室内用の防カビ剤には効果があるの?種類やおすすめの使用場所を紹介!

最近ではドラッグストアや通販サイトで様々な防カビ剤が販売されていますよね。たくさんありすぎて何がいいのか分からない、なんてこともあるかもしれません。そこで今回は室内用の防カビ剤の種類や効果、おすすめの使用場所についてご紹介していきます。

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1. 室内用防カビ剤の種類

室内用防カビ剤には主に次の5つのタイプがあります。

1-1. 置き型

置き型の防カビ剤はカビを防ぎたい場所に置いておくだけでカビを予防することができます。カビ取りしたい空間の大きさに応じた防カビ剤を選びます。

~おすすめの使用場所~

クローゼット、脱衣所、シューズボックス、冷蔵庫、キッチンのシンク下など

丹羽久 置くだけ・かんたんカビ予防剤

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1-2. スプレータイプ

スプレータイプの防カビ剤は、防カビしたい場所にスプレーするだけでカビ予防ができるのでカビが生えやすい特定の場所や防カビ剤を置くスペースがない狭い場所の使用におすすめです。

広範囲のカビ予防には不向きですが吹きかけるだけという手軽さもメリットの一つです。場所を選ばず、どこにでも使えるよさもあります。

~おすすめの使用場所~

衣類、寝具、その他布製品、家具、キッチン、洗面所、畳、窓のサッシ、靴など

純閃堂 防カビ侍

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1-3. シートタイプ

シートタイプの防カビ剤も販売されています。大きさも大小さまざまあるので用途に合わせて選ぶことができます。オフシーズンの衣類を入れる箱の中に一緒に入れておくのもいいでしょう。

~おすすめの使用場所~

クローゼット、洋服を入れるカラーボックス、カーペットや畳の下、窓まわりなど

東和産業 押入れシート

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1-4. 燻煙タイプ

ゴキブリ対策として燻煙タイプの駆除剤を使っている方もいるかと思いますが、同じようにカビにも燻煙剤があります。煙とともに防カビ成分が広がるので広範囲の防カビに向いています。

~おすすめの使用場所~

浴室(浴室用)、リビングや個室(部屋用)、倉庫

ルック おふろの防カビくん煙剤 フローラルの香り

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1-5. 吊るし型

吊るすタイプの防カビ剤もあります。かけておくだけで勝手に防カビしてくれるアイテムです。消臭・防ダニ効果も兼ねているものもあります。

~おすすめの使用場所~

クローゼット、車内、押入れ

コジット パワーバイオ押入れのカビきれい

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2. ここは見逃せない!防カビスポット

防カビ剤は、日当たりが悪く湿度が高い場所、通気性の悪い場所、結露ができやすい場所に使います。特に、お風呂場や洗面所、窓のサッシ、シューズボックスといったカビが生えやすい場所に使うのがおすすめです。その他お住まいの環境に応じて、クローゼットや床下収納、倉庫、北側の部屋などに使うといいでしょう。

3. 防カビ剤の成分と効果

3-1. 防カビ剤の主な成分

室内用の防カビ剤に使われる成分は商品により様々で、主に次のような成分が使用されています。

  • 微生物(納豆菌や乳酸菌、BB菌)
  • 銀イオン
  • 茶カテキン
  • クエン酸
  • アルコール

などの成分が含まれています。カビ取り剤には次亜塩素酸ナトリウムという強力な成分が使われていますが、防カビ剤は自然由来で、安全に使用できるものが多いです。

3-2. 市販の防カビ剤は本当に効果があるの?

市販の防カビ剤は、正しく使用することである程度の防カビ効果が期待できます。微生物またはバイオ系ともいわれる成分は、納豆菌や乳酸菌といった菌の力でカビの繁殖を抑制します。菌がカビの栄養源を食べることでカビが成長できないようにします。

環境にもよく、安全に取り扱うことができます。銀イオンは燻煙タイプの防カビ剤に含まれる成分です。プラスの電荷をもつ銀イオンがマイナスの電荷をもつカビの胞子に作用し防カビ効果を発揮します。茶カテキンは緑茶を抽出した成分で、抗菌作用があることが知られています。実際、緑茶を入れた水筒にはカビが生えにくいという実験もあります。他にも、クエン酸の酸の効果でカビの発生を抑制させることができます。また、アルコール(消毒用エタノール)はカビの予防と殺菌の両方に効果があります。

