カビ対策の最重要場所は天井!プロ直伝のカビ取り方法と再発を防止する方法

「天井に黒い斑点のような汚れが出てきた。もしかして黒カビ?」
「天井は手が届かないから、どうやってカビ取りすればいいのかわからない」

カビは見えないところで私たちの健康を脅かす存在です。
特に天井のカビは目につきにくい場所にありながら、住宅に深刻な影響を与えるため、早急な対策が求められます。

しかし、天井のカビ取り作業は一筋縄ではいきません。
間違った方法でカビ取りすると、多大な労力を無駄にするだけでなく、怪我や健康被害を引き起こす恐れもあります。
このような事態を避けるためにも、専門業者に依頼するのが一番です。

しかし、カビの範囲が狭い場合や、業者が来るまでの間に拡散を食い止めたい場合など、自力での除去を試みることもあるでしょう。

この記事では、そのような場合に備えて、天井のカビ取り作業において注意すべきポイントを、プロのカビ取り業者の視点からご紹介します。
自らカビ取りに挑む前に、ぜひこの記事を読んで、安全かつ効果的にカビと戦うための準備を整えてください。

この記事でわかること
・天井のカビ取りの重要性
・天井のカビ取りの時に注意すること
・天井のカビ取り方法
・天井のカビを防ぐための対策

1.天井のカビ取りは最重要で最難関!?その理由は?

「天井のカビが最重要で最難関?壁や床のカビと何が違うの?」と思う方も多いと思います。

結論から言うと、天井のカビは他の箇所と比べて拡散するスピードが早く、カビ取り作業が非常に難しいという点にあります。
その理由について詳しく解説します。

1-1.天井のカビは落下して拡散する

天井のカビは重力の影響で胞子が下方向に落下し、それが原因で床や壁など、室内の広範囲に拡散します。

以下のLIONの動画では、浴室のカビがどのようにして増えていくのかを実験したものです。

動画を見て分かる通り、天井のカビがどんどん落下して増えていきます。
このように天井にカビが発生していると、あっという間に拡散していくのです。

ちなみにカビ取り業者のハーツクリーンが行った実験では、壁のカビと比べて天井のカビは13.5倍の速度で拡散したそうです。

要するに天井のカビを放置することは、壁や床、家具などの広範囲にカビが繁殖する恐れがあり、非常に危険だということです。
ほんのわずかでも天井にカビが発生した場合は、早急に対処するようにしましょう。

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1-2.天井のカビ取りは素人には難しい!

実際にカビ取り作業をしたことがある方なら分かると思いますが、自分の目線よりも上の箇所のカビ取りは非常に疲れます。
さらに天井のように手が届かない位置のカビ取りは、素人にはとても難しい作業になるでしょう。

まず、天井のカビ取りには以下のようなリスクがあります。

  • 脚立から落ちる危険性
  • カビ取り剤が滴り落ちて、目や口に入る可能性
  • 落下するカビの胞子が健康を害すること
  • 作業中の首や腕への負荷

これらのリスクを鑑みると、天井のカビ取り作業は専門の業者に任せるのが最善策です。

しかし、前述の通り、天井のカビは拡散する速度が早いため、カビ取り業者が来る前にカビがさらに悪化する恐れがあります。
また、小規模であれば自力で除去することも不可能ではありません。

そのため、自分で天井のカビ取りを試みたい方もいるでしょう。
そこで次の項目から、天井のカビ取りをする際の注意事項や作業方法について解説します。

2.天井のカビ取りを自力で行う時に注意すべきことは?

天井のカビ取りを自分で行う際には、いくつかの重要な注意点があります。

  • 換気する
  • カビ取り剤を他の洗剤と混ぜない(特に酸性のものは絶対にNG)
  • 養生をする
  • 体を保護する
  • カビ取り剤は少量ずつ塗布する
  • カビ取り剤の成分が残らないようにしっかり水拭きする

作業を始める前に、必ず部屋の換気を行い、空気の流れを確保してください。
これは、使用するカビ取り剤から発生する可能性のある有害な化学物質や塩素ガスを室外に逃がすためです。

さらに、部屋の場合は養生を念入りに行うことも大切です。
養生テープを使用して、カビ取り剤が触れてはならない場所や、塩素系の消毒剤によって色落ちしてしまう可能性のある金属部分を保護します。

また、作業中はマスクやゴム手袋、ゴーグル、長袖長ズボン、帽子などを着用して体を保護し、直接肌や目にカビ取り剤が触れるのを防ぐ必要があります。
そしてカビ取り剤の塗布時には、液だれを避けるために、少量ずつ丁寧に塗り広げていくことがポイントです。

