リノベーション工事でカビを防ぐ家にする方法
近年は、中古マンションを購入してリノベーションするというスタイルが都心を中心に人気です。
しかし、せっかくリノベーション工事を行うのですから、できるだけ掃除しやすくカビの生えにくい構造や設備にしたいですよね。
そこで、今回の記事では中古物件を購入し、リノベーションを行う際にできるカビの生えにくい家の対策方法をご紹介したいと思います。
目次
リノベーションとリフォームの違いとは?!
よくリノベーションとリフォームは同じ意味で解釈されることが多いのですが、実際にはやや違いがあります。
「リフォーム」というのは、家を作り直すことですが、壁紙や床を貼り換えるなど、老朽化した箇所を新しくする工事といったイメージです。
一方、「リノベーション」というのは、配管から間取りから全て取り換える工事のことで、リノベーション工事の方が大規模なイメージです。
実際にリノベーション工事を行っている現場へ行くと、壁や床も全て取っ払い、下水管から配線まで全て新しくします。
このようなリノベーション工事は、築古の中古マンションを購入しても室内をライフラインからリニューアルすることができるので、間取りや導線を自分好みにアレンジしたい方や、配管を新しくしたい方などに人気です。
また、リフォームと比べるとリノベーションの方が大掛かりな分、費用もかかります。
その為、実際にお金をかけてリノベーション工事をして間取りも、床も壁もリニューアルするのであれば、お掃除しやすく、カビの生えにくい家にしたいところですよね。
次の章では、カビの生えにくい家にリノベーションする際に注意すべきポイントを解説していきます。
カビを防ぐリノベーションのコツ
①断熱材を入れる
壁や窓際に生じる結露が原因で、カビが発生することがあります。特に近年の住宅は気密性が高いため、外気温と内気温の差が発生しやすく、結露の原因となるのです。そのため、リノベーションの際には断熱材を導入して、結露を防ぐようにしましょう。
②通気性の高い間取りにする
カビを防ぐために通気性と日当たりは切っても切り離せません。
一軒家のリノベーションの場合は、窓やドアなどを変更することができますが、中古マンションの場合は、窓の数や大きさを増やすことができません。
そこで、なるべく窓や日当たりを生かすような家の間取りにする必要があります。
例えば
- 窓ナシの部屋には、壁に小窓を作って日当たりを良くする
- 玄関からリビングへの通路を広くして、光を入りやすくする
- 扉は最低限にして、通気性を良くする
などです。
小部屋が多いと、使い勝手は便利なのですが、仕切りがあるだけで部屋の日当たりがかなり悪くなってしまいます。ですので、仕切りや壁は必要最低限にして、なるべく広く使うことをおすすめします。ただし、家族が多かったり物置き部屋が欲しい場合には、小窓や換気扇を設置するなどして対策をしましょう。
③壁の素材にも注意
吸湿の高い素材として人気のある珪藻土ですが、湿気を吸収するというメリットがあるもののそれ自体に湿気がたまり、カビが発生してしまうというデメリットもあります。
バスマットやコースターなど、替えのきくもので活用するのは良いですが、壁の素材としてはあまりおすすめできません。実際に、カビ取りに行くご家庭で珪藻土に発生したカビにお悩みの方は多くいらっしゃいます。
④脱衣所や洗面所にも換気扇を付ける
窓が少ない場合、換気扇を設置することで通気性を上げるという方法があります。特に、脱衣所などは風呂場の近くで湿気が溜まりやすい場所ですので、換気扇を付けるようにしましょう。
その他、密室の物置、ウォークインクローゼットなどにも通気を良くする工夫をしましょう。
予算的に換気扇の設置が難しい場合などは、除湿機やサーキュレーターを置いて換気・除湿を行いましょう。
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出典: Amazon
⑤クローゼットや収納は水回りから遠ざける
洗濯機や風呂場は、湿気が多くカビの発生しやすい場所ですが、これら水回りのすぐ横にクローゼットや押入れなどがあると、湿気が溜まりカビの原因となることがあります。
広さの関係で、遠ざけるのが難しい場合には、扉を設置して湿気が逃げないようにするなど工夫をしましょう。
物件選びの際にできるカビ対策
まだ、物件を購入する前の段階であれば、よりカビの発生しにくい物件を選ぶ方が賢明です。特に、住宅のカビと立地、同じ物件でも向きや位置によってカビの発生度合いは違ってきます。新しい物件を探す際には、駅徒歩分数や価格、築年数を重視しがちですが
長く健康的に住む家ですので、カビが発生しにくい立地もぜひ考慮して選ぶことをおすすめします。カビの生えやすい家の場合、ダニやゴキブリなど害虫も発生しやすく老朽化も進みやすいことがあります。例えば...
・日当たりの悪い家
・近所に空き地や駐車場のある家(今後、建物が建つ可能性あり)
・川の近い家や湿地帯
・窓が少なすぎる家
などは、注意しましょう。また、ハザードマップを確認し浸水リスクの大きい場所もなるべく避けた方が良いかも知れません。
また、3階以下の低層階も地面の湿気の影響を受けやすいため、できれば4階以上がおすすめです。もちろん、3階以下の物件に必ずカビが発生するわけではなく、日当たりや通気性、掃除の頻度、換気なども関係しますので、こまめにお掃除を行い換気・除湿することが大切です。
空気清浄機などを活用することもおススメなので、是非検討してみてください。
まとめ
家を購入するというのは、一般的に中古であっても一生に一度の大きな買い物です。決して安くはないリノベーション工事をして、理想の家づくりを実現させるためにも
家の健康を左右する「カビ対策」は念頭に置いてリノベーションすることをおすすめします。
また、その際は、予め不動産屋さんやリノベーション業者、設計士さんなどの専門家へ「カビの生えにくく通気性の良い家にしたい」と相談してみましょう。それぞれのプロフェッショナル達が、居心地よい家づくりをサポートしてくれます。