
窓に発生した結露や室内の高湿度の環境によって、カーテンにカビが発生してしまうことがあります。
カビは時間経過とともに繁殖するため、見つけたら除去するか、状態によっては処分するのが理想です。
とはいえ、忙しくてすぐに対処できないこともあるでしょう。
放置すると、カビが広がって見た目や臭いが悪化するだけでなく、胞子が部屋中に拡散し、健康面に悪影響を及ぼす恐れがあるため、早めの対処が大切です。
この記事では、カーテンのカビを放置することによるリスク、正しいカビ取りの方法、そして効果的な防カビ対策について詳しく解説します。
今日からできる対策を取り入れて、健康で快適な住環境を保ちましょう。
| この記事でわかること |
| ・自力でカーテンのカビを除去する方法 ・カーテンのカビを放置することのリスク ・自力でカーテンのカビ取りが出来なかった時の対処方法 ・カーテンのカビを防ぐための対策 |
目次
1. 作業前に確認すること

カビ取りは手順を間違えると生地を傷めたり、体調に影響することがあります。
安全に進めるために、作業前に次の3点を確認しましょう。
洗濯表示の確認
カーテンのタグにある洗濯表示を見て、漂白剤の可否、洗濯機で洗えるか、乾燥機が使えるかを確認します。
カビの種類と範囲の確認
白っぽいカビは除菌中心で対応しやすい一方、黒い点状のカビは色素が残りやすく、漂白が必要になることがあります。
安全対策
作業中は換気を行い、マスクと手袋で皮膚と粘膜を保護しましょう。
住まい全体のカビリスクも確認しておこう
カーテンのカビは、窓まわりの結露や室内の湿度など、住環境の影響が重なって発生していることがあります。
カビリスク診断でご自宅の状態を一度確認しておくと、再発しやすい原因や優先すべき対策が見えてきます。
2. 自力でカーテンのカビを除去する方法

カビは時間経過とともに範囲を広げていくため、カーテンにカビを発見したらすぐに対処することが大切です。
ただし、カーテンの素材やサイズ、発生しているカビの種類によっては、カビ取りは非常に難しいことがあります。
その場合は、新しいものに買い替えるか、クリーニング業者などのプロに任せることになるでしょう。
後ほど4. カーテンのカビを自力で除去できない時の対処方法で詳しく解説するので、そちらを参考にしてください。
まだ初期段階で自力で対処可能な場合は以下の方法でカビ取りしましょう。

2-1. 消毒用エタノールでカビ取りする
消毒用エタノールを使用することで、手っ取り早くカビを除菌することができます。
ただし、この方法ではカビの色素は除去できないため、黒カビには効果が期待できません。
部分的な白カビや軽度のカビの時に、応急処置として使用することをおススメします。
用意するもの

- スプレータイプの消毒用エタノール
- 柔らかいブラシ
- タオル
- マスク
- ゴム手袋
注意事項
- 作業中は必ず部屋の換気を行い、エタノールの蒸気を吸い込まないように注意してください。
- エタノールは引火性が高いため、火気の近くで使用しないでください。
- エタノールを使用する前に、カーテンの目立たない部分で色落ちしないか確認してから作業を行ってください。
手順

①ブラシで表面のカビを除去する

柔らかいブラシを使用して、カーテン表面のカビを軽く取り除きます。
カビの胞子が飛び散る恐れがあるため、屋外で行うか換気しながら行いましょう。
②エタノールを吹きかけてしばらく放置する

スプレータイプの消毒用エタノールをカビの生えている部分やその周辺にたっぷりと吹きかけます。
そしてエタノールがカビになじむまで、約5~10分ほど放置しましょう。
③タオルで拭き取る

タオルを使って、エタノールと共にカビを拭き取り、表面の水分を吸収させます。
④しっかり乾燥させる
水分が残るとカビの原因になるので、カーテンをしっかりと乾燥させましょう。

ドーバー パストリーゼ77
出典:Amazon
2-2. 次亜塩素酸水で殺菌する
続いて、次亜塩素酸水を使った除菌方法です。
次亜塩素酸水は除菌目的で使われることがありますが、カビの色素を落とす効果は基本的に期待できません。
また、濃度や製品によって効果に差が出やすいため、消毒用エタノールや洗濯、酸素系漂白剤などを優先し、補助的に使うのが無難です。
用意するもの

- 次亜塩素酸水
- スプレーボトル
- 柔らかいブラシ
- タオル
- マスク
- ゴム手袋

除菌研究所 次亜塩素酸水生成パウダー
出典:Amazon

エスエーシーラボ ジアニスト
注意事項
- 作業中は必ず部屋の換気を行ってください。
- 次亜塩素酸水を使用する前に、カーテンの目立たない部分で色落ちしないか確認してから作業を行ってください。
手順

