一人暮らしの部屋はカビやすい!?その原因とカビ対策を徹底解説

「最近一人暮らしを始めたけど、部屋にカビが生えやすい気がする」

「ワンルームの部屋は構造上湿気が溜まりやすいから、良いカビ対策の方法を知りたい」

実家暮らしの時は何も問題がなかったのに、一人暮らしを始めた途端にカビに悩まされるという方は少なくありません。

一人暮らしの住まいとしてワンルームや1Kなどの間取りが多いのですが、これらは湿気がこもりやすい傾向にあります。

湿気がこもりやすい部屋はカビの発生リスクが高いので、しっかり対策するようにしましょう。

そこで今回は一人暮らしの部屋にカビが発生しやすい理由や対策について解説します。

すでにカビが発生している場合のカビ取り方法についても紹介するので、是非最後までお読みください。

この記事でわかること
・一人暮らしの部屋にカビが生える理由
・一人暮らしの部屋のカビ対策
・カビを放置してはいけない理由
・カビが生えた場合の対処方法

1.一人暮らしの部屋にカビが生えやすいのは何故?

一人暮らしの場合、ワンルームや1K~1LDKの間取りの部屋に住むことが多いでしょう。

このような住宅の場合はファミリー向けの住宅と比べて湿気がこもりやすく、カビが生えやすくなります。

では何故そのような環境が揃ってしまうのでしょうか。

まずカビが発生する場所には以下の4つの条件が揃っている必要があります。

  • 湿度(60%以上)
  • 温度(20~30℃)
  • カビの栄養源(埃など)
  • 酸素

そしてワンルームなどの一人暮らしの部屋の場合、その条件が揃いやすくなっています。

1-1.窓が少なくて換気が不十分

一人暮らしの部屋の場合、建物の構造によって窓の数が少ないことがよくあります。

角部屋にお住まいではない場合、窓が1つしかないというケースも少なくありません。

窓は1つ開けるだけでは、窓周辺の空気しか入れ替わらないため、上手く換気ができません。

空気が滞っている場所には湿気や埃が溜まり、カビが生えやすくなります。

そのため換気がしにくい部屋はカビの発生リスクが高くなるのです。

1-2.窓が少なくて日当たりが悪い

窓が少ない場合は換気だけでなく、日当たりにも影響を与えます。

窓が少ないと日光が十分に入り込まず、室内が暗くなり、湿気もこもりやすくなります。

カビは紫外線に弱くて水分を好む性質の為、暗くてジメジメしている場所を好みます。

特に北向きのマンションにお住まいの場合や、近くにある高層の建物によって採光を取り入れにくい部屋は注意が必要です。

1-3.部屋が狭くて通気性が悪い

一人暮らしの部屋は狭いことが多いため、限られたスペースに生活必需品を詰め込まなければなりません。

その結果、空気の流れが悪くなり湿気がたまりやすい環境になります。

また、狭い部屋では家具を配置できる場所が限られているため、カビが生えやすい場所に物を置かなければいけないことがあります。

例えば、外壁に面している壁に家具を置くこともあるでしょう。

外壁に面している壁は外気温と室内温度の差によって結露が発生することがあります。

そのような場所は高湿度になりやすいので、壁や家具の裏などにカビが発生することがあるのです。

1-4.窓に結露が発生する

外気温と室内温度の差が大きいと、窓に結露が発生することがあります。

外気によって冷やされた窓に室内の暖かい空気が触れることで結露は発生します。

そして結露は、気温だけでなく室内の湿度の影響も受けます。

そのため一人暮らしの部屋のように湿度の高い場所では、更に結露しやすくなるのです。

また家賃の安いところに住んでいる場合は、二重サッシや樹脂窓など結露を防いでくれる窓に対応していないケースも多いので、それも一つの要因と言えるでしょう。

1-5.ワンルームは水回りの湿気が流れ込む

比較的家賃の安いワンルームや1Kの場合、脱衣所がないケースもあります。

脱衣所がないということは、入浴後に浴室のドアを開けることで直接部屋やキッチンに湿気が流れ込んでしまいます。

そうすると壁や天井に水滴が付着し、室内全体の湿度も一気に上昇させてしまうでしょう。

またワンルームの場合は、洗濯機やキッチンを使用した時の湿気も部屋に広がってしまうので、高湿度の状態になりやすいのです。

1-6.掃除が行き届いていない

今まで実家に住んでいた場合は、自室以外は他の家族が掃除してくれていたということも多いと思います。

そのため一人暮らしを始めた途端に掃除の負担が大きくなり、すべての箇所まで掃除の手が回らないということもあるでしょう。

また一人暮らしの部屋は物に溢れているせいで、手が届かない箇所も多く、完全にゴミや汚れを取り除けないということもあります。

カビは埃や虫の死骸、人間の髪の毛や皮脂などあらゆるものを栄養源にして繁殖していきます。

そのため掃除を怠っている部屋にはカビの栄養が蓄積され、繁殖スピードが速くなってしまうのです。

2.一人暮らしの部屋のカビを防ぐための6つの対策

1.一人暮らしの部屋にカビが生えやすいのは何故?でお伝えした通り、一人暮らしの部屋はカビが生える条件が揃いやすい場所です。

そのためカビを防ぐには、しっかりと対策する必要があります。

  • 水回りの湿気が流れ込まないようにする
  • エアコンで除湿する
  • 窓を開けて換気する
  • 窓の結露を防ぐ
  • 壁にくっつけて家具を設置しない
  • こまめに掃除する