カビ取り剤を使った後は、その除去が非常に重要になります。
特に市販の塩素系カビ取り剤を使用した場合、製品の指示に従って、使用後は水でしっかりと洗い流す必要があります。
ただし、部屋の天井は水洗いできないため、水分を含んだ雑巾で丁寧に拭き取りましょう。
お風呂の天井でもシャワーで流そうとするとカビ取り剤を含んだ水が垂れてきて危険なので、水拭きするのがベストです。

3.天井のカビを除去する方法

天井のカビを除去する際には、部屋とお風呂の天井で多少作業が異なる部分があります。
以下に、それぞれのカビ取りで必要なものや手順を紹介します。

3-1.部屋の天井のカビ取り

部屋の天井のカビ取りの場合は、床や家具を保護するために養生が必要になります。

用意するもの

  • ジェルタイプのカビ取り剤
  • 養生テープ
  • 脚立
  • マスク
  • ゴム手袋
  • ゴーグル
  • 長袖長ズボン
  • 帽子または三角巾

天井のカビ除去作業では、落下しやすい液体や泡状のカビ取り剤の使用を避け、粘度が高く垂れにくいジェルタイプのカビ取り剤を使用するという方法があります。
今回はそのやり方でカビ取り方法を解説します。

ただし、ジェルタイプは垂れにくいと言っても全く垂れてこないわけではないので、マスク、ゴム手袋、ゴーグル、長袖長ズボン、帽子などを身に付けて体を保護してください。

手順

  1. 作業前に部屋を換気し、マスクやゴム手袋などで体を保護します。
  2. 養生テープで、カビ取り剤が触れてほしくない部分を保護します。
  3. ジェルタイプのカビ取り剤を天井のカビに直接塗布します。塗る際は垂れないよう慎重に行いましょう。
  4. カビ取り剤の指示に従い、一定時間放置します。
  5. 指定の時間が経過したら、水分を含んだ清潔な布で拭き取ります。

鈴木油脂工業 かびとりいっぱつ

出典:amazon

ビーワンコーポレーション カビホワイト カビ除去ジェル剤

出典:amazon

3-2.お風呂の天井のカビ取り

続いて、お風呂の天井のカビ取り方法です。

用意するもの

  • ジェルタイプのカビ取り剤
  • 脚立
  • マスク
  • ゴム手袋
  • ゴーグル
  • 長袖長ズボン
  • 帽子または三角巾

用意するものは養生テープ以外は部屋のカビ取りと同じです。

手順

  1. 作業前に浴室を換気し、マスクやゴム手袋などで体を保護します。
  2. ジェルタイプのカビ取り剤を天井のカビに直接塗布します。塗る際は垂れないよう慎重に行いましょう。
  3. カビ取り剤の指示に従い、一定時間放置します。
  4. 指定の時間が経過したら、水分を含んだ清潔な布で拭き取ります。

■関連記事■浴室のカビを除去する方法
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3-3.プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

できるだけ安全に天井のカビ取りをするなら、カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取りマイスターキットがおススメです。

実際にプロのカビ取り業者が使用しているカビ取り剤を家庭用に使いやすく改良した製品なので、自宅でプロレベルのカビ取りをすることが可能です。
また、危険な成分が含まれていない為、天井のようにデリケートな場所のカビ取りにも安心してご使用いただけます

さらに、このキットには刷毛や防カビ剤も含まれており、届いたその日からカビ取り作業を開始することができます。
カビ取り作業後の再発防止にも役立つため、カビの問題を根本から解決したい方におススメです。

4.自力で天井のカビ取りが出来ない時は業者に相談する

天井のカビが広範囲に渡っている場合は、自力で対処することは難しいです。
そのため、自力では無理だと感じたらすぐに専門のカビ取り業者に相談しましょう。

4-1.業者に依頼するメリット

カビ取り業者に依頼するということは、自力でカビ取りするよりも費用が発生します。
しかし、その費用に見合うだけのメリットがたくさんあります。

専門的な知識と経験
カビ取り業者は、カビの種類や成長条件、除去方法に関する専門的な知識を持っています。
そのため、カビの原因を根本から解決し、再発防止に向けた適切なアドバイスを提供できます。

適切な機材と薬剤の使用
専門業者は、カビ取りに必要な専門機材や安全で効果的な薬剤を持っています。
これにより、高所での作業や広範囲にわたるカビの除去も効率的に行うことができます。

安全性の確保
自分でカビ取りを行う場合、薬剤の誤使用や落下事故などのリスクがありますが、専門業者に依頼することで、作業中の安全を確保できます。

時間と労力の節約
カビ取りは時間がかかる作業ですが、業者に依頼することで、自分の時間と労力を節約できます。
また、プロの手による迅速な対応で、カビの拡散を防ぐことが可能です。

