市販のカビ取り剤、バス用をキッチン用に使っても大丈夫?!
水回りやお風呂など、一度生えてしまうと完全に取り除くのが難しいカビ。そんな厄介なカビを取り除きたい時に使用されるのがカビ取り剤ですね。でも、色々な種類があったりして中々選定が難しいものです。
そこで、当記事ではそんな悩みを解決すべく、カビ取り剤の種類や使い方、効果や使用した場所へ与える影響などについてまとめました。
目次
市販のカビ取り際の種類
いざカビ取り剤を使ってカビの除去をしようと考えても、キッチンやトイレ、浴室など場所によってカビ取り剤の種類が異なり、迷ってしまうことが少なくありません。混ぜるな危険などの注意書きもあり、不安になりながら使用している方もいると思います。正しい使い方で安全に綺麗にカビ除去をするため、まずはカビ取り剤の種類と成分を知りましょう。
カビ取り剤の種類と用途3つ
たくさん種類がある中で、私たちがよく使うカビ取り剤は主に
①キッチン用
②浴室用
③トイレ用
に分類されます。
それぞれの効果の違いについてみていきましょう。
①キッチンのカビ取り剤
キッチンですと主にキッチンカビキラーやキッチンハイターがあります。どちらも使用用途や効果、成分はほとんど同じですが、泡タイプ(スプレー)と原液を水で薄めて使用するタイプとでは成分の濃度が全く違います。キッチンのどこにどうやって使いたいか、そこが選ぶポイントになるでしょう。
②浴室のカビ取り剤
浴室ですと主にカビキラーや強力カビキラー、カビハイターがあります。また浴室でのカビ取り剤はスプレータイプがほとんどですが、浴室の使う場所によっては濃度が高いカビ取り剤を薄めて使うのもありです。
どちらも効果に大きな違いはありませんがカビハイターは泡状ですので、カビキラーよりもカビハイターの方が液だれしにくいという特徴はあります。浴室の高い部分のカビ取りにはカビハイターの方が向いているかも知れません。
③トイレのカビ取り剤
トイレですと主にトイレハイターやトイレマジックリンがあります。トイレは常に湿気があるのでカビが発生しやすいスポットです。便器だけでなくタンクの中もカビだらけ、なんてこともありえますので掃除する際は一度中を確認するようにしましょう。
カビ取り剤に含まれる成分のちがい
どのようなカビ取り剤があるかわかったところで、ここからはカビ取り剤の成分を見ていきましょう。カビの除去は、汚れを浮かせて洗い流すのとは訳が違います。しっかり理解していきましょう。
①次亜塩素酸ナトリウム
・強い殺菌力及び漂白効果がある成分
・非常に強力なため、かなり薄めても皮膚につくとただれてしまう場合がある
・目に入ってしまうと最悪失明する危険性あり。また口内にはいっても粘膜が損傷し、吐き気やおう吐を招く可能性がある
・塩酸や酢などと混ざってしまうと有毒ガスが発生してしまう
カビキラーやカビハイターの主成分は「次亜塩素酸Na」なのでコレにあたります。効果は強力ですが臭気性が強いので使用する際は換気をしっかりと行い、マスクや手袋を装着するようにしましょう
②水酸化ナトリウム
・油やタンパク質を分解して溶かしてくれる
・カビ取り剤を浸透しやすくしてくれる
・次亜塩素酸ナトリウムと同様の危険性がある
③界面活性剤
・油を水に溶かしやすくし、汚れやカビを水で洗い流しやすくしてくれる
これら3つがハイタ―系やカビキラー系の主成分になります。便利な反面、強力な薬品ですので使用するときは注意が必要です。
カビ取り剤の使い方
次はカビ取り剤の使い方についてです。カビ取り剤は強力な薬品なので、きちんと正しい使い方をする必要があります。
どこに、どうやって使うの?!
一般家庭でよくカビが生える、キッチン、浴室、トイレについて見ていきましょう。
①キッチンや食器のカビ取り方法
よくカビが生えるのは三角コーナーや、食器を洗った後に置くトレイ、シンク廻りのコーキング部分、排水溝です。使う薬品はキッチン向けのハイターやカビキラーになります。濃度が高い薬品を薄めて使ったほうが安上がりですが、手につく危険性などを考慮するとスプレータイプがおすすめです。食器を洗った直後などにカビ取りをする場合は洗剤のなんの成分と反応するかわからないため、必ず水で流してから使用するようにしましょう。薬品を流す目安としては20分~30分程度を考えるとよいでしょう。
②浴室のカビ取り方法
浴室のカビ取りは、シャンプーや石鹸カス、皮脂の汚れを落とし乾燥させてから行います。使う薬品は浴室用のハイターやカビキラーのスプレータイプを使用します。浴室用の場合、カビ取り剤独特の塩素臭を感じさせないよう香料が入っている場合もあり、それを使用すると入浴時の不快感を減らしてくれるのでおすすめです。目や口に入ると非常に危険なため、自分の首より上の高さにカビ取り剤を散布しないようにしましょう。カビ取り剤を使用する際は、カビから10センチ~15センチ程度離れて散布し、キッチンのときと同様時間をおいてカビに薬品を浸透させましょう。
③トイレのカビ取り方法
トイレのカビ取りもそれ用のハイター、カビキラーを使用します。調べると薬品を使わない方法が色々とありますが、強力にしっかり落とすにはカビ取り剤が一番です。使い方は簡単です。便器にカビ取り剤を散布し5分程度置きます。その後ブラシでこすり、水で流すだけです。
使用用途通りに使うとどうなるか
カビ取り剤を使用用途で使うと、カビをしっかり取り除くことができます。また、カビ取りだけではなく薬品の成分のおかげで殺菌効果、水回りのぬめりなども一掃してくれます。浴室用カビ取り剤は、入浴時の塩素臭による不快感を軽減するために香料が入っていたり、逆にキッチン用カビ取り剤は食器に香料の匂いがつかないよう無香料だったりと、使用用途に合わせて適した機能が付加されています。
間違った使用方法をしてしまうと変色の可能性も
カビ取り剤はしっかりとした使用用途で使えば間違いなくカビ取り効果を得られますが、使用用途外で使うと様々な悪影響を及ぼしてしまうことも。使用用途外で使った場合どうなるか簡単に紹介します。
①ハイターやカビキラーを壁クロスのカビ取りに使用した場合
濃度が濃いためクロスにまだら模様がついてしまいます。おしゃれな壁クロスも台無しになってしまいます。
②浴室用のカビ取り剤をキッチンや食器に使った場合
まな板や食器に香料がついてしまい、食材、料理の味がおかしくなってしまいます。
③畳に使用した場合
カビが綺麗に除去できず、まだら模様がついてしまうかもしれません。
同じ成分だからと併用しがちですが、濃度や香料が違います、ですので、キッチンにはキッチンのカビ取り剤、浴室には浴室用など用途に合わせて市販のカビ取り剤を選ぶようにしましょう。
木材や壁に使えるカビ取り剤などもありますので、合っているものを選ぶようにしましょう。
まとめ
汚いだけでなく、体へも悪影響を与えるカビ。それを綺麗に除去できるカビ取り剤は非常に便利なアイテムです。しかし、それと同時に危険性も有しています。日本は1年を通してカビが生えやすい国です。カビ取り剤の正しい知識をもって、間違いのないよう使用していきましょう。