2-1.水回りの湿気が流れ込まないようにする

狭い部屋は湿度が高くなりやすいので、極力水回りの湿気を流れ込まさないようにすることが大事です。

浴室のドアはすぐに閉めるようにして、出来る限り湿気を浴室から出さないようにしましょう。

浴室が蒸気でいっぱいになっているようなら、お風呂から上がる前に冷水シャワーをかけて、蒸気を抑えるようにするのもいいでしょう。

また、キッチンで料理をする時は、しっかりと換気扇を回して、湿気が広がらないようにしてください。

2-2.エアコンで除湿する

カビは湿気の多い環境で繁殖しやすいため、湿度を下げることでカビの発生を防ぐことができます。

そしてエアコンで除湿機能を活用すれば、空気中の湿気を取り除き、部屋の湿度を下げることができます。

カビは湿度が60%を超えたあたりから活動を始めるため、湿度を60%以下に保つようにしてください。

部屋の湿度が分からない場合は湿度計を置いて、常に見て確認できるようにしましょう。

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2-3.窓を開けて換気する

カビ予防のためには、窓を開けて新鮮な空気を部屋に取り入れることがとても大切です。

窓が2つ以上ある場合は、全ての窓を開けて部屋全体の空気を循環させるようにしましょう。

窓が1つしかない場合は空気の入れ替えがしにくいので、可能であれば玄関のドアを少し開けたりして、できるだけ空気を循環させてください。

また換気扇を回したり、サーキュレーターや扇風機で空気の流れを作ったりするのもいいでしょう。

クローゼットの湿気も気になるようなら、その時に一緒にクローゼットの扉を開けてください。

それから空気清浄機を置いて、空気中の埃やカビの胞子を吸い込むこともカビの抑止に繋がるのでお勧めです。

2-4.窓の結露を防ぐ

これまでに紹介した除湿や換気などの方法は、窓の結露を抑えることにも役に立ちます。

しかしそれでも外気温と室内温度の差によって窓に結露が発生してしまうことがあります。

もし窓の結露を見つけたらすぐに拭き取るようにしてください。

結露が発生しないようにしたいなら、結露防止シートの活用をおススメします。

窓に貼ることで窓ガラスと室内の空気が直接触れなくなるので、結露が発生しにくくなります。

結露防止シートは、屋外の冷気の影響を受けにくくなって暖房効果が向上するので、節電にもなって一石二鳥です。

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2-5.壁にくっつけて家具を設置しない

家具をピッタリと壁にくっつけて設置している方も多いと思います。

しかし隙間なくくっつけていると、家具の裏に空気が滞留して、埃や湿気が溜まります。

そのような場所はカビが好む環境のため、気付いたら家具の裏や壁にびっしりカビが生えていたという事態にもなりかねません。

そうならないためにも、家具と壁の隙間を数センチほどあけるようにしてください。

それだけで通気性がよくなり、カビの発生を抑えることができます。

また、一人暮らしの部屋は狭いため、通気性が悪くなりやすい環境です。

不要なものは減らして、できるだけ通気性が良くなるようにしてください。

2-6.こまめに掃除する

部屋の掃除を怠っていると、そこには埃や髪の毛などカビの栄養源になるものが豊富にある状態になってしまいます。

そのような場所ではカビが繁殖しやすいので、こまめに掃除をして栄養源を取り除くようにしましょう。

特に家具の裏など普段目につかないような場所は掃除の手が回らないことが多いため、意識して掃除するようにしてください。

また、定期的に掃除するということは、カビの早期発見にも繋がります。

カビは広がってから除去するのは大変ですが、初期段階であれば自力で対処することが可能なケースが多いです。

早めにカビを見つけて、悪化するのを防ぐようにしましょう。

3.カビを見つけたら放置してはいけない!その理由とは

