適した場所はどこ?!高圧洗浄機を使ったカビ取り方法とポイント

家の外壁にカビが生えてしまった、玄関先のカビをなんとかしたいといったときには高圧洗浄機を使ってのカビ取りがおすすめです。今回は高圧洗浄機を使ったカビ取りについて、使用可能な場所やカビ取り方法などについてご紹介していきます。

1. 高圧洗浄機とは?

高圧洗浄機は、ノズルから出される強力な水圧により頑固な汚れを除去することができる洗浄機です。高圧洗浄機を扱う代表的なメーカーには、黄色と黒のカラーでおなじみのKARCHER(ケルヒャー)や、RYOBI(リョービ、現:京セラインダストリアルツールズ)、BOSCH(ボッシュ)、HiKOKI(ハイコーキ)などがメジャーです。身近なメーカーではアイリスオーヤマから出ている高圧洗浄機も人気です。

高圧洗浄機のタイプには、水道直結タイプやタンク式、自給式(貯めてある水から給水する)があります。動力は主にモーターとエンジンの二種類があります。最近では静音のものやハンディタイプのもの、アタッチメントを自由に変えられるものなどがあり用途に合わせて選ぶことができます。

2. 高圧洗浄機はどんな場所に使える?

高圧洗浄機は大量の水を使って汚れを落とす機械ですので、屋外かつ広範囲の洗浄やカビ取りに適しています。具体的には次のような場所への使用がおすすめです。

● 家の外壁

● 玄関タイル

● 自動車

● 屋外の階段

● ベランダ

● 網戸

外壁や玄関先、階段、ベランダのコケやカビ、車のタイヤの泥汚れ、弱い水圧では網戸の洗浄にも使うことができます。手作業では大変な広範囲の洗浄も高圧洗浄機を使えばあっという間に汚れの除去が可能です。

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3. 高圧洗浄機を使ってはいけない場所

逆に、屋内かつ狭い範囲の汚れ・カビ除去には高圧洗浄機の使用は不向きです。高圧洗浄機を使えば広範囲の目立った汚れの大部分を落とすことができますが、小さな隙間に入り込んだ汚れやカビの除去は難しいです。高水圧の水をピンポイントで当てるとその場所だけ傷んでしまったり隙間があるとそこに水が入り込んでしまうことでより奥深くにカビが生える原因になったりします。他にも、

● 電化製品

● すでに傷みや劣化がみられる場所

なども機械の故障、素材のさらなる劣化につながることがあるので高圧洗浄機の使用はやめましょう。

4. 浴室のカビに高圧洗浄機は使える?

基本的に高圧洗浄機を屋内で使うことはできませんが、例外もあります。家の中で唯一水浸しになってもよい場所である浴室であれば高圧洗浄機を使うことができます。

浴室の天井やエプロン内部のカビ取りには高圧洗浄機を使ってもよいでしょう。ただし、天井に向けて使うと当然ながらカビを含んだ汚水が自分にかかってしまいます。フード付きの雨具のような防水性のあるものを着て作業しましょう。また、跳ね返った水が脱衣所に飛ばないよう浴室の扉は閉めておこないます。

5. 高圧洗浄機を使ったカビ取り方法

では実際にカビを高圧洗浄機で除去する方法です。高圧洗浄機の水をカビ部分に噴射するだけでも表面上の汚れやカビはある程度除去できます。

ですが、より効果的にカビ取りをするにはカビ取り剤を使う方法がおすすめです。お風呂場に生えたカビもカビ取り剤を使った後水で洗い流しますよね。それと同じで屋外で高圧洗浄機を使う場合もカビ取り剤と併せて使っていきます。

5-1. カビ取りの手順

~用意するもの~

  • ゴム手袋
  • マスク
  • ゴーグル
  • カビ取りしたい場所に応じたカビ取り剤(外壁用、コンクリート用、タイル用、木材用など)
  • 高圧洗浄機

~手順~

① マスク、ゴム手袋、ゴーグルをつけて身体を保護します。(濡れたり汚れても良い服装がおすすめ)