①ブラシで表面のカビを除去する

柔らかいブラシを使用して、カーテン表面のカビを軽く取り除きます。
カビの胞子が飛び散る恐れがあるため、屋外で行うか換気しながら行いましょう。
②次亜塩素酸水を吹きかけてしばらく放置する

粉末タイプの場合は水で薄めて次亜塩素酸水を作ってください。

そして次亜塩素酸水をスプレーボトルに入れて、カビの生えている部分やその周辺にたっぷりと吹きかけます。
次亜塩素酸水がカビに浸透するまで、約5~10分間放置しましょう。
③タオルで拭き取る

タオルを使って、次亜塩素酸水と共にカビを拭き取り、表面の水分を吸収させます。
④しっかり乾燥させる
水分が残るとカビの原因になるので、カーテンをしっかりと乾燥させましょう。
2-3. 酸素系漂白剤でカビ取りする
黒カビには、酸素系漂白剤のつけ置きが有効です。
作業前に洗濯表示を確認し、酸素系漂白剤が使えるカーテンで行ってください。
ただし塩素系より漂白力は穏やかなため、ひどい場合は買い替えやクリーニングも検討しましょう。
用意するもの

- 酸素系漂白剤
- 桶(バケツや洗面台でも可)
- 40℃のお湯
- マスク
- ゴム手袋

グラフィコ オキシクリーン
出典:Amazon
注意事項
- 繊維が傷む恐れがあるため、酸素系漂白剤の使用量やつけ置き時間は守るようにしてください。
- 酸素系漂白剤を使用する前に、カーテンの目立たない部分で色落ちしないか確認してから作業を行ってください。
手順

①酸素系漂白剤の溶液を作る

桶に40℃のお湯を入れ、そこに酸素系漂白剤を加えてしっかりと溶かします。
オキシクリーンの場合はお湯4リットルに対してキャップ1杯が目安です。
②カーテンを浸け置きする

カビの生えているカーテンを桶に入れ、酸素系漂白剤の溶液に浸け置きます。
30分から1時間程度放置し、漂白剤がカビに効果を発揮するのを待ちます。
カビが残っているようなら漂白時間を長くしてください。
(オキシクリーンの場合は最大で6時間までです)
③洗濯機で洗濯する

浸け置きが完了したら、カーテンを取り出して洗濯ネットに入れて、通常通り洗濯機で洗濯します。
漂白剤の残留を完全に取り除くために、すすぎを十分に行います。
④しっかり乾燥させる
洗濯が完了したら、風通しの良い場所に干してしっかりと乾燥させて終了です。
2-4. 洗濯し日光で乾燥させる

白カビがうっすら付着している程度であれば、洗濯後に日光へ当て、紫外線の作用で除菌する方法も有効です。
まず洗濯表示を確認し、洗濯や天日干しが可能かどうかをチェックしてください。
洗濯できる場合は洗濯ネットに入れて洗い、干すときは日光の当たる場所でしっかり乾かしましょう。
2-5. コインランドリーで乾燥させる

コインランドリーの乾燥機を使って、高温で処理する方法もあります。
ただし、乾燥機が使えないカーテンを高温にかけると、生地の傷みや縮みの原因になります。
必ず洗濯表示を確認し、乾燥機が使用可能なものだけ乾燥機を使用しましょう。
■関連記事■遮光カーテンのカビは放置NG!簡単なカビ取り&洗濯のコツをプロが伝授
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3. カーテンに生えたカビを放置するとどうなる?
カーテンのカビは見落としやすく、気づいても忙しさで対処が遅れてしまうことがあります。
ここでは、カビを放置することで起こり得る主な悪影響を3つ紹介します。

3-1. 健康リスクの増加
カビの胞子を吸い込むと、アレルギー反応などの健康リスクが高まります。
鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった軽い症状だけでなく、喘息や気管支炎など呼吸器のトラブルにつながることもあります。
特に、免疫力が低い子どもや高齢者、体調が不安定な方は影響を受けやすいため注意が必要です。
さらに、カビの中にはカビ毒を産生するものもあり、長期的な曝露が健康に悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。
参考: いろいろなカビ毒「農林水産省」
3-2. 部屋中にカビが拡散する恐れ

