カビのお悩み解決コラム

乳児の服はなぜカビやすい?カビを簡単・安全に取る方法と予防する洗濯テクニック

#カビ#衣類#赤ちゃん
author-avatar

監修者穂苅 英樹

編集長(ハーツリッチ株式会社 代表取締役)

赤ちゃんの服にカビが生えていた・・・というケースは、実は少なくありません。
実は赤ちゃんの服はミルクの吐き戻しやよだれ、汗など水分や栄養が豊富で、非常にカビが生えやすい環境なのです。
カビをそのままにしてしまうと、肌トラブルアレルギーの原因になるなど、健康に悪影響を及ぼすことも。
カビを見つけたら、早めに対処するようにしましょう。

そこでこの記事では、乳児の服にカビが生える原因や、自宅でできる簡単なカビ取り方法を紹介します。
さらに、普段から実践できるカビ予防テクニックについても詳しくご紹介!

大切な赤ちゃんの健康を守るため、ぜひ参考にしてみてください。

この記事で分かること
・乳児の服にカビが生える原因
・乳児の服に生えたカビを取る方法
・乳児の服のカビを防ぐ方法
除カビ剤 15%OFFクーポン

乳児の服はカビが生えやすい?!

 そもそもなぜ乳児の服にカビが生えてしまうのでしょうか。乳児の服にカビが生える原因には大きく2つあります。ミルクの吐き戻しによるものとよだれや汗によるものです。

① ミルクの吐き戻し

乳児が母乳やミルクを飲んだ後、口からたらたらとミルクをこぼしてしまうことを吐き戻し(溢乳)といいます。ミルクには乳児に必要な栄養分である炭水化物・たんぱく質・脂質が豊富に含まれていますが、栄養たっぷりのミルクは乳児にとってだけでなくカビにとっても優秀な栄養供給源なのです。

そして空気中のカビの胞子がミルクによって汚れた部分に付着することで、次第に目に見えるカビとなって現われます。またミルクのついた服の洗濯が不十分な場合もミルクの吐き戻しによる汚れが繰り返されることになりカビの原因になります。

② よだれや汗

乳児の服にはよだれや汗も多量に染み込んでいます。よだれにはウイルスや菌が体内に侵入するのを防ぐという重要な役割があります。乳児は口周りの筋肉が未発達のため口を閉じ続けることができません。そのため口元がゆるみよだれが垂れてしまいます。

よだれにもたんぱく質成分が含まれているためカビの栄養分になりますし、よだれによって服が湿りカビが繁殖しやすくなります。また、カビは人からでる汗も栄養分します。乳児は基礎代謝が高く、非常にたくさんの汗をかきます。体は小さいですが大人と同じくらいの発汗量があります。大人と同じ皮膚面積で発汗量を比べると大人の2倍にもなると言われています。服が汗を吸収することでそこにカビの胞子が付着し、徐々に繁殖していきます。

③おさがりの服や保管状態

他にも

  • おさがりの服
  • 着替え後しばらくは服が洗濯カゴなどに入れたままになっている
  • 湿度が高く、通気性の悪い場所で保管している

などもカビの繁殖要因になります。おさがりの服の場合、以前その服を着ていた乳児のミルクの成分やよだれ、汗が繊維に残っている可能性があります。また、新品ではないため服の繊維がもろくほつれやすくなっています。もともと乳児の服の繊維は柔らかく細い素材でできています。

おさがりの場合新品と比べてより繊維がもろくなっている分カビの胞子は通常よりも早いスピードで根を広げ繁殖してしまいます。おさがりの服は汚れ残りや繊維の劣化によりカビが生えやすくなっているのです。

洗濯カゴに放置もキケン

また、乳児の着替えを終えた後洗濯カゴの中に服をそのまま放置しておくこともカビの原因になります。洗濯まで時間が空くと洗濯後の汚れ落ちが悪くなってしまいます。そして取れずに残ってしまった汚れが蓄積されると頑固な黄ばみ・シミとなりやがて目に見えるカビなとなって現われます。

保管場所の環境によっても服にカビが生えてしまいます。乳児の服に限ったことではありませんが、通気性の悪いクローゼットや押し入れ、服をぎゅうぎゅう詰めに入れている場合もカビは生えやすいです。

 以上が乳児の服にカビが生える主な原因になります。ですがカビの原因は一つではなく

  • 汚れ残り×保管環境
  • おさがりの服×ミルクの吐き戻し

といったふうにいくつかのカビが生える条件が重なって発生していることが多いです。乳児の皮膚は敏感な上、体内の粘膜の保護機能も未発達です。そんな乳児の服にカビが生えるとカビの胞子を吸い込んだ乳児がアレルギー様の症状を発症してしまったり、肌荒れを引き起こしたりするおそれがあります。今後のためにも一度乳児の服周りの環境を見直してみてもいいかもしれません。

