カビのお悩み解決コラム

長尺シートの黒ずみやカビをきれいにするには?自分でできるプロレベルの対策法

#カビ#クッションフロア#長尺シート
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監修者穂苅 英樹

編集長(ハーツリッチ株式会社 代表取締役)

「床の黒ずみがなかなか落ちない」「気がついたらと床にカビが生えていた」
こんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
丈夫でお手入れがしやすく人気の長尺シートですが、湿気や汚れを放置すると、カビが発生してしまうことがあります。

長尺シートとは、塩化ビニール製の耐久性が高い床材のこと。
店舗や病院、マンションの廊下などで広く使われています。
長尺シートにカビが生えてしまうと、見た目にも衛生面にも悪影響が出てしまうので心配ですよね。

この記事では、自分でも簡単にできる長尺シートのお手入れ方法や、カビの安全な落とし方長尺シートを長持ちさせるコツをご紹介します。
長尺シートを清潔に保ち、健康を守るためぜひご活用ください。

この記事で分かること
・長尺シートの基本的なお手入れ方法
・長尺シートに生えたカビの落とし方
・長尺シートを長持ちさせるコツ

長尺シートの基本的なお手入れ方法

長尺シートなど、塩ビ系シートはキッチンやトイレなどに使われることが多い、比較的丈夫でお手入れも楽な床材です。でも、やはり日常的にきちんとお手入れをしておく必要はあります。そこで長尺シートの基本的なお手入れ方法をご紹介します。

①ホコリや汚れを放置しない

日頃から長尺シートについているホコリなどの汚れは放置しないようにしましょう。掃除機を使用して掃除してOKです。もしホコリが固まってしまったら、ブラシなどを使用してお掃除するのもOK。細かな場所には歯ブラシも有効です。フローリングワイパーを使えば、ホコリと一緒に汚れも落ちますので便利です。

また、長尺シートにはつなぎ目がありますが、ここにはホコリがたまりやすいので注意してください。放置しておくとカビの繁殖原因にもなりますので、忘れずに掃除しておきましょう。

②こまめに水拭きをする

長尺シートは水に強いシートなので、水拭きも可能です。かたく絞った雑巾で、定期的に水拭きをしましょう。

汚れが気になるときは、水ではなくお湯を使って拭くと良いでしょう。目立った汚れも、お湯を使うことでスッキリときれいに落ちてくれます。また、塩ビ系のシートに関しては中性洗剤を使用することも可能です。汚れが落ちない場合は台所用の洗剤などで磨くのも良いでしょう。

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カビなどの黒ずみをきれいにする方法

日頃からお手入れをしていても、見落としてしまいがちな角などにカビなど黒ずみができてしまうことがあります。そんな時に役立つ、カビの黒ずみのお掃除方法をご紹介します。

①次亜塩素酸ナトリウム入りの洗剤を使う

カビによる黒ずみであれば、次亜塩素酸ナトリウムで驚くほど綺麗になることがあります。表面に油汚れや酸化汚れなどが付着していた場合、綺麗にならない場合があるため、ほかの汚れを除去してから、最後に次亜塩素酸ナトリウムの洗剤を使うとさらに効果的です。

ただし、漂白効果があるので変色しないか目立たないところで試してから使用しましょう。

■関連記事■カビ取り時に次亜塩素酸ナトリウムを使用する際の注意点

②メラミンスポンジを使う

表面を傷つける可能性があるので注意が必要ですが、メラミンスポンジを使用して汚れを落とす方法もあります。ただし繰り返しになってしまいますが、色が落ちてしまったり表面の加工が落ちてしまう可能性があります。カビが発生するのは、表面の傷の間だったりするので、細かい傷ができるとそれだけカビが発生しやすくなります。使う際は必ず使用前に目立たない場所で試してから実行してください。汚れは良く落ちますが、あまりこすりすぎないように注意してください。広範囲に使用するのではなく、しつこい汚れがある部分などに対してピンポイントで使用するようにしましょう。

出典:Amazon

③プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品です。

そのため自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため、あらゆる場所のカビ取りにも使用できます。

先ほど紹介したカビ取り剤と同じものが入っていますが、当社が開発した特殊な防カビ剤がセットになっていますので、再発を防ぎたい場合に非常におすすめできる製品となっています。


長尺シートを長持ちさせるために

長尺シートは丈夫でお手入れも楽な床材のひとつですが、長く使用していると、どうしても傷みは出てきてしまいます。そこで少しでも長持ちさせるためのポイントをいくつかご紹介します。

漂白剤を使う時は色落ちチェック!