アフターケアの提供
多くのカビ取り業者は、作業後のフォローアップやアフターケアサービスを提供しています。
これにより、将来的なカビの再発防止策を講じることができます。

カビ取り業者に依頼するということは、安全にカビ取りが行われ、更に再発リスクを極限まで抑えることができるため、長い目で見てメリットが多いのです。

4-2.業者を選ぶ際のポイント

一括りにカビ取り業者と言っても、業者によって知識や技術、経験に差があります。
そのため、信頼できる業者を選ぶということは非常に大事です。

以下の内容に当てはまる業者は良い業者である可能性が高いでしょう。

カビに関する知識が豊富である
業者がカビの種類、生育条件、除去方法に関して深い知識を持っているかどうかを確認します。
これは、問題の根本原因を正確に特定し、効果的な対策を立てるために不可欠です。

実績が多数ある
実際に施工した事例が豊富にある業者は、様々な状況下でのカビ取り経験が豊富であることを示しています。
実績の多さは、業者の信頼性と経験を反映しているため、選択の際の重要なポイントです。

カビ取り剤にこだわりがある
使用する薬剤の種類にこだわりを持っている業者は、効果はもちろん、住環境や人体への安全性にも配慮している可能性が高いです。
カビ取り剤の成分や安全性について明確に説明できる業者を選びましょう。

明朗会計である
施工にかかる費用が明確で、追加料金が発生しないかどうかを確認することも大切です。
事前に見積もりを提供してくれる業者を選ぶと、予算内で安心して依頼することができます。

地域性や予算、対応の速さ
お住まいの地域に素早く対応してくれる業者、予算に合わせて柔軟に対応可能な業者を選ぶことも重要です。
緊急性が高い場合は、迅速に施工に来てくれる業者が望ましいでしょう。

これらのポイントを参考に、自宅の状況やニーズに最適なカビ取り業者を選ぶことが重要です。
また、口コミや評判も参考にすると、より信頼できる業者選びやすくなるでしょう。

■関連記事■【Q&A】プロの力を借りるべき?!カビ取り業者に依頼するか迷ったときにチェックすべきポイント

4-3.カビ専門家のコメント

天井のカビについて、カビ取り業者ハーツクリーンの代表の穂苅氏に話を伺いました。

天井のカビ除去は難易度が高い

「天井のカビは上を見ながらの作業なので、作業がやりづらく、カビ取り剤が目に入る危険性もあり、壁や床と比較すると危険です」

このように作業がやりにくい天井ですが、カビは少しでも残ると、そこから再発しやすくなります。
基本的にカビは、自分でできる基準としては作業面積が1㎡程度です。
しかし天井は他の箇所と比べて難易度が高いため、少しでも作業が厳しいなと思ったら、一度弊社までご相談ください。

天井の写真を頂ければ、「どのように対処すべきか」「自分でやるならどんな方法があるのか」「業者を入れたほうが良いのか」判断することが可能です。

カビ取り業者に相談する

天井のカビを放置して建物全体に広がったケース

「天井のカビは、弊社の研究では壁よりも13.5倍速く広がるという結果が出ています」

以前地下2階、地上13階の大きな施設の3階部分の一部でカビが発生していると相談を受け、現地調査を行ったことがありました。
その直後にお見積りを出しましたが、社内での許可が下りなかったようで、施工に至らなかったことがありました。

しかし翌年、再度同じ会社から現地調査の依頼があり、確認したところ、昨年はワンフロアだったカビが地下2階~13階のすべての階にまで広がっていました。
結局その後、建物全体のカビ取りをすることになり、当初数十万円だった費用がたった1年間で数千万円の損害にまで膨れ上がってしまったのです。

このようにカビを放置すると、被害が大きくなってしまいます。
すでにカビが発生して困っているようなら、まずはカビ取り業者に相談するようにしましょう。

カビ取り業者に相談する

5.天井にカビが発生する理由とは?

一般的に、カビの発生原因として最も指摘されるのは「湿気」です。
実際に、天井にカビが生えやすい環境には共通の特徴があります。
例えば、以下のような場所です。

北側の部屋の天井
北向きの部屋は日照時間が短く、湿気が溜まりやすく、カビが生えやすい環境になります。

風呂の天井
お風呂の湯気が天井に付着し、そのまま乾燥しない場合、高い湿度がカビの発生を促します。

結露の多い窓際付近の天井
冬場に外の冷気と室内の暖かい空気が接触することで結露が発生し、これがカビの成長条件を整えます。

これらの場所では、特に湿度管理と換気に注意を払い、カビの発生を防ぐための対策を講じることが求められます。

6.天井のカビを防ぐための対策

天井のカビを効果的に防ぐためには、カビの発生原因を理解し、それに対応した予防措置を講じることが重要です。
ここでは、天井のカビを防ぐための具体的な対策をいくつか紹介します。