■関連記事■洗濯機のカビ対策完全ガイド|蓋閉めたままはNG?洗濯槽の黒カビ除去と予防グッズ・送風乾燥を解説
■関連記事■押入れ・クローゼットのカビ&湿気対策ガイド|開けっ放しは効果的?白カビ・茶色いシミの掃除法


乳児の服に生えたカビを取る方法

では実際に乳児の服にカビが生えてしまった場合はどうしたらよいでしょうか。ここからは乳児の服に生えたカビを取る方法をご紹介していきます。カビ取りには酸素系漂白剤を使います。乳児の服に漂白剤を使っても大丈夫なのか、安全性など心配になってしまうかもしれませんが乳児の服にも使用できる漂白剤がありますのでそちらを使っていきます。

では、カビ取りの手順です。カビ取りに必要なものは以下の通りです。

準備するもの

  • ゴム手袋
  • 衣類の入るバケツなど
  • 酸素系漂白剤(乳児の服にも使用できるもの)
  • 乳児用洗濯洗剤

出典: Amazon

手順

① 漂白剤を使うためゴム手袋をつけ、肌を保護します。

② バケツに40~50℃くらいのお湯を入れ、そこに規定量の漂白剤を投入します。

③ カビ取りしたい服をいれ、浸け置きします。浸け置き時間は漂白剤によって異なります ので漂白剤裏面に書かれている浸け置き時間に従ってください。(目安として30分程度~長いもので2時間程度置くものがあります。)

④ 時間が経ったらカビの状態を確認します。カビが残っているようでしたら柔らかい歯ブラシなどを使って優しくこすってみてください。

⑤ 漂白剤が残らないようにしっかりすすぎます。

⑥ カビが取れたら乳児服用の洗濯洗剤を使って洗濯機で、または手洗いします。洗濯機で洗う場合は「ソフト」モードや「手洗い」モードで優しく洗いましょう。

⑦ 洗濯後はしっかり乾かします。

注意点

 カビ取り時の注意点としては、カビ取り後洗濯機で洗う場合はネットに入れるようにします。また新品の大人の服と一緒に洗うのもやめましょう。新品の大人の衣類には加工の際にホルムアルデヒドが使われています。ホルムアルデヒドは水に溶けやすい性質があり、乳児の服と一緒に洗うと移ってしまうおそれがあります。

乳児の服にホルムアルデヒドが付着すると炎症や湿疹を発症する場合がありますので、新品の大人の服と乳児の服を一緒に洗濯するのはやめましょう

 また、使用する漂白剤についてですが、塩素系漂白剤を使うと色落ちしてしまいますし、繊維の傷みにつながります。さらにすすぎ残しがあると乳児の肌荒れにつながったりするので塩素系漂白剤は使わない方がよいでしょう。

酸素系漂白剤でも、すすぎをしっかり行えば大人の服と同じ漂白剤や洗濯洗剤を使用することも可能です。ですが、漂白剤や洗剤による影響は個人差がありますので、安全性を考慮して乳児の服でも使えると記載のあるものの使用をおすすめします。


カビを防ぐには

 以上が乳児の服に生えたカビを取る方法になります。ただでさえ乳児のお世話は気をつかうことが多く大変ですが、服にカビが生えていることが分かったらさらに気力も体力も奪われてしまいますよね。そうならないためにも普段から服にカビを生やさないようにする工夫が必要です。日頃できる乳児の服のカビ対策としては、

・カビの原因となる黄ばみを最小限に抑えること

・通気性の良い場所で保管すること

です。

具体的には、

① カビのもとになる黄ばみ汚れは粉石けんと漂白剤で煮洗いする。

② 洗濯機で洗濯する場合はその前に水またはぬるま湯で手洗いをしてある程度汚れを落としておく。

③ 着替え後、すぐに洗濯できない場合はそのままにしておかず水またはぬるま湯につけておく。(時間の経過とともに服に色素が沈着して頑固な黄ばみになる防ぐ)

④ 洗濯後はしっかり乾かし、通気性のよい場所や入れ物で保管する。

⑤ 消毒用エタノールで定期的に除菌する。(消毒用エタノールはカビ予防効果があります)

