エアコンのカビを精油で予防する方法
ワンシーズン使い続けたエアコンのフィルターには、ホコリだけでなくカビがたくさん潜んでいる場合も…。
そんなカビだらけのエアコンを掃除せず、暖房に切り替えてしまうと今度は空気中にカビの胞子を拡散することになってしまいます。そんな大惨事にならぬよう、この機会にエアコンのフィルターを掃除し、カビ予防の効果もある「精油(エッセンシャルオイル)」を使ってみてはいかがでしょう?本記事では、その気になる精油の防カビ効果と、エアコンのカビを予防する方法をご紹介していきます!
目次
精油ってどんなもの?!
一言で「精油」と聞いてもあまりピンとこない人も多いのではないでしょうか?そこでまずは、「精油」とは一体なんなのか、どのような作用があって、どんな風に使われているのか、という気になる点を簡単に解説していきます。
精油とは?
精油は、別名を「エッセンシャルオイル」といいます。精油より「エッセンシャルオイル」と聞いたほうが、馴染みがあるかもしれませんね。この精油(エッセンシャルオイル)は植物から産出する油で、素材特有の芳香をもち、天然素材100%の製品です。
これとよく似ていて混同してしいがちなのが「アロマオイル」ですが、こちらは人工香料やアルコールなどの他素材も使用している製品。アロマオイルは大量生産できるうえに比較的安価なものが多いのですが、精油は大量の原材料からほんの少量しか採取できません。そのため、非常に高い価値があることも特徴です。まずは、「精油(エッセンシャルオイル)は天然素材」ということを覚えておきましょう。
精油の作用と用途
精油には「心身への作用」と「細菌・ウイルス・虫への作用」があると言われてます。「心身への作用」で代表的な例としては
例えばマッサージサロンでの施術に使われたり、ディフューザーで香りを漂わせることで癒し効果を発揮するなど…。アロママッサージなどを受けたことがある人は、香りでリラックスするというのを経験したことがあるかも知れません。
ただし、精油は揮発性なので賞香期限があります。これは食べ物でいう賞味期限のようなもので、製品として売られているものであれば開封後1年が期限とされていることが多いので注意しましょう。
また、基本的には香料や芳香としての役割を担う精油ですが、含まれる成分によって抗菌や虫除け効果も期待できるといった作用も大きな特徴です。今回はこの作用を活用して、エアコンのカビを予防する方法をご紹介していきます!
参考:https://www.aromakankyo.or.jp/basics/oil/function/(日本アロマ環境協会HP)
■関連記事■専門家に「カビ予防アロマスプレー」の作り方を聞いてみた
精油にはカビ対策にうれしい効果も
そうは言っても、天然素材でとてもいい香りがする精油に、果たして、ちゃんとした防カビ効果があるのか?と疑問に思っているのではないでしょうか。確かに、精油にはやさしいイメージがありますから「抗菌作用」と言われても実感が無いかもしれません。しかし、日本アロマ環境協会の研究結果では、精油が「抗菌/抗真菌作用」さらに「抗ウイルス作用」をもっているとのこと。
ただし、精油の種類によって抗菌力は異なるため、エアコンに生えやすい黒カビを防止するのであれば
- ティートリー
- ラベンダー
- フェンネル
- ローマン
- シナモン
- タイム
この中から使用する精油を選んでみるのがおすすめです。季節を選びませんので、夏だけでなく冬でもエアコンで精油を活用してみましょう。
参考:https://www.aromakankyo.or.jp/basics/literature/new/vol7.php(日本アロマ環境協会HP)
エアコンのカビを精油で予防する方法
それでは、実際に精油を使うときの方法をご紹介していきます。どちらも、エアコンのフィルターを掃除するついでにおこなえるものです。シーズン前の大掃除などにはぜひ!
①精油ふきんで拭く方法
まずは、手軽な方法から紹介していきます。ここでのポイントは、雑巾をかたく絞ること。フィルターがびちゃびちゃになって乾くのに時間がかかってしまわないよう注意しましょう。
〈用意するもの〉
- 精油
- 雑巾
〈手順〉
- 雑巾を水で濡らし、かたく絞る
- その雑巾に、精油を数滴たらす
- 掃除が終わったエアコンフィルターを拭く
- よく乾かす
②精油スプレーをふきかける方法
こちらは少し手間がかかってしまいますが、エアコンフィルターにまんべんなく精油を行き渡らせることができるのでおすすめです。また、エアコンフィルターだけでなく他のお掃除でも使いまわせるので、大掃除の前にひとつ作っておくと便利ですよ!
〈用意するもの〉
- 精油
- 水
- スプレーノズル付きの遮光瓶(50ml)
- 無水エタノール
〈手順〉
- 瓶の中に無水エタノールを5ml注ぐ
- そこへ精油を10滴ほどたらして振る
- 水を40mlほど入れて振る
- 掃除が終わったエアコンフィルターへまんべんなく吹きかける
- よく乾かす
健栄製薬 無水エタノール
出典:Amazon
精油を使うときの注意点
最後に、精油を使うときに注意してほしい点をいくつか紹介します。精油の特徴をよく理解し、間違った使い方をしないよう気をつけておきましょう。
猫には毒になることも!
精油に含まれる成分のなかには、猫が代謝できないものがあります。実際に、猫のシャンプーに精油を利用していたことで、猫が中毒になってしまったというような事例があります。使用方法や精油の種類や成分によっても中毒性は異なりますが、万が一のことを考えると、猫を飼っているご家庭では過度に精油を利用するのは避けたほうがいいかもしれません。もし、エアコンのカビ予防で使う際には、猫から遠ざかったところで作業したり、精油を猫が舐めてしまわないよう保管する、といった配慮が欠かせません。
参考:https://www.t-tree.net/aromatherapy/a_140709_cat_essentialoil.html
火気の近くで使用しない!
精油は、文字通り「油」なので引火性があります。さらに、精油のもつ揮発性により容器の外に出ると徐々に気化してしまい、その成分が空気中を漂うことになります。そのため、火を使って調理している側や、タバコを吸いながのらの作業はやめましょう。
長期間保存しない
揮発性をもつ精油には、香りが持続する期限があります。そのため、開封後の精油は1年以内を目安に使い切るように調整しましょう。特に、カビ防止のために作った手作りの精油スプレーやお掃除アイテムは腐ったり、カビたりしてしまう恐れがあります。そこで、そういった掃除アイテムを作る際には、掃除一回分の量をつくるなどの工夫をし、早めに使い切るように心がけてくださいね!
まとめ
この記事では、精油を使ってエアコンのカビを予防する方法をご紹介してきました。とっても簡単にカビ対策できるうえに香りも楽しめるので一石二鳥ですよね!
シーズンの変わり目にはエアコンの掃除が欠かせませんから、そのついでにぜひ、精油を使ったカビ防止を試してみてください。
■関連記事■専門家に「カビ予防アロマスプレー」の作り方を聞いてみた
ライター:小泉きょん
東京で猫と暮らすWebライター本と映画をこよなく愛し、酒場に生きる。趣味はカフェ巡りと、京都ひとり旅。
食品衛生責任者の資格を持つ。
https://twitter.com/___kkk0518