カビの胞子は常に空気中を浮遊しているため、対策をしていても完全に防ぐことは難しいものです。

そしてカビが発生してしまった時、「面倒だから気が向いた時にカビ取りしよう」とそのまま放置してしまう方がいらっしゃいますが、それは絶対にやめましょう。

理由としては、カビの放置は健康面でも費用面でもデメリットしかないからです。

3-1.カビによる健康被害を防ぐため

カビを放置することで、多くの健康被害を引き起こす可能性があるため、早急な対処が必要です。

カビは嫌な臭いや見た目の悪さだけでなく、繁殖している場所から微小な胞子を放出し、室内に拡散することがあります。

そのような環境で長時間過ごすと、アレルギー反応や呼吸器疾患、皮膚炎などの健康被害を引き起す恐れがあります。

アレルギー反応としては、鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみや充血、皮膚のかゆみなどが考えられます。

これらの症状は、カビの胞子が吸入された際に免疫系が反応して引き起こされるものです。

また、呼吸器疾患では、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などを発症する危険もあります。

これらの症状は人によって程度が異なりますが、症状が悪化すると日常生活に支障をきたすことがあります。

最悪の場合、命に関わることもあるので、カビを放置することは絶対にやめましょう。

3-2.退去時の追加費用発生を防ぐため

カビは放置していると徐々に広がっていきます。

例えば、最初は壁紙の表面にだけ発生していたカビが裏側にも繁殖するということもあるでしょう。

そこまで広がってしまうと自力で除去することが困難になります。

そして賃貸住宅の場合は、退去時に原状回復義務があります。

つまり入居時と同じ状態に住居を戻すことが求められるということです。

もしカビを放置したことで、壁紙や床、天井など広範囲に渡っていた場合、原状回復のための修繕費用が発生する可能性があります。

入居時に敷金を払っているケースが多いと思いますが、その金額内で修繕できないと追加で支払わなければなりません。

カビは初期段階であれば、簡単に除去できるケースがほとんどです。

余計な費用を抑えるためにも、カビを見つけたらすぐに除去するようにしてください。

4.カビが生えた時に自力で対処する方法【水回り】

浴室やキッチン、トイレなどの水回りは、どうしてもカビが発生しやすい場所です。

カビが一気に広がる恐れがあるため、早めに対処しましょう。

水回りのカビ取りでは塩素系カビ取り剤を使用することをおススメします。

4-1.事前準備

用意するもの

  • 塩素系カビ取り剤
  • 中性洗剤
  • スポンジ
  • 雑巾
  • マスク
  • ゴム手袋
  • ゴーグル
  • 長袖の服(色落ちしても問題ないもの)

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万が一カビ取り剤が飛び散っても問題ないように、マスク、ゴム手袋、ゴーグル、長袖の服を身に付けてください。

注意事項

  • 酸性タイプの製品と混ぜない
  • 必ず換気して行う
  • 体を保護しながら作業する

塩素系カビ取り剤と酸性タイプの製品が混ざると、危険な塩素ガスが発生する恐れがあります。

最悪な場合死に至ることのある危険なガスなので、絶対に混ぜないでください。

そして必ず換気しながら作業をするようにしましょう。

カビ取り剤には水酸化ナトリウムという成分が含まれていて、触れると皮膚を溶かしたり、目に入ると失明する恐れもあるため、体を保護して作業してください。

4-2.カビ取り手順

①中性洗剤で汚れを除去する
②カビ取り剤を吹きかけてしばらく放置する
③カビ取り剤を水で洗い流す

①中性洗剤で汚れを除去する
水垢やヌメリなど汚れがある場合は、カビ取り前に中性洗剤とスポンジで除去してください。
それから濡れている箇所を雑巾で拭き取りましょう。