カーテンのカビを放置すると、胞子が空気中に広がり、部屋全体へ拡散する恐れがあります。
カビは湿度や温度、栄養源など条件が揃うと増殖しやすく、カーテンだけでなく壁や床、天井などにも広がる原因になります。
広範囲にカビが発生すると、自力での対応が難しくなり、カビ取りや補修などで費用がかさむ可能性もあります。
3-3. 不快な見た目や臭い
カビが生えたカーテンは黒ずんだ斑点などで清潔感が損なわれ、部屋全体の印象を悪くします。
さらに、カビ臭は部屋中に広がりやすく、生活の快適さを大きく損ねます。
換気だけでは解消しにくいこともあるため、早めの対処が大切です。
4. カーテンのカビを自力で除去できない時の対処方法

カビの状態やカーテンの素材によって、自力でカビ取りできないケースもあります。
その場合は、専門業者に依頼するか、買い替えを検討するのが現実的です。
4-1. クリーニング業者に依頼する
カビが酷い場合や自宅で洗濯できないカーテンの場合、クリーニング業者に依頼するのも一つの選択肢です。
ただし、黒カビはプロでも除去が難しいカビのため、通常のクリーニングでは黒カビが完全に除去できないことがあります。
また、クリーニング業者によっては、最初から黒カビが発生したものは受け付けていないこともあります。
そのため、事前にカビ取りに対応しているクリーニング業者か確認するようにしましょう。
4-2. ガス滅菌を依頼する

ガス滅菌は、ガスの力でカビ菌を不活化する方法で、医療分野でも滅菌の考え方が用いられています。
布製品のように形が複雑なものでも処理しやすいのが特徴です。
カーテンのカビが広範囲に及んでいる場合や、洗濯だけでは不安が残る場合は、選択肢の一つになります。
その中でも、ハーツクリーンではエチレンオキサイドガスを用いたガス滅菌に対応しており、カーテンを段ボールに入れて郵送することで処理を行うサービスを提供しています。
ただし、見た目のシミや色素を落とす目的ではないため、必要に応じてクリーニングと併用するのがおすすめです。
4-3. 処分も検討する
カーテンのカビが酷く、クリーニング業者に依頼しても効果がない場合、またはクリーニング費用が高額になる場合には、カーテンを処分して新しいものに買い替えることを検討するのも合理的です。
買い替えの際には、防カビ加工が施されたカーテンを選ぶことで、再びカビが発生するリスクを減らすことができます。
5. どうしてカーテンにカビが生えるのか
カーテンのカビは見た目の問題だけでなく、健康面や住環境にも影響する恐れがあります。
再発を防ぐために、まずはカビが生える理由を押さえておきましょう。
5-1. カーテンに生えるカビの種類
カーテンに生えるカビにはさまざまな種類がありますが、特に多いのは次の3つです。

黒カビは湿気の多い場所で発生しやすく、繊維の奥に入り込みやすいため落としにくいことがあります。
青カビや白カビは表面に付着しやすく、比較的浅い部分に見られます。
ただし、環境が整うと短期間で広がることがあるため注意が必要です。
5-2. カビの発生条件
カビが発生するためには、特定の環境条件が必要です。
以下の4つの条件が揃うと、カビの発生リスクが高い環境と言えます。

湿度と水分
カビは湿度60%以上の高湿度を好みます。
日本は春から秋にかけて湿度が高くなりやすく、結露などで濡れている箇所もカビが発生しやすい場所です。
温度
カビは20〜30℃の温度帯で活発に繁殖します。
人が快適と感じる室温は、カビにとっても繁殖しやすい温度帯です。
栄養源
カーテンは埃や汚れが付きやすく、それがカビの栄養源になります。
特に食べ物のカスや皮脂が付着すると、カビが増えやすくなります。
酸素
カビは酸素を必要としますが、人が生活する空間には常に酸素があるため、他の条件が揃うと繁殖しやすくなります。
5-3. カーテンにカビが発生しやすくなる環境

続いて、カビが好む4つの条件が揃いやすい環境について解説します。
高湿度の環境
風が通りにくい部屋や、カーテンを閉め切る時間が長い部屋では、カーテンが湿気を含んだまま乾きにくくなります。
雨の日が続く時期や、部屋干しが多い時期は特に注意が必要です。
窓が結露している
窓ガラスやサッシが濡れる状態が続くと、カーテンの裾や窓側の面が湿りやすくなります。
朝に結露が出やすい部屋や、加湿器を使う季節は拭き取りや換気を習慣にすると安心です。
汚れが蓄積している
カーテンは開閉のたびにホコリを巻き込みやすく、レール付近や床際に汚れがたまりがちです。
掃除や洗濯の頻度が少ないと汚れが残りやすいので、定期的なお手入れが効果的です。
6. カーテンのカビを防止するための対策
カーテンは結露の影響を受けやすく、湿気も含みやすい布製品のため、カビが発生しやすい場所の一つです。
再発を防ぐために、日常の対策を積み重ねていきましょう。

