洗濯槽がカビ臭い!対策方法は?
いつも使う洗濯機を使おうと、フタを開けた途端、なんだかカビっぽいニオイが...
お洋服を綺麗に洗う洗濯機が臭いと、衣類にまで影響が出そうで心配ですよね。
この洗濯槽のカビ臭い、何とも言えないニオイは一体何が原因なのでしょうか。
この記事では、洗濯槽が臭くなる原因から、洗濯槽のニオイを消す方法まで解説していきます。
目次
洗濯槽が臭くなる原因
洗濯機は、衣類を水で洗い、脱水層で脱水するという働きがあります。パッと見た洗濯槽は綺麗に見えても
裏側には水滴や石けんカスが残っており、これをエサにカビや雑菌が増えることでニオイの原因となります。
「え?洗濯槽って毎日お洗濯していたらそれだけで綺麗に洗えているんじゃないの?!」
と思われる方もいるかも知れません。
しかし、洗濯槽は内層と外層がすっぽりと重なった二重構造になっており、内側の水滴が乾きにくいという特徴があります。また、カビの中には洗濯槽に残った僅かな洗剤(界面活性剤)のカスや柔軟剤をエサに増殖するものもいるのです。
一般的にカビは、20~30度、湿度60%以上、栄養源のある場所を好みます。
洗濯槽の裏も例外ではなく、残った水滴や洗剤、衣類の繊維質を栄養源として増殖するカビもいるのです。
洗濯槽の裏にみられるカビの種類
洗濯槽の裏にみられるカビはいくつかありますが
その中でもエキソフィアラ、スコレコバシディウムなどがよく見られます。これらは洗剤(界面活性剤)もエサにして増えるのではないかと推測されています。
よく使用する洗濯機ほど水滴が残りやすい
また、洗濯機を毎日使用しているから洗濯槽の内部もお掃除されてキレイかというと、また別の話です。
毎日使えば使うほど、洗濯後の水滴が洗濯槽に残りやすく、カビが発生しやすくなるのです。
洗濯槽の裏が完全に乾燥しきっていないと、カビが生えて嫌なニオイの原因となるのです。
つまり、洗濯槽が臭くなる理由としてはいくつか挙げられます。
- 洗濯機を毎日使っていて水滴が乾かない
- 洗濯機のフタをしたままで内部が乾燥しにくい
- 洗剤の使いすぎで残った洗剤がカビのエサに
- 残った繊維がカビのエサに
- 風呂の残り湯を洗濯に使っていた
- 糸くずフィルターにゴミが溜まっている
- 洗濯機の老朽化
古い洗濯機はどうしてもカビや汚れ、雑菌が蓄積していることから、新しいものと比較するとニオイが発生しやすくなります。老朽化がニオイの原因だと考えられる場合は、新しく買い替えることも検討しましょう。
下水臭い場合は?
また、洗濯機自体ではなく排水トラップに水が溜まるなどの排水トラブルにより洗濯槽からニオイが発生する場合もあります。築年数の古い物件などで、洗濯機から下水臭いニオイが上がってきたということもあります。
下水臭い場合には、排水修理の工事が必要になることもあります。その場合には管理会社や(大家さん)水道業者等に相談してみましょう。
(参考:Panasonic「 縦型洗濯機 ニオイが気になる」)
洗濯槽のニオイを放置するとどうなる?
洗濯槽のカビ臭いニオイをそのままにしておくと、一体どのようなことが起こるのでしょうか。
もしも洗濯槽の裏に生えたカビが原因の場合、黒いかさぶたのような破片がせっかく綺麗に洗ったつもりの洗濯物に付着する恐れがあります。これは、脱水層の裏より剝がれたカビの菌体の破片である可能性があります。
また、カビの種類によっては洗濯用洗剤をエサにするものもいますので、衣類のカビの原因となります。
その他、洗濯槽がカビ臭いと、ニオイを消そうと思って洗剤をいつもより多く使ってしまうという方もいます。
そうすると、さらに余った洗剤がカビの原因となる悪循環が生まれることも。
日々、衣類を綺麗に洗ってくれる洗濯機だからこそ、ニオイを除去して清潔にしたいものですよね、
では次は、実際に洗濯槽のニオイを除去する方法をご紹介します。
洗濯槽のニオイを消す方法
洗濯槽のニオイを消すには大きく分けて3つの方法があります。簡単にまとめると以下の方法です。
①洗濯槽のクリーニング(塩素系)
②洗濯槽のクリーニング(酸素系)
③50~60℃程度のお湯で洗って加熱殺菌
①の塩素系消毒剤で洗濯槽のクリーニングを行う方法が最も手軽で時間もかからずにできる方法です。
市販の洗濯槽クリーナーを用意し、水量をMAXにして通常通り洗います(詳しくはラベルを参照)
洗濯槽クリーナー(アルカリ性)の内容成分は以下の通りです。
- 水(溶剤)
- 次亜塩素酸塩(酸化剤)
- 水酸化ナトリウム(アルカリ剤)
- アルキルアミンオキシド(界面活性剤)
- けい酸塩(防錆剤)