②カビ取り剤を吹きかけてしばらく放置する
カビが発生している部分とその周辺に塩素系カビ取り剤を吹きかけて、10~15分ほど放置します。

③カビ取り剤を水で洗い流す
カビ取り剤が残らないようにしっかりと水で洗い流してください。
それから雑巾で水気を拭き取って終了です。

5.カビが生えた時に自力で対処する方法【壁・家具】

クローゼットや壁、家具などにカビが生えてしまった場合は、水回りのようにカビ取り剤を使用することができません。

最後に水で洗い流すことができないため、毒性の強い成分が残ってしまったり、壁紙や木材などを傷めてしまう恐れがあるからです。

そこでおススメしたいのが、消毒用エタノールを使用したカビ取りです。

5-1.事前準備

用意するもの

  • 消毒用エタノール
  • スプレーボトル(必要な場合)
  • 雑巾
  • マスク
  • ゴム手袋

出典:Amazon

カビの胞子を吸い込んだり、手が荒れたりするのを防ぐために、マスクとゴム手袋を身に付けてください。

注意事項

  • 換気しながら作業を行う
  • 火気の近くで使用しない
  • 目立たない場所で試してから作業する

カビ取り作業中はカビの胞子が飛散しやすいので、換気しながら行いましょう。

エタノールは引火する恐れがあるため火の近くでは使用しないでください。

全体をカビ取りする前に目立たない場所で試して、問題がなければ作業を行うようにしてください。

5-2.カビ取り手順

①消毒用エタノールを含ませた雑巾で拭き取る
②消毒用エタノールを吹きかける
③雑巾で消毒用エタノールを拭き取る

①消毒用エタノールを含ませた雑巾で拭き取る
スプレータイプではない消毒用エタノールの場合は、スプレーボトルに注ぎ入れましょう。
雑巾に消毒用エタノールを吹きかけ、その雑巾を使って埃などの汚れを取り除いてください。

②消毒用エタノールを吹きかける
カビが発生している箇所やその周辺に消毒用エタノールを吹きかけます。
浸透するまで10~15分ほど放置します。

③雑巾で消毒用エタノールを拭き取る
雑巾で消毒用エタノールを拭き取って、しっかりと自然乾燥させてください。

5-3.プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品です。

そのため自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため家具や壁のカビ取りにも使用できます。

もちろん水回りのカビ取りにも使えるので、1つ持っていると便利でしょう。

6.自力でカビ取りできないなら業者に依頼する

カビが広がってしまい、自力では対処が難しい場合は、カビ取り業者に依頼することも検討してみてください。

例えば以下のようなケースは、プロに任せてしまった方がいいでしょう。

  • カビが広範囲に渡っている
  • 天井などカビ取りが難しい箇所に発生している
  • 何度カビ取りしても再発を繰り返す

カビは少しでも残っているとそこから再発する恐れがあります。

カビが広範囲に渡っている場合や、高所などカビ取りしにくい箇所の場合は、完全にカビを死滅させられずに残ってしまう可能性が高いのです。

カビが再発してしまうとカビ取りの手間も費用もかかってしまうので、無理せずにカビ取り業者に依頼することをおススメします。

7.まとめ

今回は一人暮らしの部屋にカビが発生しやすい原因やカビ対策について解説してきました。

一人暮らしの部屋にカビが生えやすい原因は以下の6つです。

  • 窓が少なくて換気が不十分
  • 窓が少なくて日当たりが悪い
  • 部屋が狭くて通気性が悪い
  • 窓に結露が発生する
  • ワンルームは水回りの湿気が流れ込む
  • 掃除が行き届いていない

このように一人暮らしの部屋にはカビが発生しやすい環境が揃っているため、しっかりと対策するようにしましょう。

以下の6つの対策は、今すぐにできる簡単なものなので是非試してみてください。

  • 水回りの湿気が流れ込まないようにする
  • エアコンで除湿する
  • 窓を開けて換気する
  • 窓の結露を防ぐ
  • 壁にくっつけて家具を設置しない
  • こまめに掃除する

それでもカビが生えてしまった時はすぐに対処するようにしてください。

初期段階であれば自力でのカビ取りが可能です。

もしカビが酷くて自力では難しいなら、カビ取り業者に依頼してみましょう。

一人暮らしの部屋はカビが生えやすいものだと理解し、しっかりと対策を行い、カビのない清潔な空間を維持してください。