カビのお悩み解決コラム

トコジラミってどんな虫?カビとの違いから見る正しい対策と予防方法

#カビ#トコジラミ#害虫
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監修者穂苅 英樹

編集長(ハーツリッチ株式会社 代表取締役)

私たちの生活を脅かす『トコジラミ(南京虫)』
あまり聞き慣れない虫ですが、寝具や家具など私たちのすぐそばに生息し、人を刺す害虫です。
一度発生すると駆除が難しく、放置すれば甚大な被害が出てしまうことも。

トコジラミとカビは、室内の見えにくい場所で被害が広がる点は共通しますが、発生原因や対処方法は異なります。それぞれに適した対策が必要です。

この記事では、トコジラミの生態やカビとの違い、それぞれに必要な対策方法をわかりやすくご紹介します。
トコジラミやカビにお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

■関連記事■コナダニ・チャタテムシが大発生!?カビを放置すると出てくる害虫と正しい対処法

この記事で分かること
・トコジラミの生態
・トコジラミを見つけた時の対処法
・トコジラミ・カビを予防する方法

トコジラミとはどんな虫?

トコジラミは「シラミ」と名前がついていますが、シラミの仲間ではなくカメムシの仲間で吸血性の寄生昆虫です。

別名を南京虫(なんきんむし)、床虫(とこむし)と言い、平たい体で頭は小さく、色は茶褐色で、体長は約4.5~8mmほどなので肉眼でも確認できる大きさです。

トコジラミのエサは?!

トコジラミのエサとなるのは、なんと血液です。昼間は家の中の隙間に隠れて、夜間に這い出てきて人間を吸血します。

刺されやすいのは足、腕、首などの服から露出した部分です。刺されると腫れたり赤くなって痛みと激しいかゆみを伴い、発熱を引き起こす場合もあります。人間以外にもウサギやネズミや小鳥などからも吸血します。

トコジラミの成虫は1日に3~6個の卵を毎日産卵し、生涯産卵数は200~500個に及びます。産卵数が多く、繁殖力が非常に強いので一度棲み付かれてしまうと一気に増加する厄介な害虫です。

どんな場所に生息している?!

トコジラミは明るい場所が苦手なため主に夜間に活動し、昼間は以下のような場所に隠れていることが多いです。

  • 床の隙間
  • 畳の隙間
  • 家具の隙間
  • 壁の隙間
  • エアコンと壁の隙間
  • 家電製品の内部
  • カーテンの折り目
  • クローゼットやタンス、引き出しの中
  • ベットの裏
  • カーペットの裏
  • ほこりの中

このような人間が長時間過ごす場所の近くで、人間の目につきにくい狭くて暗くて温かい場所に隠れています。

25℃程度の比較的暖かい場所を好みますが、0℃でも生存することができるため、寒さにも強く、日本の室内では一年中生息することができます。

湿度は60%~85%程度を好みます。

トコジラミは洋室よりも和室の方が隠れられる場所が多く存在するため、和室を好みます。

トコジラミの害とは?!

人間から吸血した血液を糞として排出するため、天井や壁や柱やカーテンなどに2mm程度の黒褐色の汚れが残ります。

トコジラミは夜行性のため、人間が睡眠中に刺されることが多いです。その結果、無意識のうちに刺された箇所を掻いて出血してしまったり、睡眠中にトコジラミを殺してしまったりして血液の染みが布団などにもできてしまうことがあります。

また、トコジラミはカメムシの仲間なので住処とされた場所は独特の臭いが発生してしまいます。

トコジラミが発生すると経済的にも被害が?!

トコジラミによる経済的な被害も深刻になっています。トコジラミの被害が出た家具などを廃棄処分しなければならないこともあります。

ホテルや旅館などの施設では、宿泊者がトコジラミの被害を受けたことで訴訟になったり、営業停止になるケースもあります。

カビリスク診断で、住まいの湿気環境を確認しよう

トコジラミとカビは、湿気がこもりやすい環境で問題が起きやすいという共通点があります。
カビリスク診断でご自宅の状況を一度チェックしてみてください。

穂苅式10秒カビリスク診断

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トコジラミ・カビを見つけたときの判断早見表

トコジラミとカビは同じ室内で見つかることがありますが、発生原因と対処方法は異なります。
見つけたら痕跡や被害の範囲を確認し、自分でできる応急処置と専門業者へ相談する目安を確認しましょう。

状態確認・対処方法注意・相談の目安
寝具周辺に黒い点や抜け殻がある写真を撮り、マットレスの縫い目や家具の隙間を確認するトコジラミか判断できない場合は害虫駆除業者へ相談する
トコジラミを1匹見つけた潰さずに粘着テープや容器で確保し、荷物を移動させない早めに害虫駆除業者へ確認を依頼する
刺され跡やトコジラミが繰り返し確認される衣類や寝具を袋に分け、ほかの部屋へ持ち出さない市販薬だけで対処せず、専門業者へ依頼する
壁や寝具にカビが見られる湿気や結露を確認し、カビの範囲に応じて対処する広範囲・再発・強いカビ臭がある場合はカビ取り業者へ相談する
トコジラミとカビの両方が疑われるそれぞれの発生状況を記録し、荷物や寝具を隔離する害虫駆除とカビ対策を別々に専門家へ相談する

