敷きっぱなしの布団のカビ対策

人間は寝ている間にコップ1杯分以上の汗をかき、布団はその汗を吸っています。

そのため、布団を敷きっぱなしにしていると布団に汗や皮脂による湿気がたまり、カビが発生します。

布団は半年に1回は丸洗いをすることでカビだけでなく汗ジミやにおいも取り除きましょう。

カビを防ぎ、汚れをすっきり落として清潔な布団で快適な睡眠を手に入れましょう。

布団のカビが生える原因とは?

カビが発生するのは、温度20℃以上、湿度60%以上、栄養分となるホコリや汚れがある場所です。

近年では気密性の高い住宅が増えたことによりカビは増殖しやすくなっています。

同じ室内でも汚れやすいところや濡れやすいところ、風通しや日当たりが悪いところではカビが発生しやすくなっていますので、こまめな掃除と換気を心がけましょう。

また、敷きっぱなしの布団は湿気がこもり、ホコリや汚れもたまるのでカビが発生してしまいます。

布団のカビを防ぐためにもこまめに干すことが大切です。

布団はアルコールで除菌しましょう。

アルコールはエタノール、エチルアルコールとも呼ばれ、さまざまな種類が販売されています。

揮発性が高いので、水が使いにくい場所でも使用することができます。

アルコールはカビの抑制や除菌が得意です。

布団がしっとりするくらいアルコールをスプレーし、干して完全に乾かしてください。

ニスやワックスで塗装された家具やフローリングには使用できませんので布団にスプレーする際にかからないように気を付けてください。

アルコールは他にもキッチンやお風呂場の掃除や除菌などにも活躍する便利なアイテムです。

アルコールは引火性がありますので、火の近くでは使用しないようにしましょう。

アルコール水の作り方(200ml)

用意するもの

  • 消毒用エタノール
  • アルコール対応のスプレー容器

①水110mlをスプレー容器に入れ、消毒用エタノールを90ml加えて200mlにします。

※注意点※

先にアルコールを入れると容器が傷んでしまうので必ず先に水を入れてください。

2~3ヶ月で使い切るようにしましょう。

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布団のカビの嫌なにおいを取り除く方法

使用するものは重曹だけです。

布団全体に重曹を振りかけて、手で重曹をもみ込んだ後、30分~1時間程度放置します。

重曹の吸湿作用で汗などの湿気を取り除くことができます。

最後に掃除機で重曹を吸い取り、細かいゴミやホコリも一気に除去!

天気が良い日は天日干しすると布団のカビのにおいがうそのように取れます。

夏掛けや布団カバーなど洗えるものは洗剤と酸素系漂白剤を入れてお湯でつけおきしてから洗濯するとすっきりにおいが取れてきれいになります。

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布団を洗濯しましょう。

布団といっても夏掛けやカバーなどの寝具ならご家庭で洗濯可能です。

布団を洗濯する際には、先に洗濯機に洗剤を入れ、よく泡立ててから布団の中身が片寄らないように布団を丸めて、数か所をひもで結びます。

クエン酸を柔軟剤口に入れて洗濯するとふわっと仕上がります。

夏掛けなどを収納するときは、カビやダニを防ぐために圧縮袋に入れて除湿剤も一緒に入れて保管しましょう。

圧縮袋に入れる前にはしっかりと布団を乾燥させるのもポイントです。

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布団のカビ予防方法

敷きっぱなしの布団は湿気により、カビが発生しやすいです。

毎日布団にアルコールを吹きかけることでカビを予防しましょう。

天気が良い日は天日干しをすることで殺菌や湿気をとばすことができます。

干すのに良い時間帯は午前10時~午後3時くらいまでがベストです。

早朝は地面から湿気が立ち上がり、湿っぽくなりやすいので日が高い時間帯がおすすめです。

晴れていても前日が雨だった場合には外の湿気が多いので避けましょう。

干す場所は地面の近くだと湿気の影響を受けやすいので、できるだけ高いところに干すようにして、綿布団は両面で2~3時間を目安に、羽毛などその他の素材の布団は両面で1~2時間干すか風通しの良いところで陰干し、物干しざおを2本使用して、M字型に干すと湿気を早くとばすことができます。

寝室の湿度を下げてカビ予防をしましょう。

寝室の換気はこまめにしていますか?

