらペーパーを外し、しっかり水拭きしてください。

⑧しっかりと乾燥させる

最後にマスキングテープやビニールを剥がして全体を乾拭き、乾燥させれば完了です。

この方法の良い点はカビ取りができたかどうか、一部をめくって確認することができるという点です。
またカビ取り剤は必要な量だけで済みます。つまり安全で効果的、経済的な方法なのです。

3-3.保護する手間を惜しまない

とはいえ、建材のアルミサッシや木部、あるいはそれらの塗装面はカビ取り剤によるダメージを受けます。
せっかくカビを落としても、塗装がはげてもっと見苦しくなった、なんてことのないよう、
デリケート部材を保護するひと手間を惜しまないでください。

プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品です。

そのため自宅でプロレベルのカビ取りができますし、ジェルタイプのカビ取り剤もセットになっているのでパッキンのカビ取りにもおススメです。

パッキンのカビがなかなか自力で落とせない場合やカビが壁面や床面にまで広がって手に負えない場合にはカビ取りのプロに相談しましょう。場合によっては除カビしてパッキンを貼り換えリフォームをした方が良いこともあります。それも含め、専門業者に相談されることをおすすめします。

カビ取りのプロに相談

4.パッキンのカビを防ぐには?!

風呂のドア、窓枠などパッキン部分のカビは放置すると除去が難しく厄介です。そのため、日ごろからカビをこれ以上広げないために防ぐのも重要です。

4-1.結露対策

例えば、窓に結露がよく発生する場合には水滴をこまめに拭き上げて水分を残さないようにしましょう。窓用の結露防止シートなどもありますので、活用しても良いでしょう。

特に冬は外気温と内気温の差が生じて室内に結露が生じやすくなります。そうすると窓ガラスに水滴が付着し重力によって落下した水滴がパッキン部分に溜まっていきます。あまりに結露がひどい場合には、パッキンの上に雑巾などを置いてこまめに雑巾を取り替えます。また、サーキュレーターや除湿機を窓付近に置いて、除湿するのもおすすめです。

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4-2.ホコリや汚れ対策

掃除不足で湿気の多い部屋の場合、パッキン部分にホコリなどゴミが溜まりやすくなります。このゴミを放置すると湿気と合わさりカビの原因となります。パッキンにゴミを溜めないように定期的に拭き掃除をしましょう。

細い箇所で雑巾ではなかなか汚れが落とせない場合には、使い古しの歯ブラシなどを使ってお掃除するのもおすすめです。

また、パッキンのお掃除をこまめにできないという場合にはマスキングテープを貼って、汚れから保護する方法もあります。ただし、定期的に張り替えをしないと粘着テープがパッキン部分にこびりついてかえって汚くなる可能性もあります。

4-3.定期的にアルコール除菌もおすすめ

カビが生える前に、消毒用アルコールを使ってパッキン部分を消毒するのもおすすめです。消毒用アルコールは殺菌効果の高い70~8-%濃度のものを使うようにしましょう。

窓拭き掃除のついでに、パッキン部分に消毒用アルコールを吹きかけ、雑巾で拭き上げて完成です。カビを防ぐ効果もあるので、大掃除などまとまった時間がとれた時などに試してみましょう。

出典:Amazon

5.まとめ

パッキンのカビ対策はカビ取り剤の使用だけではありません。
防カビスプレーや防カビ剤入りシーリング材を使用するなど、様々な有効な手段があります。
どの方法がフィットするかを考えながら、DIY気分でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

また、パッキンのカビは厄介なので、日ごろから消毒をしたり、結露を防ぐなどのお手入れも大切です。こまめな換気と掃除を基本にカビを防いでいきましょう。