換気や除湿はカビ予防には役立ちますが、トコジラミを駆除する方法ではありません。
トコジラミが疑われる場合は、殺虫剤を大量に散布したり、荷物の移動をすることは避け、専門業者へ相談してください。


トコジラミを駆除する方法

現代のトコジラミは市販の殺虫剤に対する抵抗性をもっており、市販の薬剤ではトコジラミの駆除には効果が期待できません。

また、トコジラミは毎日産卵するので、早期駆除が必要になります。そのため、害虫駆除業者に依頼するのが望ましいです。

くらしのマーケット

自分でできる駆除方法

駆除業者が来るまでの応急処置として自分でできる駆除方法は、以下のことがあげられます。

  1. 掃除機を使用して吸い込んで捕殺
  2. ゴキブリホイホイなど粘着タイプのものを使用して捕殺
  3. 凍殺ジェットを使用し凍結させて捕殺

しかし、これはあくまで応急処置としてなので、完全に駆除するためにも害虫駆除業者に依頼するのが確実な対処法になります。

こまめに確認しよう

洗濯や掃除だけでトコジラミの侵入を防ぐことはできません。
旅行用品や中古家具などから持ち込まれることがあるため、寝具や家具の隙間を定期的に確認しましょう。発生が疑われる場合は、衣類や寝具を移動させず専門業者へ相談してください。


トコジラミとカビの共通点とは?!

カビとトコジラミは、室内の目につきにくい場所に発生しやすく、発見が遅れやすい点は共通しますが、カビが生えている場所に必ずトコジラミがいるわけではありません。
今回は、トコジラミとカビの好む場所についてまとめてみました。

カビとトコジラミの発生条件の違い

カビは湿気や汚れの影響を受けて繁殖します。
一方、トコジラミは人や荷物に付着して持ち込まれ、人が休む場所の近くに潜みます。

どちらも発見が遅れやすいものの、同じ温度・湿度管理だけでまとめて予防できるわけではありません。

対策方法

換気や除湿はカビ予防に有効ですが、トコジラミの駆除や侵入防止にはなりません。
トコジラミ対策では、人や荷物からの持ち込みを防ぎ、早期発見と専門的な駆除を行うことが重要です。

トコジラミやカビに熱を使う際の注意点

加熱による効果は、十分な温度と時間を確保できるか、対象物の内部まで熱が届くかによって異なります。
衣類や寝具を処理する場合は洗濯表示を確認し、乾燥機の設定や運転時間は害虫駆除業者や機器の案内に従ってください。

家庭で熱湯をかける方法は避けましょう。

■関連記事■布団乾燥機の本当の効果とは?カビ予防に最適な理由と布団以外にも使える便利な活用術


【カビ最新ニュース】家のカビは「健康リスク」だけでなく生活環境全般の改善が重要と判明


最近のメタ解析では、子どもの頃に家の中にカビがある環境で暮らすと、将来喘息を発症するリスクが上がる可能性が示されました。

カビは湿気や換気不良の影響を受けやすいため、換気や除湿、清掃による環境改善が重要です。
一方、トコジラミは人や荷物に付着して持ち込まれるため、持ち込み防止と早期発見、専門的な駆除が必要です。

参考:Childhood asthma and mould in homes—A meta-analysis


トコジラミに関するQ&A


トコジラミは気づかないうちに被害が進みやすい害虫です。ポイントをQ&Aで確認しましょう。


Q1. トコジラミがいる部屋かどうか、すぐ分かるサインは?


ベッドのマットレスの縫い目、ヘッドボードの裏、壁際に黒い点(フン)や小さな血痕、抜け殻があると要注意です。
刺され跡が一直線や複数個まとまって出ることもあります。


Q2. 宿泊先で見つけたら、まず何をすればいい?


まず荷物を床やベッドに広げず、フロントに連絡して部屋替えを依頼します。
可能なら「隣室ではなく離れた部屋」を希望し、荷物は袋に入れて密閉して移動すると、トコジラミを持ち帰ってしまうリスクが下がります。


Q3. 自宅に持ち帰らないために、帰宅後はどうする?


衣類はすぐに洗濯し、可能なら乾燥機でしっかり乾燥させます。
スーツケースは屋外や浴室で中身を確認し、掃除機でゴミを吸い取り、拭き掃除をします。
刺されが続く・不安が強い場合は早めに害虫駆除業者へ相談しましょう。


まとめ

カビ予防には、清掃、換気、除湿が重要です。
一方、トコジラミ対策では、旅行用品や中古品などからの持ち込みを防ぎ、痕跡を早期に発見することが大切です。

発生が疑われる場合は、早めに害虫駆除業者へ相談しましょう。

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■関連記事■シロアリが好む家はカビも好む!知らないと危険な発生原因と効果的な対策まとめ
■関連記事■チャタテムシとは?発生原因・被害・駆除・カビとの関係を徹底解説

<参考文献>

・黒田隆暁『学研の図鑑LIVEポケット⑤危険・有毒生物』2017年、学研プラス

・アンドリュー・ソールウェイ『ミクロの世界~体のまわりの生き物③ベッドルーム』2007年、文溪堂

更新履歴
2026年8月更新:トコジラミとカビを見つけたときの判断早見表を追加し、両者の発生条件、予防方法、洗濯・加熱処理、換気や除湿に関する説明を見直しました。

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