テントのカビ取り方法

アウトドア道具の中ででも高価なもののひとつがテントです。 使用したあとに湿ったまま車内や押し入れ、クローゼットに収納してしまい次にキャンプに行ってからテントを広げてみたらカビが生えていた!という声を耳にすることがあります。この記事では「テントのカビ取り方法・カビ予防方法」をご紹介していきます。

テントにカビが生えていたら...

せっかくのレジャーなのにテントにカビが生えていたら楽しい気分も台無しですよね。 まず、カビを生やさないためには、テント使用後に外側についた汚れや水分はぞうきんなどで拭き取りましょう。

雨の日に使用したテントを乾かさずに片づけてしまうとカビや臭いの原因となります。カビは一定の温度、湿度、栄養分があれば季節に関係なくどこでも発生します。 また、一度テントにカビが生えてしまうとカビを除去するのが大変な作業になるだけでなく、カビを取り除くために使用した洗剤や漂白剤などの薬剤によってテントの破損、劣化、変色などが起こる可能性やテントの撥水効果やUV効果が薄れる原因となってしまいます。

カビが生える前にしっかりとケアすることでテントを長持ちさせましょう。

テントの生地や種類

テントの生地は

  • ポリエステル
  • ナイロン
  • コットン
  • ポリコットン

などがあります。 それぞれの生地の特徴を見ていきましょう。

①ポリエステル

ポリエステル…テントの生地に最も使われているスタンダードな素材です。 吸湿性が低いため耐水性があります。乾きやすく、強度もあり、値段もリーズナブルです。しかし、通気性が悪いので雨の日などは内部が蒸れることがあります。 ポリエステルにカビが生えた場合には表面にうっすらと生えている白カビの場合は比較的簡単にカビを取り除くことができます。

②ナイロン

ナイロンは、ポリエステルと比べて軽く、柔軟性があります。 ポリエステルと比べると高価になります。 ナイロンは比較的カビが生えにくい素材ですが、汚れや湿気を放置するとカビが生えてしまいます。

③コットン

コットン製のテントは通気性が良く、夏場はポリエステル素材のテントと比較して涼しく、冬場はストーブを焚いても一酸化炭素中毒の心配がありません。 結露に強い素材ですが使用後に乾燥させないとカビが発生しやすいです。 ナチュラルな素材で耐久性が高いですが、コーティング加工がされていないので防水性がありません。 そのため湿気対策などのメンテナンスが難しいです。

④ポリコットン

ポリコットンとはポリエステルとコットンを混ぜた素材です。コットンとポリエステルのメリットを併せ持ちますが、雨や湿気に強い素材とは言えません。

テントのコーティングの種類

①ポリウレタンコーティング

ポリウレタンコーティングは、最もスタンダードなコーティング方法です。 加水分解という現象で、使用頻度などに関係なくコーティングが劣化していきます。 加水分解は湿度が高いと加速するため、濡れた場合には早く乾かす必要があります。

②シリコンコーティング

シリコンコーティングは、ナイロン生地にコーティングされている方法です。 ポリウレタンコーティングとの違いはシリコンを使用しているので防水性が高く、生地の強度が上がります。加水分解はポリウレタンと同様なので濡れた場合には早く乾かす必要があります。

テントを使用したあとのケア

テントを使用したあとは汚れをしっかりと落とし、乾燥させるのが大事です。

雨が降っていない日に使用したテントでも結露や朝露などで湿気を吸収しています。テントを乾燥させるときには、実際に使うときのように組み立てて乾燥させるのがポイントです。 テントの底の部分を乾かすときには、逆さにして干すのが良いです。

テントのケアというと、テント本体のみに注目してしまいますが、ールなどにも水分が残っていると錆びの原因にもなりますのでしっかりと乾かしましょう。 また、雨が降っている場合にはその場で乾かすことができないため、水分を拭き取り大きめのビニール袋などにテントを収納して持ち帰るのがおすすめです。 長時間濡れたままにしているとカビの原因となりますので、帰宅したらすぐに乾かしましょう。

テントのカビ取り方法

中性洗剤でカビを取る方法

テントに使用されている生地は塩素系漂白剤を使用すると傷んでしまいます。 そこで、今回使用するのは台所や食器用などで使われている中性洗剤です。

手順

①中性洗剤を少量含ませたぞうきんでテントのカビを拭いていきます。 ②風通しの良い場所でしっかりと乾燥させます。 ③乾燥が終わったあとに防水スプレーをかけておくと汚れやカビの防止となるのでおすすめです。 ただし、中性洗剤は殺菌効果があまりないため、カビ自体を殺菌しているわけではありません。しっかりと乾燥しないとまたカビが再発しますので管理に注意しましょう。