(洗濯槽カビキラーの内容成分より抜粋)
また、洗濯機の種類によっては「槽洗浄コース」もありますので、そちらを参考に行ってみましょう。
殺菌力の強い塩素を使うことで、カビや雑菌を殺菌してニオイの元を除去する方法です。
注意点としては、すすぎが足りないと塩素系漂白剤の漂白効果により次のお洗濯の際に、衣類が変色してしまう恐れがあることです。槽洗浄を行った際には、すすぎをしっかりと行いましょう。
また、塩素系の洗濯槽クリーナーは縦型の洗濯機とドラム式洗濯乾燥機どちらも使用することができます。
②の酸素系漂白剤を使った洗濯槽クリーニングの方法は、少し時間と手間はかかりますが
洗濯槽の裏に生えたカビをしっかりと除去したい時におススメの方法です。
酸素系漂白剤は過炭酸ナトリウムのことで、衣類用の漂白剤としても活用されるため
塩素系漂白剤と比べて衣類の変色や脱色がしにくいという特徴があります。
方法は、水もしくはお湯(40℃以上のお湯の方がさらに効果的です)を洗濯槽MAXまで入れて酸素系漂白剤を加えて時間を置きます。
オキシクリーンなど、顆粒タイプの酸素系漂白剤(100~200g)がおすすめです。
酸素系漂白剤を加えると、泡がシュワシュワと立ってきますが、そのまま数時間放置(5~6時間)します。
しばらくすると、洗濯槽の裏の汚れが浮かび上がってきますので、ネットですくい上げます。
これを何度か繰り返して、最後に槽乾燥させたら終了です。
③のお湯で洗濯槽を洗うについては、お湯が出る洗濯機か、ホースやバケツでお湯を運ぶ必要がありますが、定期的に行うことでカビを殺菌することができます。カビは50~60℃のお湯で死滅する性質がありますので、お湯を使用することでニオイの原因となるカビや雑菌を殺菌します。
洗濯機によっては、高温のお湯で使用すると故障の原因となることがありますので、メーカーのHPなどでよく確認をしてから使用するようにしましょう。
ジョンソン 洗たく槽カビキラー
出典:Amazon
グラフィコ オキシクリーン
出典:Amazon
洗濯槽のニオイを普段から防ぐには?
では、洗濯槽が臭くならないようにするためにはどうすれば良いでしょうか。ニオイを防ぐ方法を以下にまとめてみました。
①洗剤は適量使う
②使わないときはフタを開けて乾燥させる
③衣類を詰め込んだままにしない
④定期的に槽洗浄を行う
⑤洗濯時に重曹を入れる
⑥可能であればお湯で洗濯をする
⑦糸くずフィルターのゴミを溜めない
洗剤は多すぎても少なすぎてもニオイの原因となります。水量に合わせてきちんと計量し、適量を使用するようにしましょう。同様に柔軟剤も適量を使いましょう。
また、洗濯機を使用した後は内部の水滴を乾燥させるためにフタを開けるようにしましょう。
同様に、洗濯物を洗濯カゴ代わりにして洗濯槽に入れたままにすると雑菌が増殖しニオイの原因となります。
今回紹介した、槽洗浄(塩素系や酸素系の槽洗浄クリーナーやお湯)を定期的に行い、見えない洗濯槽の裏のカビを殺菌することでニオイの発生を防ぎます。糸くずフィルターもこまめに捨てましょう。
また、弱アルカリ性の特徴を持つ重曹を洗濯用洗剤代わりに使用することで軽い消臭効果があります。もし可能であれば、洗濯時にお湯を使うとカビや雑菌を殺菌することができ、洗濯物のニオイも防ぐことができます。
お湯を毎回運んだりホースで流す手間を考慮すると、例えば温水洗浄タイプの洗濯機を使用するという手もあります。お湯で洗うことで、衣類の汚れも落ちやすくなり、カビや雑菌のニオイも防いでくれます。
洗濯機は高価なお買い物ですので、すぐに新しく買い替えるのは難しいかも知れませんが、次回の買い替え時に「温水洗浄」機能の有無も判断材料として取り入れてみてはいかがでしょうか。
シャボン玉石けん 重曹
出典:Amazon
まとめ
洗濯槽のニオイの原因は、洗濯槽の裏に生えたカビである可能性があります。
また、洗濯機を多く回せば洗剤でカビが落ちるようなイメージはありますが、実際は洗剤をエサにして増殖するカビもいます。そのため、洗剤や柔軟剤の使い過ぎには注意をして適量を使うようにしましょう。
洗濯機のニオイを防ぐためのポイントは「槽洗浄」です。ニオイが気になる前に月に1回など定期的に槽洗浄を行い
カビや雑菌を殺菌しましょう。
また、ニオイを発生させないために、日ごろの使い方も重要です。
フタを開けて、日ごろから内部を乾燥させるようにし、可能であればお湯を使って洗濯をすると良いでしょう。
衣類を清潔に保つための洗濯機ですので、定期的なお手入れを行うことでニオイの元を断ちましょう。
【参考】
「カビはすごい!ヒト飲み方か天敵か?!」