② カビ取りしたい箇所にカビ取り剤を吹きかけます。

③ 10分程度を目安に商品に記載の既定時間放置します。(ここでカビ取り剤を放置せず、すぐに高圧洗浄機で流してしまうと、カビ取り剤が飛び散るだけになってしまいます)

④ 時間がたったら高圧洗浄機を使ってカビを除去していきます。

⑤ カビの除去後は移動させられるものであれば日当たりの良い場所に動かし乾燥させます。

出典:Amazon

5-2. 仕上げは手作業で

高圧洗浄機でだいたいのカビ取りができたら、細かい箇所に残ったカビはカビ取り剤とブラシを使って除去しましょう。目立ったカビが消えるとそこで満足してしまいそうになりますがカビが残ってしまうとそこから再びカビが広がることもあります。完全に除去するのは難しいですが取れそうなものはできるだけ取り除いておきましょう。

6. 高圧洗浄機を使う際の注意点

高圧洗浄機を使ってカビ取りをする際にいくつか注意点があります。

● 吐出圧力は素材の強度に合わせる

水圧は強ければ強いほどよいわけではありません。素材を傷めないためにも水の吐出圧力はカビ取りしたい場所の強度に合わせましょう。

● 作業は天気のいい日に行う

高圧洗浄機は大量の水を使います。カビ取りをしたあと十分に乾燥させないとカビが再発してしまいます。カビ取りは天気の良い日に行い、水気が残らないようにしましょう。天気がよければ日光の殺菌効果も得られます。

● カビ取り剤は目立たない場所で試してから使用する

専用のカビ取り剤であっても、素材によっては変色や脱色してしまう可能性もゼロではありません。必ず目立たない場所で試してから本作業に入りましょう。

● 素材が傷んでいる場合高圧洗浄機は使わない

先ほどもお伝えしましたが素材のさらなる劣化に繋がるため、傷んだ箇所に高圧洗浄機を使うことは控えましょう。

● 油汚れには不向き

一般家庭において屋外が油で汚れる・・・という状況はあまりないと思いますが高圧洗浄機は水を使いますので油性の汚れの除去には向いていません。もし、油汚れが栄養源となりカビが生えてしまった、ということがあればまずは油汚れを落としてからカビ取りをしましょう。

● 塗装が必要な場合は再塗装する

本来表面塗装がされている外壁や玄関タイルなどのカビを除去した後は、再塗装をしましょう。高圧洗浄機を使うことで表面塗装が剥がれてしまうことがあるだけでなく、カビが生えてしまっている時点で塗装の役割はなされていないと考えられます。

カビ取り後そのまま放置するとカビが再発してしまいます。カビを防ぎ、素材を長持ちさせるためにも塗装はし直した方がいいでしょう。

7. 高圧洗浄機でも手に負えないカビはどうしたらいい?

高圧洗浄機を使ってもカビが残ってしまったり、再発を繰り返す、カビの範囲が広すぎる、高い場所のカビに苦戦しているといったように自力でのカビ取りが難しい場合はカビ取り専門業者に依頼するのも一つの方法です。カビの発生原因を探ったり適切な薬剤の使用はもちろんのこと、業者によっては塗装やリフォームの相談にのってくれるところもあります。

8. まとめ

今回は高圧洗浄機を使ったカビ取りについてお伝えしてきましたが、まとめると

● 高圧洗浄機は屋外かつ広範囲の洗浄・カビ取りに向いている。

● 屋内では使用しない。狭い範囲のカビ取りには不向き。

● 高圧洗浄機のみでもある程度カビは除去できるが、カビ取り剤も併せて使用するとより効果的。

● 高圧洗浄機でカビ取りをするにあたっては、水圧やカビ取り剤による変色の有無、作業時~作業後の天候、カビ取り箇所の傷み具合等に注意する。

● 本来表面塗装があるものに関しては高圧洗浄機を使ってカビ取りをした後は、カビの再発を防ぎ素材を長持ちさせるためにも再塗装をした方がよい。

● 高圧洗浄機でも手に負えないカビはカビ取り業者に依頼するという方法もある。