などがあります。

出典:Amazon

乳児の服の頑固な黄ばみには煮洗いが効果的です。煮洗いの方法は以下の通りです。

煮洗いの方法

~用意するもの~

  • 粉石けん
  • 酸素系漂白剤(乳児服用)
  • ステンレス製鍋(アルミ鍋は漂白剤の成分により溶けてしまうため使えません)
  • トング

~手順~

 まず、大きめのステンレス鍋に水を入れて火にかけます。

沸騰しないくらいに温まったら粉石けん、酸素系漂白剤を入れて溶かし、乳児の服を入れます。

なるべく汚れ部分に泡が当たるようにトングで適度に動かしながら汚れを落とします。

汚れが落ちたら湯から揚げます。その後ぬるま湯でよくすすぎ、乾かします。

煮洗いは黄ばんだ服をまとめて洗ったり、おさがりの服を着せる前の洗浄方法としてもおすすめです。

くらしのマーケット

【カビ最新ニュース】妊娠中の室内カビが赤ちゃんの湿疹リスクを高める可能性が国内研究で明らかに


2024年、日本の大規模出生コホート調査(エコチル調査)を解析した研究で、カビが発生しやすい環境で妊娠期を過ごした母親から生まれた子どもは、1歳半までに湿疹を発症する割合が高くなることが新たに報告されました。
このような家庭の子どもは、そうでない家庭と比べて最大1.5倍ほど湿疹が出やすいという傾向が確認されています。

興味深いのは、両親がアレルギー体質でない場合でも同じ結果が見られた点です。
赤ちゃんの肌はとても薄くバリア機能も未熟なため、妊娠中から室内を清潔に保ち、カビのない環境を整えておくことが、将来の肌トラブルを防ぐうえで大切だと研究者は主張しています。

乳児の服や寝具は汗やよだれ、ミルク汚れでカビが発生しやすいもの。
日頃から湿気対策と清潔な環境づくりを心がけることが、赤ちゃんの肌を守るための重要な予防策です。

参考:北海道大学|妊娠中の室内環境要因と 3 歳までの⼩児湿疹の発症リスクとの関連


乳児の服のカビに関するQ&A


乳児の服は汗・よだれ・ミルク汚れで常に湿った状態になりやすく、カビが繁殖しやすい環境です。ここでは特に相談の多い疑問にお答えします。


Q1. カビが生えた乳児の服は、落とせれば着せても大丈夫?


A. 酸素系漂白剤でしっかり除去できれば再使用は可能です。
ただし黒カビなど根が深い場合は見えない部分に菌が残ることがあるため、何度もカビが再発する服は買い替えを検討してください。


Q2. ミルク汚れが原因のカビは、洗濯だけでは落ちない?


A. はい。
ミルク汚れはタンパク質と脂質が混ざっており、普通の洗濯だけでは繊維の奥に残りやすく、そこからカビが再発します。事前の下洗いや酸素系漂白剤での浸け置きが効果的です。


Q3. カビを防ぐための保管方法は?


A. 乾燥が最重要です。
洗濯後は短時間でしっかり乾かし、クローゼットは詰め込みすぎないようにしましょう。除湿剤を入れる、通気性のよいボックスを使うなども効果的です。


まとめ

いかがだったでしょうか。今回は乳児の服にカビが生える原因とその除去方法についてお伝えしてきましたが、まとめますと

●乳児の服に付着するよだれや汗、ミルクの吐き戻しはカビの栄養源になる。

●乳児の服のカビ取りには酸素系漂白剤(乳児服用)を使用する。

●カビの原因になるミルクやよだれの沈着による黄ばみは煮洗いで落とす。

●乳児の服は通気性の良い場所で保管する。

となります。服は大切な赤ちゃんの肌に直接触れるものですからできるだけ清潔な状態を保ってあげたいですよね。ぜひご自身の生活スタイルに合わせてできそうな方法を取り入れてみてくださいね。

■関連記事■知らないと赤ちゃんが危険!?哺乳瓶のカビがもたらす健康被害と正しい対処法
■関連記事■中古のチャイルドシートにカビが…!子どもの健康を守るためのカビ取り手順と再発防止のポイント
■関連記事■赤ちゃんの安全を守る!ベビーベッドの素材別カビ取り方法とプロが教える予防術
■関連記事■赤ちゃんを守る!ベビーカーのカビを確実に取り除く方法と再発防止策まとめ
■関連記事■風呂のおもちゃがカビだらけ!?安全に落とす掃除方法と予防のポイントをプロが解説
■関連記事■大切なぬいぐるみにカビが!原因と失敗しないカビ取り方法・再発防止策を徹底解説

参考:花王株式会社

除カビ剤 15%OFFクーポン

コメント

CAPTCHA



不安だけが募る前に、まずはお気軽にご相談ください!

「何度掃除してもまた出てくる…」
そんなカビの悩み、
専門家に相談しませんか?

小さなお子さまやご高齢の方がいるご家庭でも、安心してご依頼いただけます。
ご家庭のカビ取りから、工場・倉庫などの
大規模施設まで。
原因調査から医療レベルの除カビ・再発防止策まで、幅広く対応しています。

カビでお悩みの方、まずはお気軽にご相談ください 見えないカビが健康や家計に影響を与える前に、プロにご相談ください。
様々な場所の課題に応じた最適なカビ対策をご提案いたします。
カビでお悩みの方、まずはお気軽にご相談ください カビの不安は早めに解決。場所に応じた最適な方法をご提案します。