カビのお悩み解決コラム

【2026年版】カビの最新ニュースと専門家による対策ガイド

#ピンクヌメリ#病気#白カビ#食品
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監修者穂苅 英樹

編集長(ハーツリッチ株式会社 代表取締役)

カビは湿気の多い日本の生活環境で、いつでも起こり得る身近なトラブルです。
さらに近年は、家庭の浴室や収納にとどまらず、文化財への被害食品リコール、さらには気候変動によるカビ毒(マイコトキシン)のリスクなど、見逃せないニュースが相次いでいます。

こうした話題は「特殊な場所の出来事」に見えて、実は私たちの住まいの環境づくりや、日々の予防習慣にも直結します。
本記事では、2025年〜2026年のカビ関連ニュースを整理し、カビ専門家の視点から、家庭で役立つ対策をわかりやすく紹介します。

この記事でわかること
・低湿度でも増えるカビへの注意点
・食品リコールから見るカビ汚染の原因
・ピンク汚れと黒カビの関係と対策
・エアコン内部に潜むカビ対策の最新動向
・カビの基礎知識と家庭でできる予防策  


1. 博物館を脅かす新たな白カビ

デンマークの博物館や美術館で、白カビが文化財を劣化させていると報じられました。
本件は、美術品の保存管理にとどまらず、「湿度管理=カビ対策の中心」という考え方そのものを見直す必要性を示しています。

2-1. 乾燥していても油断できない理由

デンマークの複数の施設で、アスペルギルス属レストリクティ節(Aspergillus sect. Restricti)に分類されるカビが確認され、絵画などの所蔵品に影響を与えているとされています。

記事では、低湿度を好む特性があるとされ、一般的な湿度管理だけでは十分でない可能性が示唆されています。
これまで「カビは高湿度を好む」と考えられてきたため、乾燥していても油断できない点が注目されています。

2-2. デンマークだけではない可能性

デンマーク国立博物館の関係者は、「これはデンマークだけの問題ではなく、世界中で起きている可能性がある」と述べています。
また、同様のカビが他国でも見つかる可能性があるとして、適切に調べれば各地で検出され得るという趣旨の警鐘が紹介されています。

文化財の管理だけでなく、保管環境の考え方が国際的に問われるテーマになりつつあります。

2-3. 日本の住宅でも起こり得ること

日本の住宅でも、書籍や衣類など乾燥しているつもりの場所ほど、ホコリ(栄養源)や空気の滞留が重なるとリスクが高まるため注意が必要です。
美術品に限らず、保管している物が多い部屋や収納ほど、定期的な点検と清掃・換気をセットで行うことが重要になります。

参考:ARTnews JAPAN

■関連記事■世界中で広がるカビ被害|日本も要注意!住環境・健康・資産を守るためにできること

住まいでも同じリスクが起きる可能性がある

博物館で問題になっている白カビは、特殊な環境だけの話ではありません。
住宅でも条件が重なれば同様のリスクが生じるため、カビリスク診断で今の住環境を確認してみましょう。

穂苅式10秒カビリスク診断

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2. 食品リコールに見るカビ汚染の現状

近年、食品にカビが発生したことを理由に、販売済み商品を自主回収する事例が相次いでいます。
食品のカビ汚染は、品質低下にとどまらず、体調不良などのリスクにもつながるため、製造・流通の現場では見過ごせない問題です。

1-1. 2026年に報じられた食品リコール事例

2026年に入ってからも、「食品にカビが発生した」として回収が行われた事例が報じられました。
以下は、その中でも代表的な事例です。

代表的な回収事例(2026年)

発表日商品(販売期間)概要
2026/01/26おかそら どーら
販売:2026/01/16〜01/23
どら焼きにカビが発生し、15個を自主回収(健康被害の報告なし)。
2026/01/05堀川の蒲鉾(赤・白)390g
販売:2025/12/15〜2026/01/01
一部で板にカビが発生したため自主回収(健康被害の報告なし)。

参考:FOODS CHANNEL|スカイショップ丘珠 おかそら どーら
参考:FOODS CHANNEL|堀川の蒲鉾(赤,白)390g

1-2. 食品でカビが発生する主な要因

食品にカビが発生する背景には、高湿度温度管理の乱れ包装材への微生物の付着などが考えられます。

東京都の食品衛生情報によると、カビは「栄養源(糖類・人の垢など)」「湿度70%以上」「10〜30℃の温度」「酸素」という条件がそろうと、数日で肉眼でも確認できるほど増殖し、周囲に胞子を広げます。
そのため食品メーカーは、これら4要素を前提にした工程管理を徹底することが重要です。

