布製品に生えた黒カビを取る方法

大切に保管していた布製品をいざ、使用しようと思うとカビが生えていたということはありませんか?

レースカーテンや、お風呂場のタオル、水気の付着した衣類などにポツポツと黒いカビが生えてしまうことがあります。

特に、湿気が多い場所で保管していると厄介な黒カビが生えてしまうことがあります。黒カビが布製品に生えてしまうと、なかなか落とすのが難しいですが、軽度であれば落とすことも可能です。

そこで、この記事では布製品に生えたカビを除去する方法をご紹介したいと思います。

布製品に黒カビが生える原因

カビは20~30℃、湿度60%以上の環境で水や栄養分があると大量に発生します。その中でも黒カビは家の中に存在している代表的なカビの1つで、結露の多い窓の周りや高温多湿な水回りなどに多く発生します。

そのため、例えば結露や水滴が生じている窓際のカーテンや、風呂用のタオル、漏水が起きたクローゼットの洋服など、湿気が多く発生しているところ

カビ汚染が進むと...

黒カビはクラドスポリウムという学名があり、大量に発生するとアレルギーの原因にもなると言われています。

カビは胞子を飛ばして増殖しますが、肉眼で確認できるくらいに成長しているということは、それだけ大量に発生しているということです。

カビによる布製品の汚染が進むと、完全に除去するのは困難になります。また、壁や床など他の場所にもカビがどんどん生えてしまう可能性がありますので、布製品のカビを発見したらそのまま放置せず、すぐに対処しましょう。

■関連記事■布製品に生えたカビはどうやって取るの?

布製品の黒カビを取る方法

布製品に生えたカビを取るためには「酸素系漂白剤」を使います。ただし、ウールや絹には使えませんのでご注意ください。

酸素系漂白剤は、過酸化水素が主原料の液体タイプ過炭酸ナトリウムが主原料の顆粒タイプがあります。どちらでも使用可能ですが、より漂白効果が高いのは顆粒タイプです。カビの大きさに応じて使い分けてください。

■関連記事■酸素系漂白剤をカビ取りに使用する際の注意点

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カビ取りに必要なモノ

  • 酸素系漂白剤
  • ゴム手袋
  • バケツ

酸素系漂白剤を用いて布製品のカビ取りを行う場合には、手袋を着用し皮膚を保護しましょう。

また、顆粒タイプの酸素系漂白剤を使用する場合には、40~60℃のお湯を使用しバケツに入れて溶かして使用します。

溶かす量はラベルを参考にしてください。オキシクリーンの場合は4リットルのお湯に対してキャップ1杯分入れて溶かします。

カビ取りの手順

①バケツ(もしくは洗面台)にお湯を入れて酸素系漂白剤を溶かし布製品を漬けます。

1~6時間漬けたら、取り出して流水でよくすすぎます。

これで、黒カビが落ちているかどうかチェックしてみてください。

まだ黒カビが残っている場合には、酸素系漂白剤を80ℓのお湯にキャップ1/8杯分入れて溶液を作り、黒カビ部分に直接付けて、時間を置き、様子を見てみましょう。

塩素系のカビ取り剤は基本的にNG

風呂場やトイレなどのの壁や天井に生えたカビは、市販のカビ取り剤(塩素系カビ取り剤)で除去するのが一般的なのですが、布製品の場合は布の変色や色柄の脱色の恐れがありますのでおススメできません。

白い布の目立たない部分に生えている黒カビや布巾、シャワーレースカーテンの場合は、使用しても良いですが、白い布でも黄色く変色することがありますので、端っこの目立たない部分で試してみましょう。

また、塩素系のカビ取り剤を使用する際には、ゴム手袋、マスクを着用し、換気を必ず行いましょう。

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布製品の黒カビが落ちない場合

以上の方法を試しても黒カビが落とせない場合は、新しいものと交換されることをおすすめします。

布製品の黒カビを防ぐ方法

布製品に黒カビが生えてしまうと、除去するのが難しいです。あまりに黒カビが大量に発生している場合は上記で紹介した、酸素系漂白剤を使った方法でも除去できない場合もあります。つまり、布製品の黒カビは発生させないように予防することが重要なのです。

①通気性を良くする

黒カビは湿気を好むカビなので、窓をこまめに開けたり換気扇やサーキュレーターを回すなどして、通気性を良くすることが大切です。

部屋や窓際付近の場合は、窓をこまめに開けて換気し、浴室やトイレ、キッチンなど水回りで黒カビが発生した場合には、換気扇をしっかりと回し、水気をこまめに拭きとりましょう。

②除湿する

黒カビが発生した場合は、換気と同時に除湿も行いましょう。部屋の場合は除湿機を使用したり、靴箱やクローゼットの場合は、除湿剤を置きましょう。

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③結露対策

結露は、室内外の温度差により生じます。結露予防のためにも換気と除湿が重要です。

また、窓の結露は結露防止シールやシートがありますので、活用しましょう。

■関連記事■窓際の結露による黒カビを防ぐには

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④漏水は修理する

雨漏りや破損による水漏れが原因で、クローゼットや押入れなどの布製品がカビてしまうことがあります。漏水が原因の場合は、早めに修理しましょう。分譲マンションの場合は管理会社へ連絡し、賃貸の場合は大家さんに連絡しましょう。戸建ての場合は、自身で修理業者へ依頼し、早めに直しましょう。

⑤布製品は定期的にお手入れする

衣替えの時期には衣類を洗濯し、しっかりと乾燥させ、洗濯不可能な衣類はクリーニングに出して清潔に保ちましょう。

黒カビが発生する前でも、カビ臭いときには消毒用アルコールで、カビを除菌しても良いでしょう

(※衣類によっては変色の可能性もありますので、布巾などに染み込ませ優しくたたき込みましょう)

カビは高熱に弱いため、洗濯可能な布製品の場合は、コインランドリーで洗って高温殺菌するという方法もあります。

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⑥定期的に日干し・陰干しする

衣類は定期的に、干して乾燥させましょう。干すことで、乾燥することができ黒カビを防ぐことができます。

湿度の低い晴れた日に行うと良いでしょう。

⑦布製品に皮脂や汚れが付いたまま放置しない

クッションカバーや、布製のソファー、衣類など布製品の皮脂や食べ残し、汚れがカビの栄養源となります。布についた汚れは中性洗剤で落としたり洗濯をしたりして、こまめに取り除きましょう。

洗濯機やエアコン掃除も

衣類はこまめに洗濯をして清潔にしておくこと、そして衣類や布製品を洗う洗濯機のカビ取りも重要です。

洗濯機内部に生えたカビが原因で、洗濯をした衣類にまでカビ被害が及ぶことがあります。洗濯槽クリーナーを定期的に行って、カビの原因を取り除きましょう。

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また、エアコンの内部に生えたカビも、布製品のカビの原因となります。エアコンの内部に生えたカビが風と共に空気中に舞い、湿気などの条件が重なるとカビが繁殖することがあります。エアコンが何だかカビ臭いな?と思ったら、早めにエアコンクリーニングを依頼するなどして、対策しましょう。