4. 防カビ剤を使用する際の注意点

防カビ剤を使用する際には次のことに気をつけましょう。

4-1. 防カビ剤でカビの除菌・殺菌はできない

防カビ剤はあくまでもカビを予防するためのものであり、すでに生えているカビを殺菌する効果はありません。すでにカビが生えてしまっている場合は、防カビ剤ではなく消毒用エタノールやカビ取り剤を使用しましょう。

4-2. 使用期限は守る

防カビ剤には効果の持続期間があります。期間は製品によって異なりますが、商品パッケージに記載の効果の持続期間を目安に新しいものに交換したり、スプレーであればスプレーし直すようにしましょう。防カビ効果のなくなった防カビ剤を使い続けても意味はなくかえってカビの栄養源にもなりかねないので、効果の持続期間が終了したものは早めに交換しましょう。

4-3. 使用方法を守り過剰な使用はしない

防カビ剤の多くは安全に使用できるものばかりですが、過剰にスプレーしたり高頻度で燻煙剤を使用したりすると本来無害なものでも人体に悪影響を与えてしまうこともあります。防カビ剤の使用にあたっては商品に記載の使用方法を守り、過度な使用は控えましょう。

5. 防カビ剤プラス日常的なカビ対策でカビ予防効果アップ!

カビ対策は予防が非常に重要です。生えてしまったカビの除去は面倒ですし、場所やカビの状態によっては自力での除去が困難なこともあります。

防カビ剤を置くことである程度のカビ対策ができますが、防カビ剤があるからと油断して掃除などを怠るとせっかくの防カビ剤が効果を十分に発揮できません。カビ予防をより確実なものにするために防カビ剤に加えて普段から次のことに気をつけて生活してみてください。

5-1. こまめな掃除

室内にある埃や汚れ、人の皮脂や垢はカビの栄養源になります。普段からこまめに掃除をすることでカビの栄養源をなくしカビの発生を防ぐことができます。

5-2. 換気

換気は最も効果的なカビ対策です。換気によって部屋の湿度を下げ、カビを予防することができます。一回の長めの換気よりも10分程度のこまめな換気を一日に複数回行うと効果的です。押入れやクローゼット、シューズボックス等も定期的に換気をして収納庫内の湿度管理をおこないましょう。

5-3. 整理整頓

物が多かったり、床に物や衣類、寝具を直置きしているとカビが生えやすくなります。物が多いとそれだけカビの栄養源も増えてしまいます。

また、物が多いことで通気性も悪くなりカビが生えやすくなります。不要なものは断捨離する、すのこや台を使うなどして物を床に直置きしない、物を収納する際はスペースの7割程度に抑えるなどの対策をとることでカビが生えにくくなります。

6. まとめ

今回は、防カビ剤を使ったカビ対策についてご紹介してきましたが、まとめると以下のようになります。

  • 防カビ剤には、置き型・スプレータイプ・吊るし型・シート・燻煙タイプなど様々なタイプがあり、リビングや浴室、クローゼットなど場所に合わせて選ぶ。
  • 市販の防カビ剤には、微生物や銀イオン、茶カテキンなど天然由来成分のものが多く安全性が高い。
  • 市販のカビ取り剤は適切な環境で正しく使用することである程度の防カビ効果が得られる。
  • 防カビ剤は、あくまでもカビを予防するものでありすでに生えたカビを除去することはできない。カビが生えてしまったら消毒用エタノールやカビ取り剤を使用する。
  • 防カビ剤を使用する際は、効果の持続する使用期限を守る。過剰な使用も控える。
  • 防カビ剤の使用に加えて、普段からこまめな掃除や換気、整理整頓を心掛けることでよりカビ予防効果がアップする。

防カビ剤を試しても、広範囲にカビが広がってしまった!カビが再発してしまった!という場合にはカビ取りの専門業者にご相談ください。

〈参考〉

ライオン株式会社

・小林 貴咲、村田 鈴 他『茶類に含まれるカテキンによるカビの生育抑制作用~ティータイムは健康を作る~』

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