参考:カビとカビ毒について|「食品衛生の窓」東京都保健医療局


3. ピンク汚れは黒カビが引き金になることがある

浴室の壁や天井に生える黒カビは、不快な見た目だけでなく、ピンク汚れ(ロドトルラなど)の増殖を促進することが研究で示されています。

3-1. 黒カビがピンク汚れを増やす可能性

日用品メーカーのライオンは、2025年の学会で次の内容を発表しました。

複数種の黒カビによる増殖促進

冬場の浴室平均温度(15℃)で、複数種の黒色好湿性カビ(クラドスポリウム、エクソフィアラなど)とロドトルラを共存培養したところ、いずれの黒カビでもロドトルラの生菌数増加が促進されました。

黒カビ除菌による抑制効果

各種黒カビを除菌すると、除菌しない場合と比べて、ロドトルラの生菌数増加が抑えられました。

天井の見えない黒カビ

調査では天井の「目視できる黒カビ」は壁や床より少なかった一方で、実際に生育している黒カビは天井にも壁や床と同程度存在していました。
このことから、見えていない場所も含めた除菌が重要だと考えられます。

3-2. ピンク汚れは黒カビ対策から始める

この研究結果から、浴室のピンク汚れ対策は、ロドトルラだけを狙うのではなく、黒カビ対策を含めて行う必要があることが分かります。

特に、目に見えにくい天井や壁面に残った黒カビが、ピンク汚れの再発や広がりに関与している可能性があるため、部分的な掃除では不十分です。
天井・壁・床を一体で除菌し、換気と乾燥を継続することが、ピンク汚れを抑える近道といえるでしょう。

参考:ライオン株式会社

■関連記事■お風呂の赤カビ対策!簡単お掃除法と予防のコツ&おすすめアイテムベスト5


4. 防カビ機能付きエアコンの登場

カビは浴室や収納だけでなく、エアコンなど家電の内部でも発生します。

2026年1月、シャープは新省エネ基準を達成した「プラズマクラスターエアコン<Rシリーズ>」8機種を発表しました。
真菌研究の第一人者である県立広島大学の森永力名誉教授監修のもと、エアコン内部のカビ対策を強化した機能が搭載されています。

カビが発生しやすい部位としてファンに着目

内部で特にカビが増えやすいとされるファンに対して、対策を施した点が特徴です。

「防カビカラッとファン」で水分と汚れを残しにくくする

超親水ナノコーティングにより水分を薄く広げて乾きやすくし、水分やホコリの付着を抑える狙いがあります。
あわせて、運転停止後や停止中にもイオンで送風路のカビを除菌する機能が紹介されています。

吹き出す風に含まれるカビを99.0%以上減少

これらの機能により、吹き出す風に含まれるカビを99.0%以上減少させるとされています(※試験空間での結果)。

※出典:シャープ株式会社

このような家電の進化は、生活空間におけるカビ対策の負担を軽くし、日常管理のハードルを下げる選択肢になり得ます。

■関連記事■【保存版】久しぶりに使ったらカビ臭い!?エアコンの結露・簡単掃除・予防法まとめ


5. 欧州環境庁が警告するカビ毒リスク

カビの健康リスクは、目に見えるカビだけではありません。
近年は、食品に含まれるカビ毒(マイコトキシン)についても、気候変動との関係が注目されています。

5-1. EEAが警告したポイント

欧州環境庁(EEA)は2025年、気候変動の影響により、食品のカビ毒(マイコトキシン)への曝露リスクが高まっていると警告しました。

カビ毒は、食品や飼料に生えたカビが産生する有害物質で、免疫機能への影響など、長期的な健康リスクが指摘されています。
EEAの報告では、ヨーロッパの成人のおよそ14%が、カビ毒デオキシニバレノール(DON)に健康影響が懸念されるレベルで曝露している可能性があることが示され、気温や湿度の上昇によってリスクがさらに高まる可能性があるとされています。

5-2. 湿気の多い日本で意識したいこと

湿気の多い日本でも無関係ではありません。
食品の保存や加工時の温度・湿度管理を徹底し、穀物やナッツ類など、カビ毒のリスクが指摘されやすい食品の管理・検査体制を強化することが重要です。

参考:欧州環境庁(EEA)

■関連記事■欧州環境庁が警告!日本の住環境でも増すカビ毒の被害


6. カビの基礎知識と健康リスク

カビは「見えてから対処する」だけでは追いつきにくく、発生条件と健康リスクを押さえておくことが、再発防止の近道になります。
ここでは最低限知っておきたい基礎を整理します。

6-1. カビとは何か

東京都保健医療局によると、カビはキノコや酵母と同じ真菌類に属する生物で、糸状の菌糸と胞子から構成されます。
条件がそろうと、2〜3日で肉眼で確認できる状態になり、1週間ほどで大量の胞子を作って周囲に広げるとされています。