6-1. 窓の結露対策

窓の結露を防ぐことは、カーテンにカビが発生するのを防ぐための重要な対策です。
窓ガラスに結露防止シートを貼ることで、温度差を減少させ結露を抑制します。
また、結露が発生した場合には、こまめに拭き取ることが大切です。

ニトムズ 窓ガラス 結露防止シート
出典:Amazon
6-2. エアコンや除湿機の使用
エアコンや除湿機を使用して室内の湿度を適切に管理することも、カビ防止に有効です。
特に梅雨の時期や湿度が高い夏季には、室内の湿度を60%以下に保つように意識しましょう。
室内の湿度がわからない場合は、湿度計を購入して、常に目に入る場所に置くのもおすすめです。

タニタ 温湿度計
出典:Amazon

6-3. 定期的な換気

湿気がこもりやすい季節や結露が発生しやすい冬季には、こまめに換気を行うことが重要です。
窓を開けて新鮮な空気を取り入れ、換気扇を使用して室内の空気を循環させると効果的です。
換気を行う際には、カーテンを開けて風を通し、カーテン自体を乾燥させることも忘れずに行いましょう。

6-4. 通気性の確保
カーテン周辺の通気性を確保することで、湿気がこもらず、カビの発生を防ぐことができます。
窓際の家具や家電の配置を工夫し、カーテンに触れないようにすることで、空気が流れやすい環境を作ることができます。
6-5. こまめな掃除

カビの栄養源となる埃や汚れを取り除くために、部屋全体をこまめに掃除することが大切です。
掃除機を使用してカーテンや窓枠の埃を吸い取り、定期的に拭き掃除を行うことで、カビの発生リスクを減少させます。
見落としがちなカーテンレールの上の掃除も定期的に行いましょう。
6-6. カーテンの洗濯と乾燥
カーテンを定期的に取り外して洗濯し、しっかりと乾燥させることがカビ防止に効果的です。
洗濯後は、風通しの良い場所で完全に乾燥させるか、乾燥機を使用してカーテンを十分に乾かします。
湿ったままカーテンを取り付けるとカビの発生リスクが高まるため、乾燥を徹底しましょう。

6-7. 防カビ加工カーテンの購入
カビ対策として、防カビ加工が施されたカーテンを使用することも効果的です。
これらのカーテンは、特殊な加工によりカビの繁殖を抑える効果があり、湿気の多い環境でもカビが発生しにくくなっています。
メンテナンスも比較的簡単で、定期的な洗濯やケアが行いやすいという利点もあります。
7. カーテンのカビに関するよくある質問

カーテンのカビ取りは、洗濯表示やカビの種類によって最適な対処が変わります。
ここでは特に質問の多いポイントをまとめました。
7-1. カーテンのカビは洗濯だけで落ちる?
白カビがうっすら付着している程度なら、洗濯と十分な乾燥で改善することがあります。
一方、黒い点状のカビは色素が残りやすく、洗濯だけでは落ちにくい場合があるため、酸素系漂白剤のつけ置きを検討しましょう。
どの方法でも、必ず洗濯表示に従って作業してください。
7-2. 酸素系漂白剤でも落ちないときはどうする?
黒カビが繊維の奥まで入り込んでいる場合や、色素が沈着している場合は、自力で完全に落としきれないことがあります。
その場合はクリーニング業者への相談や、ガス滅菌などの方法を検討してください。
費用が高くなる場合は、買い替えも現実的な選択肢です。
7-3. カビを再発させないために一番大切なことは?
最も重要なのは、窓まわりの結露対策と湿度管理です。
結露はこまめに拭き取り、換気や除湿機能を活用して湿気をためないようにしましょう。
加えて、カーテン周りのホコリをためないことや、定期的な洗濯と乾燥も再発防止に効果的です。
8. まとめ
今回は、カーテンに発生したカビの落とし方と、再発を防ぐための対策について解説しました。
カビは見た目の問題だけでなく、臭いや健康面、住環境にも影響する恐れがあるため、早めの対処が大切です。
自力でカビ取りする場合は、以下の方法で行いましょう。

一方で、カビが広範囲に及ぶ場合や洗濯できないカーテンは、無理をせずクリーニング業者への相談やガス滅菌なども検討しましょう。
費用や状態によっては買い替えも現実的な選択肢です。
そしてカーテンのカビを除去出来たら、再発しないようにカビ対策をしましょう。

カーテンを常にきれいに保つことで、カビの発生を防ぎ、健康的で快適な住空間を目指すことができます。
皆さまの住まいが、清潔で心地よい空間になることを願っています。