窓を閉めっぱなしにしている部屋は湿気に注意しましょう。

換気をしないでいると、ホコリっぽくなり、ホコリと湿気があるとカビが発生しやすくなります。

こまめに窓を開けて空気の入れ替えをしましょう。

土はカビが多く潜む場所なため、寝室に観葉植物を置かないようにしたり、寝室の風通しが悪い場合には、扇風機やサーキュレーター等で空気を循環させると簡単に湿度を下げることができます。

特に部屋の四隅は空気がよどんで湿気が多く、ホコリもたまりやすいです。

布団やベッド、家具を壁にぴったりくっつけて置くと空気の通り道がなくなりカビの発生率がアップしてしまいますので少し離して置くようにしましょう。

また、空気清浄機を活用することで、空気中の埃やカビの胞子を吸い込み、カビの発生を抑制することができます。

加湿器に注意しましょう。

空気が乾燥する冬に欠かせない加湿器ですが、つけっぱなしにしたりすると加湿しすぎで布団やお部屋にカビが発生することがあります。

加湿が必要なのはエアコンやストーブなど、水分を放出しない暖房機をつけたときです。

エアコンやストーブをオフにするときには加湿器もオフにするようにしましょう。

また、カビが発生しやすい湿度は60%以上なので、湿度計を使用して60%以下になるように調節するとカビを予防することができます。

布団を外に干せない日は?

天気が悪い日など布団を外に干せない日は、掛け布団をめくり、敷き布団を少し持ち上げるなどして風通しをよくしましょう。

布団クリーナーを使用するのであれば、天日干しする必要がありません。

布団クリーナーがない場合には、掃除機のヘッドを市販の布団掃除用のものやストッキングに替えて行ってください。

布団の湿気対策には、布団乾燥機が有効です。

■関連記事■ふとん乾燥機でカビを防ぐには?!

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すのこやタオルを敷くとカビ予防になる!

布団の下にすのこを敷くと、布団と床の間に隙間ができて風通しがよくなります。

すのこはできれば木製のものよりも吸水性の低いプラスチック製のものがおすすめです。

布団には汗の他にも皮脂やフケなどのカビの栄養源となる汚れが付着しています。

特に布団の上部(頭から背中の辺り)は汚れやすいので、大きめのタオルを敷いてこまめにタオルを洗濯して交換するとカビ予防になります。

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こんなカビ対策方法もあります!

他にも炎天下の日に車のダッシュボードに布団を敷くという方法もあります。

炎天下の車中は70℃以上になることもあります。

ひっくり帰して裏表、2時間程度置いておくと布団のすみずみまで50℃以上になりカビやダニを退治できます。

※注意点※

炎天下の車中ではやけどや熱中症に注意してください。

布団には熱を加えると変質する素材もありますので、事前に布団の表示を確認してください。

布団の取り込み方

布団をパンパンたたくのはNGです。

布団の生地が傷むだけでなく、ホコリやダニの死骸なども取ることができません。

洋服用のブラシやほうきなどで払うようにし、さらに可能であれば掃除機で吸い取れば完璧です。

布団クリーニング店を利用しましょう。

最近では、依頼すると自宅まで業者が来てくれて、クリーニング品を集荷し、届けてくれる忙しい方にはとてもうれしい便利な宅配クリーニングなどもあります。

特に布団はクリーニング店まで持っていくのも大変ですから、大きな物でも取りに来てくれるのはラクで良いですよね。

集荷は依頼の当日から3日程度で来てくれる店舗が多く、返却は2日後から14日程度と普通のクリーニングと同じくらいで、送料は無料のところが多いのもうれしいポイントです。

気になる料金ですが、布団1枚で5,000円程度の費用がかかります。

布団クリーニングではカビ除去はしていないというところもありますので、事前に確認してからクリーニングに出すようにしましょう。

気になった方はインターネットなどで検索してみてはいかがでしょうか?

まとめ

・布団にカビが発生する原因は湿気とホコリなどの汚れです。

・布団のカビを予防するには湿気対策がとても大切です。

・布団をアルコールでこまめに除菌してカビを予防しましょう。

・天気の良い日に干したり、布団クリーナーや布団乾燥機を使用するのがおすすめです。

・布団クリーニングを利用してみましょう。

<参考文献>

・天野義弘『重曹・酢・クエン酸…みんなに優しい素材でナチュラルおそうじ』2006年、パッチワーク通信社

・瀬尾香織『驚きの汚れ落ち!掃除&洗濯のスゴ技ベスト』2019年、宝島社

・岩尾明子『人にやさしいナチュラルおそうじ』2007年、大泉書店

・櫻井英一『ちょこっとそうじで家中ピカピカナチュラル素材でエコそうじ』2016年、つちや書店

・本橋ひろえ『ナチュラルおせんたく大全』2020年、主婦の友社

・NHKガッテン!『「家事」「暮らし」がラクで楽しくなる科学の黄金ワザ100』2019年、主婦と生活社

・妾明子『「いま」知りたいことが全部ある!みんなの家事』2019年、オレンジページ

・井野良介『NHKあさイチ暮らしの「スゴ技」大百科』2014年、宝島社