6-2. 発生に必要な4つの要素

カビの発育には、主に次の4つの要素が関係します。

  • 栄養源:澱粉や糖分を含む食品、ホコリ、人の垢など(多様な有機物を栄養にできる)
  • 水分(湿度):湿度が高いほど発育が活発になりやすい
  • 温度:10〜30℃程度で増殖しやすい
  • 酸素:酸素がある環境で発育する

これらがそろうと、室内のさまざまな場所でカビが発生し、住宅・家具・衣類・食品などの劣化につながります。

6-3. 健康への影響

私たちは日常生活の中で、空気1立方メートルあたり数百〜数千個のカビ胞子に囲まれており、日常的な呼吸を通して1日に1万個程度を吸い込んでいるともいわれます。
とくに、免疫力が低下している人やアレルギー体質の人は、咳や鼻炎などの症状が出る可能性があるため注意が必要です。

また海外では、住宅内のカビへの長期曝露が深刻な結果につながった事例も報じられており、英国では公営住宅に住む2歳の男児が家庭内カビに長期間さらされ、重度の呼吸器疾患で死亡したケースがありました。
こうした事例からも、カビは「見つけてから」ではなく、日頃から予防することが重要です。

参考:AFP BBニュース

■関連記事■公営住宅のカビで2歳児が死亡/悲劇から学ぶ日本の住まいに必要なカビ対策とは?


7. カビの発生条件と予防策

カビは「湿度が高い場所」だけに生えるわけではなく、水分・汚れ(栄養)・空気の滞留が重なると、家のどこでも発生します。

7-1. 発生しやすい場所と条件

まずは、家庭内で特にカビが発生しやすい場所と、その背景にある条件を確認しておきましょう。

浴室・洗面所

水を多用するため高湿度になりやすく、黒カビやピンク汚れが発生しやすい場所です。
天井など見えにくい箇所に黒カビが残っていることも少なくありません。

キッチン・食品庫

食品の残渣や水滴が栄養源になり、食品の劣化カビ毒のリスクにつながることがあります。
特に穀類やナッツ類は温度と湿度の管理が重要です。

エアコン内部

ファンに水分やホコリが残るとカビが繁殖し、送風とともに胞子が部屋に拡散する可能性があります。

クローゼット・衣装ケース

締め切った空間は湿気がこもりやすく、衣類のカビやダニが発生しやすくなります。

7-2. 家庭でできる予防と対策の基本

カビを防ぐには、湿度管理だけに頼らず、「換気・清掃・乾燥」を軸にした基本対策を日常的に積み重ねることが大切です。

室内の湿度を管理する

エアコンや除湿機を活用して、室内の湿度を40〜60%に保ちましょう。
また、浴室やキッチンの使用後は換気扇をすぐに回して、湿気を排出することも大切です。

定期的に換気して空気を入れ替える

季節に関係なく、1日1〜2回は空気を入れ替え、胞子の滞留を防ぎます。
冬場も短時間換気を意識しましょう。

こまめに掃除して乾燥させる

浴室やキッチンは壁・天井・床をこまめに拭き取り、洗剤やエタノールで除菌しましょう。
排水口やゴムパッキンの汚れも放置しないでください。

出典:Amazon

結露を放置せず対策する

窓や壁の結露はこまめに拭き取りましょう。
また、断熱材二重窓などで結露そのものを減らすのも重要です。

家具の配置で空気の流れを確保する

家具と壁の間に数センチの隙間を作り、空気の流れを確保しましょう。
さらに押入れ・クローゼットなどの収納内部も定期的に換気するように心がけてください。

防カビ製品を補助的に活用する

防カビ剤や除湿剤などの防カビ製品を補助的に活用すると、カビ予防を効率よく進められます。
最新の防カビ機能付き家電を取り入れるのもおすすめです。

出典: Amazon

異変を感じたら無理をせず専門家に相談する

初期なら家庭で対処できても、広範囲・再発・原因不明の場合は自力では除去が困難なケースがあります。
無理をせず専門業者に相談するのが安全です。


8. まとめ|カビぺディアからのアドバイス

2025〜2026年のカビ関連ニュースからは、文化財の劣化や食品リコール、さらにはカビ毒(マイコトキシン)などの健康リスクまで、カビが幅広い分野で問題を引き起こしていることがわかります。

カビは、栄養源・水分・温度・酸素の条件がそろうと短期間で増殖し、私たちは気づかないうちに胞子を吸い込んでいます。
だからこそ、基本となる「換気」「清掃」「湿度管理」を土台にしつつ、防カビ機能付き家電など最新の対策も上手に取り入れ、無理のない形でカビを防いでいくことが大切です。

気になる症状や再発が続く場合は早めに環境を見直し、必要に応じて専門家に相談しながら対策を進めましょう。

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