6-1.こまめに換気する

室内の湿気はカビの成長に最適な環境を提供します。
特にキッチンや浴室などの水回りや、洗濯物を室内で乾燥させる際には、湿気が多く発生しやすいです。

これを防ぐためには、窓を開ける、換気扇を使うなどして、こまめに換気を行うことが重要です。
冬場など寒い時期でも1日に数回、短時間でも良いので空気の入れ替えをすることがカビ防止に効果的です。

換気によって新鮮な空気を取り入れることで、室内の湿度を下げ、カビの発生を抑えることができます。

6-2.湿度管理をする

室内の湿度が高いと、カビが生育しやすくなります。理想的な室内湿度は50%〜60%が推奨されます。
湿度が高くなりがちな場合は、除湿機を使用するか、エアコンの除湿機能を活用しましょう。

また、湿度計を設置して室内の湿度を常に把握することも大切です。
湿度が高い場合は、除湿機の使用時間を延ばすなどして、適切に湿度をコントロールすることがカビ防止につながります。

6-3.結露を防ぐ

冬場に窓ガラスに結露が発生すると、それが室内の湿度を高め、カビの原因となります。
結露を防ぐためには、窓の断熱性を高める、例えば断熱フィルムを貼る、二重窓にするなどの方法が有効です。

また、寒い時期でもこまめに換気をして、室内と室外の温度差を小さくすることも重要です。
これにより、カビの発生を防ぐだけでなく、快適な室内環境を維持することができます。

■関連記事■カビに影響を与える結露の上手な防ぎ方

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出典:amazon

6-4.定期的に清掃する

カビの胞子は空気中を浮遊し、家の中のあらゆる場所に付着する可能性があります。
特に、ほこりが多い場所はカビの栄養源となりやすいため、定期的な清掃が必要です。

週に一度は、湿気が多い場所を中心にほこりや汚れを取り除きましょう。
また、カーペットやカーテンなども定期的に洗濯または掃除することで、カビの繁殖を抑えることができます。

■関連記事■天井のカビを防ぐお掃除方法は?

6-5.空気清浄機を活用する

空気清浄機には、空気中のカビ胞子を取り除く機能があります。
特にHEPAフィルターを搭載した空気清浄機は、小さなカビ胞子も捕捉することができるため、室内の空気をきれいに保つのに効果的です。

空気清浄機を使用することで、カビの発生を抑制し、アレルギーの原因となるカビの胞子から家族を守ることができます。

また、天井にカビが発生するとカビの胞子が落下してくるので、空気清浄機を使用することで拡散を防ぐことも可能です。

6-6.水漏れがある場合は修理する

水漏れはカビの直接的な原因となります。
屋根や窓、配管からの水漏れがある場合は、すぐに修理を行いましょう。

水漏れを放置すると、カビだけでなく建物の損傷にもつながります。
早期発見・早期修理が重要であり、定期的に家の点検を行うことも忘れないようにしてください。

7.まとめ

今回は天井のカビ取りの重要性や、自力で対処する時の重要なポイントについて解説しました。
カビは見た目の問題だけではなく、私たちの健康や住まいの環境に悪影響を及ぼす可能性があるため、早期の対応が不可欠です。

  • 天井のカビを放置すると、建物全体に広がり、構造へのダメージや健康への悪影響が懸念されます。このため、発見次第早急に対策を講じることが重要です。
  • カビ取り作業は特に天井では難易度が高いため、基本的にはカビ取り専門の業者への相談をお勧めします。専門の知識と道具を持つプロフェッショナルによる対応が、効果的かつ安全な解決につながります。
  • 自力でカビ取りを行う場合、換気を十分に行い、皮膚や呼吸器を守るための適切な保護具を使用することが必須です。
  • もしカビが再発するようであれば、それは表面だけではなく、壁の内部にまでカビが広がっている可能性があります。このような場合は、さらに深刻な問題を示している可能性があるため、迅速に業者に相談し、適切な対応を求めるべきです。

ハーツクリーンでは、無料でカウンセリングを行っておりますので、お気軽にご相談ください。

カビ取り業者に相談する

最後に、天井のカビは私たちの生活空間にとって深刻な問題です。
適切な知識を持ち、必要に応じて専門家の助けを借りることで、安全で快適な生活環境を維持することができます。

この記事が、天井のカビと向き合う際の一助となれば幸いです。

カビ対策の最重要場所は天井!プロ直伝のカビ取り方法と再発を防止する方法