長尺シートは基本的には漂白剤を使っても、色落ちはしませんが劣化してくると色落ちすることもまれにありますので、使用する際はチェックしてください。
メンテナンスでは、塩素系漂白剤よりも酸素系の方が比較的マイルドなので、液剤による劣化が生じにくいメリットもあります。どちらも定期的な施工には適していますので、使いやすい方でメンテナンスしていただくのがいいと思います。

重いもの・とがったものを乗せない

丈夫な長尺シートですが、重いものや尖ったものをのせてしまうと、傷をつける原因になってしまいます。のせたまま引きずったりもしないようにしましょう。

台車等で傷つけてしまったりするのですが、カビが発生するのは傷の間だったりします。そのため傷をつけないことが非常に大切になります注意してください。

タバコの火は要注意

耐熱加工もされている塩ビ系シートですが、タバコの火を落としたりすると焦げ跡はついてしまいます。くれぐれも注意しましょう。

ゴム製品と接触させない

長尺シートのような塩ビ系のシートは、ゴム製品と長時間密着すると着色してしまうことがあります。これをゴム汚染といいます。

テーブルや椅子の脚の先端部分がゴムであったり、ワゴンのキャスター部分がゴムでできている、ということはよくあります。そういったものを使用している場合はゴム汚染を防ぐために、床材と直接触れないよう、マット等布を敷いて使用したり、間に板などを挟んで使用したりといったことが必要です。

どうしても長尺シートのカビがキレイに除去できない場合は、専門業者に相談するのが安心です。
無理にこすったり相性の悪い液剤を使うと、シートを傷めてしまう恐れがあります。
また、見えない部分にカビが根を張っていると再発の原因にもなり得ます。

プロなら素材に合った薬剤と方法で、傷めずにしっかり除去してくれます。
張り替えよりもコストを抑えて、見違えるようにキレイにすることも可能です。
「落ちない黒ずみ」「ニオイが残る」などのお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。


【カビ最新ニュース】大雨・浸水被害の増加で床材のカビ発生が急増


近年の異常気象により、全国で大雨・長雨が増え、住宅の湿気トラブルが深刻化しています。

2025年の夏には各地で記録的な豪雨が発生し、多くの地域で“平年比数倍”の降水量を記録。
多くの住宅で浸水被害が発生したほか、浸水していない住宅でも床下の湿気が抜けず、長尺シートの黒ずみやカビ相談が前年の約2倍に増加したと報告されました。

長尺シートは水に強い一方で、床下やシートの裏側に水気が入り込むと、表面に黒カビや黒ずみが浮き出ることがあります。
豪雨後に「床が冷たい」「足元が湿っている」「シートの継ぎ目が黒ずんでいる」といった症状が見られる場合は、内部に湿気が滞留している可能性が高く注意が必要です。

見た目はきれいでも、裏側でカビが進行しているケースもあるため、異変を感じたら早めに点検や乾燥対策を行うよう心がけましょう。


参考:気象庁|低気圧と前線による大雨


長尺シートのカビに関するQ&A


Q1. 黒ずみがカビなのか汚れなのか見分ける方法は?


A. カビは“点状・まだら・広がる”という特徴があり、こすっても落ちにくい場合がほとんどです。
一方、油汚れや足裏汚れは中性洗剤やお湯拭きで落ちることが多いです。継ぎ目や隅に集中しているならカビの可能性が高いです。

Q2. 次亜塩素酸ナトリウムを使えば必ず黒ずみは落ちる?


A. ほとんどの“黒カビの色素”には有効ですが、シートの劣化による変色は落ちません。
また強い漂白力があるため、必ず目立たない場所で試してから使用してください。

Q3. カビを防ぐために日常で必ずやるべきことは?


A. ①ホコリをためない、②週1回の水拭き、③継ぎ目の清掃、④湿気の溜まりやすいキッチン・トイレは換気強化——この4つが基本です。湿気の多い場所では除湿機や換気扇の併用も効果的です。


まとめ

長尺シートは耐久性がありお手入れも簡単な床材ですが、湿気や汚れを放置するとカビや黒ずみが発生してしまうことがあります。カビの発生を防ぐには、日常的なホコリ取りや水拭きをこまめに行い、特にシートのつなぎ目や隅々まで清潔に保つことが重要です。

カビが発生してしまった場合、次亜塩素酸ナトリウムを含む洗剤やメラミンスポンジなどを使って落とせますが、変色や傷のリスクもあるため、必ず目立たない場所で試してから慎重に行いましょう。また、プロ仕様のカビ取り剤や防カビ剤を使用することで、再発防止までしっかり対応できます。

長尺シートを長持ちさせるためには、漂白剤の選定に気を配るほか、重いものや尖ったものを避ける、タバコの火やゴム製品との接触を防ぐなど、日常的な配慮も欠かせません。

どうしても落ちない汚れや再発を繰り返すカビがある場合には、プロの専門業者に相談するのが安心です。素材を傷めることなく、適切な方法で徹底的に除去し、見違えるような清潔感を取り戻すことが可能になります。日頃から適切なお手入れを心がけ、快適で衛生的な環境を維持しましょう。

■関連記事■万年床で黒カビ発生!?フローリングに布団・マットレス直置きで生えたカビの安全な除去と予防法
■関連記事■天井の隅の黒カビは放置厳禁!原因・安全な除去方法と再発防止策をプロが徹底解説

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