消毒用エタノールでカビを取る方法

エタノールにはカビのたんぱく質を分解して殺菌する力があります。 薬局やドラッグストアなどで販売されている消毒用のエタノールを100円ショップなどで購入できるスプレーボトルに入れて吹き付けて使用します。 この消毒用エタノールはテントのカビ以外にもさまざまな場所や物にカビが生えてしまったときや、掃除で役に立つ万能なアイテムですので一つ用意しておくと様々な場面で活躍してくれます! しかし、エタノールはカビを殺菌することはできますが、カビによる着色を落とす効果はありません。

手順

①カビが生えた箇所に消毒用エタノールを吹き付けて生地に浸透させます。 エタノールは揮発性が高く、すぐに蒸発するため、吹き付けたら乾くのを待つだけでカビは殺菌できます。

※注意点 テントの素材を必ず確認してから行ってください。消毒用エタノールや漂白剤は素材によっては使用しない方が良いものもあります。そのため、テントの素材を確かめてから使用することをおすすめします。

  • テントのカビ取りその3~酸素系漂白剤~

酸素系漂白剤でカビを取る方法

酸素系漂白剤は塩素系漂白剤に比べると、パワーは落ちますが、その分生地へのダメージを軽減することができます。

テントの生地によっては漂白剤を使用してしまうと撥水加工まで取れてしまうことがありますので注意しましょう。

テントのカビを防止するには?!

以上のようにテントにカビが生えてしまうと、お手入れに手間がかかってしまいます。その為には「テントのカビが生えないよう防ぐ」ことが大事です。

使ったら必ず乾燥する

まず、テントを使用したあとはしっかり干して乾燥させましょう。 キャンプで使用した場合にはキャンプ場で干してから帰宅するとテントの手入れが楽になります。 雨の場合には帰宅してからなるべく早く晴れた日に干して乾燥させましょう。そのまま放置し、時間が経つとカビが生える可能性が高くなってしまいます。 その後、消毒用エタノールを吹き付けておくとテントが除菌されてカビが生えるのを防ぐことができます。

テントを畳んで収納する袋には乾燥材を一緒に入れておくと湿気を吸収してくれるため、さらに念入りなカビ防止対策となります。

また、テントを普段収納している場所の換気や湿気対策にも気を付けると良いでしょう。 テントをしばらく使用する予定がない場合には押し入れやクローゼットにしまったままにせず定期的に干し、消毒用エタノールを吹き付けるなどメンテナンスをすることでいざテントを使おうと思ったときにカビが生えていた!なんていうことにならずに済みます。

ふとん乾燥機でテントを乾燥させる

ふとん乾燥機を上手に使うことで、使用後のテントをしっかりと乾燥させることができます。 ホースタイプのふとん乾燥機を使うと簡単に乾燥することができて便利です。

テント専用のクリーニングを利用する

大きなテントを使用していたり、自宅での手入れが難しいという方にはテントのクリーニングサービスを利用する方法もあります。 テントの洗濯から乾燥、撥水加工、UVカット加工、さらにカビ落としや防カビ加工などの処理を行っているところも多いです。

自力で施工することもできますが手間と使用する材料も安価ではないため専門の業者に任せるのが確実でしょう。 メンテナンスをきちんとしている場合でもテントを使用していく度に防水などの機能は低下していきます。 買い換えを検討するか、改めて防水や防カビ加工をして長く使用することもできます。 汚れがひどい場合などもこのような専門の業者を利用するのが便利です。

まとめ

テントを使用したあとのケアと定期的なメンテナンスが重要です!

  • 使用したあとは水分や汚れを拭き取り、しっかりと乾燥させる
  • 乾燥させたあとに消毒用エタノールを吹き付け消毒をする
  • テントを収納している袋に乾燥材を入れたり、押し入れ、クローゼットの換気で湿気を防ぐ
  • 汚れがひどい場合や、防水性が低下してきた場合にはクリーニングに出し、防カビ加工なども併せてメンテナンスする

など、テントを使用したあとは早めに乾燥・洗浄・消毒を行いカビが発生する前にお手入れしておくと良いでしょう。 また、テントにカビが生えてしまった場合には、消毒剤を用いた方法でカビを除去しましょう。早めに対策することでカビからの被害を防ぎます。

<参考文献>

・増田義和『アウトドアギアメンテナンスマニュアル』2010年、実業之日本社

・『最新山道具メンテナンスBOOK』2014年12月10日、枻出版社